ネオブラックマフィアの首領・デスクローン総統から、ブレイバーズ長官・牧村光平の誘拐作戦を強要された黒百合は、安土市のブレイバーズ本部「セントリネル・ハブ」に潜入し、次の週末に光平が休暇を取り沢渡優香や錦織佳代と一緒にピクニックに出掛けるという情報をキャッチ。黒百合の潜入に気づいた寺瀬詩郎だったが逆に黒百合に捕らえられ、怪人クローカメレオンが詩郎の偽者に化けてまんまと入れ替わった。
※文章は、chatGPTで生成しております。
運転手は優香さん
新幹線が東京駅に滑り込むと、改札口付近で待っていた柏村晴真が、小さな体を精一杯使って手を振りながら声を張り上げた。
「光平兄ちゃん! 優香姉ちゃん! 佳代姉ちゃんもこっちこっち!!」
その元気な声に、光平たちはすぐに気が付いた。
「あっ、あそこにいたわ! お~い、晴真~!」
優香が手を振り返し、光平も嬉しそうに微笑んだ。
「よっ、晴真、元気してたか?」
「うん、元気だよ! みんな揃ったね!」
久しぶりの再会に喜ぶ4人。それぞれが挨拶を交わし、久しぶりに顔を合わせた嬉しさが弾む声となって響く。
「じゃあ無事に4人揃ったことですし、そろそろ出かけますか♪」
佳代が提案すると、光平が辺りを見回しながら口を開いた。
「あれっ、優香、どっちに行くんだ? 銀嶺山行きの私鉄の乗り換え口はそっちじゃないぞ?」
優香は首を傾げながら微笑んだ。
「光平くんこそ何言ってるの? レンタカーの受付はあっちよ。」
その言葉に、光平、佳代、晴真の3人は「えっ!?」と声を揃えたまま絶句。続いて、彼らの顔はみるみる青ざめていく。
「ちょっと待て、レンタカーって…運転は誰がするんだ?」
光平が恐る恐る尋ねると、優香は得意げに胸を張った。
「私に決まってるじゃない!」
その瞬間、3人の脳裏に過去の悪夢が蘇った。優香の運転技術。それはまさに「壊滅的」という言葉が相応しいものだった。初心者マークが剥がれない初心者ドライバーのまま、アクセルとブレーキを頻繁に間違える。そして、そのことにまったく自覚がないのが最大の恐怖。
光平は咄嗟に思いついた言い訳を口にした。
「え~っと、俺は実は近くにGARUを待機させてたんだ。俺はバイクに乗って行くから、3人でドライブを楽しみながら来てくれ💦」
GARUとは、天凰輝シグフェル専用のスーパーバイク「マシンガルーダ」のこと。勿論口から出まかせであり、その名前を出せば誰も疑わないだろうという魂胆からのことだった。しかし、その場で彼の両腕をしっかり掴んだのは佳代と晴真だった。
「自分一人だけ逃げようなんてずるいぞ! 光平兄ちゃん!」
「逃がさないよ光平! こうなったら一蓮托生だからね!」
「放せー! 放してくれー!」
必死に抵抗する光平を、2人は容赦なくレンタカー置き場へと引きずっていった。
受付を済ませ、いよいよ借りたレンタカーの前に立つ4人。光平の顔にはすでに諦めの色が浮かんでいる。車のフロント部分に初心者マークがペタリと貼り付けられると、優香は満面の笑みで運転席に滑り込んだ。
「よーし、準備オッケー!」
その隣、助手席には縄でぐるぐる巻きにされた光平の姿。どういう訳か猿轡までされており、口元からは muffled な声が漏れる。
「んんーっ!! んんーっ!!」
後部座席では、佳代と晴真が運転席の優香に向かってあれこれ口を出す。
「優香姉ちゃん、シートベルト! シートベルト忘れてる!」
「優香! アクセルはそっちじゃなくて、ブレーキだって!」
「もうっ、2人とも黙っててよー!」
優香はぷくっと頬を膨らませながら文句を言った。
「気が散るじゃない。それでは出発進行!」
車がガクンと跳ねながら前に動き出す。車内は静かに緊張感と不安で満たされた。
こうして、銀嶺山までの「命がけのドライブ珍道中」が始まったのだった。
無事(?)到着
銀嶺山のハイキングコース入口にある駐車場。その静けさを引き裂くように、一台の車がガクガクとぎこちない動きをしながら滑り込んだ。急ブレーキがかかった瞬間、車体が前後に大きく揺れる。駐車スペースのラインは半分しか収まっていないが、それを気にする様子もなく、運転席からは元気な声が響いた。
「到着~♪ やっぱり車って便利ね!」
満面の笑顔で車から降りる沢渡優香。その後ろでは、助手席と後部座席から3人がほぼ同時に転がるように降りてきた。
光平はその場にへたり込むように座り込み、顔面蒼白で震えながら叫んだ。
「…し、死ぬかと思った!」
