名探偵・武智恭介の謎の失踪に始まり、悪の組織ベラドンナの狩人・紅虎に誘拐されていた雨宮梨奈は、偶然監禁場所の近くを通りかかった小学生の朝霧尋紀に助けられる。逃げる二人にベラドンナの追手が迫り……。
救援
梨奈はベラドンナの拘束から解放され、森の中を尋紀と共に逃げていた。しかし、彼らはベラドンナの追手に見つかってしまった。絶体絶命のピンチに陥ったその時、梨奈の仲間であるイサム=ルワン=ラーティラマートが現れた。
「わ、イサムくん!」
「梨奈ちゃん、大丈夫か?」
イサムは敵対者に向かって歩み寄り、襲い掛かる。
「彼女たちに手を出すな!」
素早く身のこなし、イサムは格闘技の技術を駆使してベラドンナの追手を次々と打ち倒していく。その勇姿に、尋紀も驚きを隠せない。
「すげー! カッコイイ♪」
「梨奈ちゃん、それと君もこっちだ!」
イサムの指示に従い、梨奈と尋紀は素早くイサムのもとへ駆け寄る。彼らは一緒に逃げるために、森の奥深くへと駆け抜けた。
「ふぅー、ここまで来れば大丈夫だろう」
「ありがとう。助かったわイサムくん」
「それで梨奈ちゃん、その子は?」
「はじめまして、朝霧尋紀と言います」
「私が捕まっていたところをたまたま近くを通りかかって助けてくれたの」
「そうなんだ。尋紀くん、仲間を助けてくれてありがとう。僕からも礼を言うよ」
「へへ、どういたしまして♪」
「それで晴彦たちも近くに来てるの?」
「案内するよ。ついて来て!」
罠
「ねえ、イサムくん、まだなの? そもそも道が違うんじゃ…」
「いいから黙ってついて来て!」
街に向かう方向とは真逆の道をイサムに案内される梨奈と尋紀。そうして辿り着いたのは、森の中に一軒ポツンと寂しく建っている古びた小屋であった。この中で晴彦や詩織が待っているのかと思いきや、梨奈と尋紀が見たのは驚きの光景であった!
「んんっ!!んんーっ!!んむむーっ!!」
なんと中には縛られたイサムと、チャラ男っぽい見た目の明らかに悪人な二人組=ベラドンナの猟犬「ブラザーズ」が待ち構えていたのだ!
「…イサムくんが二人いる!? これはいったいどういうことなの!?」
「フフフッ…こういうことさぁね」( ̄ー ̄)ニヤリ
本性を現す偽イサム。実は先程追われていた梨奈たちを助けて彼女たちをここまで連れて来た方のイサムは偽者、すなわちベラドンナの猟犬「演劇部」の変装だったのだ!
こうして梨奈は、一緒にいた尋紀共々再び捕らえられてしまうのだった。
つづく。
コメント
森の中、ベラドンナの追っ手に追いつかれ絶体絶命の梨奈ちゃんと尋紀くんを助けたのは、なんとイサミくんだった!
イケメンムーブをかまし、ベラドンナの構成員相手に無双するイサミくん、なんだかヒーローやってますね、これでとりあえずは無事に…っていくわけないですよね~、今までの事を考えると…
イサムくんに連れられ向かった先で…イサミくんが縛られてる…あれ…?
そして…お前らも懐かしいなブラザーズ、何だかいかつくなってるし、ムショ暮らしで鍛えられたか?
そういえば、自分で脱獄でもさせて紅虎に付けさせるって言ってましたね…まさかこんなに早く出てくるとは…
…ってことは、やっぱり無双したイサミくんは「演劇部」姉さんでしたか、イサミくんも捕まり、梨奈ちゃんも再捕獲され、学生探偵も残りはあと2人、どうなってしまうのか?
更に一般人も巻き込まれ、こんな事態でもまだ身を隠したままなのか名探偵・武智恭介…
実は尋紀くんの正体が変装した武智恭介先生だったら笑いますけどね(骨格的に無理だろ
↑なんか途中からイサミー!になってましたスイマセン…
> そして…お前らも懐かしいなブラザーズ、何だかいかつくなってるし、ムショ暮らしで鍛えられたか?
今回初めてブラザーズにイメージビジュアルをつけてみました。どうもLeonardo.Aiは髪にメッシュを入れたイラストの作成は苦手のようで、その点だけはあまりよく出来ませんでした。あと毬雄が紅虎さんに似ないように、なるべく紅虎さんより年下に若く見える画像を選びました。
> 更に一般人も巻き込まれ、こんな事態でもまだ身を隠したままなのか名探偵・武智恭介…
武智探偵は、すでにベラドンナの狩人か猟犬の誰かに化けて、魔女の側近くまで潜入している可能性も……。
猟犬=演劇部・・・むしろ、忍びの集団の如き見事な変装術ですな~。
これに対して学生探偵サイドの相馬晴彦は男性にしか変装できない(女性の声帯模写が出来ない)ので、演劇部との変装勝負では明らかに分が悪いですね。やはり演劇部に変装で対抗できるのは武智恭介しかいないでしょう。