ついに決戦を挑むべく、竜門会の密輸船へと殴り込みをかける我らがグラビティ・ブレイカーズ!
一方、周翠琳も密輸船の中へと忍び込み、船室に監禁されていた恋中七香と寺瀬聖佳を助け出すが、何故か翠琳は聖佳の両手に手錠をかけるのであった。
※chatGPTで生成した文章に、一部編集を加えております。
聖佳の真実
錆びた鉄板の床を踏みしめ、足音が近づいてきた。
密輸船の迷路のような廊下を抜け、ついに彼らは辿り着いた。
「――翠琳さん!」
最初に声をあげたのは、片倉ジョアン雅清だった。
そのすぐ後ろに、志道考貴、上月智晴、和泉原萌菜が続く。
「ナナカちゃん! 無事!?」
「モナさん!トモくん…!」
再会を喜ぶ声が重なり、緊張の糸が一瞬だけ緩んだ――が、その空気を一気に引き締めたのは、ある光景だった。
寺瀬聖佳の両手に、手錠がかけられている。
「……な、なんだこれ……?」
「聖佳さん、どうして……?」
ぽつりと呟いた考貴の声を皮切りに、雅清が一歩前に出て翠琳を見据えた。
「翠琳さん、これは……いったい、どういうことなんだよ!」
その目には、困惑と怒り、そして深い戸惑いが浮かんでいた。
翠琳は静かに、だが迷いなく言った。
「寺瀬聖佳は――かつて、“おかめ党”の幹部だった」
「……え?」
全員が息を飲んだ。
「“おかめ党”……って、あの……?」
「そう。かつて裏社会に名を轟かせた、悪の組織。
今は壊滅して存在しないが……その中核にいた一人、それが彼女」
「……その通りよ」
静かに、しかしはっきりとした声で、聖佳が言った。
「この人の言っていることは、全部本当。私はかつて、“おかめ党”にいたわ。
幹部として、命令で多くのことをやってきた。……誇れることじゃない」
そう言った彼女の目には、曇りも怯えもなかった。まるで、その過去をすでに受け入れているかのように。
「ふざけんなよ……」
智晴がぽつりと呟いた。
「俺たち、友達だと思ってたのに……」
「……」
萌菜も目を伏せ、七香だけが戸惑いを隠せない顔で聖佳を見ていた。
「聖佳さん……そんな……どうして……」
その時だった。
――ドォンッ!!
船が大きく揺れ、鉄の壁がきしむ。床が傾き、全員が思わず足を踏ん張る。
「ッ、何だ……!?」
「始まったか……」翠琳が目を細めた。
「これはおそらく、美輝と……“劉鉄嶺”の戦いね」
その名を聞いた瞬間、空気が凍ったように張り詰めた。
「彼は竜門会の大幹部、そして――張天喜に重傷を負わせた男。
いかに奥義を会得したとはいえ、美輝が一人で対峙するには、あまりに危険すぎる」
翠琳は、鋭い目つきで雅清たちを見渡した。
「ここは私に任せなさい。あなたたちはこの場で待機。
寺瀬聖佳の監視と、七香さんの安全確保を頼んだわ」
「でも、俺たちも――!」
「命令よ」
短く、だが強い語気。
それはプロとしての彼女の覚悟に裏打ちされた、紛れもない指示だった。
しばしの沈黙の後、雅清が歯を食いしばってうなずく。
「……了解。ヨシくんを、頼む」
「必ず――助けるわ」
その言葉だけを残し、翠琳はその場を離れた。
彼女の背中が通路の影に消えた後、残された者たちは誰も言葉を発しなかった。
重たい沈黙。
船の微かな揺れと、どこか遠くで響く爆発音が、その沈黙を際立たせる。
「……」
誰もが、言葉を失っていた。
聖佳は、ただ静かに立ち尽くし、自分に向けられる疑念と戸惑いの視線を、正面から受け止めていた。
そしてその視線の中に――かつての“親しい人間”としての絆が、音もなく崩れはじめている気配があった。
対決、劉鉄嶺!
