作:旅鴉 様
プロローグ
「ん…んぐっ…」
暗い地下室に、女の切なげな呻き声が響く。
固く閉ざされた牢屋の中、美しい金色の髪を持つ色白の美女が、手足をきつく縛られ猿轡を噛まされ、蠢いていた。
「んぐぅっ!んふぅっ‼」
懸命に身を捩り縛めを解こうともがく美女、だが彼女を縛る縄はギシギシと音を立てるだけでビクともしせず、いくら叫び声を上げようとも猿轡に阻まれた口からは意味のない呻き声が出るのみ、勿論その声が地上に届くことはなかった。
そんな状態で地下牢に放り込まれているのだ、まさに手も足も出ないとはこうゆうことを意味しているのであろう。
ショートパンツから伸びる艶めかしい脚が石畳の床に触れる、無機質な冷たさが彼女に更なる絶望感を与える。
(私…これからどうなるの…誰か…助けて…)
尊厳を奪い去られ、無防備な姿のまま牢に放置され、自分の惨めな姿とこれから降りかかる災厄を思い浮かべ、悲しみと恐怖でその美しき青い瞳から涙が零れ落ちる。
(なぜ…なぜこんなことになってしまったの…今日は私にとって…我が国にとっても良い日だった筈なのに…)
哀れな捕らわれの美女は、自分がここに連れてこられた経緯を思い出す。
本編
彼女の名はフィリス、ヨーロッパの中部にある小さな国ベルファスタ公国の王女である。
ベルファスタ公国、名すら知る人も少ないほどの先の大戦で生き残れたのが不思議なくらいの小さな国だ。
産業も少なく、主な収入源と言えば観光ぐらいなものであろう、故に未だに王族が政治を担っている、現代では数少ない国の1つである。
そんな国にとあるレアメタルが発掘された、それは観光業以外での貴重な収入源になり得るものだった。
「ふぅ…」
とある某国、空港へと向かう車の後部座席で、大きな取引を終えたばかりのフィリスはシートにもたれかかり、大きく息を吐いた。
「取引が上手くいき、一安心ですねフィリス殿下」
隣に座る整った顔立ちの男ブロンド髪の男が、フィリスに声を掛ける。
「これも全てあなたのおかげです、ミスター・パウル」
そう言って男に微笑み返すフィリス、男の名はハーゲン=パウル、この度の取引のためにアドバイザーとして雇われたエージェントである。
レアメタルが発掘されたとはいえ、元々貿易に不慣れな国、このようなレアメタルをどのように他国と取引していけば良いのか、そのノウハウが出来ていない。
そこで宰相の叔父の勧めで、外部顧問として雇われたのがパウルである。
そして彼の助力のおかげで、今しがた某国との取引が成立したばかりだった。
「私はただ少しばかり手を貸しただけで、最後は王女殿下の交渉力があってのことです」
そう言ってパウルは優しく微笑みながら「見事な交渉でしたよ」と、フィリスを小さく褒めた。
「ふふふ、有難う御座います、まあ初めての外交、父の名代としての役割を少しは果たせたと思うのですが…」
そう言いながら、少し疲れた様子で遠くを見つめるフィリス、病に伏せている父の名代として、この度の交渉へと赴き、見事にこの大役を果たすことが出来た。
「ああ~これでやっとほっと出来ますわね、少し観光して帰りたいですわ~」
そう言いながら軽く伸びをするフィリス、最初からそのつもりだったのか交渉の時よりも服装もラフなものへと変わっていた。
「駄目ですよ殿下、帰ってからまだまだする事が御座います、やっと商売が出来るようになったばかりですなのです!遊んでいる場合では…」
「はいはい解かっていますよ、でもせっかく外遊なのに…そのまま帰国なんてちょっとつまらないな~って思っ…」
パウルの言葉に口を尖らせ抗議の声を上げようとしたフィリス、だがその時…
キイイイイイイィィィ‼
突然、甲高いブレーキ音とともに車が急停止する、体を激しく揺さぶられながら驚いた表情で前方を見るフィリス。
「な、何ごとですの⁉一体…舌を噛みそうになったじゃない…」
そう抗議の声を上げるフィリスに、運転手は緊張した声で答えた。
「王女殿下…襲撃です、シートの下に身を隠してください…」
