インタールードⅡ 後編

イラスト

※chatGPTで生成した文章に、一部編集を加えております。

Aパート

 ――場面は変わる。

 先程までポテチとゲームに支配されていた空間とは別世界のように、そこは静謐と威圧に満ちていた。

 暗黒組織ネオブラックマフィア秘密基地、謁見の間。

 天井は高く、闇を思わせる漆黒の柱が整然と並び、赤い絨毯が玉座へと一直線に伸びている。

 その最奥。

 玉座に鎮座するは――デスクローン総統

 重厚な甲冑に身を包み、その姿はまさしく“世界征服を企む支配者”そのものであった。

玉座に鎮座するデスクローン総統に傅くヴァネッサ=レイヴンズクロフトは、Dreamina: Create realistic talking avatars with AI avatar generatorで生成しました。

 ……なお、この数分前まで同一人物がベッドでポテチを食べながら「ボンビー最悪!」と叫んでいた事実は、演出上の都合により一時的に忘却されている。

 それもまた、この物語の仕様である。

 玉座の前には一人の女性が跪いていた。

 同じく戦闘用スーツに身を包んだ、女幹部ヴァネッサ=レイヴンズクロフト

 先程までのコメディ空間とは打って変わり、その所作は一分の隙もない。

「総統閣下、BRAVERS EDITION編の概要ページの工事、新キャラクター海防大学付属高校の男子生徒・城ノ戸雄貴きのと ゆうき那知上侑なちがみ あつむ、並びに我が組織の新幹部・神崎美緒ことカルヴァリアのブログへのアップデートが完了いたしました」

 報告は簡潔に、正確に。

 だがその内容は――

 世界征服ではなく、“ブログ更新”である。

 この時点で既にメタ的な歪みは発生している。

「よくやったヴァネッサよ」

 低く、威厳ある声。

「男子高校生の方は、また気が変われば本編初登場前に名前を変えるやもしれぬがな。フフフッ…」

 不穏な笑み。

 だがその実態は、「設定未確定につき仮名変更の可能性あり」という制作事情の宣言に過ぎない。

 恐ろしいのは、その“裏事情”がこの世界ではそのまま権力として機能している点である。

「新キャラと言えば、我らが組織の有力なる後援者《コードネーム:トラベルクロウ》様ご提案の新キャラクターたちの扱いはどのようにいたしましょう?」

 ヴァネッサが続ける。

 その言葉に含まれる“後援者”という単語。

 それはすなわち――

 物語の外側から干渉してくる存在。

 スポンサーであり、観測者であり、時に創造主の協力者でもある(要するに当ブログのコメント欄に投稿して、いろいろとアイデアをくださる閲覧者様たちのことです)。

「例の琥珀高校の新女子生徒二人、そしてミラージュ星人のハーフの小僧とハント星人のハーフの小娘のことだな?」

 総統は即座に理解する。

 すでに目を通している。

 いや、“観測している”と言うべきか。

「トラベルクロウ殿には我が組織も常日頃から大変なお世話になっている」

 玉座の上で、わずかに身を乗り出す。

「Blueskyに日々投稿されているAIイラストからも、その執念にも近い熱意がありありと私にも伝わって来るぞ。今の私が『重機装士ヴァルダー』に注いでいる情熱に極めて近い物だ」

「御意」

 ここで語られるのは、もはや物語内の出来事ではない。

 創作活動そのものへの評価である。

 そしてそれが、そのまま“世界設定への影響力”へと直結している。

 この世界では、

 情熱は力であり、

 投稿は実績であり、

 イラストは存在証明となる。

 デスクローン総統は満足げに頷いた。

「とりあえず詳しいプロフィール設定が決まるまでは待つとしよう。余としては早く浅見梗花ちゃんと地味子ちゃんを攫いたいぞ! ぐふふふっ…💓」

これからの予定

 玉座に鎮座するデスクローン総統は、ゆっくりと腕を組み、どこか満足げに頷いている。

「さて」

 その声は、空間全体に響き渡る。

「次回よりいよいよ――待ちに待ったルミエール・トロワ編だな」

 わずかに口元が歪む。

「これを楽しみにしていたであろう同志トラベルクロウ殿には、大変お待たせしてしまった」

 その言葉は、目の前のヴァネッサに向けられているようでいて――

 同時に、この場に“いないはずの誰か”。

 すなわち、画面の向こう側にいる閲覧者へと向けられていた。

 ヴァネッサは跪いたまま、静かに応じる。

「次回エピソードは、人気アイドルグループ『ルミエール・トロワ』が沖縄で謎の失踪。誘拐された彼女たちを救うため、『重機装士ヴァルダー』が出動する――そのようなシナリオでの進行予定となっております」