――貨物船・最深部コンテナ区画
重々しい鉄扉を開けたその先は、ひんやりとした空気とともに、
何かが“待ち構えている”気配に満ちていた。
薄明かりの中、コンテナが林立する空間の中央に、
一人の男が悠然と立っていた。
金髪をオールバックに固め、黒のスーツに身を包んだ大男。
片手には拳銃、サングラス越しの視線はまるで獣のように鋭い。
その男――劉鉄嶺は、
侵入者の足音に顔を向け、不機嫌そうに眉をひそめた。
「……なんだぁ?」
視線の先には、まだ若さの残る少年が一人、静かに歩み寄ってくる。
服の上着を脱ぎ、白シャツを腕まくりしたその姿は、
頼りなくさえ見えるほど細身だった。
だが――その瞳には、燃えるような闘志が宿っていた。
「……お前が、劉鉄嶺だな」
久我美輝の声は静かだったが、その芯には揺るぎがなかった。
劉は鼻で笑った。
「なんだよ、チビのガキか? ……女かと思ったぜ。
まさか、オレに喧嘩売りに来たってわけじゃねえだろうな?」
「残念ながら、男なんでね。しかもあんたの敵だ」
「ははっ……マジかよ。最近の日本人のガキは度胸だけはあるみてぇだな。
だけどな――度胸だけじゃ、死ぬぞ?」
ヒュッと風を裂いて、劉の足が動いた。
次の瞬間、巨体とは思えぬスピードで突進し、拳が美輝の顔面を狙う。
「ッ!」
寸前で身を捻り、右へ回避。
すれ違いざま、美輝は低く腰を落として回し蹴りを放った。
劉の膝に直撃――だが。
「……チッ、いい動きだが軽いぜ!」
蹴りを受けたにもかかわらず、劉はびくともせず、そのまま肘を叩きつける。
咄嗟に前転で逃れる美輝。着地と同時に距離を取った。
(速い上に、タフすぎる……まともに打ち合っちゃダメだ)
「おいガキ、逃げ回るだけかよ。
それとも、女みてぇな顔してるだけじゃなくて、体も非力か?」
「……うるさいな。黙ってかかってこいよ、スーツのチンピラ野郎」
「はァ?」
にやりと唇を吊り上げる劉。
「いいぜ。その口、後悔させてやるよ」
重い踏み込みとともに繰り出される拳。
その一撃一撃が風を裂き、金属音のような破裂音を響かせる。
美輝は流れるような体捌きでかわしつつ、
懐へ潜り込み、カウンターでアッパーを撃ち込む――!
「ぐッ……!」
さすがに効いたのか、劉が一歩後退する。
「ほう……面白ェ。オマエ、本当にただのガキじゃねぇな……」
「言ったろ。俺は、あんたの敵だって」
「……気に入ったぜ」
劉の顔から笑みが消えた。
「だったら、こっちも遊びは終わりだ。潰す」
拳が変わった――正面から叩き潰すのではなく、
的確に関節を狙い、殺傷力を持って振るわれる技術。
それは、素人にはない“実戦”の型だった。
「――!」
美輝も同時にスイッチを入れる。
避けて捌き、蹴りで体勢を崩し、空いた顎へストレート――
鉄と肉のぶつかり合う音が、コンテナ内に響き渡る。
彼らの戦いは、まるで荒れ狂う嵐のように加速していった。
劉鉄嶺の正体
「……これで終わりだッ!!」
怒号と共に、美輝の右掌が唸りを上げて突き出された。
寸前で巻き起こる衝撃波――まるで内側から炸裂するような一撃。
金剛爆心掌(こんごうばくしんしょう)――
それは、祖父・久我明徳から直接授けられた奥義。
外から打つのではなく、内部を“破壊”する掌撃。
「ぐおああああッ!!」
劉鉄嶺の巨体が、凄まじい音と共に吹き飛び、コンテナ壁面を大きくへこませて崩れ落ちた。
黒のスーツは引き裂け、体液のような赤黒い液が床を濡らす。
美輝は肩で息をしながら、構えを解かずににじり寄った。
「……終わった、か……?」
だが。
「クク……いいぞ……最高だ……」
呻き声にも似た嗤いが、瓦礫の中から立ち上がった。
「やっぱりアンタ、普通の人間じゃ――」
その言葉を遮るように、劉の肉体が“音を立てて”変貌を始めた。
骨が軋み、皮膚が割れ、下から現れたのは機械と獣を掛け合わせたような異形の姿――
虎の如き縞模様と羊の毛皮を持ち、両腕と脚は筋繊維のようにむき出し。
額には巨大な湾曲した角が突き出し、爪は鋼のように鋭い。

その口からは、人語に似た電声が漏れた。
「コードネーム:饕餮(とうてつ)。対戦闘用人型機獣兵器、起動完了」
「ッ……これが……!」
その姿は、まさしく化け物だった。
生物の狂気と機械の冷酷さを併せ持つ、殺戮兵器。
饕餮の巨体が突進した。まるで壁が迫ってくるような圧力!
「うっ……!」
美輝は回避するも、衝撃波の余波だけで吹き飛ばされた。
床を転がり、肩口が鈍く痺れる。
「ハァ……ハァ……っ……!」
圧倒的だった。速度も、パワーも、読みも通じない。
まるで人間相手の戦闘が通用しないように、攻撃がすべて見切られている。
(だめだ……“機械”として動いてる……反応が、人間じゃない……!)