佳代は車から降りると同時にその場で膝をつき、ハンカチで額の汗を拭いながら荒い息をついている。
「はぁ…はぁ…これが忍者でも耐えられない恐怖ってやつかしらぁ…」
一方の晴真は、フラフラと駐車場の一角にある自動販売機に向かい、ジュースを買って無言で飲み始めた。その瞳には、まだ遠くを見つめるような虚ろな光が宿っている。
「晴真くん…大丈夫?」
佳代が心配そうに声をかけると、晴真は缶を持ったままかすかに頷いた。
「僕、たぶん今、10歳ぐらい老けた気がする…」
「いや、俺なんか心臓があと3回ぐらい止まってた気がするぞ!」
光平が体を震わせながら訴えると、佳代がすぐに同意した。
「うん、間違いないね。私もあれはちょっと無理…💦」
そんな3人の会話を、優香は全く気にする様子もなく、駐車場の空を見上げていた。
「ねぇ、みんな! 空気が澄んでて気持ちいいわね! 山って最高!」
「…いや、最高なのは山の空気じゃなくて、生きてここにいられることだ!」
光平が本気とも冗談とも取れない調子で返す。
佳代は思わず手を合わせると、どこかに向かって軽く頭を下げた。
「本当に…神様仏様ありがとう。私、もう二度と文句言いませんから…」
晴真もその横で、ジュース缶をしっかりと握りしめながら頷いた。
「僕も…宿題ちゃんとやる…!」
そんな3人を見て、優香は首を傾げながら微笑んだ。
「もう、みんな大げさなんだから。運転、意外と楽しいものね。また今度みんなでドライブしましょう♪」
その言葉に、光平たちはほぼ同時に「勘弁してくれ!」と叫んだのだった。
気を取り直して、山頂の展望台を目指してハイキングコースを登る光平、優香、佳代、晴真の4人。
晴真は目を輝かせながら先を急ぎ、3人を引っ張るように山道を進んでいく。彼の弾む足取りには、久しぶりに光平たちと出掛けることができた喜びが溢れていた。
「こら、晴真!」
光平は笑いながら声を張り上げる。
「あんまり一人で先に行くと迷子になるぞ~!」
「もう、晴真ったらしょうがないんだから…」
優香は困ったような表情を見せながらも、どこか嬉しそうだった。
「アタシが先に行って晴真くんについてるから、二人はゆっくり後から来なよ」
佳代が軽やかに提案する。
「ごめん、佳代。晴真のことお願い」
優香が申し訳なさそうに頭を下げると、佳代は軽く手を振った。
「いいっていいって♪ たまには二人だけの時間も楽しんで」
佳代は晴真を追って山道を軽快に駆けていった。
晴真はすでに少し先の分かれ道に差し掛かっていた。立て札には「左:展望台」と矢印で案内が書かれている。
「待って、晴真くん!」
佳代がようやく追いつくと、息を切らした様子もなく晴真に声を掛けた。
「一人で先に行かないの!」
「ごめん、佳代姉ちゃん。でもこれで光平兄ちゃんと優香姉ちゃんは二人きりでいられるだろ?」
「コイツ…ちゃっかり気が利くんだから♪」
「へへっ!」
佳代に子供なりに気を利かしたことを褒められて、晴真は照れくさそうに笑った。
佳代はふと立て札を見上げる。
「こっちに進めば展望台か…。晴真くん、後から来る光平と優香がすぐに追いつけるように、あたしたちはゆっくり歩こう」
「うん♪」
晴真は素直に頷き、二人は左の道へと進んで行った。
だがその様子を、茂みの中からひそかに見守っていた影があった。漆黒のスーツを身にまとった謎の美女、黒百合だ。
(ふふ、分かれ道とはいいチャンスね)
彼女は佳代と晴真が視界から消えるのを確認すると、立て札に近づいた。迷いなく立て札を引き抜くと、矢印の向きを反対の右に変え、元の場所に立て直した。その動作には無駄がなく、手慣れたものであった。
「フフフッ…これで一番邪魔になりそうなあのくノ一から、牧村光平と沢渡優香を引き離せるかも…」
黒百合は妖しい笑みを浮かべながら、その場を後にした。
何も知らない光平と優香は、しばらくして分かれ道に到着した。
「立て札の矢印は右を向いてるな。展望台はそっちみたいだ」
光平は立て札を確認し、矢印の指す右方向の道へと進む。
「晴真たち、先に行ったのかしら?」
優香が首を傾げながらついて行く。
こうして黒百合は、光平と優香を巧みに佳代たちから引き離すことに成功した。
茂みの陰からその様子を確認した黒百合は、次なる一手を胸中で練り始める。
(上手くいったわ。さて、あの二人が手薄になった今、これからどう動こうかしら…。せいぜい楽しませてもらうわよ。)
深まる山の静寂の中、黒百合の薄笑いだけが不気味にこだました。
詩郎危うし!
