BRAVERS EDITION episode.166

BRAVE SUCCESSION

安土市内で小学生誘拐事件が発生。幸い程なくして被害者の友貞稜太ともさだ りょうたは無事に救出されるが、稜太は自分を助けに来た者たちの中に、同じクラスメイトの桐橋勇人きりはし はやとの姿を目撃していた。稜太から相談を受けた親友の稲垣健斗いながき けんとは、勇人に直接問い質すべく森の中で彼と対峙する。勇人から話を聞いた健斗は、ブレイバーズ関係者の個人情報が外部に漏れていると確信。詳しく調べるため、その足でブレイバーズ本部セントリネル・ハブへと向かい、稜太の父・友貞利彦ともさだ としひこ上席主任研究員にも会って話を聞くが、大した手掛かりは得られなかった。その翌日、健斗や稜太の通う小学校に勇人に続く新たな転校生・相模路香さがみ みちかが現れた。再度稜太が狙われると読んだ路香と健斗は、まんまと勇人を出し抜いたうえで稜太と健斗を入れ替え囮作戦を実行する。一方の勇人も、秘密チーム〈オリンポス〉のメンバー、コードネーム《ポセイドン》ことマリク=イェンセンと共に誘拐犯一味のアジトへと乗り込んだ!

※chatGPTで生成した文章に、一部編集を加えております。

突入

錆びた鉄骨と崩れかけたコンクリートに囲まれた廃倉庫の内部――
そこへ、嵐のような突入が始まった。

マリク=イェンセンは、Leonardo.Ai App – Generate AI Images, Videos & DesignsのモデルLeonardo Anime XL(Anime General)で生成しました。

「行くぞ」

短く告げた勇人の合図と同時に、マリク=イェンセンが引き金を引く。

ダダダダダッ――!

機関銃の咆哮が、倉庫の天井を震わせた。
弾丸は無秩序にばら撒かれているようでいて、狙いは正確だ。肩、脚、武器を持つ腕――致命傷を避け、戦闘不能にするための射撃。

「うわっ!?」「伏せろ!!」

竜門会の戦闘部隊〈騰蛇〉は完全に虚を突かれ、悲鳴と怒号が交錯する。

その混乱の最中、影のように滑り込む存在があった。

黒を基調とした忍び装束。
手には、月光を映す忍刀。

忍者姿の桐橋勇人は、Leonardo.Ai App – Generate AI Images, Videos & DesignsのモデルLeonardo Anime XL(Anime General)で生成しました。

――桐橋勇人、《ヘルメス》。

「……遅い」

呟いた次の瞬間、勇人の姿が掻き消える。

ガキンッ!

振り下ろされた刀は、敵の喉元ではなく、銃身を正確に叩き折る。
返す刃で、足払い。床に叩きつけられた男は呻き声を上げ、そのまま動かなくなった。

「なんだこいつ……忍者か!?」

「落ち着け! 人数で押せ!!」

だが、その“人数”という利点は、すでに意味を失っていた。

マリクの制圧射撃が進路を塞ぎ、勇人の刃が隊列を寸断する。
〈騰蛇〉は、訓練された戦闘員ではあっても、実戦での連携を失えば脆かった。

「くそっ、正面は無理だ! 裏から逃げるぞ!!」

数名の黒服が判断し、裏口へと走る。

――しかし。

ギィ……と、軋む音を立てて開いた裏口の先。

そこに立っていたのは、二つの小さな影だった。

忍者姿の稲垣健斗は、Leonardo.Ai App – Generate AI Images, Videos & DesignsのモデルLeonardo Anime XL(Anime General)で生成しました。
忍者姿の相模路香と背景は、Dreamina: Create realistic talking avatars with AI avatar generatorで生成しました。

黄色を基調とした忍び装束に、黒い覆面の少女。
その隣には、同じく忍者姿の少年。

「どこに行くの? おじさんたち」

軽やかで、どこか楽しげな声。
相模路香だった。

黒服たちは一瞬、目を疑う。

「……は?」

「相手はたかがガキ二人だ!」

黒服の一人が怒鳴り、拳銃を構える。

「やっちまえ!!」

次の瞬間――
彼らは、自分たちの判断が致命的な誤りだったことを知る。

健斗が、地を蹴った。

「甘いんだよ!!」

一瞬で間合いを詰め、黒服男の手首を打ち落とす。拳銃が宙を舞う前に、肘打ちが鳩尾に突き刺さった。

「がはっ……!」

路香は、軽やかに跳ぶ。

「はい、次」

くるりと回転しながら放たれた蹴りが、別の男の顎を正確に捉え、床に沈める。

「なっ……こいつら……!」

反撃しようとした男の背後に、すでに健斗が回り込んでいた。

「後ろががら空きだぜ?」

首根っこを掴み、床へ――ドンッ。

数秒後、裏口付近には、呻き声を上げて転がる〈騰蛇〉の構成員たちだけが残されていた。

健斗は軽く肩を回し、路香を振り返る。

「よし、裏は制圧完了だな」

「でしょ? 子ども扱いするからこうなるのよ」

路香は、にやりと目を細める。

蜥蜴の尻尾切り

廃倉庫に満ちていた銃声と怒号は、いつの間にか嘘のように消え去っていた。
崩れた鉄骨の影には、武器を失い倒れ伏した〈騰蛇〉の構成員たち。立っているのは、わずか四人――この場を制圧した者たちだけだった。