饕餮の腕が刃と化し、美輝の胸を狙って突き出された――その瞬間。
「――氷刃・**穿貫(せんかん)**ッ!」
凛とした女の声と共に、蒼白い刃が風を裂いて飛来。
饕餮の腕を軌道から逸らし、甲高い金属音を響かせた。

美輝の視界に、緑のチャイナジャケットを翻した影が飛び込む。
「大丈夫、美輝くん……今、来たよ」
「翠琳さん!」
周翠琳――彼女は氷気をまとう格闘家にして、冷静沈着な女戦士。
その細身からは想像できないほどの力強さで、美輝の前に立ちはだかる。
「こいつ……人間じゃないね」
「はい……劉鉄嶺がいきなり変身して……!」
「竜門会の竜生九子が全員サイボーグだという情報は、財団も掴んでいた。でも私が実際に見るのは、今日が初めて。だったらこちらも容赦なく行かせてもらうよ」
饕餮が唸りを上げた。
「新戦力感知。再評価中。脅威レベル:B→Aへ上昇」
翠琳は構えを取り直し、美輝と背中合わせに並ぶ。
「大丈夫、美輝くん。私たち二人なら、勝てるよ」
「はい……! 一緒に行きましょう、翠琳さん!」
二人は呼吸を合わせ、再び猛進してくる饕餮に立ち向かっていく。
空間を引き裂く轟音。閃光のような攻防。
火花と凍気が交錯する中、激しい戦いの幕が――再び上がった。
降臨、ノクターンレディ!
――竜門会の密輸船から、およそ三百メートル離れた岸壁の陰。
風が冷たく吹き抜ける波止場に、黒いコートを纏った一人の女が佇んでいた。
長身にして妖艶な気配を纏うその女――ヴァネッサ=レイヴンズクロフト。
夜の海を睨むように目を細め、遠くの密輸船を見つめていた。
船上で激しく火花が舞っている。美輝と翠琳、それに饕餮――まさに死闘の最中だ。
「ふふ……そろそろ頃合いね」
女は唇の端を吊り上げ、にやりと笑った。
その手が懐に滑り込み、小さな銀色のリモコンを取り出す。
親指がボタンの上に乗り――
カチリ
軽いクリック音が、夜の沈黙を破った。
――同刻・密輸船 船室内部
「くっ……この音は……何だ……?」
何の変哲もないように見えた空間に、突如として異変が走った。
「う……あっ……!」
寺瀬聖佳が、突然腹を抱えて蹲る。
「聖佳さん!?」
咄嗟に駆け寄る雅清が、驚愕の表情で叫ぶ。
「どうしたんだ、何が――」
「……み、みんな……! 早く、私から……はなれて……!」
その声は苦痛と混乱が入り混じった叫びだった。
聖佳の背中が反り返り、黒い粒子のようなものが体表を這い始める。
「な……何だこれは……!? 聖佳さん!?」
「キャアアアアアッ!!」
ズシュン!
重低音の破裂音と共に、彼女の身体から黒い装甲が一気に噴き出した。
まるでカラスの羽のように鋭利なフォルム――装甲が次々と装着されていく。
艶やかな脚部には鋭利なヒール、指先は鋼鉄の鉤爪となり、目は深紅の光を放つ。
かつての穏やかな表情はどこにもなく――そこに立っていたのは、全くの“別人”だった。

黒翼を模した背部の装甲が展開し、悪女の微笑みを浮かべる。
「ふふふ……ようやく目覚めたわ。いい気分よ……」
「お前……まさか……!」
「そう――呼び名くらいは教えてあげるわ。
“ノクターンレディ”……闇の調律者にして、ネオブラックマフィアの忠実なる尖兵よ」
「聖佳さん……なのか……?」
「うそでしょ…!」
萌菜や七香が絶句し、雅清たちが動揺して動けずにいる中、ノクターンレディの足が閃光のように跳ねた。
蹴り上げられた風圧で、雅清や七香たちが5人全員まとめて壁に吹き飛ばされる。
「無粋な邪魔者は排除させてもらうわ。私には――やるべき“戦い”があるの」
冷笑を浮かべながら、ノクターンレディは船室を出ていった。
その足取りは迷いなく、美輝と翠琳の戦場――饕餮が待つ甲板へと向かっていた。
――その頃、甲板上。
「こいつ、硬すぎる……!」
「でも、あと少しで装甲の継ぎ目を――」
美輝と翠琳が、呼吸を合わせながら饕餮に応戦していたまさにその時――
「フフ……お邪魔してもいいかしら?」
鈴のような声が、風に乗って響いた。
「……っ!」
二人が振り返ると、そこには黒翼を広げた悪の女戦士――ノクターンレディの姿が。
「君は……誰だ!?」
「ふふ……懐かしいわね、その声……でも、今の私は――敵よ」
紅く輝く双眸が、美輝を真っ直ぐに射抜いた。
こうして、暗闇から解き放たれた“黒き調律者”が、新たな戦場へと降り立った。
運命の旋律が、再び狂い始める――
(つづく)
コメント
グラビティ・ブレイカーズと助けられた七香ちゃんと聖佳ちゃんが再会…あれ、なんで聖佳ちゃんの手に手錠が?
