北関東某県にある蛇ノ谷村の公営キャンプ場へと合宿にやって来た、鷺島国際大学のテニスサークル「Seabreeze Aces」のメンバーたちだったが、2年の白川澪が大庭竜二と田淵毅の二人組に拉致されてしまうが、柏葉美佳と黒瀬律によって無事に保護される。しかし先日の集中豪雨の土砂崩れによって道路は寸断され、蛇ノ谷村は完全に孤立してしまった。
※chatGPTで生成した文章に、一部編集を加えております。
キャンプ場コテージ――合宿を続けるか
キャンプ場管理棟での話を終えた三神玲央、九条玲沙、羽柴蒼真、そして白川澪の四人は、仲間たちが待つコテージへと戻ってきた。
扉を開けると、残っていたメンバーたちが一斉に振り返る。
「おかえり、玲央先輩!」
「澪先輩、大丈夫ですか?」
「管理人さんとは何を話したの?」
口々に飛んでくる声。
澪は少し困ったように笑いながら、
「うん……大丈夫。みんな、心配してくれてありがとう」
そう答えた。
だが、蒼真は澪の顔をじっと見つめていた。
まだ完全に元気を取り戻したわけではない。
それは明らかだった。
少し休憩した後、再び部屋に四人きりで集まる玲央たちサークル指導部。
「澪、大丈夫なのか?」
「え?」
「部屋に戻って休んでた方が……」
蒼真が心配そうに言う。
しかしコテージに戻ってから青いポロシャツに着替えていた澪は首を横に振った。
「私ならもう大丈夫よ……」
そして、仲間たちを見渡す。
「私が部屋の中に引き籠ってたら、みんなも不安に思って動揺しちゃうから……」
「澪……」
玲沙も心配そうに声をかけた。
「本当に無理しなくていいのよ?」
「ありがとうございます。でも、本当に大丈夫です」
澪はそう言って、いつものように微笑もうとした。

玲央はそんな澪を見てから、静かに口を開いた。
「では、今後の方針を話し合おう」
全員の視線が玲央に集まる。
「道路が復旧するのは三日後。ちょうど俺たちも、元々三日後に合宿を終えて帰る予定だった」
「そうだな」
蒼真が頷く。
「水と電気は通ってるし、三日分の食糧も十分にある」
「だったら……」
玲沙が腕を組む。
「どうするの? 三日も外に出ないで、コテージの中でじっとしてるわけ?」
その言葉に、誰もすぐには答えられなかった。
現在、この村にいるのは大学生たちだけではない。
白川澪を誘拐し、監禁した凶悪犯――。
指名手配中の大庭竜二と田淵毅。
その二人が、まだこの小さな村のどこかに潜伏している。
しかも村は孤立している。
道路は寸断され、電話も携帯電話も使えない。
警察の応援を呼ぶことも容易ではない。
不用意に外へ出歩けば、再び犯人たちと遭遇する可能性もある。
「……危険なのは間違いない」
玲央が言った。
「だから、俺としては道路が復旧するまで、できるだけコテージ内で――」
「僕は反対だな」
玲央の言葉を遮ったのは、意外な人物だった。
「陽飛?」
玲央が振り返る。
その時、部屋のドアが開く。