中央に膝をつかされ、腕を縛られているのは、黒服たちを束ねていた現場指揮官クラスの男。
勇人がその前に立ち、冷たい視線を向ける。

「さて――」

忍び装束のまま、淡々と告げる。

「今回の誘拐事件を裏で命じていた黒幕の名を吐いてもらおうか?」

男は鼻で笑った。

「ふん……知らねえなぁ」

「強がりは後だ」

健斗が一歩前に出る。
稜太の身代わりとなり、命を狙われ、ここまで辿り着いた少年の目には、怒りが宿っていた。

「お前、電話で話してたよな。
“横領がバレずに済む”とか、“あのガキの父親のプロジェクトが終わる”とか」

男の顔が、わずかに引きつる。

「……知らねえって言ってるだろ」

「じゃあ教えろ。あの時の電話の相手は誰だ!?」

健斗の詰問に、男は吐き捨てるように叫んだ。

「誰が言うものか!!」

――その瞬間だった。

ヒュッ、という空気を切り裂く音。

「……っ!?」

誰かが声を上げるより早く、鋭い光が闇を貫いた。

ズブリ。

乾いた鈍音と共に、ナイフが男の胸元に深々と突き刺さる。

「ぐっ……! が……ァ……!」

血を吐き、目を見開いたまま、男はその場に崩れ落ちた。
ぴくりとも動かない。

「なっ……!」

マリクが舌打ちする。

「くそっ……しまった!」

健斗は即座に周囲を見渡した。

「どこだ!? どこからナイフが飛んできた!?」

路香も身構え、天井梁、割れた窓、崩れた壁の影まで一瞬で視線を走らせる。

だが――

気配は、ない。

風に揺れる埃の粒子だけが、月明かりに舞っている。

捕らえられていた他の〈騰蛇〉の構成員たちは、怯え切った末端ばかりで、何が起きたのかも分かっていない様子だった。

健斗は、拳を握りしめる。

「……唯一の生き証人が……」

ナイフ一本で、真実への道が断ち切られた。

その時。

ピッ――と、勇人とマリクの耳に装着された無線イヤホンが微かに鳴った。

『まもなく警察とブレイバーズが到着するわ』

アフロディーテ》の落ち着いた声が続く。

『ヘルメス、ポセイドン。すぐにその場から撤収して』

「了解」

マリクは即答する。

「分かった」

勇人も短く返した。

健斗が二人を見る。

「……行くのか?」

勇人は振り返り、健斗と路香を順に見た。その口元に、わずかな笑みが浮かぶ。

「ブレイバーズとアスカロン財団……なかなかやるじゃないか」

そして、健斗の名を確かめるように言った。

「稲垣健斗。相模路香。
その名前、覚えておいてやる」

路香が、少しだけ目を細める。そしてマリクが言った。

「俺たちの名は《オリンポス》だ。よく覚えときな。忍者ボーイにくノ一のお嬢ちゃん」

「いつかまた会う時もあるだろう。その時まで――さらばだ」

そう言い残し、勇人とマリクは、闇の中へと消えていった。

健斗は「オリンポス、か…」と呟き、路香は何も言わず、その背中を見送る。

やがて――

サイレンの音が、夜の工業団地に近づいてきた。

数台のパトカーが倉庫前に停まり、その後にブレイバーズの車両が続く。
駆け下りてきたのは、獅場俊一稲垣千秋寺瀬詩郎だった。

「健斗!」

「…姉ちゃん?」

千秋が駆け寄り、無事な姿を見て息をつく。

「もう……心配かけるんじゃないわよ」

俊一は周囲を一瞥し、倒れた敵と制圧された現場を見て、感心したように口を開いた。

「どうやら……俺たちが来るまでもなかったみたいだな」

健斗は、まだ握った拳をゆっくりと開きながら、答えた。

「……いや。
黒幕は、まだ闇の中だ」

事件は終わった。
だが同時に、新たな因縁の影が、静かに動き始めていた。

脅迫

ブレイバーズ本部――セントリネル・ハブ。
要塞のように堅牢なその施設の中でも、財務管理部のオフィスは異様な静けさに包まれていた。

副部長・小金井総一郎は、自席の端に立ち、周囲に人がいないことを何度も確認したうえで、机の引き出しから小型の暗号化携帯を取り出した。額には、空調の効いた室内にもかかわらず、じっとりと汗が浮かんでいる。

