安土市内で失踪した大学生の捜索・救出作戦を命じられた獅場俊一と寺瀬詩郎の二人は、地球連邦軍オメガ・ヴェール基地にあるディオドスシステムを使って、セレスティア=スパークル少尉(セリィ)と共に異世界タシェニュヴルアへと渡り、そこでグランベルミア王国の女騎士リュシエル・アストレア=ヴァン=グレイヴの協力を得るが、セリィが山賊グロム一家に攫われてしまった。
※chatGPTで生成した文章に、一部編集を加えております。
尋問されるセリィ
山奥の岩窟を拠点とする、グロム一家のアジト。
煤けた松明が壁に打ち込まれ、橙色の揺らめきが粗野な人間たちの顔を不気味に照らしていた。
中央には椅子が据えられ、その上でセレスティア=スパークル ―― セリィが後ろ手に縄で縛られて座らされている。彼女の周囲を、粗野で獰猛な山賊たちが取り囲み、いやらしい笑みを浮かべながら品定めするように視線を注いでいた。

やがて奥から重い足音が響き、筋骨隆々の巨躯を誇る親分グロム・アイアンジョーが現れる。顎には鉄のような硬質の輝きが走り、その異様な風貌が山賊たちを沈黙させる。
「……おい娘」
グロムの低く唸るような声が洞窟を揺らした。
「お前、この辺りの村じゃ見かけねぇ顔だな。何者だ? どうしてリュシエルの奴らと一緒にいやがった?」
セリィは真っ直ぐにグロムを見返した。瞳には恐怖の色はなく、冷静さと毅然とした誇りが宿っている。普段は年頃の女の子に見えても、さすがは地球連邦軍の軍人だ。
「数日前からアサイグ砦で奉公に出ていたのです。あの現場には、リュシエル様のお世話と雑用をするために同行していただけです」
毅然とした口調に、周囲の山賊がざわめいた。普通の娘なら震えあがり、声すら出せない状況のはず。それが平然と応答するとは――。
「ほう……随分肝の据わった嬢ちゃんだな」
グロムの眼光が鋭さを増す。
「じゃあ次だ。お前と妙に親しくしてやがった、あの変な服を着た野郎二人。何者だ? どこから来やがった?」
「……さあ、知りません。私は何も聞かされてはいないのです」
一瞬の間も置かずに答えるセリィ。だがその毅然とした態度が、かえってグロムの疑念を深めていく。
「そうかい……じゃあ質問を変えるぜ」
鉄の顎を鳴らしながら、グロムは嘲笑を浮かべた。
「お前、どこの村の生まれだ? 故郷はどこだ?」
セリィの肩がわずかに強張る。この世界の地理に疎い彼女には答えられるはずもない。
「……!? そ、それは……」
「グハハハハ!! やっぱりな!」
グロムが高らかに笑い声を響かせる。
「てめぇ、あの異世界人どもの仲間だな!?」
「ち、違います! 私は異世界人なんかじゃありません!」
セリィは必死に否定するが、その声色に微かな動揺が混じっていた。
「惚けるな!」
グロムは鉄の顎をガチリと噛み鳴らす。
「そうやって急にムキになるところが、ますます怪しいぜ!」
セリィの口からはもう反論の言葉が出なかった。彼女の沈黙を、山賊たちの下卑た笑いが取り囲む。
「お頭、この娘どうします?」
一人の手下がいやらしい目つきで口を開く。
「実はここしばらく女とはご無沙汰でしてねぇ……皆だいぶムラムラしてんですよ。ぐへへ……」
その場の空気がねっとりとした欲望に染まりかけた、その時――。
「黙れッ!!」
グロムの咆哮が洞窟を震わせた。手下たちは思わず肩をすくめる。
「この嬢ちゃんはまだ利用価値がある。高値で売れるかもしれねぇ大事な品物だ」
グロムの視線が氷のように冷たく光る。
「いいか、よく聞け! 俺がいいと言うまで決して指一本触れるんじゃねえ! もし商品を傷物にしやがったら、ただじゃ置かねえからなッ!」
「……へ、へぇっ! わ、分かりやした!!💦」((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
手下は慌てて後ずさり、他の山賊たちも息を潜める。
セリィは縄に縛られたまま、冷たい汗を額に浮かべながらも顔を上げた。
その瞳には未だ消えぬ光――軍人としての気丈さが宿っていた。
だが彼女の運命は、まだ山賊の手の中にあった。
グロムの不敵な笑い声が、夜の森に響き渡る――。
追及
近隣を捜索していた兵士に捕らえられた山賊の一人が、縄で後ろ手に縛られ、兵士たちに両脇を抱えられてリュシエルたちの前へ引き立てられた。
「隊長、逃げ遅れていた山賊の一人を捕らえました」
報告する部下に、リュシエルはうなずく。