 その説明は、もはや報告というより“予告編”であった。

「うむ」

 総統は深く頷く。

「ヴァルダーのヒロイン、綾瀬早弥香ちゃんのマリンルック私服の初お目見え……」

 一拍。

「私も楽しみにしているぞ。フハハハハ!!」

 威厳はある。

 あるのだが、言っている内容はほぼファン目線である。

シブルリックオーダーとのクロスオーバーを断念したのは残念でした」

 ヴァネッサが淡々と補足する。

 あくまで冷静に、だが確実に“裏事情”を表に出していく。

「仕方あるまい」

 総統は肩をすくめる。

「それだと登場人物の人数が増え過ぎるからな」

 これは作劇上、極めて現実的な問題である。

「その代わり、BRAVERS EDITIONとオリンポスから何人か絡ませようと思う」

 指先で玉座の肘掛けを軽く叩く。

皆上遼馬も、牧村光平以外のBRAVERS主幹メンバーとはまだ面識がなかったはず」

 視線がわずかに遠くを見る。

「ここで何人かと関係を作っておきたい。そうすれば今後のストーリーも円滑に進められるからな」

 それは完全に“脚本設計”の発言だった。

 悪の総統というより、構成作家である。

「それで総統閣下、その次はどのように?」

 ヴァネッサの問いは、次のページをめくるように自然だった。

「うむ」

 総統はゆっくりと頷く。

「当ブログの有力後援者の一人――」

 言葉にわずかな重みが乗る。

「ディド恒星系第三惑星ボンド星より来訪せし存在、ボンド星人殿ご提案の“中宮香織編”をやる」

 はっきりと言い切った。

 それは決定事項であり、同時に“約束”でもある。

「いつまでもお待たせは出来まい」

 その言葉には、創作者としての責任が滲んでいた。

稲垣千秋の女子高潜入、そして――」

 一拍置く。

「ついに霧崎麗香嬢が再び戦士として覚醒する重要エピソードとなろう」

 空気がわずかに引き締まる。

 それは物語的な“山場”の予告。

沢渡優香の母親、奈津子ママも登場するのでな」

 そして次の瞬間。

「美熟女好きな方々にとっても大注目だな」

 緊張感は、きっちり台無しになった。

「もしかしたらヴァルダーもちょっくら出て来るかも……」

「どうしても出したいのですね……?」

 ヴァネッサのツッコミは、極めて冷静だった。

 やや呆れ気味である。

 だがそれすらも、この空間では予定調和だ。

「それはさておき」

 彼女は話を戻す。

「他にもまだまだシナリオ案と未登場キャラが先に詰まっております」

 現実問題である。

 増え続ける構想、積み上がる案。

 それはこの世界の宿命でもあった。

「申し訳ない限りだ」

 総統は苦笑する。

「怪盗・鉄面卿に綾瀬早弥香嬢が誘拐されて、『こちら学生探偵社!』とクロスオーバーさせる案もあったのだがな」

 一瞬だけ、遠い目をする。

「これは私が独自に考案したものだ。他の御方からの提案ではない」

 つまり――優先順位は下がる。

「ゆえに、後回しでよかろう」

 合理的判断である。

 そして。

「中宮香織編の次はいよいよ――常闇のレギーナ・ノクタの参戦だ」

 声に、わずかな高揚が混じる。

「『重機装士ヴァルダーVS星彩のルミナ』――」

 そのタイトルが告げられた瞬間、

 この物語の未来が、確かに輪郭を持った。

「実質、ノクタの盛大な本編デビュー&主役回となろう」

 それは新たな軸の誕生でもある。

 ヴァネッサは静かに頷き、別の資料へと目を落とす。

「それと、『登場キャラクター紹介.6』の記事ページですが」

 ここからは完全に運営の話だ。

「随分と人が増えて混雑してきました。一度、『ドリュアデス(DRYADES)大学生・社会人メンバー』と『埼玉県立琥珀高校の生徒(+柏葉美佳クロエル)』に分割再編成した方がよいかもしれません」

 実務的で、的確な提案。

「うむ……」

 総統は頷く。

「その時は、最近苗字の設定が付いたDRYADES三人娘にも、きちんとした設定資料を用意せねばなるまいな」

 視線がわずかに鋭くなる。

「キャラクターデザインシート――サバゲ―ルックと私服の2種類」

 それは単なる補足ではない。

 “存在を確定させる儀式”である。

 この世界において、

 設定とは形であり、

 形とは存在そのものだ。

 ちなみに三人娘の中でデスクローン総統一番のお気に入りは、別城寿莉愛ちゃんの私服(黒いタンクトップと白のワイドパンツ)である。

 ヴァネッサは深く頭を垂れる。

「かしこまりました」

 謁見の間に、再び静寂が訪れる。

 だがその静けさの向こうには――

 これから紡がれる無数の物語と、

 それを見守る無数の“後援者”たちの視線がある。

 デスクローン総統は、ゆっくりと玉座の背にもたれた。

 そして、ほんのわずかに――

 画面の向こうへと、微笑んだ。

 まるでこう言うかのように。

 ――これからも、付き合ってもらうぞ、と。

(終わり)


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