琴川玲奈を捕獲している闇の芸能プロダクションは、次なるターゲットを椎穂亜弥に定めた。アスカロン財団の加藤段十郎とリネア=F=ヴァイサーは、罠を承知で亜弥を敵の誘いに乗らせる。
囮作戦
深夜、クラスメイトの生田敦信から学校近くの住宅街にある公園に呼び出された亜弥。
「やあ、椎穂さん、来てくれたんだね」
「生田くん、大事な話って何…? 玲奈の居場所を知ってるの?」
「フフフッ…」
敦信は指をパッチンと鳴らすと、どこからか黒いスーツを着た屈強な男たちが3人ほど現れ、たちまち亜弥を取り囲んだ。
「…な、何なんですか!? あなたたちは!? 生田くん、これっていったいどういうことなの!?」
「騒ぐなよ。玲奈のところに連れて行ってやるから、これでしばらく大人しくしとけ」
敦信はおもむろにロープを取り出すと、亜弥を手際よく縛り上げて拘束する。
「んんーっ!! んんーっ!!」
「よしっ、出発だ」
猿轡を噛まされた亜弥を車内に放り込んだ敦信と黒服男たちは、公園の駐車場を出発した。その様子を曲がり角の影に停車している別の車の中から窺っている段十郎とリネア。
「出発したようです」
「よしっ、俺たちも出るぞ。ま、行先は大方の見当はついてるけどな…」
亜弥が乗せられた車の尾行を開始する段十郎たち。行先は無論、郊外にある生田家の別邸だ。
入れ替わり
一方その頃、生田敦信の父親所有の別荘には、闇の世界と繋がりのあるVIPたちが、闇の芸能プロダクション主催の公開オーディションの招待客として勢揃いしつつあった。どれも闇の芸能プロダクションにとって重要なスポンサーたちである。尤も、これから行われるのはオーディションとは名ばかりの、人身売買オークションではあるのだが……。
「これはコルベール卿、今夜はようこそお越しくださいました」
「ジャパニーズガールがどれ程の値打ちか、楽しみにさせてもらうよ」
欧州某国の上流貴族で、テレビ局のオーナーであると同時に、裏の顔はマフィアのドンでもあるラッジ=コルベール卿は、闇の芸能プロダクション支配人の出迎えを受けた後、早速今夜のオークション会場である別荘地下のパーティーホールに向かおうとするが、そこで一人の若いボーイと栗色のロングヘアのメイドの二人組に呼び止められた。
「コルベール様、そちらではございません」
「…ん、オーディション会場はこの別荘の地下だと聞いていたが…?」
「実はコルベール様のために、特別室をご用意してございます」
「何ッ? フフッ…それは気が利くね♪」
ご満悦な様子でボーイに案内されたコルベール卿だったが、着いた先は男子トイレだった。
「おいっ、ここはトイレじゃないか!? どういうつもりだ!!」
「しばらくここで眠ってなッ!!」
「…グハァッ!?」
ボーイに腹パン一発をお見舞いされて気絶したコルベール卿は、身ぐるみ全部剥がされて下着パンツ一丁の情けない姿にされ、ぐるぐる巻きに縛られた挙句に猿轡まで口に噛まされて、トイレの用具室に押し込められてしまうのだった。果たして、このボーイは何者なのか?
つづく。
コメント
生田敦信の誘いに乗って公園に現れた亜弥ちゃん、待ち受けていたのは怪しげな黒服のl男達、なすすべもなく捕らわれ、縛られ、猿轡を噛まされ車の後部座席に…
まんまと生田を騙せましたね、亜弥ちゃん名演技ですね!
さて、生田の別荘には続々と黒いセレブ達が、その中には貴族でありテレビ局のオーナーでありマフィアのドンという肩書き過多のラッジ=コルベール卿の姿が、そんな超VIPを迎えたのはで一人の若いボーイと栗色のロングヘアのメイド、そして特別室にご案内…って、クソ野郎には、便所がお似合いってやつですか?
>ボーイに腹パン一発をお見舞いされて気絶したコルベール卿は、身ぐるみ全部剥がされて下着パンツ一丁の情けない姿にされ、ぐるぐる巻きに縛られた挙句に猿轡まで口に噛まされて、トイレの用具室に押し込められてしまうのだった。
これは誰得でしょうか?
果たしこのボーイとメイドの正体は…って、既にネタバレしてますね、とりあえずここまでの経緯が気になりますが、そろそろあの男が絡んでそうですね。
>ボーイに腹パン一発をお見舞いされて気絶したコルベール卿は、身ぐるみ全部剥がされて下着パンツ一丁の情けない姿にされ、ぐるぐる巻きに縛られた挙句に猿轡まで口に噛まされて、トイレの用具室に押し込められてしまうのだった。
これは誰得でしょうか?
果たしこのボーイとメイドの正体は…って、既にネタバレしてますね、とりあえずここまでの経緯が気になりますが、そろそろあの男が絡んでそうですね。