竜門会のクルーズ船「パール・シー・ソブリン号」に捕らえられている人気アイドルグループ『Lumière³』を救うため、我らが重機装士ヴァルダーは稲垣健斗と相模路香、そしてオリンポスの桐橋勇人、マリク=イェンセン、周龍文らと共に船内へと潜入した。
※chatGPTで生成した文章に、一部編集を加えております。
双螭姉妹撃破!
パール・シー・ソブリン号――船倉。
巨大な貨物室に、金属音と怒号が激しく響き渡っていた。
「ハアッ!」
稲垣健斗が忍刀を横薙ぎに振るう。
「せやっ!」
桐橋勇人も間髪入れずに斬り込んだ。
しかし、二人の攻撃を受けている紅螭は、長大な蛇の尾を巧みに操り、床を滑るようにしてかわしていく。
「小僧ども! その程度の腕で私たちに勝てると思うな!」
紅螭が尾を振り抜く。
「うおっ!」
健斗が身をかがめる。
その頭上を、鋭い尾が轟音とともに通過した。
「健斗、右!」
「分かってる!」
勇人の警告を受け、健斗は即座に跳び退く。
そこへ勇人が踏み込み、紅螭の死角から斬撃を繰り出す。
「隙あり!」
「甘いッ!」
紅螭は振り返りざまに腕で忍刀を受け流した。
キィン!
火花が散る。
「くっ……!」
勇人が距離を取る。
一方、少し離れた場所では、相模路香、マリク=イェンセン、周龍文の三人が蒼螭を相手に戦っていた。
「そこだ!」
マリクが重火器を構え、牽制射撃を浴びせる。
蒼螭は蛇の尾をしならせながら横へ跳び、次々と攻撃をかわしていく。
「そんな大砲、当たらなければ怖くもないわ!」
「ならば、当てる必要もない!」
龍文がニヤリと笑った。
彼は一見すると、酔っ払いのように身体をふらふらと揺らしている。
「何をしている!」
蒼螭が突進する。
龍文は――ふらり。
まるで足元がおぼつかないかのように身体を傾けた。
「ほうら……」
蒼螭の攻撃が、龍文の肩先をかすめる。
「そこだ」
「――なっ!?」
龍文はその勢いを利用して身体を回転させ、蒼螭の懐へ滑り込んだ。
ドンッ!
「ぐっ!」
腹部に拳が叩き込まれる。
「これが酔拳というものだ」
「この……!」
蒼螭が怒りに任せて尾を振り回す。
しかし龍文はまるで酔っているかのようにふらふらと身体を揺らし、その攻撃を紙一重でかわしていく。
「おもしろい……!」
路香も負けじと踏み込む。
「たあっ!」
忍刀が蒼螭の肩口をかすめる。
「ぐあっ!」
蒼螭がたたらを踏んだ。
「今だ、ポセイドン!」
「了解!」
マリクが重火器を構える。
「食らえ!」
轟音。
蒼螭は咄嗟に身を伏せる。
だが、それこそが三人の狙いだった。
逃げた先に、龍文が待ち構えている。
「チェックメイトだ」
「しまっ――!」
龍文の拳が蒼螭を捉えた。
「ぐああっ!」
吹き飛ばされた蒼螭が、積み上げられた木箱に激突する。
ガシャーン!
「蒼螭!」
紅螭が思わず妹へ振り返った。
その一瞬。
「よそ見すんな!」
健斗が叫ぶ。
忍刀を構えた健斗と勇人が、同時に踏み込んだ。
「「せやああっ!」」
紅螭は二人の連続攻撃を必死にかわす。
しかし、先ほどまでとは明らかに動きが鈍っていた。
「くっ……この小僧ども……!」
「さっきまでの余裕はどうしたんだよ!」
健斗が笑う。
「もう一丁!」
勇人が反対側から斬り込む。
紅螭は尾を振り回して二人を牽制するが――。
「そこっ!」
路香が横から飛び込んだ。
「なにっ!?」
紅螭が一瞬ひるむ。
その隙を逃さず、健斗が忍刀の柄で紅螭の腕を打ち据えた。
「ぐっ!」
続いて勇人が足元へ踏み込み、紅螭の体勢を崩す。
「今だ、健斗!」
「おう!」
二人の息が完全に一致する。
健斗が低く跳び、勇人が高く跳ぶ。
左右から挟み込まれた紅螭は、逃げ場を失った。
「な、なんだと――!」
ドンッ!
