BRAVERS EDITION　episode.124

地下迷宮を彷徨っていた錦織佳代、稲垣千秋、クリストフォロ=エヴァルド=コルティノーヴィス3世、安城アリアドネ明日香たち4人は、新たに八雲睦美も加え、残る沢渡優香も救出。堰合幹事長に化けていた怪人クローカメレオン2世を撃破するのだった。

※chatGPTで生成した文章に、一部編集を加えております。

新たなる仲間

――事件が幕を閉じてから、数日後。

安土市にそびえるセントリネル・ハブのブリーフィングルームは、穏やかな緊張感と期待に包まれていた。大きなガラス窓から差し込む光が床に反射し、未来を拓く会議の場にふさわしい明るさをもたらしている。

「……えっ！？　堰合さんが幹事長を辞任した！？」
千秋の声が弾け、室内がざわめいた。

「それって本当なんですか？」
クリスが目を丸くする。

正面に立つ牧村光平は静かに頷いた。
「ああ。次の総選挙には出馬せず、地盤は息子さんに譲って政界からも引退するそうだ」

監禁という苛烈な試練を生き延びた堰合。その心境に、何か大きな変化があったのだろう。

「それと――みんなに紹介したい人物がいる。入ってくれ！」
光平の声が低く響き、重厚な扉がゆっくりと開いた。

靴音とともに現れたのは、白と桃色を基調とした軍服に身を包んだ若い女性将校だった。

「地球連邦軍統合参謀本部、ジェームズ＝T＝マシューズ大佐の命令で参りました。セレスティア＝スパークル少尉と申します。気軽にセリィと呼んでください」

彼女は颯爽と敬礼し、にこやかな笑みを浮かべる。

「は、はじめまして……稲垣千秋です」
千秋は思わず背筋を伸ばす。

「技術革新部のクリストフォロ＝エヴァルド＝コルティノーヴィスです。僕のことはクリスと呼んでください」
「クリスくん、ですか。なんだか可愛いですね♪」

軽やかに返された一言に、クリスは顔を赤らめ、視線を逸らした。

次々と仲間たちと握手を交わしながら進んでいくセリィ。その朗らかな振る舞いは、軍人らしい規律と同時に、親しみやすい人柄を感じさせた。

「光平さん、彼女はいったい……？」
クリスが問いかけると、光平は待っていたように答えた。

「実はな。地球連邦議会でようやくブレイバーズ関連の国防予算案が通過したんだ。これからは連邦軍とブレイバーズの連携が密になる。つまり活動予算も連邦軍から下りることになった」

「もう予算面で日本政府の顔色を窺う必要はなくなったってわけ♪」
佳代が補足するように笑みを浮かべる。

「だからセリィには、これから連邦軍との連絡員としてセントリネル・ハブに常駐してもらうことになる」

「よかった……。これで財政上の問題は解決したのね」
優香が胸をなでおろす。

光平は苦笑いを浮かべた。
「それでもまだ、カツカツに近いけどな……」

セリィは朗らかな声で宣言した。
「ブレイバーズの皆さん。不束者ですが、一生懸命頑張りますので、どうかよろしくお願いします♪」

――その瞬間、場に漂っていた不安の影が一気に和らぎ、新たな仲間との未来へ向けた希望が広がっていった。

謀議

――パシフィックゲートウェイ島、最大都市ブライトバレー市。
その摩天楼群の一角にそびえる、ネオ・ヴァンタジス・コーポレーションの本社ビル。

だがその地下深く――数百メートル下に広がる迷宮のような空間にこそ、世界征服を企む悪の組織〈ネオブラックマフィア〉の総本部はあった。

玉座の間。

壁面には無数の黒曜石の柱が立ち並び、中央の段上には漆黒の鉄仮面と甲冑に身を包んだ怪人物――デスクローン総統が鎮座していた。
その鋭い視線の先、闇色のカーペットを進み出て、膝をついたのは秘書官にして女幹部、ヴァネッサ＝レイブンズクロフトである。

「――ご報告いたします。
Mr.unknounは〈ブレイバーベース〉と〈ラ・クーロンヌ・セレスト〉の位置情報に関する機密データの奪取に失敗したようです。せっかく我らがセントリネル・ハブの警備に隙を作ってやったというのに……」

ヴァネッサの報告に、総統はしばし沈黙した。だが次の瞬間、低く重々しい笑い声が玉座から響き渡る。

「構わん。最初からどちらに転んだところで、我らに損耗はない。……いや、むしろ愉快よ。余は今回の一件で、趣味と実益を同時に満たすことが出来たのだからな。フフフ……」

仮面の奥で光る双眸が、不気味に揺らめいた。

「ところで――日本の与党第一党の幹事長の椅子が空いたそうではないか。ふふ、あの座を巡って、また多くの者どもが争うのであろうな」

ヴァネッサは恭しく頭を垂れる。
「はい。何しろ与党幹事長の地位は閣僚ポスト三つ分に匹敵するとまで言われております。喉から手が出るほど、その椅子を欲し利権に群がる政治屋は山ほどおります」

「ほう……実に下らぬ欲望よ。だが利用するには充分だ」
デスクローンは指先で玉座の肘掛けを叩き、不気味に金属音を響かせる。

「……その後、来島士門からは何か言って来たか？」

「いいえ、総統閣下。あの男は――吉野の老人とも通じており、不遜にも我らネオブラックマフィアと天秤にかけている節が見受けられます。それに竜門会も日本支部長を常駐させ、いよいよ日本進出の動きを本格化させているようです」

仮面の奥から発せられる声は、あまりに冷然としていた。
「捨て置け。有象無象どもが何を考え、何を企もうとも、全ては我が掌の内にある」

「御意……」
ヴァネッサは深く頭を垂れた。

総統謁見の間に、重苦しい沈黙が広がる。だがその沈黙の奥には、嵐を孕んだ予兆が蠢いていた。
世界の裏側を巡る暗黒の勢力図は、今まさに動き始めていたのだった。

END

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