暗黒大博士の陰謀　第6話

　新規オープンした外資系テーマパーク『イマジンネイション・キングダム』を取材に訪れた鷺島国際大学報道部のメンバーたち。しかしその地下では暗黒大博士ダークプロフェッサーによる恐るべき陰謀が進められていた。

　取材に同行していた鳳凰院優とはぐれてしまった小寺洸介は、同じ大学に通う知人である織市奏陽共々アトラクションの海賊船から海に放り出されてしまった！

無人島

「ううっ…ここは？」

　気がつくと洸介は、一人で陸地の浜辺に打ち上げられていた。どうやら海に流されている最中に奏陽とは離されてしまったようだ。

「ここは一体どこなんだ？　織市は無事だろうか？　心配だな…」

　まだ自分が流れ着いたのが無人島とは気づいていない洸介は、人の姿を求めて探し回る。それはそうだろう。いくら千葉のネズミーランドの数倍の面積を誇るとはいえ、まさかテーマパークの敷地内に無人島まであるとは普通誰も思わない。そうこうしているうちにジャングルに迷い込んだ彼は、古びた廃墟の建造物を見つけた。

「こんなところに人がいるとは思えないけど、何か手掛かりがあるかもしれない。とにかく中に入ってみよう」

　果たして単身廃墟の中に潜入した洸介を待ち受けるものとは！？

奴隷市場

「んんーっ！！んんーっ！！」: (((;”°;ω°;)):ｶﾞｸｶﾞｸｶﾞｸ
「そう怖がるなよ姉ちゃんよぉー！ これから俺と楽しいことしようぜー♪」(￣ー￣)ﾆﾔﾘ

　一方その頃、海賊の見張りが抜け駆けをしようとし、危うく手籠めにされかける寸前の天帆美空。そして縛られた状態で身を捩じらせながら必死に逃げ回る美空をゲラゲラ笑いながら追い回す海賊。しかし間一髪で海賊船の船長に見つかり、子分の海賊は咎められ制止された。

「バカヤロー!!💢 大事な商品を傷物にするんじゃねー!!💢」
「…せ、船長ッ!?💦 どうもすいやせん……」(;^_^A アセアセ・・・
「さてとお嬢ちゃんよ、これからお前は奴隷市場でせいぜい高値で売り飛ばしてやるぜ。ぐへへ…」

　奴隷市場って一体何なの!? これは何かのアトラクションなのよね？ それともまさか本当に異世界に迷い込んでしまったの?? 恐怖も相まって頭の中が混乱する美空であった。

そしてその海賊船が向かう先である、港の奴隷市場では……

「んんんーっ！！んんんむむーっ！！」

「いかがでございましょう、お客様。本来であれば金貨百枚はする中々の上物でございますよ。今なら金貨80枚とお買い得になっております」
「もう一声まけろ！ 金貨70枚でどうだ！？」
「では私めも勉強させていただきまして、金貨75枚では？ これ以上は如何に常連様と言えども、びた一文まけられません」
「う～ん…ぐぬぬッ!!」

　謎の研究施設で身体検査を受けていたはずの漆崎亜沙美が、何故か奴隷市場で商品として並べられていた！　果たしてここ超大型テーマパーク「イマジネイション・キングダム」では、一体何がどうなっているのであろうか？　そして未だに行方不明の鳳凰院優はいずこに！？

つづく。