二人の同時攻撃を受け、紅螭は床へ叩きつけられた。
「紅螭!」
蒼螭が叫ぶ。
だが、その直後。
「あなたも終わりよ!」
路香が蒼螭の正面に立った。
蒼螭が尾を振り上げる。
しかし――。
「おっと」
龍文がその尾を巧みにかわし、蒼螭の懐へ入り込む。
「酔拳・流転!」
身体を大きく回転させた龍文の一撃。
「ぐあっ!」
蒼螭の身体が大きくよろめいた。
「今だ!」
マリクが叫ぶ。
路香が床を蹴った。
「はああっ!」
忍刀を構え、蒼螭の懐へ飛び込む。
そして――峰の部分を使って、蒼螭の胸元を強烈に打ち据えた。
「ぐっ……!」
蒼螭が膝をつく。
「これで終わりだ!」
マリクの放った一撃が、蒼螭のすぐ脇の床を砕いた。
その衝撃で蒼螭の身体が宙へ浮く。
「なっ――!」
そこへ龍文が踏み込んだ。
「眠れ」
ドンッ!
最後の一撃が蒼螭を捉える。
蒼螭は大きく吹き飛び、そのまま床に倒れ伏した。
「蒼螭……!」
紅螭が起き上がろうとする。
しかし、その前に健斗と勇人が忍刀を突きつけた。
「もう終わりだ」
「観念しろ」
「くっ……!」
紅螭は悔しそうに歯を食いしばる。
だが、そこへ路香が静かに歩み寄った。
「妹さんも倒れたわよ」
蒼螭はすでに動かない。
紅螭はしばらく妹を見つめていたが――。
「……おのれ……!」
最後の力を振り絞って立ち上がろうとする。
「まだやる気か?」
健斗が身構える。
紅螭は一瞬、攻撃に出ようとした。
しかし――。
「……くっ!」
身体が言うことを聞かない。
そのまま再び床へ崩れ落ちた。
「……私たちが……この程度で……」
紅螭の声が途切れる。
完全に戦闘不能だった。
船倉に、ようやく静寂が戻ってくる。
「……終わったな」
勇人が忍刀を納める。
「ああ」
健斗も息を整えながら頷いた。
マリクは重火器を下ろし、龍文はいつものように何事もなかったかのような涼しい顔をしている。
路香も忍刀を鞘に収めた。
「双螭姉妹、撃破……ってところね」
「ふう……」
健斗が額の汗を拭う。
「それにしても、とんでもない奴らだったな」
「感心している場合か」
勇人が周囲を見回す。
「俺たちはまだ船の中だ。ヴァルダーは先に行った。俺たちも急いで追うぞ」
「ああ!」
健斗が頷く。
マリクも笑みを浮かべた。
「よし。ここからが本番だ」
龍文も静かに歩き出す。
「人質を救出し、竜門会の企みを止める。まだ戦いは終わっていない」
こうして双螭姉妹との激戦を制した五人は、先行したヴァルダーの後を追い、パール・シー・ソブリン号のさらに奥へと進んでいく。
――Lumière³救出作戦は、いよいよ最終局面へ突入しようとしていた。
ヴァルダー推参!
パール・シー・ソブリン号――船内に設けられた巨大な観客ホール。
煌びやかな照明に照らされたステージを、無数の視線が見つめていた。
その中心で繰り広げられているのは、決して普通のショーではない。

「……っ、んんっ……!」
浅羽優鶴は、必死に走っていた。
両手は後ろ手に縛られ、口には銀色のガムテープ。
自由に動かせるのは両足だけだった。
そんな不自由極まりない状態で、優鶴は船内を駆け回っている。
追ってくるのは、黒服に身を包み、黒いサングラスをかけたハンターたち。
無言。
無表情。
ただ機械のように優鶴を追い続けている。
「んんーっ! んんんっ……!」
優鶴は必死に廊下を曲がった。
その先にあったのは、巨大な観客ホールへと続く通路。
そして――。
優鶴の視線の先に、ステージが見えた。
そこには二つの豪華な玉座が置かれている。
その玉座に座らされているのは――。

「……んむむっ!」
そして逢澤心音。
二人とも口をガムテープで塞がれ、手足を拘束された状態で、身動きできないまま優鶴を見つめていた。
「んんーっ!」
心音が必死に声を上げる。
麗衣奈も目を見開いている。
優鶴の胸に、最後の力が湧き上がった。
――もう少し。
あと少しで二人のところまで行ける!
