BRAVERS EDITION episode.77

BRAVE SUCCESSION
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※この作品はフィクションであり、実在の人物・団体・事件とは一切関係ありません。
※掲載されている画像の無断転載を禁じます!
※アフィリエイト広告を利用しています。

妖魔結社ザイザム戦略諜報参謀ビオベミラは、シブルリックオーダーによって倒された。残るは黒百合百合鴉のみ!

※文章は、chatGPTで生成しております。

事件解決?

 ホテルの裏口前に潜むトラックの荷台コンテナには、縛られたままの沢渡優香錦織佳代、そしてクリストフォロ=エヴァルド=コルティノーヴィス三世(クリス)が閉じ込められていた。

 その外では、黒百合と百合鴉たちが苛立ちを隠せず、トラックのエンジンを必死にかけようとしていた。しかし、キーを回してもうんともすんとも言わない。

「な、なんで動かないのよ……っ!💦」

 焦りを募らせた黒百合の叫び声が、夜の静寂にこだました。

 その時だった。

 四方から迫る足音。
 シグフェルライオンレギウススワローレギウスコブラレギウス――四人の戦士たちが、鋼の壁のように黒百合たちを囲み、逃げ道を塞いだ。

「終わりだ、黒百合」

 シグフェルの冷静な声が夜気を切り裂く。

 黒百合は、悔しさに顔を歪めた。

「くっ……こうなったら、お前たちも地獄へ道連れよ!」

 彼女は右手首に巻き付けていた脈拍計を外し、地面へ叩きつけた。

 ――パリン!

 機械が砕ける音と共に、彼女の心拍が一時的に停止する。それが合図となり、ホテル内に仕掛けられた大量の爆弾が起爆する手はずだった。

 だが――。

 ――何も起こらない。

「……え?」

 黒百合が顔を上げた。爆発音も、破壊の轟音も、どこにもない。
 空っぽの静寂だけが辺りを満たしていた。

 その静寂を破ったのは、別方向から聞こえてきた足音だった。

 加藤段十郎リネア=フリーデン=ヴァイサー、さらに獅場楓花稲垣健斗――。四人が悠然と姿を現す。

「お生憎だったな」

 段十郎が肩をすくめながら言った。

「ホテルのあちこちに仕掛けられてた爆弾なら、オレたちが全部撤去しておいたぜ」

「ば、馬鹿な……!」

 百合鴉たちが悲鳴を上げた。

「貴様、生きていたのかっ!?」

 アジトで落とし穴に落ち、始末したはずの段十郎が目の前にいる。その現実に、黒百合も百合鴉も愕然とする。

 黒百合は力なく笑った。

「……こんな時のために、あの報道部の学生たちを人質に取っておいてあったのだけれど……あなたが無事ということは、きっと学生たちも助け出されているということでしょうね……」

