暗黒大博士の陰謀　第3話

　新規オープンした外資系テーマパーク『イマジンネイション・キングダム』を取材に訪れた鷺島国際大学報道部のメンバーたち。しかしその地下では暗黒大博士ダークプロフェッサーによる恐るべき陰謀が進められていた。

改造手術

「これより改造手術を開始する」
「んんーっ！！んんーっ！！💦」

　縛られた状態で恐怖に怯えながら手術台に横たえられる鷺島国際大学の女子大生・天帆美空と、そんな彼女の身体にこれからメスを入れようと準備を進める暗黒大博士ダークプロフェッサー配下の黒いドクターたち。

「そんなに怯えなくていいww　別にお前の身体を化け物に変えようって訳じゃないんだ。ただお前はこれから暗黒大博士ダークプロフェッサー様の忠実なるメカ人間工作員として生まれ変わるのだ！」
「んっ、んんっ…!!」(´；ω；`)ｳｩｩ
「コラッ、暴れるんじゃない！ もう諦めろ！」

頬に涙を流す美空の白い肌に黒いドクターの握る麻酔の注射器の針が迫ろうとした、まさにその時！

「お前ら！ 美空に何しようとしてんだッ!!💢」
「…な、何だお前たちは！？」
「一体どこから入って来た！？」
「こいつらぁ!! 天帆さんを離せ～ッッ!!」

　間一髪で、手術室の場所を突き止めた小寺洸介と織市奏陽が殴り込んで来たのだ。黒いドクター二人と激しい取っ組み合いになる洸介と奏陽。幸い、あくまで頭脳労働専門で格闘術にはあまり秀でていないタイプの中年男性だった黒いドクターたちの強さは、若さ溢れる男子大学生2人がかりで何とか制圧できるほどだった。

　黒いドクターたちを倒した奏陽と洸介は、すぐに手術台の上で拘束されていた美空を救い出した。

「奏陽くん、怖かったよぉ～！！ でもきっと助けに来てくれるって信じてた！！」ｳﾜｧｧ━━｡ﾟ (ﾟ´Д`ﾟ)ﾟ｡━━ﾝ!!
「遅くなってごめん。怖かったよな…。助けが遅れて、本当にごめんな…」

　互いに強く抱擁し合う奏陽と美空だったが、ここで洸介が「コホンッ」と咳払いをしたので、奏陽と美空はハッと我に返った。

「お二人さん、お取込み中申し訳ないんだけど、俺も天帆さんには聞きたいことがあるんだ。俺の連れだった鳳凰院優を見てないかな？ もしかしたら彼女も奴らに捕まっているかもしれないんだ」
「何ですって！？ 鳳凰院さんも捕まってるの！？ でも私は彼女の姿は見てないわ。力になれなくてごめんなさい……」
「いやいや、天帆さんが謝ることじゃないよ！💦　……そっか、優のことは知らないのか。ならしょうがないな。一から振り出しか」
「美空を助け出すのに力を貸してくれたんだ。小寺、俺も鳳凰院さんを探し出すのに協力させてくれ！」
「わたしも！ わたしだって鳳凰院さんのことが心配だもん！」
「二人ともありがとう！ 恩に着るぜ♪」

忍者タワー

　迷路系アトラクション「ルナティック・ランナー・ラビリンス」を3人で力を合わせて突き進んでいた小寺洸介、織市奏陽、天帆美空の3人だったが、いつの間にか迷宮を抜けて、和風アトラクション「ニンジャ・タワー」の中に入り込んでいた。

「何だかまた妙なところに迷い込んだみたいだぞ…」
「あっ！ あれを見て！！」

　美空が声を上げて指差したその先には、畳の上に小学生と思しきTシャツに半ズボン姿の男の子が、目隠しをされて口には猿轡を噛まされ、両手両足を縛られて畳の上に転がされている光景だった！

「大変！ 今すぐ助けなきゃ！」
「俺も行く！」

　捕まっている男の子を助けようと側に向かって駆け寄る奏陽と美空だったが、何者かの気配に気づいた洸介が大声で叫んで二人を止める。

「――！！ 待て織市ッ！ 天帆さんッ！ これは罠だッ！！」

「…えっ？」
「何だって!?💦」

　奏陽と美空が振り返った瞬間、突如天井裏から飛び降りて現れた黒ずくめの忍者軍団！
　果たして3人の運命や如何に！？

つづく。