大学のテニスサークルの合宿中に、ふとしたきっかけで怪しいマダムが主の監禁屋敷に捕らわれてしまった勢川理人たち4人。理人はマダムに服従する条件として、仲間たちの無事を確認させろと要求。マダムは手下の戦闘員に命じて理人を他の3人のところへと案内させる。
「放せ!放せよッ! そんなに乱暴しなくても逃げたりしないったら!!」
「喋るな。黙ってとっと歩け」
屋敷内の廊下を戦闘員に引っ立てられながら歩く理人。やがて彼は屋敷の上層階にある屋根裏部屋のような場所へと連れて来られた。
「倫生!? 愛実!? 藤永さん!?」
「ぅぅンッ…ムぅぅんんッ!」
「ムゥッ…ウムゥ!」
「ウッ…ググゥッ、ウグムムゥ!!」
ドアが開けられ部屋の中の様子が見えた瞬間、理人は驚く。同じサークルの仲間で自分と一緒に捕らわれていた平瀬倫生、岸本愛実、藤永沙織は確かに無事に生きていた。しかし手足をロープで縛られていて、口には猿轡まで噛まされていたのである!
仲間たちの姿に驚愕した理人は、すぐ傍にいる戦闘員に抗議する。
「そんな、ひどいじゃないか! 何が快適な環境だよ! 3人とも縛られてるじゃないか! しかもこんな粗末な部屋で! すぐにみんなを自由にしてやってくれ!!」
「悪いな、俺は一介の使用人なもんでな。マダムの許可なく勝手なことは出来ん」
冷たく言い放つ戦闘員。理人は悲しさと悔しさが入り混じった感情が込み上げて来た。
「いったい僕たちが何をしたって言うんだ!? ひどすぎる…」
「お前の大事なお友達がここから快適な環境に移れるかどうかは、これからのお前のマダムへの忠節と働きぶり次第だ」
「本当にみんなをここよりももっといい場所に移動させてくれるんだな?」
「マダムがお前の忠誠をお認めになれば、VIPルームを用意してくださるだろうさ」
「…分かった。僕をマダムのところへ連れてってくれ」
戦闘員に連れられるまま理人は再び廊下へと出て、屋根裏部屋に通じるドアが閉じられた瞬間、中から愛実の「ウウッ~!ウグムグウウウウ!!!!!」という悲痛な呻き声が聞こえたような気がした。一方が猿轡をされていたせいでお互い意思の疎通は出来なかったが、まずはみんなの無事を確認できただけでも大きな成果だ。マダムのところへと向かう理人は、声にこそ出さなかったが「必ず脱出のチャンスがある筈だ。みんな、待っててくれ! ぜってぇー助けるッ!!」と固く心に誓うのであった。
コメント
>「必ず脱出のチャンスがある筈だ。みんな、待っててくれ! ぜってぇー助けるッ!!」と固く心に誓うのであった。
人質の無事も確認、いよいよ反撃開始といった感じでしょうけど、果たしてあの人外魔女を出し抜き仲間を連れて脱出するのか、色々と気になるところですね~
まだ反撃を開始するには理人たちには切り札が少なすぎます。
しばらくはまだ隠忍自重の日々が続くことでしょう。
その方が理人や愛実たちが縛られている姿をたくさん鑑賞できますから(←外道!!)
仲間を助けるために、やむなく言いなりに・・・・当方の仲良しJC(そろそろ時系列進ませてJK設定にしても・・・なんて考えてもいますがw)トリオでもやりたいシチュエーションですね。1人は鎖に繋がれ、残りは縄で緊縛といった拘束方法変えてるのも、マダムにグッジョブと言いたいところです。
マダムのイメージですが、何となく我が国の千葉県辺りにエリアを構える夢の国関連なお話に出てくる魔女なイメージですね。
マダムのイメージは江戸川乱歩の明智小五郎シリーズに出て来る黒蜥蜴ですね。
最近はJUDO様も若い子の白ボトムのファッションコーデにご興味が湧いて来られたそうですが、そちら様のブログでのマリちゃんたちもいつかショートの白ボトムを着用してくれる日が来ることを(勝手に)楽しみにしております。
個室を用意せずに一室に集団監禁ですか…。あなたたちの目論見はすべてお見通しという人外マダムの余裕の表れと言ったところでしょうか…。果たして人外マダムは理人君に何をさせようというのでしょうか。旅鴉様同様気になるところであります。
続きの第3話でも描写された通り、その後、愛実、沙織、倫生は待遇のいい個室へとそれぞれ移されたようですが、果たして理人の運命は如何に!?