北面の武士、孝森祐宜
京都凰晟館大学文学部歴史学科に通う、見た目平凡な大学生の孝森祐宜は、ある日の朝、住んでいる学生寮から大学に向かって歩いて通学する途中、自衛隊?と思しき正体不明の武装集団に襲われた。祐宜はそのまま拉致され、郊外の廃倉庫跡地へと監禁されてしまう。
「お前ら何者だ? 自衛隊……じゃなさそうだな。何が目的だ? 言うておくけど俺を誘拐したかて、一文にもならへんぞ!」
「3分で爆発する」
武装した男たちはそれだけ言い残し、時限爆弾をセットすると縛られた祐宜を置き去りにしてそのまま撤収してしまった。しかし祐宜は少しも慌てる様子もなく、腕時計の中に隠し持っていた小型の鑢とピンセットで自分を縛っていた縄を切り、扉の鍵も軽々と開けて早々に脱出。爆発直前に無事逃げ出すことに成功した!
孝森祐宜、果たして彼は何者なのだろうか…?
謎の女、桔梗局
捕まっていた時、実は密かに武装集団の男の一人に発信器を取り付けていた祐宜は、それを頼りに自分を襲った武装集団一味のアジトを探り当てようと後を追ったが、追跡して辿り着いた場所はなんと意外な場所であった。
「おいおい嘘やろ。ここは関白様の屋敷やないか」
そう、ここは京都朝廷の実質的トップである関白左大臣・近衛綾麿公爵の屋敷だった!
ちなみに説明しておこう! この世界の日本では、明治維新以後も京都に朝廷が戦後を経て現在の令和に至るまで今もなお存続しており、東京の議院内閣制政府とは一線を画しているのだ。
単身関白邸に踏み込む祐宜。そこで待ち受けていたのは桔梗局と呼ばれる謎の女性であった。
「さすがは孝森祐宜殿、テストは合格です」
「アンタが桔梗局はん?」
桔梗局 —「院」のお傍近くに仕える女房(典侍)であり、京都朝廷の中枢にも深く関与している女性である。先程祐宜を襲った特殊部隊は、祐宜の実力をテストするために桔梗局が差し向けたのだった。
孝森祐宜 — 彼こそは院御所の北面に近衛として詰めた北面武士の末裔であり、京都の治安維持を司る新任の検非違使であった!
「ほな指令を伺いまひょか?」
「祐宜殿はおかめ党と呼ばれる組織をご存知ですか?」
「聞いたことはあんで。何でも人攫いを生業にするけったいな連中だそうどすなぁ」
「そのおかめ党に、国際宇宙平和開発公団の理事である天岸博士の一人娘が誘拐されました」
桔梗局は、祐宜に一枚の写真を手渡す。
「この娘が天岸博士の娘はんどすか?」
「名前は天岸アンジェリカ愛優美。天岸博士とヒスパニック系の夫人との間に生まれた愛娘です」
「なるほど。この愛優美ちゃんをおかめ党の手から救い出したらええんどすなぁ?」
「いえ、それが話はそう単純ではないのです…」
「ハァ!?」
桔梗局は、朝廷による調査の結果、愛優美の身柄が現在はおかめ党から他の悪の組織に移ったらしいことを祐宜に伝える。
「な、なんじゃそりゃ!?」
「孝森祐宜、汝に命じます。身柄奪還を狙うおかめ党からの介入をかわしつつ、別の第三者に連れ去られた天岸アンジェリカ愛優美嬢を救出するのです!」
いよいよ検非違使としての初任務に挑む孝森祐宜。果たして彼にはこの先どんな罠が待ち受けているのであろうか!?
コメント
遂に検非違使が始動するわけですが、いきなりおかめ党と誘拐エージェントの両方を相手にすることになるとは…。見事なまでの力技ですね。
検非違使の任につくことになった孝森祐宜君、なかなかに飄々としたキャラクターになりそうで、椿姫絢那ちゃんは少し口うるさめなキャラクターになって手綱を取るような感じのキャラクターになりそうな予感がします。槇村香みたいなタイプになるんでしょうか…。
> 検非違使の任につくことになった孝森祐宜君、なかなかに飄々としたキャラクターになりそうで、椿姫絢那ちゃんは少し口うるさめなキャラクターになって手綱を取るような感じのキャラクターになりそうな予感がします。
椿姫絢那ちゃんのイラストはまだ一枚も出来上がっていない(どころか作成依頼すら出来ていない💦)状況の為、今回祐宜くんの相棒を務めるのは任務途中で偶然助け出したヒロイン(恋中七香、綾塚音祢、天岸アンジェリカ愛優美)の内の誰かになる予定です。
まさか…ここで出しますか検非違使きましたか、てっきり化け物退治専門かと思ってました。
危機一髪爆破脱出テストにも見事に合格、それどころか襲撃者の尾行までこなす、孝森祐宜…すごい漢だ。
…で、さっそくの仕事がまさかの天岸アンジェリカ愛優美嬢の救出…これは下手な特殊部隊より厄介そうなのがきましたね~面白くなってきました!
