美少年美少女を拉致監禁してコレクションとしている魔宮夫人が、武智探偵事務所の学生探偵たちに挑戦状を叩きつけた。その事態を背後で操っていたのはおかめの御前だったが、計画はいつの間にかディド恒星系第三惑星ボンド星からやって来たボンド星人に乗っ取られていた。
監禁城に捕らえられていた相馬晴彦とイサム=ルワン=ラーティラマートの二人は、検非違使の椿姫絢那に救出されるが…?
謎の美少女
「んっ、んむむ…!!」
監禁城の低層階に、ボブカットのピンク髪の美少女が鎖と手錠で拘束されていた。そこへやって来たのが、お久しぶり我らがヒーロー・ミラージュマスクだww
「可憐な囚われの美少女よ、今吾輩が助け出してやるぞ! ジョワッッ!!」
ミラージュマスクの光の手刀は、少女の身体に巻き付いていた鎖と両手の手錠を叩き切った。
「…あ、ありがとうございます。おかげで助かりました。ミラージュマスクさん(チッ、よりにもよってコイツか…!)」
「…ん? 今心の中で何か呟かなかったか?」
「い、いえ別に!💦」
「そうか、じゃあついて来たまえ」
「………(危ない危ない…ミラージュ星人特有の読心術か…。危うく正体がバレるところだったッス💦 これは迂闊なことは考えられないッスねぇ…)」
安全な場所まで連れて行ってくれるというミラージュマスクに黙ってついて行く少女。周囲には低層階を担当していたハント星人たちのタヒ体が無残にも散らばっていた。それらを指差して自らの手柄のように少女に自慢するミラージュマスク。
「見たまえ! 下等生物の哀れな末路を! 所詮三流の悪党異星人など、我々上級星民であるミラージュ星人の敵ではないのだ! ワッハッハー!!♪」
「…す、すごいですね💦」
ミラージュマスクの自慢話に無難に相槌を打ちつつも、内心では無残にも倒されたハント星人たちに同情と憐れみの目を向ける少女。実は彼女の正体は、おかめの御前の変身体である。学生探偵たちに救出されることを想定して、偶然の出会いを装って上手く彼らと合流しようと監禁城の人質たちの中に紛れ込んでいたら、想定外の余計な奴が現れてしまい困っていたところだった。
「………(こんなことをしている場合ではないッス。何とかしてこのアホを撒かないといけないッスねぇ…。それにしても、学生探偵たちは今どこに…?)」
絢那の正体
監禁城のガレージまで辿り着いた相馬晴彦とイサム=ルワン=ラーティラマート、そして椿姫絢那の3人。そこに停めてあった車の中に乗り込むように晴彦とイサムに指示する絢那。
「さあ早くこの車に乗ってお二人は脱出してください!」
「ちょっと待ってくれ! まだ梨奈がこの城のどこかに捕まっているんだ!」
「貴方達の仲間は我々検非違使が責任をもって救出します」
「でも詩織ちゃんもあの後この城に連れて来られた可能性が高い。仲間を助け出すまで、僕たちは逃げ出すわけにはいかないよ」
「……ええい! 聞き分けのないッ!!💢」
絢那は突然、晴彦とイサムに弓矢を向けた。
「何の真似だ!?」
「貴方達に拒否する権限も自由もありません。怪我をしたくなかったら、大人しくこの車に乗りなさい!」
「とうとう正体を現したな? 偽検非違使!」
「フッ、どうやらアタシの正体を見破っていたようね?」
偽絢那は変装を解いて正体を現した、その真の姿は、全身を漆黒のライダースーツに身を包んだ、妖艶な黒髪ロングヘアの美女であった。
「貴様、何者だ!?」
「アタシの名は黒百合。一体いつから私の事を疑っていたのかしら?」
「最初にアンタに会って助けられた時からさ」
「簡単な話だよ。検非違使はあくまで朝廷のエージェントであって、単純な正義の味方じゃない。今回の魔宮夫人のゲームに乗って、朝廷に何かの利益があるとも思えない。なのに検非違使が介入してくるのは明らかに不自然だ」
「なるほど、さすがは名探偵・武智恭介の自慢の弟子たちね。でも、この部屋に痺れガスの罠が仕掛けてあることまでは見抜けなかったようねww」
「…な、何だって!?💦」
黒百合は素早く傍に置いてあったガスマスクを頭に被ると、手元のリモコンのスイッチを入れた。すると白いガスが排気口からもくもくと這い出て来た。
「…まずい! イサム! 息を止めろ!!」
「ダメだ晴彦! このガスは…肌に触れるだけで……うっ…ぐぐっ………」
即効性のガスで気を失い倒れてしまう晴彦とイサム。そして床に横たわっている二人を高慢な目つきで見下ろしながら、高笑いをあげる黒百合の姿がそこにあった…。
その頃、Mr.unknounは?
