悪のマッドサイエンティスト・暗黒大博士とハイテク犯罪者兄妹サイバーヴァイパーズによって誘拐された勢川理人たちを救うため、朝比奈テニスショップのオーナー・朝比奈梢こと紅蓮の乙女グリムゾンエンジェルは、デビルタワー内部で待ち構える各階の階層ボスを次々と打ち倒して行き、その都度に人質救出していく。そしていよいよタワーの最上階に辿り着いた彼女は、サイバーヴァイパーズを倒して残る最後の人質である岸本愛実を救い出すことが出来るのか!?
※文章は、chatGPTで生成しております。
最上階での戦い
グリムゾンエンジェルは鋭く目を光らせながら、黄金色の強化装甲に包まれたサイバーヴァイパーズの兄妹を睨みつけた。
「この子を解放しなさい!」
「フン、言われて素直に従うと思った?」リリスが冷笑し、腰のブレードウィップをしならせる。
「俺たちは暗黒大博士に雇われたプロだ。お前を倒せば報酬も弾むってわけだ!」ソーラが拳を鳴らし、バトルスーツのパワーを全開にする。
「ならば、力づくで突破する!」
グリムゾンエンジェルが宙へ跳び上がる。空中で旋回しながら神聖光波エネルギーを纏ったキックをソーラに叩き込む。しかし、黄金の装甲がダメージを軽減し、ソーラは大きく後退しながらも体勢を立て直した。
「ハッ! そんな攻撃、通じると思ったの?」
リリスが背後からウィップを放ち、グリムゾンエンジェルの動きを封じようとする。しかし、その瞬間、グリムゾンエンジェルの目が鋭く光り、彼女は瞬時に回避、逆にカウンターでエネルギー弾を放った。
「くっ……!」
リリスがバク転で間一髪避けるが、そこへグリムゾンエンジェルが一気に距離を詰める。右腕に神聖光波エネルギーを集中させ、強力なストレートを叩き込む。
「グアァッ!」
リリスが吹き飛ばされ、壁に激突する。その隙をついて、グリムゾンエンジェルは素早く愛実へと駆け寄り、鎖を断ち切った。
「もう大丈夫!」
「ありがとう……!」
安堵する間もなく、ソーラが背後から突進してくる。しかし、その攻撃をグリムゾンエンジェルは見事にかわし、彼の胸元にエネルギー波を浴びせた。
「ぐああっ……!」
サイバーヴァイパーズの兄妹は倒れ込み、戦闘不能となった。
「……これで終わり、ね」
そこへ、B.A.Dの隊長であるグレッグ=ボードマンが率いる部隊が最上階に到達した。
「グリムゾンエンジェル、やったな! 皆、無事か?」
隊員たちが人質だった愛実を保護し、状況を確認する。しかし、ふと周囲を見渡して、グリムゾンエンジェルは異変に気づいた。
「……暗黒大博士の姿がない?」
その瞬間、デビルタワー全体が激しく揺れ始めた。床が揺れ、壁が軋む。
「何が起こってるの!?」
「外に出よう! ここは危険だ!」
全員が急いで最上階から脱出し、外へと飛び出す。そこには先に救出されていた勢川理人、藤永沙織、平瀬倫生、星本有理紗の姿があった。
「みんな!」
愛実は皆と抱き合って、無事な再会を喜び合う。
しかし、彼らの視線の先にある光景を見て、グリムゾンエンジェルは息をのんだ。
デビルタワーが、変形していたのだ。
巨大な腕がタワーの側面からせり出し、足が地面に突き立つ。無数のメカニカルパーツが回転し、組み変わりながら、圧倒的な威圧感を放つ超巨大ロボットへと変貌していく。

「フフフフ……ハーッハッハッハッハ!!」
響き渡る不気味な笑い声。頭部のモニターに映し出されたのは、暗黒大博士の顔だった。
「これが儂の切り札、『デビルコロッサス』だ! グリムゾンエンジェルよ、お前の力など、このハイパーメカの前では無力!」
巨大な機械の目が赤く光り、地響きを伴って動き出す。
「まさか……デビルタワーそのものが変形するなんて……!」
グリムゾンエンジェルは歯を食いしばり、再び拳を握りしめた。
「……いいわ、やってやる!」
こうして、グリムゾンエンジェルと暗黒大博士の最終決戦が幕を開けた――!
ミラージュゴッド現る!
グリムゾンエンジェルとB.A.D部隊が奮戦するも、デビルコロッサスの圧倒的な力の前に次第に追い詰められていた。幾度も撃ち込んだ攻撃は、その超硬装甲に阻まれ、かすり傷一つつけることすら叶わない。
「くそっ……こいつ、装甲が異常に硬すぎる!」
隊長のグレッグが悪態をつく。B.A.Dの隊員たちも次々と吹き飛ばされ、グリムゾンエンジェルですら回避が精一杯だった。デビルコロッサスの巨大な鉄拳が地面に叩きつけられるたびに、大地が震え、瓦礫が宙を舞う。
そんな絶望的な状況の中――突如として、空間が歪んだ。