 段十郎はにやりと笑った。

「フフッ……ご名答だ」

 黒百合は深く、長い溜息をついた。そして力なく両手を挙げた。

「フッ、負けたわ。好きになさい……」

 黒百合と百合鴉は、観念して投降した。すぐにレギウス隊と段十郎たちによって拘束される。

 そして――。

 トラックの荷台コンテナを開け放ち、縛られていた沢渡優香、錦織佳代、クリスが救い出された。

「優香!」

 シグフェルの姿から変身を解除し、牧村光平が駆け寄る。

 優香は、切なげに唇を震わせながら、涙を堪えて言った。

「バカっ……来るのが遅いわよ……ずっと、待ってたんだから……」

 その言葉に、光平は何も言わず、優しく彼女を抱きしめた。
 温もりが、ふたりを包み込む。

 その光景を見守りながら、リネアは歩み寄り、黒百合たちを指差して言った。

「牧村長官。黒百合と百合鴉の身柄は、アスカロン財団で預かります。よろしいですね?」

 光平は優香をそっと離すと、リネアに頷いた。

「……了解した。しかるべく取り計らってくれ」

 こうして、黒百合と百合鴉の身柄はアスカロン財団へと正式に引き渡されることとなったのだが――。

新たなる異変

 黒百合と百合鴉の身柄は、アスカロン財団の管理下に置かれることが決まった。
 だが、空気にはまだ緊張の火種がくすぶっていた。

 コブラレギウスから人間体へと戻った寺瀬詩郎――彼は無言で黒百合に歩み寄った。
 拘束されたままの黒百合は、その鋭い視線に不快げに顔を歪める。

「おい、お前に聞きたいことがある」

 詩郎の声は低く、今にも噛みつかんばかりだった。

「……フン、何よ?」

 黒百合はふてぶてしく答えた。

 詩郎は拳を握りしめ、ギリ、と歯噛みする。

「俺の姉……寺瀬聖佳てらせ きよかの行方についてだ。知ってることを、洗いざらい吐け!」

 黒百合は一瞬、意味を探るように詩郎を見つめたが、すぐに鼻で笑った。

「テラセ……キヨカ? フン、そんな女のことなんか知らないわね」

 あまりにも無関心な口ぶりに、詩郎の堪忍袋はとうに切れていた。

「とぼけるなァッ!」

 怒声と共に、詩郎は黒百合の胸ぐらを掴み、一方的に締め上げた。
 拘束されている黒百合は、抵抗すらできず苦しげに喘ぐ。

「く、苦しい……っ! その手を、放してッ……!」

 もがく黒百合を必死にかばおうと、百合鴉が叫んだ。

「き、貴様っ! 黒百合様から離れろ!」

「うるさいッ!! 邪魔をするな!」

 詩郎は怒りに満ちた鬼のような形相で、飛びかかろうとした百合鴉を力任せに振り払った。

「キャッ!」

 百合鴉が地面に転がり、呻く。

「おい詩郎! 何やってんだ、やめろ!」

 すかさず駆け寄った獅場俊一が詩郎の腕を掴み、引き離そうとする。

「詩郎くん、ダメだよ!」

 稲垣千秋も必死に声を上げた。

 だが、詩郎は激しく抵抗した。

「くっ、何しやがるッ……放せッ!」

 その時だった――。

 詩郎は突然、頭を押さえ、顔を歪めた。

「くそっ……もう、時間切れかよ……!」

 声を絞り出すと、彼は叫び声を上げ、膝をついた。

「ぐわあァァッッ!!」

 しばらくして、詩郎の体から怒りと殺気がすっと抜け落ちた。
 頭痛が収まり、彼はいつもの白詩郎――穏やかな人格へと戻っていた。

 その隙に、詩郎の締め上げから解放された黒百合は、苦しそうに咳き込む。

「……ゲホッ、ゲホッ……!」

 加藤段十郎はため息をつきながら、皮肉交じりに言った。

「おいおい、もう黒百合と百合鴉の身柄は、アスカロン財団の管轄だぜ? 勝手な真似されちゃ困るんだよなぁ」

 だが、放心状態の詩郎に、その言葉が届いているかどうかは怪しかった。

 その時――。

 段十郎の胸ポケットでスマートフォンが振動し、着信音が鳴り響く。

 画面に表示された名前は、アスカロン財団の神向寺冴佳
 段十郎は渋い顔をしながら応答した。

「もしもし……神向寺か。俺だ。……なにっ!?」

 一瞬、段十郎の表情が険しくなる。

「……分かった。俺たちもすぐ行く」

 電話を切り、スマホをポケットに押し込む。

「加藤さん、どうしたんですか?」

 隣にいたリネアが問いかけた。

 段十郎は舌打ちし、憮然とした顔で答える。

「チッ……トラブル発生だ。やっと一山片付いたと思った途端にこれかよ。あぁ~面倒臭せぇな!」

謎のアトリエ

ピラニアレギウスのアジト外観は、Stable Diffusion Onlineで生成しました。

霧深温泉郷から少し離れた場所に、アトリエ風の一軒家がポツンと建っていた。

そしてその秘密の地下室には、鷺島国際大学報道部の漆崎亜沙美が囚われていた!

