北関東某県にある蛇ノ谷村の公営キャンプ場へと合宿にやって来た、鷺島国際大学のテニスサークル「Seabreeze Aces」のメンバーたちだったが、2年の白川澪が大庭竜二と田淵毅の二人組に拉致されてしまうが、柏葉美佳と黒瀬律によって無事に保護される。しかし先日の集中豪雨の土砂崩れによって道路は寸断され、蛇ノ谷村は完全に孤立してしまう。さらに今度は2年の南條陽菜と1年の高槻紗季が大庭たちによって拉致され、早乙女陽飛や佐伯瑛人もそれぞれ捕らえられてしまった。星彩のルミナに救出された瑛人は、残る陽飛たちの救出に向かう。
※chatGPTで生成した文章に、一部編集を加えております。
コテージを襲う不気味な影
蛇ノ谷村の公営キャンプ場。
昼下がりの日差しが木々の間から降り注ぐなか、五人の女子学生たちは、一つのコテージに集まっていた。
行方不明になった早乙女陽飛、南條陽菜、佐伯瑛人、高槻紗季の四人を捜すため、男子メンバーたちは森へと出かけている。
残された女子たちは、三神玲央の指示どおり、一カ所のコテージに集まり、玄関に鍵をかけて留守番をしていた。
「……みんな、無事だといいんだけど」
窓際に座っていた澪が、ぽつりとつぶやいた。
彼女自身も、つい先ほど誘拐犯に捕らえられた経験がある。そのときの恐怖は、今でも忘れられない。
だからこそ、行方不明になった四人のことが心配でならなかった。
「陽飛先輩も陽菜も、簡単にやられるような人じゃないよ。きっと大丈夫!」
茜は明るい声で言ったものの、その表情には不安がにじんでいた。
「そうだといいんだけど……。携帯もつながらないし、何かあっても連絡できないんだよね」
美羽がスマートフォンの画面を確認しながら、ため息をつく。
「管理棟の人も、警察も、あんまり頼りにならないみたいだし……」
凛も落ち着かない様子で、何度も玄関の方を振り返った。
この村は土砂崩れによって外部へ通じる道路が塞がれ、電話回線や携帯電話の基地局設備も被害を受けている。復旧までには、まだ数日かかる見込みだった。
つまり、今の彼女たちは、ほとんど外部から隔絶された状況に置かれているのだ。
「とにかく、私たちはここで待ちましょう。玲央先輩たちも、きっとすぐに戻ってくるはずだから」
澪がそう言って、皆を安心させようとした、そのときだった。
「……ん?」
窓際にいた凛が、ふと外へ目を向けた。
そして次の瞬間――。
「きゃあああああっ!!」
凛の悲鳴がコテージ中に響き渡った。
「ど、どうしたの!?」
茜が驚いて振り返る。
「ま、窓……! 窓のところに……!!」
凛は震える指で窓を指さしていた。
残る四人も、恐る恐るそちらへ視線を向ける。
そして――全員が息を呑んだ。
窓の外に、一人の異様な人影が立っていたのだ。

白い頭巾を頭からすっぽりと被り、顔には蛇を模した不気味な面。
身には古びた鎧をまとい、腰には刀を差している。
まるで、古い伝承に登場する武者が、そのまま現代に蘇ったかのような姿だった。
「な、何……あれ……?」
美羽が呆然とつぶやく。
「う、嘘でしょ……!?」
茜も顔を青ざめさせた。
蛇の面を被った武者――蛇武者は、窓ガラス越しに室内を覗き込んでいた。
その顔からは、表情をうかがい知ることができない。
ただ、面の奥にある目だけが、じっと五人を見つめているようだった。
「い、いや……!」
咲耶が後ずさる。
澪もすぐに立ち上がり、仲間たちをかばうように前へ出た。
「みんな、離れて!」
その瞬間、蛇武者が腰の刀を抜いた。
そして、刃ではなく柄の部分を握り直すと――。
ガンッ!!
「きゃあっ!!」
窓ガラスに、強烈な一撃が叩きつけられた。
ガンッ! ガンッ!!
蛇武者は無言のまま、何度も柄でガラスを打ちつける。
ひびが蜘蛛の巣のように広がっていく。
「うそ、うそ、うそっ……! 割れちゃうよ!!」
茜が悲鳴を上げた。
「みんな、逃げて!!」
澪が叫んだ。
その言葉を合図に、五人は一斉に玄関へと走り出した。
鍵を開け、扉を押し開く。
そして、我先にとコテージの外へ飛び出した。
直後、背後からガラスが砕け散る音が響いた。
蛇武者が窓を破り、コテージの中へ侵入したのだ。
振り返る余裕などなかった。

