暗黒大博士の行方を追い、夜の横浜市街をパトロール中だった我らが重機装士ヴァルダーは謎の銃撃を受け、不良グループ「スラッシュ・ドッグス」の残党に襲撃されるがこれを撃退。その背後には、暗黒大博士配下のエージェント001の影がちらついていた。
その翌日、綾瀬早弥香とルナ=ハートウェルは、恋中七香、耀 瑪愛莉を誘い、それに七香の後輩・楯岡彩葉も加わって、ショッピングモールで買い物を楽しむが、そんな中、瑪愛莉が試着室の中から姿を消してしまい、兄の耀 斗仁威もまた暗黒大博士の秘密基地に捕らえられ、早弥香やルナまで連れ去られてしまった。早弥香とルナを救い出したヴァルダーは、残る耀兄妹を救出すべく敵のアジトへと向かう。しかし先回りしていた恋中七香も、久我美輝と共に一足先に敵のアジトへと突入してしまっていた。
※chatGPTで生成した文章に、一部編集を加えております。
ヴァルダー到着
夜の帳が降りた廃工場の外。
ひび割れたアスファルトの上に、二つの影がふらつくように現れた。
「ハァ…ハァ……ここまでくれば、もう大丈夫ね……」
恋中七香は膝に手をつきながら、荒い息を整える。隣では耀瑪愛莉も同じように肩で息をしていた。
「彩葉さん……大丈夫でしょうか……?」
不安げに呟く瑪愛莉。その視線は、暗く口を開ける廃工場の入口へと向けられている。
七香は一瞬だけ言葉に詰まり、それでも無理に笑顔を作った。
「あの子ならきっと大丈夫よ♪」
明るく言い切る。しかし、その胸の奥では重たい不安が渦巻いていた。
(楯岡……それに久我くんも……)
さらに、まだ姿を見せない仲間たち――綾瀬早弥香、ルナ、そして斗仁威のことが脳裏をよぎる。
ここで逃げていいのか。
そんな迷いが、二人の足をその場に縫い止めていた。
その時だった。
――ブォンッ!!
夜の静寂を切り裂くような重低音。
一台のスーパーバイクが、一直線に廃工場前へと滑り込んでくる。白い装甲を纏ったその姿は、月光を受けて鋭く輝いていた。
瑪愛莉が目を見開く。
「七香さん、あれってまさか……」
七香も思わず息を呑む。
「……うそっ!? マジ!? ヴァルダーってニュースでは知ってたけど、直に見るのは初めて!」
バイクの上で静かに佇む白き戦士――重機装士ヴァルダー。

