琵琶湖の赤い稲妻

東山咲良、18歳の夏

　東山咲良は、滋賀県立島江高校のソフトボール部に所属する3年生で、彼女はソフトボールの才能に恵まれ、特にその速球を誇ることから、「琵琶湖の赤い稲妻」という異名で知られている。彼女の速い投球は相手チームから常に恐れられ、そのスピードと制球力から多くの打者を圧倒してきた。

　しかしそんな咲良にも、実は隠された裏の素顔が…。実は彼女は近江一帯で縄張りを張る広域指定暴力団任侠集団「蒼狼一家そうろういっか」総長の孫娘なのである。咲良は普段、そんな自分の素性を教職員や友人たちには隠して学校へと通っている。

　そして咲良も高校3年生となり、いよいよ部活動も引退の時期が近づいた。実質的な引退試合となる夏の試合、最後の対戦相手は、神奈川県立百春高校。俄然張り切る咲良であるが、祖父である総長に突如呼び出される。どうやら蒼狼一家と対立関係にある抗争相手「雷霆連合らいていれんごう」が放った鉄砲玉が、咲良を狙っているらしい。試合のある日は念のために組の若い者を護衛につけるという祖父に、咲良は猛反発！

「これ咲良や、我儘を言うたらアカン…」
「絶対イヤや！ 学校や同じ部のみんなにアタシの正体がバレたらどないすんねん!? もしそんなことをしたらお爺ちゃんとは今後一切縁を切る!!💢」

　泣く子も黙る蒼狼一家総長も、目に入れても痛くないほど可愛がっている孫娘にそこまで言われては引き下がる他ない。ヤクザの大親分も孫娘には甘いのだ。こうしていよいよ試合当日の日を迎えた。

咲良の危機、そして七香との出会い

　しかし、どうやら咲良の祖父の抱いていた悪い予感はと危惧は、見事に的中してしまったようだ。

「…な、何するんや!?アンタたち!!　んっ、んむぐぐぅぅー！！」
「大人しくしろ。騒がなければ命までは取らん」

　試合会場であるスタジアム内の女子更衣室に一人でいたところを何者かに襲われた咲良は、瞬く間に縄で縛られて拘束されてしまった。口には助けを求めて声を出せないように、厳重に猿轡まで噛ましてある。

「さぁて、他の部員たちが戻ってくる前に、さっさとコイツを外に運び出すとするか…」
「んんーっ！！ んんむーっ！！」

　今まさに連れ去られる寸前の危機的状況だった咲良だったが、その時ちょうど更衣室前の廊下を通ったのが、百春高校ソフトボール部の応援のために滋賀に来ていた同校チアリーディング部の恋中七香だった。更衣室の中から怪しい物音がしたのを聞き逃さなかった七香は、すぐさま更衣室の中へと踏み込んだ！

「ちょっとアンタたち！ この娘こをどうするつもりよ!!💢」
「な、何だてめえは！？ いきなり出てきやがって！」
「仕方ねえ。構わないからコイツもふん縛っちまえ！！」

　果たして七香は咲良を救い出すことが出来るのか!?……って、たぶん無理でしょうねぇ💦　何しろ相手はプロのヤクザ屋さんです。いくら七香ちゃんが喧嘩が得意だとしても、返り討ちに遭って二人とも捕まってしまうのがオチでしょう（バーサーカー化した弘樹くんだったら勝てたかも…）(;^_^A アセアセ・・・

　えっ！？ 「だったら二人の連縛シーンまでちゃんと描け！」ですって！？　すんません。本日はもう夜も遅くて眠いんで勘弁してください🙇