「いやあああっ!!」
「こっちに来ないでぇっ!!」
五人は散り散りになり、キャンプ場の敷地内を必死に逃げ回った。
普段なら、緑豊かで静かなはずのキャンプ場。
しかし今は、悲鳴と足音が響き渡る恐怖の空間と化していた。
澪の決断
「はぁっ、はぁっ……!」
咲耶は必死に走っていた。
背後で何が起きているのか、確かめる余裕もない。
とにかく逃げなければ。
あの蛇の面を被った武者に捕まったら、いったい何をされるのか。
考えただけで、足が震えた。
しかし、恐怖で焦るあまり、咲耶は足元への注意を怠ってしまった。
「あっ……!」
地面に張り出していた木の根に足を取られ、咲耶は派手に転倒した。
「きゃっ!」
両手をついたものの、勢いを止められず、地面に倒れ込む。
「いたた……っ!」
起き上がろうとするが、恐怖と焦りで身体が思うように動かなかった。
そのとき、背後から重い足音が近づいてきた。
ザッ……ザッ……ザッ……。
咲耶は恐る恐る振り返る。
そこには、刀を手にした蛇武者の姿があった。
「……っ!!」
蛇の面が、倒れた咲耶を見下ろしている。
逃げなければ。
そう思っても、腰が抜けたようになって立ち上がれない。
「…い、いやっ! 誰か……誰か助けてェェェッッッ!!」
咲耶の悲鳴が、キャンプ場に響き渡った。
蛇武者は何も答えない。
ただ、ゆっくりと刀を構えながら、咲耶へと近づいていく。
そのときだった。
「――咲耶っ!!」
遠くから、澪の声が響いた。
逃げていた澪は、咲耶の悲鳴を聞きつけて振り返ったのだ。
倒れた後輩。
その前に迫る、刀を持った異形の武者。
状況を理解した瞬間、澪は迷わなかった。
「咲耶、待ってて!」
彼女は踵を返し、蛇武者の方へと駆け戻った。

「澪先輩……!?」
咲耶が目を見開く。
澪は彼女の前まで走り込むと、両手を広げ、立ち塞がった。
「咲耶! 今のうちに早く逃げて!!」
その背中は、華奢な女子大生のものにすぎない。
武器もなければ、魔法も使えない。
目の前にいるのは、刀を手にした正体不明の怪物だ。
それでも澪は、一歩も退かなかった。
「澪先輩!?」
咲耶は、信じられないものを見るような目で彼女を見上げた。
「そんな……澪先輩を置いて行けません!」
「いいから早く!!」
澪は振り返らずに叫んだ。
「ここは私が何とかするから! 咲耶だけでも逃げて!!」
「でも……!」
「お願い!!」
その声に、咲耶は唇を噛みしめた。
澪が自分を助けるために戻ってきてくれたことは分かっている。
だからこそ、彼女を置いて逃げることなどしたくなかった。
しかし、澪の背後では、蛇武者が静かに刀を構えていた。
このまま二人とも逃げ遅れれば、共倒れになってしまう。
「ううっ……澪先輩、ごめんなさい……!!」
咲耶は涙をこらえながら、必死に立ち上がった。
まだ震える脚に力を込め、よろめきながらも走り出す。
何度も振り返りたくなった。
澪がどうなっているのか、確かめたかった。
それでも、彼女の言葉に従うしかなかった。
咲耶の姿が遠ざかっていく。
それを確認した澪は、ほんの一瞬だけ安堵の息を漏らした。
(よかった……咲耶は逃げられた……)
だが、その安堵も束の間だった。
澪の目の前には、依然として蛇武者が立っている。
刀を携え、白い頭巾と蛇の面で顔を覆った異形の武者。
その姿を前にして、澪の喉が小さく鳴った。
怖くないはずがない。
つい先日、自分自身も誘拐犯に捕らえられたばかりなのだ。
ようやく仲間たちのもとへ戻り、少しずつ恐怖を乗り越えようとしていた矢先に、今度はこんな怪物に襲われるとは。
それでも、澪は退かなかった。
「……あなた、いったい何者なの?」
震える声で問いかける。
蛇武者は答えない。
ただ、無言のまま澪を見つめていた。
やがて、ゆっくりと一歩を踏み出す。
「……っ!」
澪は後ずさろうとした。
しかし、その瞬間――。
蛇武者の腕が伸びた。
「きゃっ……!」
澪の悲鳴が、森の静寂に吸い込まれていった。
そして、キャンプ場から彼女の姿は消えた。
別の廃工場――囚われた蒼真と玲沙
一方、キャンプ場から離れた山中。
大庭竜二と田淵毅が潜伏先として使っている、別の廃工場では、羽柴蒼真と九条玲沙が囚われの身となっていた。
薄暗い工場の一室。
二人はそれぞれパイプ椅子に座らされ、縄で身体を縛られている。