入ってきたのは、冷静な表情を浮かべた伏見湊と、ムッとした顔で腕を組んでいる早乙女陽飛だった。
「湊先輩、みんなの様子は?」
蒼真が尋ねる。
「今のところ、みんな落ち着いてるよ」
湊は部屋の中を見回しながら答えた。
そして陽飛が口を挟む。
「それよりも三神、本当に三日も僕たち何もしないでコテージの中に引き籠ってるつもりなのかよ?」
「外には指名手配の凶悪犯がいるんだぞ?」
玲央は険しい表情で答えた。
「仕方ないだろ。危険すぎる」
「でもさ」
陽飛は腕を組んだまま、真剣な顔になる。
「だからって、本当に全員で三日間もずっと閉じこもってるのか?」
「……」
誰も答えられない。
すると――。
ずっと黙っていた澪が、重い口を開いた。
「でも……私、負けたくないです……!」
「澪?」
蒼真が驚いて振り返る。
澪は両手を膝の上で握りしめていた。
「サークルのみんなは、今日の合宿を楽しみにして……今まで準備してきたんです」
その声は震えていた。
それでも、澪は続ける。
「悪い奴らのために……それを台無しになんかされたくないです!」
部屋の中が静まり返った。
そして――。
陽飛の顔がパッと明るくなる。
「さすが白川さん、話が分かるぜ♪」
「陽飛!」
玲央がすぐさま睨みつけた。
「煽るな!」
「え?」
「一番辛い目に遭って、傷ついてるのは白川さんなんだぞ?」
「……!」
陽飛はハッとした。
「……ご、ごめん」
そして頭を掻く。
「つい……調子乗った」
「まったく……」
玲央はため息をついた。
すると湊が静かに口を開いた。
「だが、三神」
「湊?」
「俺も、早乙女や白川さんの意見に賛成だ」
「……!」
玲央だけでなく、蒼真や玲沙も驚いた。
普段、サークルの中でも特に慎重で冷静な湊。
その湊が、外へ出ることに賛成するとは思わなかった。
「湊、お前まで……」
「道路が復旧するまで、このままコテージの中に閉じこもっていても、みんなの精神的に悪影響なだけだ」
湊は淡々とした口調で続ける。
「もちろん危険は承知している。でも、必要以上に恐怖を煽って全員を閉じ込めてしまうのもよくない」
「……」
「それなら、十分に警戒した上で外に出た方がいい」
玲沙が玲央を見る。
「どうするの、玲央?」
玲央は腕を組んでしばらく考え込んだ。
やがて――。
「……仕方ない」
そう言って顔を上げる。
「ただし条件がある」
全員が耳を傾ける。
「外では決して一人では移動しないこと」
玲央の声には、いつもの穏やかさとは違う厳しさがあった。
「特に女子だけで動くことも禁止だ。必ずグループには男子を一人以上入れて行動するように」
「つまり、単独行動は禁止ってことだな」
蒼真が確認する。
「ああ」
玲央は頷いた。
「昨日の件を考えれば当然だ。何か異変があったら、すぐに仲間へ知らせること。少しでも危険を感じたら、無理をせず戻る」
「了解!」
陽飛が拳を握る。
「よっしゃ!」
その横で蒼真が笑った。
「さすが玲央兄ぃ、やっぱ話が分かるぜ♪」
「やれやれ……」
玲央は苦笑する。
こうして――。
危険が潜む村での、異例のテニス合宿続行が決まった。
コテージの裏手では
その様子を、コテージの窓の外からじっと見つめている者がいた。
木の葉の陰。
黒い体毛に覆われた、小さなリスのような謎の生き物。
しかし、その正体はただの小動物ではない。
魔法少女・星彩のルミナ――柏葉美佳の魔法の師匠にして相棒。
異世界から来たブラックカーバンクルの妖精、クロエルである。
普段の人間「黒瀬律」の姿ではなく、本来の妖精形態となったクロエルは、コテージの窓から聞こえてくる会話に耳を澄ませていた。
「……」
そして、全てを聞き終えると、音もなく窓から離れる。
コテージの裏手。
そこでは、美佳がしゃがんで身を隠していた。
「クロエル!」
美佳が小声で呼びかける。
クロエルは美佳の元へ駆け寄った。

「どうだった? クロエル」
「どうやら彼らは、予定通り合宿を続行するつもりらしい……」
「そっか……」
美佳は少し不安そうにコテージを見る。
彼女もクロエルも、先ほどの管理棟での玲央たちと管理人・鹿渡との会話の内容を盗み聞きして把握していた。
白川澪を誘拐した犯人が、指名手配犯の大庭竜二と田淵毅であること。
そして――。
その二人が、まだ村のどこかに潜伏していること。
「この近くに、まだ誘拐犯が潜んでいるんでしょ?」
美佳は不安そうに呟いた。
「危ないよ……」
クロエルも険しい表情を浮かべる。
「まったくだ」
そして、コテージの向こうへ視線を向けた。
その先にあるのは、蛇神神社へ続く山道。
「蛇神神社の動きも気になるが……」
クロエルはしばし考え込む。
「当面は、彼らからも目を離せそうにないな……」
「うん……」
美佳は頷いた。
彼女の脳裏には、眠り続けるという巨大な蛇神の姿が浮かんでいた。
一方では、村に潜む凶悪犯。
もう一方では、いつ目覚めるとも知れない蛇神。
そしてそのすべてを、暗闇の中から見つめている者がいる。
――常闇のレギーナ・ノクタ。
美佳もクロエルも、まだノクタの暗躍を知らない。
蛇ノ谷村で起きている異変は、まだ始まったばかりだった。
次回へ続く。
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