一方その頃、黒百合のアジトでは、本物の寺瀬詩郎が捕らえられていた。縛られて身動きの取れない詩郎の目の前に現れたのは、自分に瓜二つな姿をしたもう一人の寺瀬詩郎。ネオブラックマフィアの怪人クローカメレオンが変身した偽者だ。
「んんっ…!!」
「フフフッ…大人しくいい子にしてたみたいだな」
ニヤリと不敵な笑みを浮かべる偽詩郎を、本物の詩郎は無言のまま精一杯睨みつける。
「そう怖い顔するなよ。もう今頃は黒百合が牧村光平とそのお仲間の捕獲に成功している頃だろう。だから、もう本物のお前をこの場で始末しても問題はないよな?」
偽詩郎はクローカメレオンの正体を現し、両手の鋭い爪をチラつかせた。
「ケケケッ…念仏唱えて往生しな!」
「んんーっ!! んむぐぐーっ!!💦」
クローカメレオンの爪が、詩郎のサイボーグの身体のメカ心臓部を抉ろうと近づく。もはやこれまでか!と思われたその時、突然外から窓ガラスを破って煙幕弾が投げ込まれた。
「…な、何が起きた!?」
困惑するクローカメレオン。ようやく煙が晴れて周囲を見渡せるようになった頃には、縛られていたはずの本物の詩郎の姿は忽然と姿を消していたのである。
「…く、くそーっ! どこに逃げた!!」
慌てて詩郎を探し回るクローカメレオンだったが、もう近くにはどこにもいないと分かるや、どこかへと引き上げて行った。敵怪人がいなくなったのを見計らって、「草葉隠れの術」で草叢の中に隠れていた稲垣健斗が姿を見せる。先程の煙幕弾は、姉・千秋の頼みで偽詩郎を密かに監視・尾行していた健斗の仕業だった。
「さあ、もう行ったみたいだぜ。出てきていいよ、詩郎の兄ちゃん」
健斗に促されて、詩郎も草叢の中から出て来た。
「お前って確か、千秋の弟の…?」
「稲垣健斗さ。ヨロシクな、兄ちゃん」
「正直危ないところだった。助けてくれて礼を言うぜ」
「いいっていいって♪ これくらい忍びの者には朝飯前さ。それよりも本部に連絡しなきゃいけないことがあるんじゃないの?」
「そうだった!💦」
詩郎の持っていたスマホは捕まっていた時に黒百合に取り上げられてしまっていたので、健斗からスマホを借りた詩郎は急いでブレイバーズ本部「セントリネル・ハブ」へと連絡を取るのだった。
つづく。
コメント
鬼頭はるかレベルの運転技術の優香ちゃんの車に乗って(乗せられて)のドライブ、しかも光平君はなぜか縛られて猿轡まで…。これって完全に拷問プレイですね。これでバックをかけたらもう完全にヤドカリ型の未確認生命体ですよもう…。
何とか無事にたどり着けたようですが、今度は黒百合(ダークリリー)様の罠が…。案内板の方向を変えるという古典的な手法で見事に引き離された光平君と優香ちゃん、光平君にとっては完全な厄日になってしまいましたね。
> 鬼頭はるかレベルの運転技術の優香ちゃんの車に乗って(乗せられて)のドライブ、しかも光平君はなぜか縛られて猿轡まで…。
メインヒロイン格の沢渡優香に、まさかのこのような個性が…!?