「……李玄道支部長」

低く、押し殺した声。
通話の向こうから返ってきたのは、感情の起伏を一切感じさせない男の声だった。

『聞いている』

小金井は小さく息を吐き、安堵と同時に卑屈な笑みを浮かべる。

「いや、今回はあなたたちのおかげで本当に助かったよ。時間を稼いでくれたおかげで、会計帳簿の帳尻合わせの工作も済んだ。これでもう……友貞のプロジェクトがこのまま進もうが中止になろうが、どちらに転んでも私の公金横領がバレる心配はない」

自分でも情けないと思うほど、声は饒舌だった。
だが、それは恐怖を誤魔化すための防衛反応にすぎない。

一瞬の沈黙。

『……それは何よりだったな』

玄道の声は淡々としていたが、次の言葉には明確な含みがあった。

『それでは君には、引き続き動いてもらおうか。例の“極秘プロジェクト”とやらの全容を掴むためにな』

小金井の顔から血の気が引く。

「…は? な、何を言っている? もう友貞のプロジェクトの件はどうでもよくなったと、今言ったばかりだぞ!」

語気を強めるが、その声はどこか裏返っていた。

『それは君個人の都合だろう?』

玄道の声は冷たく、刃物のように鋭い。

『だが我々は違う』

「え……?」

『今回、我々の組織は君のために随分と骨を折った。だがな、小金井副部長。竜門会はボランティアではない』

小金井の喉が鳴る。

『まさか、このまま我々に“タダ働き”をさせただけで終わりにするつもりか?』

「い、いや……しかし……」

言葉が続かない。

『それとも――』

玄道の声が、わずかに低く沈んだ。

『貴様、消されたいか?』

「ひっ……!!」

小金井の全身が強張り、携帯を握る手が震えだす。
背後の壁が、急に迫ってくるような錯覚に襲われた。

『次の電話の時までには、朗報を期待している』

冷酷な宣告。

『それでは』

通話は一方的に切れた。

「……ぁ……」

携帯を取り落としそうになりながら、小金井はその場に立ち尽くす。
耳鳴りがし、視界の端が暗くなる。
自分が守ったつもりでいた“安全圏”が、実は首輪付きの檻だったことを、今さらながら思い知らされていた。

――逃げられない。

その事実だけが、脳裏に焼き付いていた。

◇◇◇

場面は変わる。

竜門会日本支部。
重厚な扉の奥にある李玄道の執務室は、異様なほど整理整頓され、無駄な装飾は一切なかった。

玄道は受話器を静かに置くと、机の上に並べられた数枚の写真へと視線を落とす。

そこに写っているのは――
ランドセルを背負い、他の児童たちに紛れてぽつんと登校する一人の少年。

桐橋勇人。

六角小学校に通う、他のクラスメイトたちと距離を置いているように見える以外は、ごく普通の小学生。
どれも平凡で、何の変哲もない日常の切り取りだった。

「……ほう」

玄道は、薄く口角を上げる。

「ブレイバーズとアスカロン財団……そして、それらとも異なる動きを見せる“第3の組織”」

写真の一枚を指でなぞりながら、呟く。

「どうやら、糸口は掴めそうだな」

写真に写る少年のクールな表情とは裏腹に、玄道の目には、底知れぬ欲と計算が宿っていた。

静かな執務室に、不気味な笑みだけが残される。

新たな陰謀の歯車が、音もなく回り始めていた。

(次回、エピローグへ続く)

おまけ

24、25日は仕事に専念・集中してたので、何もしないままクリスマスが終わってしまった!💦
昨夜は仕事帰りに閉店間際のスーパーに立ち寄り、半額に値引きされたクリスマスケーキを狙ったが、それも空振りに終わる。

_| ̄|○

一日遅れてしまいましたが、管理人から当ブログ常連の皆様へのささやかなクリスマスプレゼント。サンタコスをした沢渡優香ちゃんと錦織佳代ちゃんです(後ろ手ポーズの生成が上手く出来なかったので、麻縄ではなく鎖や手錠拘束にしている点はご勘弁を💦)。全てDreaminaで生成しています。

需要があるかは分かりませんが、クリスくんのトナカイコスも…。

楓花ちゃんホイホイ…💦

続きましては――

クリスマスと並ぶ、年末のもう一つの風物詩といえば『忠臣蔵』もう討ち入りの日から10日以上も過ぎてるじゃねーか!?💦)。
吉良邸に討ち入りした赤穂浪士風にコスプレした牧村光平くん(持っている太鼓は、一応山鹿流の陣太鼓)です。大石内蔵助っぽく見えるように兜を被ってほしかったのですが、上手く行きませんでした💦


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