そう言いながら懐の銃に手をかける運転手、助手席の護衛の男もそれにならう。
良く見ると前方の護衛の車の前を大型のSUV車が進路を塞いでいた、フィリスは後ろにも目をやる、後方の護衛車両の後ろにも同じように大型のSUV車が塞ぐ、完全に挟まれていた。
「なぜだ…我々に極秘の経路で動いていた筈…どうして襲撃を…」
護衛の1人が呻くように呟く。
「こんな人気がないところで襲撃されるとは、こちらの行動を完全に把握した上で狙ってきたのか…」
護衛の言う通り、辺りは空港への市街にはまだ遠い郊外の田舎道だった。
そしてSUV車のドアが開き、機関銃で武装した覆面を被った男達がぞろぞろと現れる。
「この車は防弾ですが、さすがに長く持ちそうにありません、殿下、パウル氏、隙を見て外へ…」
それを合図とばかりに前方と後方で銃撃戦が始まる、隙をみて護衛が後部座席を開き、フィリスとパウルを連れ出し、近くの森の中へと入っていく。
「とにかく今は逃げましょう、どこか身を隠せるところを見つけて地元警察に連絡をとり…」
フィリスを守るように前方を走っていた護衛の男が、フィリスに振り向き声を掛けようとしたその瞬間、大きな影が突如その進路を塞ぐように姿を現した。
それの気配に気づき、慌てて銃を向けようとした護衛だったが、それよりも早く強烈な拳の一撃が護衛の男顔面に炸裂する、そのまま数メートル吹き飛ばされ意識を失う護衛。
現れたのは覆面を被った熊のような大男だった、もう1人の運転手も兼務していた護衛がフィリスを庇うように立ち男に銃を放つ、だが、男はその巨体に似つかわしくない素早い動きで弾丸を躱し、反撃の一撃を繰り出す。
「王女、今のうちに!」
護衛と男が組み合っている間に、フィリスの手をとりその場から逃げ出そうとするパウル。
「あ…でも…」
「はやく、このままでは貴女が…」
パンッ‼
乾いた音が森に響く、突如前のめりに倒れるパウル、驚き見下ろすフィリス、そしてそっと後ろを振り向くと、意識を失い倒れている護衛、更に硝煙を引く銃をこちらへ向けている襲撃者の男の姿、それで何が起こったか彼女は理解した。
「いやああああああああ‼」
空気を裂くような叫び声を上げながら膝をつき、パウルを抱き起こそうとするフィリス、だがそのすぐ後ろには襲撃者の男が迫っていた。
「よくもおおおおおおお‼パウルをおおおおおお‼」
振り向くと同時に素早く立ち上がり攻撃を仕掛けるフィリス、仮にも王族の生まれ、多少なりとも護身術を使える彼女であったが、相手はその道のプロ、にわか仕込みの武術が通用する相手ではなく、その腕をあっさりと取られ後手に捻じ曲げられてしまった。
「く…離せ!この痴れ者が‼」
男に対して侮蔑の言葉を吐くフィリス、それに対して冷静な口調で答える男。
「大人しくして貰おうかフィリス王女、貴女の命は奪わない、但し一緒に来て頂く」
そして何かしら薬品のような物を嗅がされたのを覚えているが、そこからの記憶がなく、目を覚ました時には縛られ猿轡を噛まされ、今いる牢獄の中に放り込まれていた。
(パウル…やはり死んでしまったの…それに護衛達は…ここはどこなの…)
その時、カツンカツンと石畳の通路に足音が響く、何者かがこの地下室に入ってきたのだ。
「お目覚めのようだな、フィリス王女」
現れたのは覆面姿の大男、それはパウルを撃ち、自分を誘拐した襲撃者の男だ。
「んんんぐむぅー‼んんむぅっんぐむぅっ‼」
男に対して懸命に何者なのか誘拐した目的は何なのかを問いただそうと口を開こうとするフィリスだったが、猿轡をされた状態ではくぐもった呻き声しか出せない。
だが、それでも男にはその意思は伝わったらしく、感情の読み取れない冷静な声で答えてくれた。
「我々はあるお方から、貴女が役割を終えたその時に誘拐するように依頼された者だ、それだけしか答えられない」
(ある方…王女である私の誘拐を依頼する者って…それに役割…今回の取引の事を言っているの…?)