大庭は二人の前に立ち、腕を組んでいた。
「さて、と……」
彼は、二人を見比べながら口元を歪めた。
「お前ら、なかなか面白いことをしてくれたじゃねえか」
蒼真は鋭い目で大庭を睨みつけた。
「陽飛先輩や南條さんたちも、ここにいるのか?」
大庭は鼻で笑った。
「あいにくと、お前たちの仲間はここにはいないぜ」
「何……?」
蒼真の表情が険しくなる。
「じゃあ、どこにいるんだ!?」
「さあな。お前らに教える義理はねえよ……と、言いたいところだが」
大庭は悪びれもせずに答えた。
この蛇ノ谷村には、かつて使われていた工場や倉庫、廃屋などが山中に点在している。
過疎化が進み、限界集落同然となった村。
人の出入りが少なく、外部との連絡手段も限られているこの土地は、身を隠すには都合がよかった。
大庭と田淵は、そうした廃墟のうち何カ所かを潜伏先として使い分けていたのである。
一つの場所に大勢の人質を集めるよりも、複数の場所に分散させた方が、万一の場合にも都合がいい。
そして、蒼真と玲沙が捕らえられたのは、陽飛たち三人が監禁されている廃工場とは別の場所だった。
「……私たちをどうするつもり?」
玲沙が、冷静さを保とうとしながら尋ねた。
大庭は、彼女の顔をじろりと眺めた。
「それは、これから考えるさ」
「ふざけないで!」
玲沙が語気を強める。
「あなたたち、自分がどれだけのことをしたのか分かっているの!?」
「おうおう、怖い怖い」
大庭は、わざとらしく肩をすくめた。
「ずいぶんと気の強いお嬢さんだな」
「玲沙姉ぇ……!」
蒼真が、彼女を気遣うように声をかける。
玲沙は一瞬だけ蒼真に視線を向けたが、すぐに大庭を睨み返した。
ここで弱気な態度を見せるわけにはいかない。
何とかして脱出の機会を探さなければ。
そのとき、大庭がふと思い出したように声を上げた。
「そういや、タケ!」
工場の入口付近にいた田淵が振り返る。
「へい、兄貴」
「こいつらの仲間も、ここへ連れて来てやれ」
「わかりやした」
田淵は、へらへらと笑いながら答えた。
「ちょうど、様子を見に行こうと思ってたところでさぁ」
そう言うと、彼は二人を一瞥し、工場の外へ出ていった。
その足取りは、まるで散歩にでも出かけるかのように軽かった。
蒼真は、その背中を睨みつける。
(仲間も連れて来る……? 陽飛先輩たちも、ここへ移すつもりなのか……?)
そうなれば、結果として陽飛たちと容易に合流できる。
だが同時に、彼らも自分たちもさらに危険な状況へ追い込まれる可能性もある。
蒼真は縄を解こうと、密かに手首を動かした。
しかし、結び目は固く、簡単には緩みそうになかった。
玲沙もまた、周囲の様子を注意深く観察していた。
二人とも、まだ諦めてはいない。
仲間を救うために、ここから脱出する方法を探していた。
しかし、彼らはまだ知らなかった。
田淵が向かった先では、すでに予想外の事態が起きていることを。
星彩のルミナ、救出作戦!
その頃、陽飛、陽菜、紗季が囚われていた廃工場では――。
「みなさん! 大丈夫ですか!」
明るい声が、薄暗い室内に響き渡った。
入口に立っていたのは、ピンク色の衣装をまとった魔法少女、星彩のルミナ。
そして、その隣には、ようやく自由の身となった佐伯瑛人の姿があった。

陽菜が目を輝かせる。
もっとも、彼女の口にはまだガムテープが貼られたままだった。
「んむっ、んんんっ!」
「今、助けますから!」
ルミナは三人のもとへ駆け寄った。