いつも部屋で、モニターを通してボンド星人主催のゲームの様子を鑑賞しているMr.unknoun。
「おやおや、どうやらイレギュラーが急遽参加して来たようですね。でもこれでさらにまた面白くなりそうです」
黒百合という招待した覚えのないイレギュラーの突如の参入にも、全く動じる様子がないどころか余裕の満足する笑みすら浮かべている老紳士であった。
つづく。
コメント
監禁城の低層階に、ボブカットのピンク髪の美少女が鎖と手錠で拘束されていた。
まあ、突然脈絡もなく現れる新キャラってのは大体怪しいってどこかのゲーマーの神にーさまが言ってました!
だがそんな怪しい少女を助け出したのは…我らがヒーロー・ミラージュマスクだ!
お前かよ…ってこっちも思ってしまいましたよ…そりゃ助けにきたのがこんなんだと…っておかめの御前様こっちかい!!
人質に紛れて侵入って…ある意味悪手だったかもしれない、ほらこんなん来るし…
そしてそこらに散らばるハント星人の残骸、この馬鹿マスクじゃないとしたらいったい誰が…って大体想像出来ますけどね…っていきなりミラージュ星人ピンチじゃん…いやヤバイのが横にいるしむしろ逆か…
ところ変わって、なんやかんやでスパルトイ兵を撃退し、監禁城を脱出しようとしている晴彦くんとイサムくん、そして絢那ちゃん、
だが…おや?様子がおかしいぞ?
脱出用の車の中に乗り込むよう指示する絢那ちゃんに対して、それを拒む探偵団コンビ、いつまでもごねる2人にとうとうキレた絢那ちゃん、
>「……ええい! 聞き分けのないッ!!💢」
>絢那は突然、晴彦とイサムに弓矢を向けた。
ああ、これもう絢那ちゃんじゃないな…そして既に絢那ちゃんのことを既に偽物と見抜いていた2人、
正体を現したのは…
>「アタシの名は黒百合(ダークリリィ)。」
誰…この不〇子ちゃんみたいな人…っていうか…てっきりこっちの正体がおかめの御前様だとばかり…
正体が見抜かれても慌てることなく、逆に2人を麻痺ガスの罠にかけ再び捕える手際の良さ、この新キャラなかなかやりますね、いったい誰の手の者か!?
>いつも部屋で、モニターを通してボンド星人主催のゲームの様子を鑑賞しているMr.unknoun。
>「おやおや、どうやらイレギュラーが急遽参加して来たようですね。でもこれでさらにまた面白くなりそうです」
おいジジイ、お前も知らんのか…マジ誰だよこの人?
> そしてそこらに散らばるハント星人の残骸、この馬鹿マスクじゃないとしたらいったい誰が…
ハント星人を倒したのはミラージュマスクですよ。
> 誰…この不〇子ちゃんみたいな人…
JUDO様のブログ『大首領JUDOの少年少女危機管理館』に登場するオリキャラのヴィラン「黒百合」さんです。
https://daishuryo.blog.jp/archives/45570686.html#more
ハント星人やったのミラージュマスクだったんですね、
>自らの手柄のように
って書いてたので、てっきり人の手柄を自分の手柄のように語っているのかと…日頃の行いがあれなんで疑ってしまってました、これは失礼…
なるほど黒百合(ダークリリィ)さんは、JUDO様のところのヴィランだったのですね、これはな中々素敵なお姉様ですね、名前とブログでのSSを見る限り同性好きのように見受けられますが、野郎もいける口ですか。
> って書いてたので、てっきり人の手柄を自分の手柄のように語っているのかと…日頃の行いがあれなんで疑ってしまってました、これは失礼…
すみません🙇
ちょっと表現が分かりづらくて紛らわしかったみたいですね。
まああの馬鹿マスクは、自分の手柄を大げさに誇張して周りに吹聴するような奴ですので(;^_^A アセアセ・・・
> 名前とブログでのSSを見る限り同性好きのように見受けられますが、野郎もいける口ですか。
このように少年も襲ってますので、野郎もいける口ですね。
https://daishuryo.blog.jp/archives/44717208.html#more
ついにこちらの世界にまで進出した黒百合・・・どうぞ活躍させてくださいませ。
畏まりました(`・ω・´)ゞビシッ