寺瀬聖佳の捜索　第7話

ブレイブジェニウスのチームレッド、翔空寺鷲とエミリー=ハートが誘拐された。誘拐犯一味はエミリーを人質に取って鷲を脅迫し、行方不明の寺瀬聖佳を捜索するよう強要する。
一方その頃、ブレイバーズの寺瀬詩郎に、ブレイブジェニウスの小林陽菜が接触。共に協力して何者かに連れ去られた聖佳の行方を追っていたが、詩郎は聖佳に化けていた津雲露華に捕らえられてしまった！

姉弟の対面

「さあ、感動の姉弟の再会だ！！」

縛られ監禁されている聖佳のところへと連れて来られた詩郎。しかし彼は今、津雲露華の黒魔術による精神支配下にあり、その瞳から意思は感じられず意識はほぼ無いに等しい。

「んっ！？…んんんむっ！？💦（もしかして詩郎！？…詩郎なのッ！？）」

「………」

まさかの弟との再会に、驚いて目を丸くする聖佳。しかし口にはガムテープが貼られているため、目の前の弟に直接声をかけることは出来ない。そして聖佳を監禁していた一味の男が、ここまで詩郎を連れて来た露華に何やら話しかける。

「おいっ、弟の方は記憶は元に戻ったんだろうな？」
「わたしの黒魔術は完璧です。ただ彼の記憶を閉じ込めている深層意識の殻は、思ったよりは硬く丈夫なようです。彼の記憶を呼び覚ますためには、何かもう少し、きっかけとなりそうな強い刺激が欲しいものです」
「刺激か……。フフフッ、それならとっておきの物がある。すぐ傍にな！」
「何をする気ですか？ まさか！」

組織の男たちは、詩郎の目の前で聖佳をレ〇プしようとする。やっと再会できた生き別れの美しい姉が、男たちの醜い欲望の慰み物にされようとしているのだ。これ以上の脳裏に与える刺激は他にないであろう。しかし男たちの汚いやり口に、露華は難色を示して止めようとする。

「あまり感心したやり方ではありませんね」
「うるさい！ この小僧からパスワードの残りを聞き出すためには、手段を選んではいられないのだ！」

露華の制止を無視した男たちの如何わしい無数の手が、聖佳の純真無垢な身体に迫る！

「んんーっ！！んむぐぐーっ！！んんむむーっ！！💦（イヤァァァッ！！助けて―！！詩郎助けて―！！💦）」

恐怖で涙を流しながら、悲鳴にも似た呻き声を必死に上げる聖佳。その時、無意識状態だったはずの詩郎が、椅子からすぅーっと浮き上がるように静かに立ち上がった。

「……やめろ。薄汚い手で姉貴に触るんじゃねぇ」
「な、なにっ！？」
「おかげで思い出したぜ。俺の名は寺瀬詩郎。悪の組織おかめ党の最高幹部だ！」(￣ー￣)ﾆﾔﾘ

サーベルタイガーレギウスVSシグフェル

サーベルタイガーレギウス=パワードモードに変身した詩郎は、組織の男たちを一方的に半殺しにし始めた。大した抵抗も出来ずフルボッコにされて行く組織の人間たち。まさにそれは虐殺（あくまで半殺しなので、死んでないけど）の光景だ。

「ぐっ、ぐわあァァッッ!!!!!!」
「助けてくれーッ!!!!!!」

その騒ぎの隙に、露華は聖佳を縛っていたロープを解いた。

「どうしてわたしを助けるの？」
「さあ、今のうちに逃げなさい！」
「でも…詩郎が！💦」
「今の貴女に彼を止めることはできません。ぐすぐずしていないで早く！」

露華に急かされ、やむなくその場から避難して立ち去る聖佳。それと入れ替わるように、暴れ回るサーベルタイガーレギウスの前に立ちはだかったのは天凰輝シグフェルだった！

「…あ、アンタは！？💦」
「詩郎、もうそのくらいにしておけ」
「まさかこんなに早く真打登場とはな。意外だったぜ。アンタには一宿一飯の恩義があるが、悪いな。悪の幹部としての記憶が戻った以上、ここでアンタを倒させてもらうぜww」
「いいだろう。俺が相手になってやる。どこからでもかかって来い！」

おかめ党幹部の記憶を取り戻した寺瀬詩郎＝サーベルタイガーレギウスと、ブレイバーズ長官・牧村光平こと天凰輝シグフェル、まさかの対決！

果たして勝利するのはどちらか？

つづく。