瑛人もすぐに陽飛の拘束を解こうとする。
「陽飛先輩、もう大丈夫です! 俺たちが来ました!」
「んんっ、むぐぐっ!」
「はいはい、今すぐ外しますから!」
瑛人は急いで陽飛の口を塞いでいたガムテープを剥がし、縄を解いていく。
ルミナもまた、陽菜と紗季の拘束を順番に解いていった。
ほどなくして、三人は全員、自由の身となった。
「ぷはぁっ……! あー、やっと声が出せる!」
陽飛は大きく息を吐き、肩を回した。
「やれやれ、酷い目に遭ったぜ……」
「陽飛先輩、大丈夫ッスか?」
瑛人が心配そうに尋ねる。
「ああ、何とか大丈夫だ。……まあ、身体中が痛いけどな」
陽飛は苦笑した。
その姿を見た瑛人は、申し訳なさそうに頭を下げた。
「ひどく痛めつけられたみたいッスね……。すみません、俺が遅れたばっかりに……」
「なぁに、お前のせいじゃねえよ。気にすんな」
陽飛は、後輩の肩を軽く叩いた。
「お前だって大変だったんだろ? 無事に戻ってきただけでも十分だ」
「陽飛先輩……」
瑛人の顔に、ほっとしたような表情が浮かんだ。
その一方で、陽菜と紗季は、目の前に立つルミナを食い入るように見つめていた。
「……もしかして、本物の星彩のルミナ!?」
陽菜が興奮した声を上げる。
「えっ、ええと……はい、そうですけど……」
ルミナは少し戸惑いながら答えた。
すると、紗季が勢いよく身を乗り出した。
「サイン貰っていいですか!?」
「ええっ!?」
さすがにルミナも目を丸くした。
誘拐され、長時間拘束されていたばかりだというのに、この二人の切り替えの早さは尋常ではない。
「ちょ、ちょっと待ってください! 今はそれどころじゃ……!」
「だって、本物ですよ!? テレビとかネットで見た、あの星彩のルミナですよね!?」
「私も! 私もサイン欲しいです!」
「お、お二人とも落ち着いてください!」
ルミナは慌てて両手を振った。
「犯人が戻って来るかもしれません。今のうちにキャンプ場に戻りましょう!」
「……あっ、そうだった!」
陽菜がようやく我に返った。
紗季も、少し名残惜しそうにしながらうなずく。
「分かりました。サインはまた今度ですね……!」
「え、ええ……機会があれば……」
ルミナは苦笑しながら答えた。
こうして、早乙女陽飛、南條陽菜、高槻紗季の三人は、無事に救出された。
瑛人も含めた四人は、ルミナの先導に従って廃工場を後にした。
目指すはキャンプ場。
残る仲間たちと合流し、事態を報告しなければならない。
だが、彼らが廃工場を出て森の中へ進んでいった、その直後だった。
木々の陰から、ひとつの人影が姿を現した。
田淵毅である。
大庭の指示を受け、陽飛たちの様子を確認しに戻ってきたのだ。
しかし、彼が目にしたのは、まったく予想していなかった光景だった。
「……な、なんでこんな田舎に星彩のルミナが!?」
田淵は目を見開いた。
ピンク色の衣装をまとった魔法少女。
間違いない。ニュースなどで話題になっている、あの星彩のルミナだ。
しかも、陽飛たちを救出し、堂々と森の中を進んでいる。
「こいつはやべぇぞ!」
田淵の顔がみるみる青ざめていった。
「すぐに兄貴に知らせないとッ!!」
彼は慌てて身を翻し、来た道を引き返していった。
もはや、陽飛たちを連れ戻すどころではない。
大庭に知らせなければ、取り返しのつかないことになる。
こうして、廃工場をめぐる状況は一変しつつあった。
だが、その変化が蒼真と玲沙の運命をどう左右するのかは、まだ分からない。
森を行く蛇武者
――そして、蛇ノ谷村の深い森の中。
木々の間を、ひとりの異形の武者が歩いていた。
白い頭巾。
蛇の面。
古びた鎧。
そして、腰に差した刀。
蛇武者は、一言も発することなく、一定の歩調で森の奥へと進んでいく。
その腕には、一人の少女が抱えられていた。

白川澪である。
澪は気を失っており、ぐったりと身体を預けたまま、目を覚ます気配もなかった。
蛇武者は、まるで彼女が軽い荷物であるかのように、その身体を抱えたまま歩き続ける。
枝葉が揺れ、木漏れ日が地面に落ちる。
遠くからは、鳥の鳴き声が聞こえていた。
平穏な昼下がりの森。
しかし、その光景には、どこか不気味な静けさが漂っていた。
蛇武者は振り返ることもなく、ひたすら森の奥へと進んでいく。
その目的地がどこなのか。
なぜ、澪を連れ去ったのか。
そして、彼女をどうするつもりなのか。
何一つ分からない。
「…………」
蛇武者は、終始無言だった。
やがて、その姿は木々の深い影へと消えていった。
残されたキャンプ場では、澪の行方を知らない仲間たちが、彼女の帰りを待つことになる。
果たして、蛇武者は澪をどこへ連れて行くつもりなのか。
そして、連れ去られた澪の運命は――。
――次回へ続く。
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