オープンした超大型テーマパーク、久峨ドリームパーク東京に遊びに来た牧村光平たちGスマメンバー6人だったが、実はこのテーマパークの裏の顔は悪の組織・魔人銃士団ゼルバベルの秘密基地であった。仲間たちが次々と捕らえられていく中、地下中枢の敵司令部を目指す光平と錦織佳代。そんな二人の前に立ちはだかったのが、葉桐涼介と日野愛都紗を人質のとった敵の姿であった!
「早く投降しろ! 仲間がどうなってもいいのか!?」
「牧村! 錦織さん! 俺たちに構うなッ! 早く逃げてくれッ!」
「参ったよ。降参だ。その代わり二人には手を出すなよ!」
諦めた光平が両手を上げて投降しようとするが、それで気が緩んだのか敵が油断した一瞬の隙を狙って、佳代が隠し持っていた手裏剣を二枚投げ、涼介と愛都紗を押さえていた戦闘員の額に命中した!
「キキィィ~~ッッ!!!!!」
戦闘員が倒れた隙に涼介と愛都紗が逃げ出し光平のいる後方へと駆け寄る。2人の無事を確認した光平は、残る2匹の親玉らしきモンスターに生身のまま戦いを挑んだ。敵の振りかざす得物を颯爽とかわしつつ、光平は相手に強烈なパンチやキックをお見舞いする。
「くそっ、覚えていろッ!!」
モンスター2匹はたまらず逃げて行った。とりあえずピンチが去ったところで、佳代は涼介と愛都紗を縛っていた縄を解く。
「助かったぜ。恩に着るぜ牧村♪」
「さすがスーパーヒーローの天凰輝シグフェルね♪」
「ハハハ…あの程度の奴ら、変身するまでもないさ!」
「???」
たった今、光平が涼介や愛都紗と交わした会話に強烈な違和感を覚えた佳代。涼介たちはシグフェルの正体が光平だとは知らない筈なのだが…。
「アンタたち、何者?」
疑惑が確信へと変わった佳代は、光平たちを問い詰める。
「い、いきなりどうしたんだ佳代ちゃん!?」
「葉桐くんたちはシグフェルの正体が光平だとは知らないはずだよ!」
「えっ!?…あ、あぁ実は先週打ち明けたんだよ。同じサークルの仲間なのに、いつまでも秘密を抱えているのもよくないじゃないか」
「へぇ~そうなんだ。じゃあ光平、今すぐアタシの目の前でシグフェルに変身して見せてよ」
「な、なんだと!?」
「どうしたのさ? 本物の光平なら出来るはずだよ!」
「チッ!!」
佳代に追い詰められた偽光平が舌打ちして無言のまま視線で合図すると、偽愛都紗が壁際のレバーを引いた途端、佳代が立っていた地面が真っ二つに割れて落とし穴が作動!
「キャアア~ッッ!!!!!!」
彼女は悲鳴と共に真っ逆さまに深い奈落の底へと落ちてしまった。
「勘の鋭いくノ一め! もうしばらく大人しく騙されていれば今少し自由の身でいられたものを。フフフッ…」
「う…ウゥゥッ!!」
気が付くと佳代は、口には猿轡を噛ませられ両手両足を縛られて暗い岩牢の中に閉じ込められていた。先程から縄抜けの術を試みてはいるのだが、一向に解ける気配がない。するとどこかからか聞いたこともない禍々しい声が聞こえて来る。
「いくらもがいても無駄だ。その縄は各国の諜報機関が採用している特殊な繊維で編まれている。ジャパニーズニンジャの縄抜けの術は効かないぞ。フハハハハハッッ」
「ムゥウッ!ングウッ!!」
錦織佳代、危うし!
残る本物の牧村光平と沢渡優香も、敵の手中に落ちてしまうのか!?
episode.09に続く。
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