漆崎亜沙美イラストは、ぽよい様。
背景は、leonardo.aiのモデルDreamShaper v7で生成しました。

「助けてえ~っ!! 誰か助けてぇぇっっ!!」

両手を鎖で繋がれている亜沙美の助けを求める叫びが、地下室内に空しく響き渡る。そんな怯える彼女をモデルにしながらキャンパスに絵を描いているピラニア型のパワードレギウス。そしてその隣に立っているのは、先程そのピラニアレギウスに助け出されたばかりのビオベミラだ。

「私はさっきから一体何を見せられているのだ…?💦」

さっきから楽しそうに亜沙美の囚われた姿をデッサンしているピラニアレギウスの様子を見せつけられているビオベミラは、ただ困惑している。

「こんな捕虜の小娘など、さっさと息の根を止めてしまえばよいではないか」

「…い、いやっ…やめて!」

「やめときな。そいつはボクの獲物だ。もし傷物にしたら、〇ぬのはキミの方だよ?」

ビオベミラは鋭い爪を伸ばして、亜沙美のか細い首筋に突き立てようとしたが、ピラニアレギウスにドスの利いた声で制止される。まるで今までの軽薄そうな言動や態度とは別人のようだ。ビオベミラは「チッ!」と舌打ちすると、ひとまず矛を収めた。

「すぐに人質を〇そうとするのは、キミたち妖魔結社ザイザムの悪い癖だ。せっかく捕まえたんだから、もっと生かしたままの利用価値を見出さなきゃ♪」

「なぜ私を助けた?」

「キミたちが今回起こした霧深温泉の事件に、ボクたちもちょいと便乗させてもらったお礼さ。それだけじゃ返答としては不足かい?」

「我らを利用していたとでも言いたいのか? フン、食えない男だ…」

そこへピラニアレギウスの手下だったコックローチレギウスが、アトリエの中に逃げ込んで来た。

「…こ、小西さん! 申し訳ありません!」

「どうしたんだい深田? まさかガキどもの方に逃げられたとか言うんじゃないだろうね? 困るねぇ…」

「…そ、それどころじゃないんですよ! 何やら妙な魔女っ娘が現れまして!」

「魔女っ娘…?」

コックローチレギウスから話を聞いたピラニアレギウスはアトリエの1階へと戻り、窓のカーテンをほんの少し開けて外の様子を覗き込む。するとアトリエのすぐ目の前の車道に、見慣れない一台の乗用車が路駐していた。

神向寺冴佳たちが乗っていると思しき一台の車と背景は、Stable Diffusion Onlineで生成しました。

「オイお前、しっかりとつけられて来てるじゃないか?」

「…す、すみません! まさか尾行していやがったとは!💦」

「まあいいよ。せっかくの飛んで火にいる夏の虫だ。せいぜい歓迎してやろうじゃないかww」

ほくそ笑むピラニアレギウス。
果たしてこのピラニアレギウスの素性は何者か? そしてその目的は?
亜沙美と一緒に誘拐されたはずだが、今のところ姿が見えない鳳凰院優の行方と安否は?

事件はまだ終わってはいなかった…。
いよいよ事態は、風雲急を告げようとしているのだった。

つづく。


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コメント

  1. 旅鴉 より:

    散々コケにされ怒りMAXのブレイバーズの皆様に囲まれ万事休すの百合百合コンビ、〇ねば諸共ホテルを爆破してブレイバーズを道連れにしようと考えた黒百合姐様、起爆装置に脈拍計をぶち壊すが…しかし、なにもおこらなかった!
    まあ、こうゆうの得意そうなエージェントと少年忍者を野放しにしとけば、爆弾は解除されちゃいますよね…

    残念、百合百合コンビもとうとうお縄、くっ〇せ!

    さて、まだ一日も経ってないだろうけど随分久々な再会のような牧村氏と優香ちゃん、再会を喜び抱きしめあう2人…

    >「牧村長官。黒百合と百合鴉の身柄は、アスカロン財団で預かります。よろしいですね?」

    リネアちゃんどんな目でこのやりとり眺めてたんだろ、微笑ましく見てたのか、それともイチャつくのは後にしろ…って感じだったのだろうか?

    だが、ここで収まらないのは狂気のシスコン黒詩郎、拘束されて動けない黒百合姐様をネック・ハンギング・ツリー、聖佳ちゃんの行方を聞こうとするが、どうやら本当に知らないらしい…あら意外、黒百合姐様も知らないとは、本当に地下に潜ってるんですね聖佳ちゃん。

    ここで黒詩郎くんのカラータイマーがなりだしシャットダウン、どうやら黒詩郎くんに戻れるのはまだ一時的なもののようで…

    >「おいおい、もう黒百合と百合鴉の身柄は、アスカロン財団の管轄だぜ? 勝手な真似されちゃ困るんだよなぁ」

    ならもっと本気で止めろよ加藤!絶対ワザとやらしてたろお前!

