ブライトバレーの休日　第7話

　コスモスの民の指導者である王女アリアナ=セレス=ヴェガは、こっそり艦から抜け出し、地球のパシフィックゲートウェイ島にいる橘拓斗たちのところへ向かった。アリアナを加え、前回の事件現場である廃工場を調べる拓斗たち。

　一方その頃、拓斗たちの通うエバーグレン高校の生徒が誘拐される事件が続発していて、アリアナも巻き込まれて誘拐され、それを助けに向かった拓斗もまた捕らえられてしまった。

※文章は、chatGPTで生成しております。

VS巨大ガメドレイカー2世

　ネオブラックマフィアのアジトがある山中に、二機のアストラルロイドが飛来した。暗い青と明るい黄色のカラーリングが特徴的な「XZ-5000 ブルーファントム」、そして妖精のようなフォルムとピンクを基調とした「COSMOS-008 フェアリーライト」。彼らの目的はただ一つ、捕らわれた仲間――橘拓斗とアリアナを救い出すこと。

　その時、突如として地響きが鳴り響き、アジトの前方から巨大な影が姿を現した。

「お前たちもコスモスの民が造ったアストラルロイドか！？」

　カメ型怪人ガメドレイカー2世が、鋭い眼光を放ちながら最初から巨大化して立ちはだかった。彼の全身を覆う装甲は分厚く、ただの物理攻撃が通用しないことは明らかだった。

「まあいい、まとめて片付けてやる！」

　ガメドレイカー2世は甲羅を開き、内部から無数の赤い小型の子亀を射出した。子亀たちはブルーファントムとフェアリーライトに張り付き、強力な酸性の毒液を吐きかける。

「くそっ、何だ、こいつら！」

　俊彦はブルーファントムのエネルギーシールドを展開し、毒液を弾く。しかし、すでに張り付いた子亀たちが機体にしがみつき、動きを鈍らせていた。

「レイラ！ なんとかしてくれ！」

「分かってる！」

　フェアリーライトのフェアリーダストが発動し、機体の周囲にきらめく粉をばらまく。粉が子亀に付着すると、彼らの動きが鈍くなり、やがて脱落していく。

「やったわ！」

「まだ終わりではない！」

　ガメドレイカー2世が大きく口を開き、強力なエネルギービームを放つ。ブルーファントムはミサイルポッドを展開し、ビームの発射口を狙って小型ミサイルを連続発射。爆発の衝撃でガメドレイカー2世の動きが鈍る。

「今だ！」

　俊彦はブルーファントムのレーザーソードを抜き、巨体のガメドレイカー2世へと突進した。同時にレイラもフェアリーウィングで機動力を活かし、背後から急接近する。

「フェアリーロッド！」

　レイラの一撃がガメドレイカー2世の背後を貫き、その隙を突いて俊彦のレーザーソードが甲羅の継ぎ目へと突き刺さる。

「ぐあああああ！」

　ガメドレイカー2世の咆哮が響き渡る。さらにブルーファントムのプラズマキャノンが高熱の砲撃を放ち、フェアリーライトのフェアリーリングがエネルギーの輪を展開して敵を拘束。

「これで終わりだ！」

「ぎょえええッッ!!」

　最後の一撃がガメドレイカー2世を貫き、爆発音とともにその巨体は地に伏した。

「……やった！」

　レイラと俊彦は勝利を確信し、互いに頷き合う。次の目的は明確だった――拓斗とアリアナを救い出すこと。二機のアストラルロイドは、残されたアジトへと向かって突き進んでいった。

アジト内を捜索

　それぞれの機体から降り、ネオブラックマフィアのアジトの中に潜入する俊彦とレイラ。どうやら親玉だった怪人が倒されたことで、中にいた手下の戦闘員たちもいなくなったようだが、それでも俊彦とレイラは気配を消しながら、慎重に先へと進んでいった。

