悪のマッドサイエンティスト・暗黒大博士が、ハイテク犯罪者兄妹サイバーヴァイパーズの力を借りて、収監されていた刑務所から脱獄した。暗黒大博士は次の狙いを、紅蓮の乙女グリムゾンエンジェルこと朝比奈梢に定める。
※一部除く文章は、chatGPTで生成しております。
運命の再起
正午を過ぎた午後の商店街。平和な時間を破るように、「朝比奈テニスショップ」のドアが突然勢いよく開かれた。
「うおおおおっ……た、助けてくれ……!!」
ドサッ!
レジカウンターの向こうで伝票整理をしていた朝比奈梢は、突如として店内に転がり込んできたボロボロの男の姿に目を丸くした。全身傷だらけ、マフラーはボロ切れのように破れ、顔にはヒビが入っている。まるでコメディ映画のワンシーンのようなありさまだったが、問題はその男の正体だった。
「……ミラージュマスク?」
梢が呆れたようにため息をつくと、異星人の男はガバッと顔を上げ、キリッとポーズを決めようとした――が、そのまま膝をつき、呻いた。
「ぐぅっ……無念……しかし、まだ倒れるわけには……」
「いや、もう倒れてるから」
梢は小さく肩をすくめながら、彼を手早く店内のベンチに運んだ。タオルを取り出し、彼の顔の汗を拭う。
「久しぶりね、ミラージュマスク。何年ぶりかしら?」
「ふっ……大宇宙の平和を守る者に時間の概念は無用……だが、まあ、そうだな。君がヒーローを引退してから、一度も会っていなかったな……」
妙にカッコつけた口調とは裏腹に、顔は痛みに歪んでいる。
「で? そのボロボロの理由を聞かせてもらえるかしら」
梢が腕を組んで尋ねると、ミラージュマスクは渋い顔で呻いた後、話し始めた。
「吾輩は今日、たまたまこの近くをパトロールしていた……その時、あの犯罪者兄妹コンビのサイバーヴァイパーズが、君の店んところのアルバイト店員を襲撃し連れ去ろうとしている場面に遭遇したのだ!」
「……理人くんたちが?」
梢の表情が険しくなる。
「うむ! 私はすぐさま駆けつけ、彼らを救出しようとした! 正義の名にかけて!!」
——が、その瞬間、ミラージュマスクの顔が悲壮感漂うものに変わった。
「しかし! サイバーヴァイパーズは想像を絶する強敵だった! 私の正義の拳も、華麗な必殺技も、奴らの前にはまるで通じず……あまつさえ……!!」
「ボコボコにされたのね?」
「ぐっ……!! 何という的確な言い方をするのだ、グリムゾンエンジェル!!」
「だから、もう引退してるってば」
梢は額を押さえつつ、深いため息をついた。
「で、ヴィランの目的は何? まさか、ミラージュマスクを倒すことが狙いってわけじゃないでしょ?」
すると、ミラージュマスクはゴクリと唾を飲み込みながら、声を低くした。
「奴らの兄・ソーラがこう言い放ったのだ――グリムゾンエンジェルに伝えろ。店員を助けたかったら、地獄谷まで一人で来い――とな。」
その瞬間、店の空気が変わった。梢の顔からは軽口の雰囲気が完全に消え、冷たい沈黙が落ちる。
「……そう」
ミラージュマスクが息を呑んだ。梢の表情は静かだったが、その瞳には、かつての鋭い光が戻っていた。
「梢……?」
「やれやれ、ヴィランってやつはどうしてこうも手口がワンパターンなのかしら」
梢は棚の奥に向かい、埃の積もった鍵付きのロッカーを開ける。中には、数年前に封印したはずのスーツ――グリムゾンエンジェルの戦闘スーツが収められていた。
「ちょ、ちょっと待て梢! まさか、本当に行く気か!? もうヒーローは引退したんじゃ……」
「それはそうだけど、理人くんたちを放っておく理由にはならないわ」
そう言って梢は、静かに手袋をはめる。その仕草に、かつての仲間だったミラージュマスクは思わず息を呑んだ。
「……久々の変身ね」
彼女は、赤いスーツを手に取り、懐かしむように目を閉じた。
「ミラージュマスク、あなたはここで休んでいて。あとは私がやる」
「いや! 私も行く! このミラージュマスク、グリムゾンエンジェルの頼みに黙って従うほど腑抜けではない!」
そう言って立ち上がろうとするミラージュマスクだったが、足がガクガクと震え、再びベンチにへたり込んだ。
「……今は、体が少し動かないだけだ……!」
「はいはい、安静にしててね」
呆れたように微笑みながら、梢は踵を返した。
「さて……グリムゾンエンジェル、出撃といきましょうか」
数年ぶりに身にまとうヒーロースーツ。かつての誇りが、再び胸に宿る。
そして、正義の天使は再び舞い降りる――
地獄谷のデビルタワー
地獄谷――それは、かつて鉱山だったが今では荒れ果てた崖と巨大な岩が連なる不毛の地。その中心に、異様な建造物がそびえ立っていた。