男の答えを聞き、考え込むフィリス、それを見て男は口を開く。
「まあ深く考え答えを出した所で今更貴女には意味のないことだ、まもなく迎えが来る、そして貴女にはまたもっと遠い別の所に移動して貰う、申し訳ないがもう国に帰れないと思う、貴女は考えることはこれからの自分の身の上の心配であろう」
(もう王国に帰れない…それはどうゆうこと…私は…どこに連れていかれるの⁉)
てっきり自分は身代金目的か、別の取引か何かに使われると思っていた、だが男の言葉を聞く限り、自分にはもう助かる道はないと言っているようだった。
「んんんーっ‼んんぐぅっ‼んんんむぅー‼」
男に向かって叫ぶように声を上げるフィリス、だが男はそれを気にすることなく「しばらくの辛抱だ、そこで大人しくしておくんだな」っと言葉を残し、踵を返してそのまま地上へと戻っていった。
(私…どうなるの…これからどこに連れて行かれるの…?これからどんな目に遭わされるの…恐い…助けて…お父様…)
先の見えない恐怖に身を震わせながら、フィリスはただ心の中で愛すべき父に助けを求める事しか出来なかった。
エピローグ
森の中に佇む古い石造りの洋館、その廊下の窓から流れる雲を眺める1人の男がいた、整った顔立ちのブロンド髪の男、少し前に銃で撃たれ死んだ筈のハーゲン=パウルである。
「まだその顔でいるのですか…?」
熊のような体躯の大男が、パウルに声を掛ける。
「随分これ被ったままだったからな愛着あるのだよ、もう少しこのままでいさせてくれ」
そう言って愛嬌のある顔で男に微笑みかけるパウル。
「王女の様子はどうだった?」
「すっかり大人しくなっています」
「あの気の強い王女様もさすがこたえたか」
そう言って肩を竦めて笑うパウル。
「あなたも趣味が悪い、あの演出はいらなかったのでは?あなたが直接動けば済むことだったでしょうに」
「普段気丈に振る舞ってるお姫様が乱れる姿は悪くなかっただろ、まあお前がヘマやらかしたらそうするつもりだったのだがな」
「見くびらないで頂きましょうか、これでも私は猟犬【ヘルハウンド】の中でも【ブラックハウンド】の名を冠している人間です、あの程度の護衛に遅れは取りませんよ」
「そうだな、お前はこの『パイド・パイパー』がもっとも信頼する猟犬だからな」
そう言って大男こと【ブラックハウンド】の胸を軽く拳で叩くパウル改めパイド・パイパー、だがその表情が突如不満げなものへと変わる。
「だが…今回の仕事は面倒だったな、単にあの王女を誘拐するだけなら簡単だったのだがアドバイザーなどと厄介な仕事などさせられ、回りくどいわ疲れるわ、掛かった費用も半端なものではない、無駄に傭兵雇うことになったし、これは採算合うのか?」
「まあ、まずはレアメタルの取引を成立させるのも依頼のうちでしたからね、ただ王女がいなくなるだけだと、時代に乗り遅れた小国を手に入れることにしかならなかったのですから」
「まあ、レアメタル貿易がやっと出来るってところで王女が誘拐され行方不明、国は大混乱だろうし、国王の病状も更に悪化するだろうな、その隙に何を起こす気やらあの宰相様は…」
そう言いながら、今回の一件の黒幕でもある依頼人のにやけ顔を思い浮かべるパイド・パイパー。
「それにしても…なぜ王女を殺さないのでしょうね、生かしておいては危険なのでは…?」
「さあてな…そこまでは私にも解からんよ、仮にも血の繋がった美しい姪御の命を奪うのは気が引けるのか…厄介なところに売られ心身共にボロボロになったところでいずれ助け出し、利用しようとでも考えているのかもな、まあ私には知ったことではないがね」
そう言って面倒くさそうに溜息をつくパイド・パイパー。
「それより、お迎えがくるまで一杯やらないか」
「御供させて頂きます」
そう言いながら部屋に入ろうとした2人だったが、ドアノブ持つその手が止まる、そしてお互い目を合わすと、素早くノブを回し勢いよく扉を開き素早く銃を抜き、部屋の中へとその銃口を向ける。