　やがて、目標の部屋の前に到達する。俊彦が短く息を吸い込み、部屋のロックを解除するために手を伸ばした。

　「待って、俊彦」レイラが囁く。「セキュリティがあるかもしれない」

　レイラが端末を取り出し、すばやくドアの制御システムをハッキングする。数秒後、わずかに電子音が鳴り、ドアのロックが外れた。

　俊彦が慎重に扉を押し開けると、そこには予想通り、縛られている拓斗とアリアナの姿があった。しかし、二人の隣にはもう一人、意外な少女の姿も。

　「んんーっ！！ んんーっ！！」
　「んぐっ！！ んぐぐむーっ！！」
　「んっ、んんっ！！」

　「シャンリン！？」レイラが驚きの声を漏らす。

　そこにいたのは、リン＝シャンリン――俊彦やレイラ、拓斗とも同じ学校のクラスメイトだ。昨日から風邪で学校を休んでいたと聞いていたのだが…。

「どうしてシャンリンまでここに！？」

レイラと俊彦は、拓斗の猿轡を外しながら彼に尋ねるが…

「詳しいことは後で話すからさ、早くコイツを解いてくれよ！」

ようやく拘束から解き放たれる拓斗、アリアナ、シャンリンの3人。

　「とにかく、ここから脱出しよう」俊彦は短く言った。

　しかし、その瞬間だった。

　突如、施設の奥から異様な音が響いた。何か巨大なものがうごめくような、不気味な蠢動の音。そして、それに続いて警報が鳴り響いた。

　「ヤバい、気づかれた！」拓斗が舌打ちする。

　「まだ何かいるの！？」レイラが叫ぶ。

　やがて暗がりの奥から、異形の影がヌルリと姿を現した。

　それは――無数の触手を持つ、巨大な怪物だった。

VS触手型モンスター

　ネオブラックマフィアのアジトを脱出しようとする拓斗たちの前に、巨大な蛸のような怪物が立ちはだかった。シャンリンが拷問される際にも使われていた、触手型のモンスターだ。その異形の怪物は、複数の光る目を爛々と輝かせ、無数の触手を地面に叩きつけながらうねらせている。

「何だよ、こいつ……！」 　拓斗が驚きの声を上げる。俊彦とレイラも、一瞬動揺するが、すぐに冷静さを取り戻す。

「アリアナ、シャンリンを連れてここから離れてくれ！　こいつは俺たちが片付ける！」

　何も知らないシャンリンにアストラルロイドを見られるわけにはいかないので、拓斗の指示にアリアナはすぐに頷き、シャンリンの手を取って奥へと走り去った。

「さあシャンリンさん、参りましょう！」
「ちょっと！ 橘くんたちは大丈夫なの！？💦」

アリアナとシャンリンは、先にアジトの外へと脱出した。

「さて……こいつをどうするかだな」 　俊彦は眉をひそめ、慎重に怪物を見つめる。

　その瞬間、怪物の目が不気味な光を放った。

「来るぞ！」

　怪物の触手が猛烈な勢いで三人に襲いかかる。俊彦たちはギリギリでかわしつつ、背後に退避する。

「このままじゃ埒が明かねぇ。アクアライザー、出動だ！」

　拓斗が叫ぶと、秘密基地の格納庫から彼の愛機「アクアライザー」が高速で駆けつける。続いて、俊彦の「ブルーファントム」とレイラの「フェアリーライト」も待機させていた場所から飛来し、三機が揃った。