「ご苦労」
その横で、俊一が一歩前に出て山賊の胸倉をつかんだ。
「おい! お前たちのアジトはどこだ!? セリィをどこへやった!?」
怒気を孕んだ声に、捕虜の山賊は鼻で笑う。
「けっ、知らねーなぁ」
挑発的な態度に俊一の拳が震えたが、その肩に詩郎の手が置かれる。
「俺に任せろ」
低い声とともに詩郎は前へ進み出る。次の瞬間、彼の身体が青白い光に包まれ――。
「ブレイブシフト!」
その叫びと同時に、猛獣の咆哮が空気を震わせる。
「サーベルタイガーレギウス・パワードモード!」
光が収束すると、そこに現れたのは鋼の装甲をまとった虎戦士。銀色の牙が光を反射し、圧倒的な威圧感が辺りを支配した。
「ひ、ひっ……! と、虎の化け物!?💦」
捕虜の山賊が顔を引きつらせ、必死に後ずさろうとするが、縛られた身体では逃げ場などない。
鋭い眼光を突きつけ、サーベルタイガーレギウスが唸る。
「おい……こちらの質問に正直に答えないと、その頭を噛み砕くぞ」
獣のような低い声が山賊の心胆を寒からしめた。青ざめた顔に脂汗を浮かべ、山賊は悲鳴のように叫ぶ。
「ひえェェェッッッ!!わ、分かった! 正直に何でも答える! だから命だけは助けてくれ!!」((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
こうして、グロム一家のアジトの場所はあっけなく吐かれた。
リュシエルは険しい表情を崩さぬまま、部下に指示を下す。
「騎士団はこの場に残り、周囲の安全を確保せよ。我ら三人で先に偵察に向かう」
「はっ!」
兵士たちが敬礼し、周囲を固める。
リュシエル、俊一、詩郎――三人は互いに視線を交わすと、静かに頷き合い、月明かりの下、グロム一家の潜む山中へと歩を進めていった。
アジト潜入
鬱蒼と茂る森の陰から、三人は山賊の根城を静かに見下ろしていた。粗末ながらも木材で組まれた小屋や、焚き火を囲む山賊たちの姿が見える。笑い声と酒の匂いが夜気に混じり、不穏な雰囲気を漂わせていた。
「まずは私が内部へ潜入してみる。セリィ殿がどこにいるのか突き止めねばならん」
リュシエルは低く言い、腰の剣に手を添えた。
「一人で大丈夫なのか?」と詩郎が眉をひそめる。
「もし半時経っても私が戻らなかったら、その時は待機している騎士団のところまで引き返して、この事を伝えてくれ」
リュシエルの真剣な眼差しに、俊一は強くうなずいた。
「分かりました」
リュシエルは森の闇に紛れ、小屋の影から影へと滑るように移動していった。俊一と詩郎はその背を黙って見送る。
内部に忍び込んだリュシエルは、息を潜めながら廊下を進んだ。酔った山賊たちの高笑いを背に、奥へと進む。数度の曲がり角を抜けた先――そこにあった小窓から中を覗き込んだ彼女は、思わず息を呑んだ。

椅子に縛り付けられ、口を猿轡で塞がれたセリィの姿があった。やや着衣にも乱れが見られ、顔には疲労の色が濃く、必死に抗おうとした跡が見える。
リュシエルは窓越しに小声を投げかけた。
「セリィ殿、私だ。聞こえるか?」
セリィの瞳が驚きに見開かれる。
「…ん? んんっ!? んむぐぐ~っ!!」
「しーっ、静かに!」リュシエルは人差し指を口に当てた。「必ず助けに来る。もうしばらくの間だけ辛抱していてくれ」
セリィは大きく頷き、猿轡越しにくぐもった呻き声を上げた。
「んんっ、んんっ!」
しかし次の瞬間、背後から荒々しい声が飛ぶ。
「てめえ! そんなところで何をしてやがる!?」
振り返ったリュシエルの目に、松明を掲げた山賊が映る。男はすぐさま喉を裂くように叫んだ。
「みんな~!! 出て来い!!」
「くっ、しまった! 仕方がない!!」
リュシエルは剣を抜き放つ。金属が抜ける鋭い音が静寂を切り裂いた。
複数の足音が迫り、通路の両端から山賊たちが殺到する。粗末な斧や棍棒を手にした影が次々と現れ、リュシエルを取り囲もうとする。
「来るがいい――!」
剣を構えたリュシエルの瞳に、揺るぎない闘志が宿った。
こうして、リュシエルと山賊たちの激しい戦いの幕が切って落とされた。
(つづく)
コメント
セリィちゃんあわやのグヘヘ展開…は(少なくとも当面は)免れましたが、ボスのグロム·アイアンジョー、見かけと違って知性も冷静さも持ち合わせているようで、ただのやられ役では終わらない気がします。そしてリュシエル殿、単独行動からの数の暴力に直面ってもう次回くっころ確定ですね(^^)