彼はすぐに二人の存在に気づき、鋭い視線を向けた。
「君たち、こんなところで何をしてるんだ!」
その声に、七香は一歩前へ出る。
一方でヴァルダーは、瑪愛莉の姿を確認した瞬間、内心で安堵していた。
(よかった……瑪愛莉ちゃんは無事だったんだな……)
だが同時に、別の不安が胸を締め付ける。
(でも、美輝や斗仁威くんは……)
「ヴァルダー!」七香が叫ぶ。「私たちの仲間がまだ廃工場の中にいるの! みんなを助けて!」
「何だって!?」
七香は息も絶え絶えに、ここまでの経緯を手短に説明した。仲間たちが中に取り残されていること、そして敵の存在。
ヴァルダーの目が一瞬、鋭く細められる。
「……分かった」
すぐに彼は通信を開いた。
「陽莉、聞こえるか?」
『どうしたの、お兄ぃ?』
「要救助者を2名確保した。そちらで安全に保護してくれ」
『了解! そちらは任せて♪』
通信を終えると、ヴァルダーはバイクから降り、二人に向き直る。
「乗ってくれ」
短く告げ、シートを指し示す。
「自動操縦モードにしてある。このバイクが安全な場所まで君たちを連れて行ってくれる」
瑪愛莉が不安げに問いかける。
「あなたはこれから……?」
ヴァルダーは一瞬だけ振り返り、廃工場の闇を見据えた。
「君たちの友達を助け出して来る。あとは俺に任せてくれ!」
その言葉には、揺るぎない決意が込められていた。
七香と瑪愛莉は顔を見合わせ、小さく頷く。
やがて二人は渡された予備のヘルメットを被り、ヴァルダー・ラプターにまたがった。
エンジンが低く唸りを上げる。
そして――バイクは滑るように夜の街へと走り出した。
廃工場へと駆け込んでいく白き戦士の背中を、二人は振り返りながら見送る。
「………」
不意に七香が黙り込む。
「どうしたんですか? 七香さん」
瑪愛莉が首をかしげる。
七香は少し考えるようにしてから、ぽつりと呟いた。
「今のヴァルダーの声……どこかで聞いたような気が……」
しかしすぐに首を振り、軽く笑う。
「でも、まっ、いいか♪」
その笑顔の裏にある違和感は、まだ確信には至らない。
夜風を切り裂きながら、ヴァルダー・ラプターは疾走する。
向かう先は、安全な拠点――近くで待機しているATベースキャリア。
そしてその背後では、ただ一人。
白き戦士が、闇の巣窟へと再び踏み込んでいった。
美輝VS鬼塚
崩れた壁の粉塵がまだ空中に漂う中、久我美輝はゆっくりと構えを取った。
その視線の先――瓦礫の向こうに立つのは、異様な威圧感を放つ巨影。
全身を鈍い光沢の装甲で覆った、パワードスーツの男。
「フハハハハ!! ……久しぶりだなぁ~!? 女顔野郎!!」
耳障りな笑い声が、薄暗い廃工場の通路に反響する。
「誰だ!?」
美輝は一歩も引かずに問い返す。
鬼塚は肩をすくめるようにして、ゆっくりと頭部の赤いゴーグルに手をかけた。
「おいおい、つれねぇなぁ~。俺の顔をもう忘れちまったのかよ?」
カチリ、と音を立ててゴーグルが外される。
露わになった素顔――それを見た瞬間、美輝の目が見開かれた。
「……お、お前は!?」
「ようやく思い出してくれたみてぇだな?」
にやり、と歪んだ笑みを浮かべる鬼塚剛。
美輝は歯を食いしばり、拳を握り締めた。
「瑪愛莉ちゃんは返してもらうぞ! 斗仁威くんや早弥香さんたちも、どうせお前たちが捕まえてるんだろ!?」
鬼塚は肩を揺らして笑う。
「確かに斗仁威の身体は俺たちが預かってる。でもサヤカとかいう女は知らねぇなぁ」
わざとらしく首を傾げる。
「そう言えば、何やらちょこまかと嗅ぎ回ってる女二人を捕まえたって、さっき子分たちから連絡があったが、もしかしてそれか? でもまだそいつらはここに戻って来てねぇな。チッ、どこで道草食ってやがるんだか…」
「とぼけるな!」
美輝の声が鋭く響く。
「こうなったら問答無用だ! かかって来いよ! この間みたいに返り討ちにしてやる!」
「グハハ!! 上等だ!」
鬼塚は腕を広げ、重厚な装甲を誇示するように胸を張る。
「このパワードスーツがある以上、生身のてめえが勝てるとでも思っていやがるのか!?」
次の瞬間――
両者は同時に踏み込んだ。
――ガンッ!!
鋼と肉体がぶつかり合う鈍い衝撃音。
鬼塚の一撃は確かに重い。しかし――
「遅い!」
美輝は身をひねり、その攻撃を紙一重でかわす。
軽やかな足運び。流れるような体捌き。
祖父から叩き込まれた中国拳法――青龍禅院仕込みの技が、ここで生きる。
「どうした!? 達者なのは相変わらず口だけか!?」
「…く、くそっ!!」

鬼塚の拳が空を切るたびに、美輝は懐へと潜り込み、唯一露出している顔面へと鋭い蹴りを叩き込む。
「このガキ……相変わらずすばしっこく動き回りやがって!!」
苛立ちが声に滲む。
そして――決定的な瞬間が訪れた。
「――終わりだ!」
美輝の体が一瞬沈み込む。
次の瞬間、全身のバネを解き放つように体当たりが炸裂した。

鉄山靠。
「ぐわぁぁぁッッ!!!!」
鈍い衝撃音とともに、鬼塚の巨体が吹き飛ぶ。
装甲が壁に叩きつけられ、瓦礫が崩れ落ちる。
「くそっ……!」
ふらつきながら立ち上がる鬼塚は、忌々しげに吐き捨てた。
「あのジジイ……何が無敵のパワードスーツだ!!💢」
その姿を見据え、美輝は静かに言い放つ。
「そんなものに頼った時点で、もうお前は負けてたんだよ」
一歩、前へ。
「さあ、もう降参しろ!」
――だが、その時。
「おい、これを見な!」
背後から聞こえた声に、美輝の表情が凍りついた。

振り返る。
そこにいたのは、鬼塚の手下。
そして――
「んんむぅっ!!」
後ろ手に縛られ、口をガムテープで塞がれた楯岡彩葉の姿だった。
その首元には、冷たく光るナイフが突きつけられている。
「彩葉!?」
思わず叫ぶ美輝。
その隙を逃さず、鬼塚がゆっくりと立ち上がった。
口元に、醜悪な笑みを浮かべながら。
「ヒャハハハハ! 形勢逆転だなぁ!!」
廃工場の闇の中、勝敗の流れが音を立てて変わった。
(つづく)

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