学生報道部VSグラビティ・ブレイカーズ　第7話

上月智晴、そして和泉原萌菜と、次々と仲間たちが倒れていく中、久我美輝たちグラビティ・ブレイカーズは、ついに闇パルクールの最終第3ステージへと突入する！

※chatGPTで生成した文章に、一部編集を加えております。

第三ステージ ――絶望を越えて

　ゲートをくぐった瞬間、三人の前に広がったのは常識を超えた光景だった。宙をねじ曲げるような歪んだ大地、空中に浮かぶ足場、そしてその中央に――。

「なっ……なんだあれは！？」
　美輝が目を見開く。

　漆黒の触腕を幾本も広げ、骸骨のような身体に禍々しい文様を刻んだ巨大な怪物が、彼らを見下ろしていた。赤い双眸が闇を裂くように輝き、獲物を前にした猛獣のように触腕を蠢かせる。

「こんなのありかよ……！💦」
　雅清が舌打ちをし、考貴が前へとにじり出る。
「文句を言ってる暇はねぇ。来るぞ！」

　次の瞬間、怪物の触腕が大地を薙ぎ払った。瓦礫が宙を舞い、轟音が鳴り響く。三人は寸前で飛び退き、バラバラの足場へと逃れた。

「ヨシくん！　君がゴールに行くんだ！」
　雅清が叫ぶ。
「俺とコウキで引きつける！」

「えっ……でも！」
「ぐずぐずすんな！」
　考貴が怒鳴り、目の前に迫る触腕を蹴り飛ばす。火花のような衝撃が走り、巨体がわずかに怯んだ。

「行け、美輝ヨシ！」
　二人の声が重なった。

　美輝は胸を締め付けられるような思いで二人を見た。
「……絶対、無事でいて！」
　そう叫ぶと、彼は一直線にゴールを目指し走り出した。

　足場は崩れ、触腕が追いすがる。だが美輝は止まらない。仲間の声が背を押す。
「トモさんも、モナさんも待ってるんだ……！　ここで諦めるわけにはいかない！」

　最後の跳躍。
　指先がゴールの光に触れた瞬間――。

　轟音とともに、怪物の動きが唐突に止まった。
　うねっていた触腕が重力に引かれるように崩れ落ち、骸のような身体がゆっくりと消えていく。

「……はぁ……っ……！」
　荒い息を吐きながら振り返ると、そこにはボロボロになりながらも立っている雅清と考貴の姿があった。間一髪で、生き延びたのだ。

「よかった……二人とも……！」
　美輝は駆け寄り、三人は短い笑みを交わした。

　やがて鎖が外れる音が響き、拘束されていた智晴と萌菜が解き放たれた。倒れていた二人は仲間に支えられ、5人のグラビティ・ブレイカーズは再び揃った。

　その時――重厚な音を立てて、最終ゲートが開かれる。
　闇の奥から声が響き渡った。

「見事だ！　グラビティ・ブレイカーズ！」
　あのオーナーの声だ。
「君たちは闇のパルクールコースを勝ち抜いたのだ。さあ、こちらへ来るがいい！」

　開かれた先には、ついに因縁の組織のボス、そして人質となっている小寺洸介と漆崎亜沙美の姿が待っているはずだった。

　雅清が仲間たちを見回し、力強く言い放つ。
「行くぞ、みんな！」

　緊張感に包まれながらも、決して折れない意志を胸に――5人はゲートの奥へと歩みを進めた。

最終決戦 ――闇の主との対峙

　重厚な扉が閉ざされると同時に、部屋の空気が一気に張りつめた。暗がりを照らすライトの下、長卓の奥に座る仮面の男――オーナー。そしてその両脇には、同じく白い仮面をかぶった幹部たちが沈黙を守っていた。

　その光景に息を呑む美輝たち。部屋の隅には、鎖で縛られテープで口を塞がれた小寺洸介と漆崎亜沙美が立たされている。

「約束だ！」
　美輝が一歩前に踏み出し、声を張り上げる。
「洸介さんと亜沙美さんを解放しろ！」

　オーナーはわずかに頷いた。
「よかろう」

　直後、幹部の一人が無言で立ち上がり、二人の拘束を外す。自由になった亜沙美は駆け寄り、涙声で叫んだ。
「…みんな！　助けてくれて、本当にありがとう…！」

　洸介も険しい表情のまま、美輝たちを見つめる。
「でも……出会って日の浅い俺たちのために、どうしてそこまで命がけになってくれたんだ…？」

　考貴が肩をすくめた。
「さあ、どうしてだろうな」

　智晴が柔らかく笑い、答える。
「俺たち、困ってる人を放っておけないたちなんで」

　その言葉に洸介と亜沙美の瞳が潤み、互いの無事を喜び合う空気が広がった――だが。

「おめでとう、グラビティ・ブレイカーズの諸君」
　オーナーの低い声が空気を切り裂いた。
「このゲームを勝ち抜いたのは、君たちが初めてだ」

　雅清が眉をひそめる。
「……ゲームだと？」

　オーナーはゆっくりと椅子から立ち上がり、広げた腕で語り出す。
「私は退屈に飽き飽きしていた。金だけでは満たされぬ虚無を、エキサイティングな刺激で埋めたかった。そして創り上げたのが――闇のパルクールだ」

「刺激のために……？」
　萌菜の声が震える。

　オーナーは笑い声を上げる。
「私は困難に打ち勝つヒーローが欲しかったのだ！　多くの若者が挑み、消えていった……だが、その必死さは私でさえ感動させた。君たちもまた、私に大いなる喜びを与えてくれた」

「なにもかも、アンタの筋書き通りだったわけか」
　考貴が低く唸る。

「そうだ。そして私は、この感動を与えてくれた君たちに報いねばならぬ。どんな望みでも叶えてやろう。さあ、言ってみたまえ」

　その言葉に、美輝たちの表情が険しくなる。萌菜が一歩前に出て、怒りを込めて叫んだ。
「ふざけないで！　私たちはアンタのためにここまで来たんじゃない！　よくも洸介さんや亜沙美さんを巻き込んで、そして純粋にパルクールを愛していた大勢の若い人たちを玩具みたいに扱ってくれたわね！」

　オーナーの瞳が冷たく光る。
「それがどうした？　所詮、若者など私の掌の上で踊る駒に過ぎん」

「僕たちは……お前の玩具なんかじゃない！」
　美輝が拳を握りしめ、声を張り上げる。

　しばし沈黙が落ちたのち、オーナーは口角を吊り上げた。
「この私にケンカを売るとは……どこまでも楽しい若者たちだ！　どうしてもやるつもりか。ふむ……これも生き物のサガか」

　そう言うと、オーナーは静かに仮面を外した。そこに現れた素顔は、傷だらけでありながらも猛禽のような鋭さを持つ男の顔だった。

　さらに上着を脱ぎ去ると、露わになった上半身はボディビルダーのように筋肉が盛り上がり、まるで鋼鉄の彫像のように輝いていた。

「よろしい……死ぬ前に、この鍛え上げられた肉体の力……特と目に焼き付けておけ！」

　筋肉がうねり、足元の床が軋む。
　ついに、最終決戦の幕が切って落とされた。

（つづく）

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