「んんっ……!」
優鶴は歯を食いしばるようにして走った。
観客席からは、仮面を着けた闇社会のVIPたちが興味深そうに彼女を眺めている。
だが、優鶴にはそんなことを気にしている余裕などなかった。
麗衣奈と心音。
二人を助ける。
ただ、それだけを考えて走る。
あと十メートル。
五メートル。
三メートル――。
その瞬間。
優鶴の足が止まった。
「……っ!」
力が、完全に尽きた。
膝から崩れ落ちる。
その背後から、ハンターが静かに近づいてくる。
「んんーっ……!」
優鶴は最後の力を振り絞って立ち上がろうとする。
しかし、もう身体が動かなかった。
ハンターの手が、優鶴の肩に触れる。
――確保。
優鶴はその場にうなだれた。
「………」
涙が浮かんだ瞳で、ステージ上の二人を見つめる。
――ごめんなさい……麗衣奈……心音……。
――もう、これ以上は……。
そんな優鶴を、麗衣奈と心音も見つめ返していた。
心音の瞳には涙が浮かんでいる。
――ゆづるんは、何も悪くないよ。
麗衣奈も静かに首を横に振る。
――もう十分だよ。
――優鶴は、よく頑張ってくれた。
三人の間に、言葉はない。
それでも、長年ともに歩んできた仲間だからこそ、その想いは確かに伝わっていた。
その時だった。
コツ、コツ……。
ステージの奥から、一人の男が姿を現した。
黄金色のマスカレードマスク。
燕尾服。
竜門会幹部、梁志鴻だった。
「これにてゲームオーバーだ」
梁はステージ中央へ歩み出ると、観客席を見渡した。
「約束通り――Lumière³の三人にはペナルティを受けてもらう」
「……」
三人は何も答えない。
梁は楽しそうに笑った。
「なぁに、そう難しく考えることはない」
そして、わざとらしく両手を広げる。
「我が竜門会と取引のある闇社会のVIP。その中でも特に上客である『BIG3』の夜伽の相手をしてくれればいい」
「……!」
三人の表情が凍りついた。
「きっと忘れられぬ一夜の思い出となるだろう」
優鶴の瞳から、涙が一筋こぼれた。
――いや。
そんなの、絶対に嫌……!
麗衣奈は怒りに震える。
――私たちに指一本でも触れてみなさいよ……!
――噛みついてやるんだからッ……!
心音は恐怖に身を震わせながら、必死に周囲を見回した。
――誰か……。
――誰か助けて……!
だが、彼女たちを救ってくれる者は、どこにもいないように思えた。
観客席からは、仮面のVIPたちがざわめきながら三人を見つめている。
梁は満足そうに彼女たちを眺めた。
「さあ――」
その時だった。
――♪ ブォォォォォ……。
「……ん?」
どこからともなく、トランペットの音が響いた。
観客ホール全体に、場違いなほど朗々とした音色が広がっていく。
――♪ ブォー……ブブッ……!
妙に音程が外れている。
しかも、決して上手いとは言えない。
梁の笑顔が消えた。
「……何だ?」
観客席も騒然となる。
「何の音だ?」
「演出なのか?」
「予定にこんなものはなかったぞ!」
麗衣奈も心音も、優鶴も困惑している。
梁は苛立った様子で周囲を見回した。
「おい! 何だあの下手くそなトランペットは!?」
部下が慌てて駆け寄ってくる。
「そ、それが私どもにもさっぱり……!」
「こんな演出があるなんて聞いてないぞ!
すぐにやめさせんか!」
「は、はいっ!」
その時。
「――あっ!」
別の部下が何かを発見した。
「あ、あそこだ!!」
男が指差した先。
観客ホールの上方に設けられた、VIP用バルコニー席。
そこに――。
一人の戦士が立っていた。

白銀を基調とした重装甲。
全身を覆うヴァルダースーツ。
そして、その手には一本のトランペット。
「♪ ブォォォォォ……!」
戦士は堂々と吹き鳴らしていた。
演奏技術については――お世辞にも褒められたものではない。
だが、その姿だけは妙に堂々としている。
梁の顔が引きつった。
「……何者だ、貴様は!」
トランペットの音が止まる。
戦士はゆっくりと楽器を下ろした。
そして――。
バルコニーの手すりに片手を置き、ステージを見下ろす。
「……悪党ども!」
その声が、ホール全体に響き渡った。
優鶴が目を見開く。
「……!」
麗衣奈と心音も驚いたように顔を上げる。
その胸に、ほんの小さな希望の灯がともった。
――まさか。
――助けが……来てくれたの?
梁志鴻は、黄金のマスカレードマスクの奥から鋭い視線を向ける。
「貴様……何者だ?」
戦士は拳を握りしめた。
「俺の名は――」
バルコニーに立つその姿は、まるで舞台に颯爽と現れたヒーローそのものだった。
「重機装士――ヴァルダー!」
こうして、絶望に沈みかけていたLumière³の前に、ついに救いの戦士が姿を現した。
そして今――。
パール・シー・ソブリン号最大の戦いの幕が、切って落とされようとしていた。
(つづく)
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