夜空に輝く一等星 第25話

イラスト

サバゲ―サークル「DRYADES」の新規加入メンバーである上江洲紗樹は、夜に自宅近くで変質者に襲われたところを星彩のルミナに救われた。それ以来、紗樹はルミナの熱烈なファンとなる。
しかしその後、女子大生を狙った新たな拉致監禁事件が発生。アスカロン財団加藤段十郎喫茶店Lilyに姿を現し、またDRYADES代表を務める羽鳥瑠璃華の発案で学生たちによる自発的な夜間パトロールも始まり、事態は俄かに動き出す。

加藤段十郎も敵のアジトの一つの廃墟ホテルで鷹松優姫リネア=フリーデン=ヴァイサー、星彩のルミナと合流して、囚われていた別城寿莉愛を救出した。優姫と笹南侑衣梨の電話内容を聞いていた瑠璃華は、先走って単身で廃工場へと向かってしまう。

※chatGPTで生成した文章に、一部編集を加えております。

婦警と怪盗紳士

 錆びついた門柱と、崩れかけた外壁。

 闇に沈む廃工場の正面に、ひとり立っていた笹南侑衣梨は、小さく息を整えながら周囲を見回した。

(……まだ誰も来てない)

 鷹松優姫や加藤段十郎たちよりも、どうやら一足早く着いてしまったらしい。

 懐中電灯の光が、雑草と割れたアスファルトをなぞった、その時だった。

 ――ひゅっ。

「キャッ!?」

 頭上から風を切る音がして、反射的に身構えた侑衣梨の目の前に、二つの影がふわりと降り立つ。

「侑衣梨さん、俺たちですよ」

 聞き慣れた声。

 姿を現したのは、黒い装束の怪盗紳士――エターナルライバルと、エターナルフレンドだった。

「もうっ……脅かさないでよ!」

 胸を押さえながら、侑衣梨は睨む。

「それより、瑠璃華さんを見なかった?
 私より先に来てるはずなんだけど」

「えっ? 瑠璃華さんが!?」

 ライバルが目を丸くする。

「さあ……見かけなかったけどなぁ……」

 フレンドも首を傾げた。

 侑衣梨は無言で懐中電灯を構え、足元から建物の周囲まで、素早く光を走らせる。

 その時だった。

「……あ」

 地面に、はっきりと残る足跡。

 小さめで、細身のスニーカーの跡。

 侑衣梨はしゃがみ込み、ライトで照らしたまま二人を振り返った。

「……ねぇ。これって、どう見ても瑠璃華さんの足跡じゃない?」

 ライバルとフレンドの視線が、一斉に足元へ落ちる。

「やっぱり、私たちより先に中へ踏み込んでるわよ」

 じっと二人を睨む。

「あなたたち、本当に……しっかり見張ってたの?」

「そ、そんなはずは……」

 ライバルの声が裏返る。

「……す、すみません……」

 フレンドも気まずそうに頭を下げた。

 侑衣梨は立ち上がり、廃工場の暗い入口を真っすぐに見据える。

「こうなったら、優姫先輩たちの到着を待っていられないわ」

 二人を振り返り、はっきりと言い切る。

「私たちだけで、中に踏み込みましょう」

「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!」

 フレンドが慌てて両手を振る。

「ここで先走ったら、あとで加藤さんに焼き入れられんのは俺なんスよ!
 マジで勘弁してくださいよ~!」

 だが、その横でライバルは迷いなく頷いた。

「フレンド。俺も侑衣梨さんに賛成だ」

「……え?」

 フレンドが信じられないものを見る目で、二人を交互に見た。

「ここで動かなかったせいで、瑠璃華さんに何かあったら……」

 ライバルは、拳をぎゅっと握る。

「俺がミラージュ上司から焼きを入れられる」

 沈黙。

 そして――

「……はいはい、分かりましたよ」

 フレンドは大きく肩を落とした。

「あーちくしょー!
 もう、あとは野となれ山となれだァァッッ!!」

 半ばヤケクソ気味に叫びながら、廃工場の入口へ向き直る。

 2対1。

 多数決で押し切られたエターナルフレンドは、ついに観念したのだった。

 暗闇に口を開けた、廃工場の内部。

 そこへ――

 笹南侑衣梨と、二人の怪盗紳士は、静かに足を踏み入れた。

囚われの瑠璃華と忍び寄る影

 廃工場のさらに地下深く――。

 重い鉄扉の向こうに広がるのは、無機質な照明と無数のモニターに囲まれた、ネオブラックマフィアの秘密司令室だった。

縛られている羽鳥瑠璃華は、Dreamina: Create realistic talking avatars with AI avatar generatorで生成しました。
ネオブラックマフィア戦闘員イラストは、国道16号(現:あーる お仕事募集中)様。
背景は、Leonardo.Ai App – Generate AI Images, Videos & DesignsのモデルLeonardo Anime XL(Anime General)で生成しました。

「放してよーっ! 放しなさいよ!」

「キキ―ッ!! 大人しくしろッ!!」

 縄で両腕を縛られた羽鳥瑠璃華は、戦闘員に両脇を抱えられるようにして、乱暴に引き立てられてくる。

 床に押し出されるように突き出されたその正面。

 玉座のような指揮席に立っていたのは、淡く青白い光を放つ、クラゲのような触手をまとった女怪人――フロストリア

 そして、その隣には、軍服姿の男が腕を組んで立っていた。

「フフッ……なかなか活きのいい小娘だ」

 低く響く声。

 ブラック・アークの指揮官、コンラッド=ヴォルフ大佐だった。

「アンタたちが親玉ね!?」

 瑠璃華は睨みつける。

「私をどうするつもりよ!?」

 その問いに、フロストリアは微笑むように首を傾けた。

「そう慌てることはないわ。……あれを御覧なさい」

 ひと振りの指先。

 フロストリアの合図で、戦闘員が操作卓に手を伸ばす。

 司令室正面の大型モニターが、次々と映像を切り替えていく。

「――……っ!」

 瑠璃華の目が、はっと見開かれた。

 映し出されていたのは、薄暗い廃工場の一階フロア。

 懐中電灯を手に、慎重に通路を進む笹南侑衣梨の姿。

 別の画面には、黒いマントを翻しながら別ルートを調べているエターナルライバル。

 さらにもう一つの画面には、やや気だるそうに周囲を警戒するエターナルフレンドの姿があった。

「……侑衣梨さん……!」

 瑠璃華は思わず声を漏らす。

 そして、遅れて小さく首を傾げた。

「……と……後の二人は……誰……??💦」

 フロストリアは楽しそうに口元を歪める。

「貴女を助けに来たみたいよ」

 冷たい声が、司令室に落ちる。

「これから――自分たちも罠にかかるとも知らずに……ね」

 その言葉と同時に、モニターの映像がさらにズームされる。

 天井の梁、崩れかけた壁、張り巡らされた配線の影――。

 その至る所に、見えない“仕掛け”が潜んでいることを示すかのように。

 瑠璃華は歯を食いしばった。

「やめてよ……! お願い……!」

 だが、フロストリアは振り向きもしない。

 ただ、画面の中の三人を、獲物を見るように見つめているだけだった。

      ◆

 一方、廃工場一階。

 笹南侑衣梨は、囚われている人質たちを手分けして探すためにライバルとフレンドと一旦別れ、一人で奥の通路を進んでいた。

 コンクリートの床に、靴音が小さく響く。

 懐中電灯の細い光が、壁に貼り付いた配線や、放置された機械の影を照らし出していく。

(……静かすぎる)

 その時だった。

 背中の奥に、ぞくりとした感覚が走る。

 ――誰か、いる。

「……誰っ!?」

 侑衣梨は素早く振り返り、ライトを向けた。

笹南侑衣梨の画像生成AIイラスト@cryravens.bsky.socialによる投稿 — Blueskyは、旅鴉様提供。

 だが、照らし出されたのは、崩れた資材と空の通路だけだった。

 人影はない。

 足音もない。

 風の音すら聞こえなかった。

「……気のせいか……」

 小さく息を吐き、侑衣梨は前を向き直る。

 そして、再び歩き出した。

 ――しかし。

 それは、決して気のせいではなかった。

 彼女の背後。

 懐中電灯の光が届かない天井の梁の上――。

 あるいは、柱の影の奥――。

 確かに、“何か”はそこにいる。

 音もなく。

 気配だけを殺しながら。

 ゆっくりと、確実に。

 笹南侑衣梨へと、忍び寄っていた。

(つづく)


コメント

  1. 旅鴉 より:

    優姫さん達が到着する前に、誘拐犯のアジトの廃工場に辿り着いてしまった侑衣梨ちゃん、そこへ颯爽と現れたのは盗みもしてないのに怪盗と名乗る変人ども、エターナルコンビ!

    瑠璃華姐さんが先に入ったことを見逃していたことを早速咎められ、いきなり格好悪いところを見せるエターナルコンビ…ってゆ~か、すっかりこの2人に慣れてますね侑衣梨ちゃん…

    瑠璃華姐さんが心配になり、優姫さん達を待たずに自分達も中へ踏み込もうと言い出す侑衣梨ちゃん、だがここで冷静に止めに入ったのがエターナルフレンド…って言うより加藤に怒られるのが恐い…
    しかし、ここで侑衣梨ちゃんに賛同したのはエターナルライバル…って言うかミラージュ上司が恐い…
    …って言うか、お前ら気安く関係者の名前出しすぎだろ、特にエターナルフレンド、お前の場合その関係からルミナまで辿り着かれたらどうすんだよ、まあ制約魔法かかってるからエターナルフレンド自身からルミナの中の人の名前は出ることはないが…

    結局…多数決でエターナルフレンドも折れ、結局この3人で踏み込むことになったのだが…
    その姿はしっかりと監視カメラで見られていた、それを見ていたのは縛られた囚われの瑠璃華姐さんと、ブラック・アークの指揮官、コンラッド=ヴォルフ大佐、そしてもう1人、ネオブラックマフィアの怪人、フロストリア!
    もう出て来ないかと思ったら、しっかり再登場してくれましたね、それにしてもあのおっとりさんが怪人バージョンだとどこか冷たいですね。

    そして、3人を待ち受ける罠もしっかり用意されているようで、天井の梁、崩れかけた壁、張り巡らされた配線の影…これ崩れるな…まあ強化されてる2人が天井落としぐらいでくたばるとは思えませんが、しっかりと食らいそうな気がしますね…

    そして、侑衣梨ちゃんには、こっちはデストラップに引っ掛かられると自分も困るので、しっかりと生け捕り要員が向かっているようで、まあ…自分がそれっぽく作っちゃったのですけど…動きが怪人くさいのですが…
    とりあえず、次回で侑衣梨ちゃんもしっかりと捕まってくれそうですし、楽しみですね!

    • > もう出て来ないかと思ったら、しっかり再登場してくれましたね、それにしてもあのおっとりさんが怪人バージョンだとどこか冷たいですね。

      最後の最後でユキナ=マーティンとしての姿も出て来るかもしれませんね~。
      天然おっとりとしたOLユキナちゃんと冷酷な女怪人フロストリアとのギャップに、背筋が凍るかも…。
      ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

      > とりあえず、次回で侑衣梨ちゃんもしっかりと捕まってくれそうですし、楽しみですね!

      侑衣梨ちゃんが捕獲され、瑠璃華姐さんも初猿轡を体験することになりそう。
      章介くんが段十郎にしばかれることになるのは確定ですね(;^_^A アセアセ・・・

  2. bakubond より:

    >「あなたたち、本当に……しっかり見張ってたの?」

    >「ここで先走ったら、あとで加藤さんに焼き入れられんのは俺なんスよ!
     マジで勘弁してくださいよ~!」

    >「ここで動かなかったせいで、瑠璃華さんに何かあったら……」

     ライバルは、拳をぎゅっと握る。

    「俺がミラージュ上司から焼きを入れられる」

     ポンコツ度の高い侑衣梨ちゃんに言われたらおしまいですよ二人とも‼それにしても情けない物言い…。しっかりと焼入れられたほうがよろしいようで…。そんなことだから侑衣梨ちゃんが

    >「こうなったら、優姫先輩たちの到着を待っていられないわ」

    と、飛んで火に入る夏の虫になるんだぞ‼もう一度言うがしっかり焼入れられろ‼という気分になります。

     遂に瑠璃華さん初緊縛‼いい表情してますね。次回は侑衣梨ちゃんも縛られて目出度く(笑)ノルマ達成、ということになりそうです。
     

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