「駄目だ…鉛の弾じゃ通用しない…この人にはな…」
そう言いながら【ブラックハウンド】に銃を下すように促すパイド・パイパー。
「先にやらせて貰っているわ」
テーブル前に置かれたソファーに、まるで我が家のように寛ぎながらワイングラスを掲げ、そのワインと同色の色のドレスを纏った可憐にも妖艶にもとれる妙齢な女が座っていた。
その脇にはストレートロングのブロンド髪のメイド姿の女が控えている。
「まさかボスご本人がお越しになるとは、連絡いただけたら門までお迎えに上がったのですけどね」
そう言いながら顔に作り笑いを浮かべるパイド・パイパー。
「サプライズよ、驚いたでしょう?」
「ええ、危うく弾みで発砲するところでしたよ、生憎、銀の弾丸は用意していませんでしたので、死ぬのはこちらだったでしょうが」
そう語り合いながら、お互い微妙な笑顔を作る2人。
「それでそちらのメイド服がお似合いの仲介者殿ではなく、ボス直々にお越しになられた理由は?」
そう言いながらボスの向かいのソファーに腰を下ろすパイド・パイパー。
いつの間にかグラスが置かれ、メイド姿の女がその中にワインを注ぐ。
「今回の仕事を頑張ったわね、だからリゾート地でゆっくりとリフレッシュして貰えればと思ってね」
そう言いながらボスは、大き目な封筒をテーブルに置いた。
パイド・パイパーが中を確認すると、書類のようなものと会員証、そして地図のようなものが入っていた。
「これは?」
「ここは会員制のリゾートなのよ、あなたの会員登録はしておいたわ、それがあれば何人か連れて行けるからそこの【ブラックハウンド】も連れて行けばいいわ」
そう言って微笑を浮かべながらワインを口に含むボス・
「ここはどこの南国の島ですか?島全体がリゾート地となってるようですが…」
「日本よ」
「はぁ?」
ボスの答えに、思わず間抜けな声をあげるパイド・パイパー。
「日本にそんな孤島のリゾート地などありましたっけ?」
「その孤島リゾート地を作ろうとしてた人間がいたんだけど、計画段階でご破算なっちゃってね、その後でとある組織の人間が安く買い叩いて、新たなレジャーランドに作り変えたのよ」
「組織ね…それは合法ですか?」
「勿論違法よ」
パイド・パイパーの質問にボスはあっさりと答える。
「まあうちらの商売の延長よ、誘拐した美男美女をこの島に連れてきて一度リリースして再び捕まえるっていう、とある趣味をお持ちの方々には理想的なリゾート地みたいね」
「勿論秘密厳守の」と人差し指を唇の前に立てて微笑むボス。
「ちなみに、あの王女様もその島に運ぶことになってるの」
ボスの言葉に、思わず口に運んでいたワインを吹き出しそうになったパイド・パイパー。
「良いんですか、小国とは言え一国の王女ですよ…大物すぎる…」
「それが良いんじゃない、リアル囚われのお姫様よ、最高の目玉賞品じゃない」
「とんでもなくイカレた会だ…」
「そのイカレた会の会員にあなたを登録したんだけど、嫌ならやめとく?」
「いえ、せっかくですからご厚意に甘えさせて頂きます、私もイカレてる人間の1人ですから…ただ飽くまでもリゾート地での休暇ということで宜しいのですよね、それなら私なりに余暇を過ごさせて頂きます、貴女に何か思惑があったとしてもね」
「いいわよ、あなたが楽しんでくれるなら私も嬉しいわ、ただ…その顔は変えた方が良いわよ、ハーゲン=パウルは死んだってことになってるんだから、その顔でまた島でお姫様と会ってしまったら卒倒されるわよ」
「解っていますよ、亡霊はこのあたりで消えるとしましょう」
そう言いながら微笑を浮かべ、ワインを口に含むパイド・パイパー。
(もしかしたらまたお会いすることが出来るかもしれませんねフィリス王女、その時は私は別の顔で貴女をお迎えすることになるかもしれませんね)