デビルタワー ――暗黒大博士が新たなアジトとして建てた巨大な塔である。その外壁は亀裂とひび割れが入りながらも、不気味なまでに威圧的な存在感を放っていた。
「……なあ、リリス。俺の見間違いじゃないよな?」
ソーラは腕を組みながら、目の前にそびえる塔を見上げていた。長身で筋肉質な男の表情には、驚きと呆れが入り混じっている。
「うん、確かにあるねえ。いつの間に建ったのかは知らないけど」
妹のリリスは淡々と答える。彼女は肩をすくめながら、塔の黒ずんだ壁を指でなぞった。
「おい、大博士! 一体いつの間にこんなもんを建てたんだ?」
ソーラの問いに応えるように、塔の上層から甲高い笑い声が響いた。
「フフフフ……驚いたか、若造ども!」
現れたのは、白衣をまとった老人――暗黒大博士だ。年老いた身体ではあるが、その目は鋭く、知性と狂気が混ざり合っている。
「こいつはな、以前に壊滅した魔人銃士団ゼルバベルの本拠地、”バベルの地底塔“の残骸を儂が回収し、ここに一部を移築したものだ!」
「はぁ?」
ソーラがますます呆れた顔になる。
「そんなもん、どうやって持ってきたんだよ……?」
「フン、科学の力を甘く見るな! 地底塔の崩壊後、貴重な部材を長い年月にわたり収集し、ここへと運んだのだ! そして、邪悪なる知識と技術をもって再構築した……デビルタワーとしてな!」
暗黒大博士の誇らしげな顔に対し、ソーラは溜息をつく。
「……まあ、どうでもいいけどよ。人質の見張りはちゃんとやってんだろうな?」
「フフフ、心配無用。貴様らが連れてきたガキどもは、今まさにこのデビルタワーの各階で一人ずつ、我々の計画のために『特別な待遇』を受けているのだ!」
「特別な待遇、ねえ……」
リリスはくすっと笑いながら、塔の奥へと視線を向けた。
「ま、あとはグリムゾンエンジェルが来るのを待つだけってわけね?」
「そういうことだ!」
暗黒大博士の顔に、不気味な笑みが浮かぶ。彼の計画が、着実に進行しつつあった――。

背景は、Stable Diffusion Onlineで生成しました。
ちなみに勢川理人は、デビルタワーの1階正面入口前に――

背景は、Stable Diffusion Onlineで生成しました。
藤永沙織は、デビルタワーの低層階に――

背景は、Stable Diffusion Onlineで生成しました。
平瀬倫生は、デビルタワーの中層階に――

背景は、Stable Diffusion Onlineで生成しました。
そして岸本愛実は、塔の最上階の玉座に囚われているのだった。
果たしてデビルタワーの各階では、暗黒大博士の仕掛けた如何なる罠が、グリムゾンエンジェルを待ち受けているのであろうか!?
つづく。
コメント
久々のミラージュマスク、そして出ボロ、
懲りずにパトロールなんかしてる暇があるなら、変身能力つかってバイトでもしろよお前…
まさかのグリムゾンエンジェル…梢さんがこの馬鹿と知り合いだったとは…
まあ一応ヒーローってことになってますからその繋がりではあるのでしょうが。
どうやら、理人くんたちがサイバーヴァイパーズに誘拐されたようで、そのメッセンジャ―として使われたのがミラージュマスクのようで、少しは役に立ったな。
さて、ここで梢さんは役立たず…ミラージュマスクを休ませ、躊躇うことなくグリムゾンエンジェルに戻り理人君たちの救出に、
>「さて……グリムゾンエンジェル、出撃といきましょうか」
これは非常事態だから仕方がない…って思いながらも、少し興奮している感じですね梢さん!
やっぱりスーパーヒーローとしての血が騒ぐのでしょうか?
さて、その頃暗黒大博士はというと、
地獄谷とか物騒な名前の鉱山跡地に、いきなり塔を建てやがった…お前は小田原城攻めの時の秀吉か!
なんでも元魔人銃士団ゼルバベルの本拠地、”バベルの地底塔“の残骸を回収して新たに塔を建てたとか…いちいち大げさなジジイである…サイバーヴァイパーズも引いてるぞ。
まあそれぞれの部屋に1人づつ人質を監禁して罠をしかける、なんだかワクワクする展開ではありますね~
それぞれにフロアボスがいるのでしょうけど、グリムゾンエンジェルがどんな戦いを見せてくれるのか楽しみですね!
> まさかのグリムゾンエンジェル…梢さんがこの馬鹿と知り合いだったとは…
そういえばアスカロン財団は、ミラージュ星人をヒーローとは認めず完全敵視していましたね。
梢さんとミラージュマスクは一応は仲良さそうですし、もしグレッグ隊長がこれを見たらどう思うのでしょうか。
> それぞれにフロアボスがいるのでしょうけど、グリムゾンエンジェルがどんな戦いを見せてくれるのか楽しみですね!
大体そんな感じになる予定です。戦闘シーンはchatGPTに代筆させますが、期待してお待ちいただければ幸いです。