歪みの中から、静かに現れたのは、一人の巨大な戦士。その銀色の装甲は月光を受けて煌めき、蒼く輝く双眸がデビルコロッサスを射抜いた。
「な、なんだあれは!?」
グリムゾンエンジェルは驚愕の表情を浮かべた。B.A.Dの隊員たちも、その圧倒的な存在感に息を呑む。
「ミラージュ……ゴッド?」
グレッグが呟く。B.A.Dの上部組織であるアスカロン財団は、ミラージュ星人たちを信用していない。だが、目の前にいる彼は噂通りのスーパーヒーローだった。
ミラージュゴッドは一言も発さぬまま、静かに動いた。
その動きは流れるように滑らかでありながら、一撃一撃が凄まじい破壊力を持っていた。鋭い掌打がデビルコロッサスの腕をへし折り、重い蹴りが巨体を揺るがす。
「バカな!? 今まで何をしても傷一つつかなかったのに!」
グリムゾンエンジェルが信じられないものを見るように叫ぶ。だが、ミラージュゴッドは動きを止めない。
彼の両腕が蒼く光り輝き、巨大なエネルギーブレードが形成された。そして、そのまま――
ズバァァァァァァァン!!
一閃。
デビルコロッサスの胴体が真っ二つに裂け、爆炎が夜空を焦がす。
暗黒大博士の断末魔の叫びが響き渡る。
「バ、バカなぁぁぁぁぁぁ!!!」
爆発が連鎖し、デビルコロッサスは完全に崩壊した。
残されたのは、悠然と佇むミラージュゴッドのみ。
彼は振り返ることなく、ただ静かにその場から消え去った。
「……終わったの?」
グリムゾンエンジェルは呆然としながら呟いた。
「いや、終わったというより……終わらせられた、って感じだな」
グレッグが複雑な表情を浮かべながら答える。
こうして最大の危機は去った。しかし、ミラージュゴッドの圧倒的な力を目の当たりにし、グリムゾンエンジェルとB.A.Dの隊員たちは、ただただ驚愕と困惑を抱えるばかりだった。
彼は何者なのか?
そして、なぜ助けに現れたのか?
答えは分からない。ただ一つ、確かなことがある。
それは、ミラージュゴッドが紛れもなく――「本物のヒーロー」だったということだ。
エピローグ:平穏な日々と新たなる影
Ⅰ. 朝比奈テニスショップ
陽射しが心地よい午後、朝比奈テニスショップの扉がカラカラと音を立てて開いた。
「いらっしゃいませ!」
元気よく迎えたのは、店長の朝比奈梢。その横では、アルバイト店員の勢川理人、岸本愛実、平瀬倫生、藤永沙織が、それぞれの業務に励んでいた。戦いの日々が嘘のように、店内には穏やかな空気が流れている。
「お、有理紗ちゃん!」
奥の棚を整理していた理人が、入口に立つ女子高生を見つけ、軽く手を挙げる。
「こんにちは、理人さん。それにみなさんも♪」
星本有理紗は、普段と変わらない様子で店内へと足を踏み入れたが、その視線はチラリと梢を横目に捉えていた。
――この人が、あのグリムゾンエンジェル……。
有理紗は、あの事件の中で知ってしまった。戦場で勇敢に戦い、そして傷つきながらも人々を守った英雄の正体を。だが、店内ではそんなことを微塵も感じさせないほど、梢は普段通りに微笑んでいた。
「今日は新しいグリップテープを買いに来たんですけど、梢さん、おすすめあります?」
「んー、そうね。耐久性ならこっち、グリップ力ならこっちかな?」
二人のやり取りは、他の店員たちにとってはいつもと変わらない光景に映る。しかし、有理紗の胸には微妙な緊張があった。
そんな彼女の耳元に、梢がそっと顔を近づける。
「ねえ、有理紗ちゃん。私のことは、理人くんたちには内緒よ?」
小声で囁かれたその言葉に、有理紗は一瞬驚いたが、すぐに小さく頷いた。
「……わかってます。誰にも言いません。でも、約束してくださいね。もしまた何かあったら、無茶はしないって」
梢は小さく笑い、「ありがとう」とだけ返した。
こうして、彼女たちは再び、何気ない日常の中へと戻っていく。
Ⅱ. アスカロン財団本部「オメガ・タワーズ」
――本部長室。
「つまり、巨大ロボに変形したデビルタワーを、謎の宇宙人ヒーローが倒して終幕ってわけか……」
デスクの向こうで、長い髪をかき上げながら、レイチェル=アスカロン本部長が深々とため息をついた。
「グレッグ、これはどういうこと? なんでミラージュ星人がこんなところに現れるのよ?」
目の前に立つのは、B.A.Dの隊長、グレッグ=ボードマン。今回の事件の詳細報告を終えたばかりの彼は、腕を組んで少し気まずそうな表情を浮かべた。
「私に聞かれても困ります。あいつは突然現れて、敵を倒して、何も言わずに消えた。ただそれだけです」
「それだけ、ねぇ……」
レイチェルはこめかみを押さえ、デスクに肘をついた。彼女の知る限り、ミラージュ星人の兄弟たちは変態か変人ばかり。正義の味方なんてとても呼べない連中だったはずだ。だが、今回現れた”ミラージュゴッド“は、確かにヒーローらしい行動を取った。
「……余計な仕事が増えたわね」
レイチェルは呟くと、気を取り直したように笑顔になってグレッグに視線を向ける。

「ちょうどいいわ。あなたに紹介したい人がいるの」
「紹介?」
「志賀野 紗季というジャーナリストよ。彼女、ミラージュ星人のヒーローの正体を追ってるの」
「記者ですか……」
グレッグは眉をひそめた。ジャーナリストがこの件に深入りすれば、余計な問題を引き起こしかねない。しかし、レイチェルは続ける。
「彼女には情報提供者になってもらうつもり。もちろん、それ相応の条件付きでね」
グレッグは小さくため息をつき、静かに呟いた。
「……ますます面倒なことになりそうですな」
事件は解決した。だが、その影には新たな謎が蠢いている。
果たして、ミラージュゴッドとは何者なのか? 彼の目的は? そして、ミラージュ星人の真の姿とは?
それらの答えは、まだ誰にもわからなかった――。
(完)
コメント