    そんな時に、加藤のスマホに冴佳たんから連絡が…ここで報道部の現状と魔法少女星彩のルミナが出動したことを知るわけで…そして加藤の頭がまた痛くなるわけでして…

    そして怪しいポツンと一軒家には鎖に繋がれた亜沙美ちゃんが、そして目の前には変態サイコ野郎の小西ことピラニアレギウスと、なんだかしれっと助けられているビオベミラ様。

    >「こんな捕虜の小娘など、さっさと息の根を止めてしまえばよいではないか」

    〇す〇すって君はそればっかりだね…ほらせっかくの獲物を傷つけられそうになって流石のピラニアさんもキレ気味じゃないか、せっかく助かった命を散らす気かアンタは…
    とりあえず命の危機は免れた亜沙美ちゃんだが…まだ別の危機が訪れそうな予感が…最初からこの騒ぎに便乗していたようですけど本当にこのサイコ野郎は何を考えていたのやら?

    ここで家の中にゴ〇ブリが!!誰か殺虫剤持ってこい!
    いやこいつはピラニアレギウスの部下でしたか、そしてこのゴキ野郎が小西に報告を、なんと魔女っ娘が現れたと…ピラニアレギウスからしたらなんのこっちゃでしょうが、まあ自分達も立派な人外ですから、その辺は直ぐに受け入れるでしょうね。

    そしてすぐに尾行に気づくピラニアレギウス、

    >「まあいいよ。せっかくの飛んで火にいる夏の虫だ。せいぜい歓迎してやろうじゃないかww」

    いや、虫はお前の部下だろうが…

    はたして報道部&美佳ちゃん(星彩のルミナ)は、待ち構えるピラニアレギウスから無事に亜沙美ちゃんを奪還出来るのだろうか、そして今だ行方が解らない優ちゃんの安否は…
    そして、霧深温泉組はどう動くのか、色々気になることが多いですね。

    • > リネアちゃんどんな目でこのやりとり眺めてたんだろ、微笑ましく見てたのか、それともイチャつくのは後にしろ…って感じだったのだろうか?

      リネアちゃんの性格を考えると、どちらも半々程度だったんじゃないでしょうか。

      > 〇す〇すって君はそればっかりだね…ほらせっかくの獲物を傷つけられそうになって流石のピラニアさんもキレ気味じゃないか、せっかく助かった命を散らす気かアンタは…

      これをいい機会に、一度ビオベミラ様はピラニアさんから再教育を受けた方がいいと思います。DIDの何たるかを叩き込まれるべきです。

      > 霧深温泉組はどう動くのか、色々気になることが多いですね。

      知り合いである学生報道部の危機ですから、ブレイバーズもすぐに救出に向かうと思います。ただ詩郎くんは黒詩郎から白詩郎に戻ったばかりの脱力状態で戦闘不能ですから、サーベルタイガーレギウスと星彩のルミナが今回鉢合わせすることはなさそうですね。

  2. JUDO より:

    いよいよ、こちらの百合百合コンビも最期の刻が近そうで・・・(´;ω;`)
    なあに、代わりはいくらでも・・・(* ̄▽ ̄)フフフッ♪

    アトリエやら尾行する車の画像が、実写と見紛うほどの・・・そろそろLeonardo.AI以外に触手伸ばそうかしら・・・?

    • > いよいよ、こちらの百合百合コンビも最期の刻が近そうで・・・(´;ω;`)

      百合百合コンビもアスカロン財団の私設に収監されることになるでしょうから、暫くは娑婆には出て来れなさそうです。

      > そろそろLeonardo.AI以外に触手伸ばそうかしら・・・?

      JUDO様のブログ『大首領JUDOの少年少女危機管理館』にはアフィリエイト広告はありませんから、あまり商用利用等の利用規則については気にせずに画像生成AIを柔軟に選択できそうですね。
      当ブログの方ではPixAIで生成したイラストも使用したいのですが、あちらはモデルごとに商用利用に関する規則が微妙なので、管理人は当ブログでの掲載には慎重な方針を取っています(代わりにSNSとかに上げたりするかも…)。

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