首都圏にある某公立大学に通い、同じテニスサークルに所属している勢川理人、岸本愛実、平瀬倫生、藤永沙織の4人は、ある日、青き龍神ブルードラゴンによって異世界タシェニュヴルアへと召喚された。やがてタシェニュヴルアに脅威をもたらすという魔王打倒の使命を与えられた理人たち4人は、旅立ちのスタート地点となるハガルガサド遺跡を出発。龍神の導きによってアイムルナ王国の王都シハホールの北にあるドレクレフ村へとやって来た。
前回、魔王の脅威に屈して冒険者を捕らえていた村長一味によって捕虜にされた勢川理人と藤永沙織。怪しげな水晶玉の前に引き出されて危うく催眠術をかけられる寸前、一味の中に潜り込んでいた倫生がローブを脱ぎ捨てて必殺のフォアハンドボレーをお見舞いし、ボールの直撃を受けた水晶玉は粉々に砕け散った。それによって魔王のソルジャーに仕立て上げられていた愛実も正気を取り戻した。
「倫生、グッジョブだぜ♪」
「待ってろ、今その縄を解いてやるからな!」
倫生に縄を解いてもらい自由の身になった理人と沙織は、その場に崩れ落ちて呆然としている愛実を介抱する。
「ここは一体? 何が起こったの…?」
「愛実、大丈夫?」
「ごめん…まだ頭がくらくらする」
そこへ逆上した村長が現れた。
「お前らよくもやってくれたな! こうなったら4人ともグラトニーの餌食にしてやる!」
するとこの前取り逃がしたモンスターのグラトニーが再び現れ、咆哮を上げながら理人たちに襲い掛かるが……。
「もうッ! 私たちの方こそ怒ってるんだからねッ!! 行って!アイラーヴァタ!!」
親友の愛実をひどい目にあわされ怒り心頭の沙織は、フォアハンドストロークを打ち込みテニスボールが床にワンバウンドした瞬間、聖なる白い巨象アイラーヴァタが現れた!
沙織が青き龍神ブルードラゴンからテニスラケットに与えられた力とは、召喚獣を召喚して戦わせる召喚魔法なのだ!
「パオオオ~~ンンッ」という鳴き声と共に縦横無尽に村を闊歩するアイラーヴァタ。グラトニーもアイラーヴァタの巨大な足にあっさりと踏み潰されてしまった。
「や、やめてくれ~~ッッ!! このままだと村がめちゃくちゃだぁ~!!」
頭を抱えて悲鳴を上げた村長はついに観念して降参した。
「戻って! アイラーヴァタ!」
沙織の持つテニスボールの中にオーラ化して戻っていくアイラーヴァタ。そこへ騒ぎを聞きつけた近くの砦の役人たちがやって来た。
「この国の兵隊たちか?」
「兵隊さ~ん!こっちよこっち!」
やって来た兵隊たちに手を振って自分たちの位置を知らせる沙織だったが、何か気がついたらしい倫生がそれを制止する。
「…いや、おい、ちょっとまて! もしかするとこれはマズいぞ!」
「えっ…!?」
ガシャン!
重い鉄格子の扉にしっかりと鍵が掛けられる。
「お~い!ちょって待ってくれ! 何で僕たちまで牢屋に入れられるんだ!?」
「私たちは魔王の手先なんかじゃないわ! ここから出して!!」
理人たちは村長と同じ魔王に魂を売った一味であると兵士たちに勘違いされ、村長共々捕縛された挙句に砦まで連行されると牢屋に入れられてしまった。果たして理人たちはこの窮地を脱出できるのであろうか!?
コメント
カプセル怪獣ならぬ召喚獣を召喚する能力とは…。沙織ちゃんすごい魔法を授かったようですね。でもそのおかげで新たな災難に巻き込まれてしまうとは…。これから4人はアイムルナ王国の王都シハソールに送られて詳しい内情を知ることになるんでしょうね。ちなみに4人が連行される様子は十二国記アニメ版の第2話から3話にかけてのイメージになります。
> カプセル怪獣ならぬ召喚獣を召喚する能力とは…。沙織ちゃんすごい魔法を授かったようですね。
今回は倫生くん活躍か?と思わせといて、実は沙織ちゃんメイン活躍回でした(^^♪
彼女の能力は、ちょうどポ〇モンのノリみたいな感じですね。
> これから4人はアイムルナ王国の王都シハソールに送られて詳しい内情を知ることになるんでしょうね。
続きも気になるかと思われますが、次回はTEAM FRIENDSの事件簿は一旦お休みしまして、新作イラストも出来てきましたので久々に個別の1話完結ストーリーをやろうかと考えております。どうぞお楽しみに。
確かにボールに召喚とくれば、ポ〇モンのようですね、
召喚獣無双で敵を蹴散らし、万々歳と思ったら…
そりゃあ巨大モンスターが村で暴れまわって破壊しまくってて、それを操ってた人間が目の前にいたら…確かにどっちが魔王軍やら…
一難去ってまた一難、今度は兵隊に捕まってしまったチームフレンズ御一行、下手に反抗するとどんどん立場が悪くなってしまいますし、この窮地からどうやって脱出するか、今度は話術も必要になりそうですね。
> 一難去ってまた一難、今度は兵隊に捕まってしまったチームフレンズ御一行、下手に反抗するとどんどん立場が悪くなってしまいますし、この窮地からどうやって脱出するか、今度は話術も必要になりそうですね。
こういう場合、連れて行かれた砦かお城の偉い人が、都合よく話の分かる人格者だったりしてすんなり解決することが多いです(^^♪