ヒロインの暴走運転ネタは前々から一度は仕込んでみたかったネタでした(^^♪
学生ヒロインとは違い、BRAVERS EDITION編からの成人女性設定だからこそできるシナリオですね。
> 光平君にとっては完全な厄日になってしまいましたね。
さて、これからどうやって光平と優香の二人を捕まえようか、黒百合姐さんだけでなく、シナリオを書く管理人も思案の最中です。
楽しいピクニックが、まさかの恐怖体験に!
>優香の運転技術。それはまさに「壊滅的」という言葉が相応しいものだった。初心者マークが剥がれない初心者ドライバーのまま、アクセルとブレーキを頻繁に間違える。そして、そのことにまったく自覚がないのが最大の恐怖。
よく免許とれましたね…あの〇しても〇なないチートキャラの牧村氏に命の危険を感じさせる優香ちゃんの運転技術って、ある意味下手な強敵ヴィランよりヤバいのでは…
さて、なんとか奇跡的に無事に銀嶺山にたどり着いたブレイバーズ御一行(途中野郎の縛られたシーンとか見せられた気がしたが、あれは幻覚だろう…
そこに先回りして待ち受けていたのは、もう後がなく牧村氏こと天凰輝シグフェルの誘拐という無理ゲーを強要されている我らが黒百合姐さん、
ここで仲睦まじき恋人同士の牧村氏と優香ちゃんに気を使った晴真くんの行動が逆に仇に、いきなり佳代ちゃん別れてしまう優花ちゃんと牧村氏。
ここで黒百合姐さんは、
>彼女は佳代と晴真が視界から消えるのを確認すると、立て札に近づいた。迷いなく立て札を引き抜くと、矢印の向きを反対の右に変え、元の場所に立て直した。その動作には無駄がなく、手慣れたものであった。
なんか格好良い感じですけど、姐さん…立札の矢印の向き変えただけっすよね…
それでも見事に佳代ちゃんと、光平と優香カップルを分断することに成功した黒百合姐さん、さて次の一手は…
その頃、用済みとなった詩郎くんが偽詩郎ことクローカメレオンに始末されそうになったその時…突如立ち上る煙幕、
そしてクローカメレオンのお株を取る「草葉隠れの術」でクローカメレオンを翻弄して、見事に詩郎を救出したのは、千秋ちゃんの弟健斗くん、なんだか銀髪眼鏡に佳代ちゃんを託され更に大活躍してますねこの少年忍者は…そして詩郎くんは…すっかり助けられる役が板についてしまって…お前はエレンか…
> 途中野郎の縛られたシーンとか見せられた気がしたが、あれは幻覚だろう…
episode.30辺りで女の子の緊縛シーンもご用意しております。それまで何卒今しばらくのご辛抱を……🙇
> なんか格好良い感じですけど、姐さん…立札の矢印の向き変えただけっすよね…
複雑に手の込んだ策を弄するよりも、こういったシンプルな手を使った方が、かえって敵を欺くには効果的かもしれません。
さて、間違った道へ進んでしまった光平と優香を待ち受けるものとは!?( ̄ー ̄)ニヤリ
> そしてクローカメレオンのお株を取る「草葉隠れの術」でクローカメレオンを翻弄して、見事に詩郎を救出したのは、千秋ちゃんの弟健斗くん、なんだか銀髪眼鏡に佳代ちゃんを託され更に大活躍してますねこの少年忍者は…
亡八者様のブログの『落人村』での中村弘樹くんのように、健斗くんはヒロイン救出役に専念するポジションには持って来いで使い勝手の良いキャラクターだと思います。いずれ健斗くんのGIDシーンもやるつもりではありますが……。
> そして詩郎くんは…すっかり助けられる役が板についてしまって…お前はエレンか…
エレンとは、某巨人と戦う主人公のことでしょうか?
よく見てないので管理人は詳しいことまでは知らないのですが、アニメの2期で猿轡を噛まされて縛られてるシーンがあったみたいですね。管理人もYoutubeに上がっていた動画でチラッと見たことはあります。管理人のようなGIDも好きな人間のいる界隈では、エレン君も結構人気があるようで(^^♪