「行くぞ、ブルーファントム、戦闘モード！」 「フェアリーライト、起動！」

　三機は一斉に戦闘態勢に入る。

　怪物は触手を振り回しながら、粘液を辺り一面に撒き散らした。地面に落ちた粘液はジュウジュウと音を立てながら腐食し、黒煙を上げる。

「これが当たったらヤバいな……！」 　拓斗が警戒しながらも、アクアライザーの機体を水流ジェットで加速させ、敵の攻撃を回避する。

　その時、怪物の目が再び妖しく光り、催眠光線を放った。

「くっ……目を合わせるな！」

　レイラが素早く「フェアリーリング」を展開し、エネルギーの輪で光線を遮る。だが、その瞬間、触手が彼女の機体に襲いかかった。

「フェアリーダスト！」 　レイラは機体から微細な粒子を散布し、怪物の視界をかく乱する。

「今だ、プラズマキャノン発射！」 　俊彦のブルーファントムが高温のプラズマ弾を発射し、怪物の触手の根元を焼き払う。

　怪物が苦しげに身をよじったその瞬間、拓斗がアクアライザーの「アクアビームサーベル」を構え、一気に突撃した。

「狙うはコアだ……そこをぶち抜けば終わる！」

　アクアライザーの鋭い剣が、怪物の胸部に突き刺さる。コアに命中した瞬間、怪物は断末魔の叫びを上げ、爆発的な閃光とともに四散した。

　静寂が戻る。

「……やったか？」

　拓斗が息をつくと、俊彦とレイラもほっとした表情を見せた。

「なんとかね。だけど、こんなのがウロウロしてるなんて、ネオブラックマフィアもとんでもないことをやってるわね」

「今はそれより、アリアナたちと合流しよう」

　三人は機体を降りると、再び仲間たちの元へと向かっていった――。

エピローグ

　事件が終結し、街には穏やかな朝が訪れていた。まるで何事もなかったかのように、いつもの日常が戻ってくる。しかし、今日だけは特別だった。

　コスモスの民の王女――アリアナ＝セレス＝ヴェガとして、今日は彼女が母艦へと帰る日だからだ。

　迎えの宇宙艇は、夜明けの空を滑るように降りてきた。銀色の機体は、朝日に照らされながらゆっくりと着陸する。その姿は、まるで天の船が地上へと降り立ったかのように神秘的だった。

　拓斗、俊彦、そしてレイラの三人は、その光景を静かに見つめていた。

　「いよいよ、お別れですね」アリアナが微笑む。

　彼女の紫紺の瞳には、どこか名残惜しさが滲んでいた。

　「短い間だったけど、楽しかったよ」拓斗が笑って言う。「まあ、ちょっとハードな体験も多かったけどな」

　「まったく。宇宙のお姫様を助ける羽目になるとは、予想外の展開だったよ」俊彦が肩をすくめる。

　「拓斗さまたちには本当に感謝しています。あの時、助けてくれなかったら……」

　「いいって、そんなの。困ってる人を助けるのは当然だろ？」拓斗があっさりとした口調で言う。

　レイラはふっと微笑んだ。「アリアナ姫、あなたの旅が無事であることを祈ります。故郷に帰ったら、あまりゼファーさんを困らせないように、ちゃんと政務に励むのよ？」

　「ありがとう、レイラさん。あなたとも、またゆっくり話がしたいですわ」

　アリアナは、一人ひとりの顔を見つめるようにして、ゆっくりと頷いた。そして、胸の前で小さく手を合わせ、祈るような仕草をする。

　「またいつか会いましょう、拓斗さま、俊彦さま、レイラさん」

　「おう、またな！」拓斗が大きく手を振る。

　「次もまたどこかで会えるかな？」俊彦が冗談めかして言うと、アリアナはくすりと笑った。「ええ、きっと」

　彼女は軽やかに宇宙艇へと乗り込んだ。

　数秒後、エンジンが低く唸りを上げ、機体がゆっくりと浮かび上がる。塵が舞い、光がきらめく中、宇宙艇は加速していく。

　――そして、青い空を突き抜け、星の彼方へと飛び去っていった。

　拓斗たちは、遠ざかる宇宙艇をいつまでも見つめていた。

　「……行っちゃったな」拓斗がポツリと呟く。

　「寂しい？」レイラが横目で見ながら尋ねる。

　「まさか。でも……まあ、またどこかで会える気がするよ」

　拓斗は空を見上げる。そこには、果てしない宇宙が広がっていた。

　俊彦が腕を組み、「次に会う時は、僕たちももっと成長してないとな」と笑う。

　「当然。ヒーローたるもの、進化し続けないとな」拓斗がにやりと笑う。

　レイラも微笑みながら、「ヒーローはやらないんじゃなかったの？」と静かに問うと、拓斗も「ま、スーパーヒーローも悪くないかな…ってね♪」とさりげなく答えた。

　三人は、それぞれの思いを胸に、再び歩き出す。

　遠い宇宙へと飛び去った友へ、また会う日を信じて――。

　そして、新たな物語が始まる。

END

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