翠琳ちゃんの説明に愕然とするグラビティ・ブレイカーズの面々、なんと聖佳ちゃんは元おかめ党の大幹部だった!!
>「私はかつて、“おかめ党”にいたわ。幹部として、命令で多くのことをやってきた。……誇れることじゃない」
君、言う程悪い事してたっけ…?どちらかと言えばブレイバーズで絶賛ヒーローやってる弟の方が色々やってなかった?
何だか色々不幸な聖佳ちゃんと、なんだか良い仲間達に囲まれてちやほやされとる詩郎くんとの差が酷くて可愛そうになってきますね…やっぱりあの調子のってる弟の方は一度痛い目遭わせにゃいけませんね(なんでや?
さて、とうとう始まる久我美輝VS劉鉄嶺
最初はイキって舐めプしてた劉だったが、修行してきた期間も経験も上な筈なのに、ガキんちょ1人に押されまくり、
こっからが本気だぜ…っと、格ゲーボスの覚醒のごとくより攻撃的になる劉、それでも対応してくる美輝くん、いや…美輝くん…お前は本当に何者だよ…?
そして奥義!金剛爆心掌!
たしかに、内側から相手を破壊する技ってありましたよね~
やったか!?
いや、ここで追い詰められた劉が饕餮に変身、流石の美輝くんもここまでか…ってところで参上!周翠琳!登場してきた時のイラストが格好良すぎます!
強い味方を得て、ここでまた形勢逆転!2人がかりでくっそ生意気な劉/饕餮を爆砕…ようやく張天喜氏の仇が討てますね、「祥龍園」と同じ目に遭わせたれ!
ヴァネッサ「スイッチオン!」
やりやがったなこのクソアマ!最悪なタイミングで聖佳ちゃんをノクターンレディに変えやがったヴァネッサ女史、残酷な性格に変わった元聖佳ちゃんことノクターンレディはグラビティ・ブレイカーズの面々を吹き飛ばし、そのまま美輝くん達のところへ…
他の4人はともかく…智晴よ…生きてるかお前…?
さて、狂気の光を目に灯し、変わり果てた姿で現れたかつての優しい店のお姉さん、美輝くんはどう立ち向かえばいいのか…とりあえずは共闘して恨みつらみがある饕餮をボコボコにするのか、いきなり三つ巴なのか、さてどうなることやら?
> やっぱりあの調子のってる弟の方は一度痛い目遭わせにゃいけませんね
詩郎くんが何者かの罠にかかって冤罪を着せられて逃亡者となるシナリオとかやりたいなぁ~とか前々から考えてます。
> 周翠琳!登場してきた時のイラストが格好良すぎます!
翠琳ちゃんの鍛え上げられた筋肉の美脚太ももが眩し過ぎます。
> 他の4人はともかく…智晴よ…生きてるかお前…?
一応生きてます。どうかご安心を(;^_^A アセアセ・・・
たぶん次々回辺りでグラビティ・ブレイカーズ編は最終回になると思いますが、ラストは加藤段十郎が張天喜老人に接触するシーンに繋げられるように締めたいと思います。
翠琳ちゃんのファイティングポーズに萌えつつ、饕餮から感じるゲ〇ショ〇カー怪人の如き合成怪人臭・・・
黒き調律者(ラー〇フォンか!?)ノクターンレディ・・・今後光堕ちフラグなどはあるのでしょうか・・・?
> 黒き調律者(ラー〇フォンか!?)ノクターンレディ・・・今後光堕ちフラグなどはあるのでしょうか・・・?
ノクターンレディのモデルは『時空戦士スピルバン』のヘレンことヘルバイラですが、ヘルバイラがヘレンレディになったように光堕ちするとは限りませんよ( ̄ー ̄)ニヤリ
むしろ『宇宙の騎士テッカマンブレード』の相羽ミユキことテッカマンレイピアみたいに、悲劇的なラストに繋がるフラグになるかも(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル