朝霧尋紀、友貞稜太、譜久里知世は、UFOマニアの仲良し小学生トリオである。雲龍峰の麓で偶然UFOを目撃した彼らは興奮し、すぐにその時に撮影した証拠写真を週刊誌に売り込もうとしたが、どこも相手にしてくれなかった。最後の望みをかけて鷺島国際大学報道部に向かうも、チーフディレクターの桜庭陽平に門前払いされてしまう。しかし尋紀たちのUFO写真に興味を持った漆崎亜沙美は、同じ報道部の小寺洸介に頼み込んで車を出してもらい、尋紀たち3人を引率する形で今度こそUFOの動かぬ証拠写真を撮ろうと再び雲龍峰へと向かった。
目撃
止めるのも聞かずに勝手に森の洞窟の中へと入ってしまった尋紀ら子供たちを探す亜沙美。やがて洞窟内で怪しい黒服の男を発見した彼女は、その男の尾行を開始した。そして男を追跡して辿り着いた先は、まるでSF映画にでも出て来るようなハイテクメカニックで出来た地下秘密要塞だったのである。
「まさか雲龍峰の地下にこんな場所があったなんて…。あっ、そういえばあの男はどこに行ったんだろう!?」
亜沙美が見失った黒服男の姿を探して周囲をキョロキョロと見回していると、背後から全く気配を感じさせずに忍び寄る影が…!
「私をお探しかね? お嬢さん」
「――!!」
亜沙美の悲鳴
「キャアアッ!!」
洞窟内に亜沙美の悲鳴が響き渡った。その声は洞窟の別の区画を探索中だった尋紀たち3人の耳にも届いた。
「何なの今の悲鳴は…?」
「間違いない。今のは亜沙美さんの声だ!」
「あっちの奥の方から聞こえて来たぜ! 行ってみよう!」
亜沙美の悲鳴が聞こえて来た方向を頼りに、洞窟のさらに地下にある秘密要塞へと辿り着いた尋紀たち3人がそこで見たものとは、衝撃の光景であった!
「んんーっ!!んんんーっ!!」
「亜沙美さん!?」
亜沙美は何らかの実験施設のような部屋で、黒服男に縛られて捕まっていたのだ!
「待ってて亜沙美さん! 今助けるからッ!」
「コノヤロー! 亜沙美さんを今すぐ放せー!!」
亜沙美を助けようと黒服男に掴みかかろうとした尋紀と稜太だったが、黒服男のサングラスで隠された両眼から放たれた見えない念動力によって金縛り状態にされてしまう。
「な、何だ!? 一体どうなってんだよ!💦」
「ちくしょー! う、動けないッ…!!💦」
「フフフッ…あがいても無駄だ。地球人の子供如きが我々に勝てるとでも思っているのか?」
「知世、こうなったらお前だけでも逃げるんだ!」
「…た、だめ。さっきから足が竦んで…動けない」: (((;”°;ω°;)):ガクガクガク
知世は、さっきから恐怖が足がガタガタ震えている。
「お前は一体何者なんだ!?」
「僕たちをどうするつもりだ!?」
「私の名はハント星人。この地球を征服するために遥か彼方の太陽系外の宇宙からやって来た者だ」
「ハント星人だって!?」
「やっぱり宇宙人なのか!?」
「勇気ある地球人の子供たちよ、お前たちに命令する。今からお前たち3人は、我々ハント星人のエージェントとなって我々の崇高なる目的のために働くのだ」
「ふざけんな! 誰が地球征服なんかに手を貸すもんか!」
「ではこの女がどうなってもいいのかな?」
黒服男が指パッチンすると、実験用機械のアームが自動で動いて、先端のレーザーメスが亜沙美の頬にゆっくりと近づいていく。
「んっ!んっ!んむぐぐーっっ!!💦」
「や、やめろー! 亜沙美さんに手を出すなー!!」
尋紀の悲痛な懇願を聞き届けたのか、黒服男はニヤリと不敵に笑うと機械のアームを停止させた。
「さて、改めて返答を聞こう、地球人の子供たちよ。我々ハント星人に忠誠を誓うか?」
「分かった。言うとおりにするよ…」
ハント星人の脅迫に屈した尋紀に対して、隣にいる稜太は怒りの抗議の声を上げる。
「おい尋紀! いいのかよ!? こんな奴らのいいなりになって!」
「…だって仕方がないじゃないか! ここで僕たちが逆らったら、亜沙美さんの命が危ないんだ!」
自分たちが撮影したUFOの目撃写真を周囲の大人たちが皆同様に偽物扱いし笑い飛ばす中、亜沙美だけがその写真を本物だと信じてくれた。ここで恩人の亜沙美を見捨てて危険に晒すわけにはいかない。これは尋紀にとっても苦渋の決断だったのだ。
「んんんーっ!!んんーっ!!んむぐぐーっっ!!」
亜沙美は尋紀たちの方を向いて必死に何度も首を左右に振りながら、何かを訴えたいように懸命に呻き声を上げ続ける。おそらく「自分はどうなってもいい! こんな悪い奴らの言うことなんか聞かないで!」と言いたいのだろう。しかし彼女の口はガムテープを貼られて塞がれており、その必死な声が尋紀たちに伝わることはない…。
黒服男に金縛りを解かれて自由になる尋紀と稜太。
「それで、僕たちは何をすればいいんだよ?」
「確かまだ麓の駐車場に停まっている車の中に、お前たちの仲間が一人いたな。そいつを適当に騙してここまで連れて来い。分かっているとは思うが、少しでも妙な真似をしたら人質の命はないと思え」
つづく。
コメント
今期のアニメの「Re:Monster」第2話に、少しですが、ぐへへ寸前のDIDシーンがありましたね!
まあそれはいいとして、
怪しい洞窟の中で怪しい黒服男を見つけ尾行したら、ハイテクメカだらけの部屋に辿りつく、驚き動きを止めたところで尾行した男に後ろに回り込まれ、捕まってしまう…
…DIDの流れとしては見事ですね、素人の下手くそな尾行はたいていバレて逆に捕まってしまうものなんですよね~
そして亜沙美ちゃんの悲鳴を聞いて駆け付けた子供達が見たものは、手足縛られ口をガムテープで塞がれた、亜沙美ちゃんの姿だった!
異星人のくせに拘束で使うのはガムテープと縄なんですね…だが、それがいい!
黒服の正体はやはりハント星人…って変身能力なんて高等な技持ってたんですねこいつら…
亜沙美ちゃんを人質に子供達を手足として使おうとド汚いことを考えるハント星人、随分悪知恵が働くようになりましたねこいつら、前サイトの時の借り物グロテスク異星人だった時よりかなり成長してますね~
そしてまず子供達に命じたことは、車に残っている洸介くんを騙してここへ連れてくることだった…やはり洸介くんも捕まるんですね、それか子供たちの様子が変なことに気づき、それを逆手にとってハント星人に反撃するのか…どう動くのか気になるところですね。
> 今期のアニメの「Re:Monster」第2話に、少しですが、ぐへへ寸前のDIDシーンがありましたね!
最近は(DVDへのダビングが追いつかないため)見るアニメの数を出来るだけ絞って減らしているため直接見てはいませんでしたが、公式ホームページの「STORY」で確認しました。しっかり猿轡も噛まされていましたね( ̄ー ̄)ニヤリ
赤髪ショートの女の子が管理人の好みに一番近いかな…?
それにしても転スラといいこの作品といい、最近はゴブリンにも美女が増えて来たのですね。
肌の色こそ違えど宇宙戦艦ヤマトのガミラス人の女性キャラクターを彷彿とさせます。
> 異星人のくせに拘束で使うのはガムテープと縄なんですね…だが、それがいい!
管理人も全く同意見です。地球の誇れるDID文化は、きっと異星人にも波及しているのでしょう(^^♪
> 黒服の正体はやはりハント星人…って変身能力なんて高等な技持ってたんですねこいつら…
ぶっちゃけメタ的なことを言ってしまうと、ハント星人の片言の日本語のカタカナ台詞を書くのが管理人の労力的に非常に面倒なので、地球人に化けてもらって日本語を流暢に話せる状態になってもらったということです(;^_^A アセアセ・・・