管理人からコメント
今回登場したフィリス王女は、シブルリックオーダーのフィリス総司令とはパラレルワールドの別人だと思ってください(;^_^A アセアセ・・・
もう旧ブログに未転載のSSは残っていないと思っていたのですが、この間旅鴉様からコメント欄で教えてくださいましたので緊急転載です。旧ブログは3月中の内に閉鎖するつもりでいたのですが、どうも未だに愛着や未練があるのか、なかなか撤去できません💦
……かと言って、このまま更新もせずに放置しているとアダルト広告が掲示されたりするので、あのままにしておくのもよくないんですよねぇ……困った。
コメント
思わず、一気読みしてしまいました(⌒∇⌒)
フィリス王女、なんか既視感あると思っていたら・・・
ときおり旧ブログ覗きに伺ってたりもします(;^_^A
もちろん撤去などは、管理人たるおかめ様のご自由になさってくださいませ
> ときおり旧ブログ覗きに伺ってたりもします(;^_^A
今はほとんど更新はしておりませんが、それでも何人かの方には今も訪問してくださっているようでして、嬉しく思います。閉鎖される前に是非見てやってあげてください。旧ブログも喜ぶと思います(;^_^A アセアセ・・・
久々に掘り出して頂き、スイマセン…
改めて読んでみると、ちょっと恥ずかしくなるような表現とかもあって、やっぱり未熟だな~っとつくづく思ってしまいます…
パイド・パイパー、シブルリックオーダーにベラドンナが絡むことがあるとすれば、フィリス王女誘拐を目的として差し向けるとしたらこいつになります。
過去にフィリス王女が誘拐されたことがあり、パイド・パイパーが絡んでいたってエピソードとかもあったらいいかななんて、この話を読み直しながら思ってたりしました。
とりあえず「パイド・パイパー」と「ブラックハウンド」のプロフィール載せときますね。
『パイド・パイパー』
多種多様の顔と職業のスキルを持つ、犯罪組織「ベラドンナ」のS級ハンター。
整った顔立ちをした年齢不詳の男、だがこの顔ですら本当の顔か不明。
一応ドイツ人言っているが、それすら本当かどうか定かではない謎多き男。
諜報、工作、暗〇など、多くの任務をこなすことが出来るが、得意なのは誘拐。
人心掌握術に優れていて、高いコミュニケーション能力でターゲットを騙すことを得意とする。
頭が切れるだけではなく、戦闘能力も高く、まさにスペシャルエージェント。
物腰の柔らかい紳士的な男だが、内面はかなり冷酷な性格で、ターゲットに情けは全くかけない。
むしろ仕事をまるで趣味のように楽しんでおり、組織のボスにすら「自分以上のサイコパス」と言われる程。
組織に対する忠誠心も高く、ボスからの信頼度も高い。
『ブラックハウンド』
ベラドンナの特殊猟犬部隊「ヘルハウンド」の1人。
その中でも【ブラックハウンド】の名を冠する、優秀な猟犬。
大柄で筋骨隆々な熊のような男、眼光鋭くその存在だけで相手を怯ませる。
戦闘能力はずば抜けて高く、格闘技術も銃や兵器の扱いもかなり優れている。
同じ「ヘルハウンド」でもメアリーと違い真面目で寡黙な性格をしている。
主にパイド・バイパーと組むことが多く、互いに信頼している。
ただ「能力は高いが、真面目過ぎて面白味がない」とパイド・バイパーには揶揄されている。
> 過去にフィリス王女が誘拐されたことがあり、パイド・パイパーが絡んでいたってエピソードとかもあったらいいかななんて、この話を読み直しながら思ってたりしました。
確かにシブルリックオーダーのフィリス王女に以前誘拐された過去があったというのも面白そうですね。
> とりあえず「パイド・パイパー」と「ブラックハウンド」のプロフィール載せときますね。
ありがとうございます。後日時間のある時に載せておきますね。
シブルリックオーダーとパイド・パイパーとの対決の日も想像すると楽しみです。