>今回祐宜くんの相棒を務めるのは任務途中で偶然助け出したヒロイン(恋中七香、綾塚音祢、天岸アンジェリカ愛優美)の内の誰かになる予定です。
誰がきても面白そうですね、七香ちゃんなら格闘、音祢ちゃんなら武器術でお役に立てそうですね、愛優美ちゃんも何か父親譲りの能力とか持ってそうですね。
また「野郎の緊縛しかねぇー!!(怒」(((ヽ(o`д´o*)ノシ)))ジタバタとお怒りの言葉を頂戴するのではないか?と覚悟しておりましたが、続きのストーリーへの期待を表明して頂き恐縮です。続きを楽しみにお待ちくださいませ。
ちょっと鬱陶しいかもしれませんが、狩人、猟犬、仲介者のプロフィール一気にいきますね
狩人 コードネーム:プロセルピナ
出身地はイタリア、年齢は不詳
容姿:ロングの赤髪に金眼の美女、黒いレースのワンピース好んで着ている
元はとあるマフィアの娘だったが、組織の内部抗争に巻き込まれ両親は●害される、
当時から美しかった彼女は生け捕りにされ、人身売買組織に売り飛ばされてしまう、
危うく競りにかけられそうになった時に、当時その組織の対立組織に所属していた仲介者に助けられる。
その経緯からこの世界へと足を踏み入れ、組織の狩人(ハンター)として活動するようになる。
組織に入ってから格闘術や銃器の扱い、武器術等を会得し、特に投擲ナイフの扱いに長けている。
他にも独学で覚えた催眠術で、捕らえたターゲットの記憶も消すことが出来る。
更に元々教養もあったこともあり知識人で、10ヶ国語以上の言語も使いこなせる。
自分を助け出し、生きる道を与えてくれた仲介者を「おじ様」と呼び敬愛している。
猟犬「演劇部」
「ハウンド」 獲物を追跡する際や追い詰める際に用いられる猟犬。
変装の上手さは狩人「黒狗」の上をいき、更に優れた演技力も持つ、
その演技力は俳優レベルと言われ、その能力で相手を騙し誘拐することを得意とする。
スッピンの彼女も女優並みの美貌を持っているが、殆ど変装しているためその顔を見せることは少ない。
「黒狗」と組むことが多く、黒狗に対しては特別な感情も持っているが、それを得意の演技力で隠している。
この裏仕事を舞台に立っていると考え、常に命懸けの状況の中で演じている時こそが生きていると実感できていると言う、ちょっと危ない思考の持ち主。
実はバイセクシャルで、美男子美少女を愛でる事に悦びを感じており、それを知る黒狗にとってはそれが常に心配の種となっている。
「狩人」「猟犬」は皆総じて過去を語りたがらないが、黒狗は彼女のことを昔演劇の世界にいた人間ではないかと考えている。
猟犬「電磁蜘蛛」
「ポインター 」、「ポインティング(指し示す)」を行って獲物の位置を人間に知らせる鳥猟犬の総称。
優秀なハッカー、主にサポート担当
電子機器をハッキングしたり、監視カメラの乗っ取り、ドローン操作などで獲物の位置を追跡したり、獲物の情報収集などをおこなう。
かなり警戒心が強く、連絡手段は主にメールのやりとりか音声を変換しての会話が主で、滅多にその姿を見せる事がない。
話す感じからして陽気な人間に思えるが、やってることは引き籠りの陰キャラである。
獲物を追跡することに悦びを感じ、狩人や他の猟犬が獲物を追い詰めていくのを誘導していくことをゲーム感覚で楽しんでいる悪趣味な性格をしている。
年齢性別共に不明、数少ない人間しか彼(または彼女)の正体を知らない。
とても優秀で頼りになる人間ではあるが、何気に高くつく上に面倒くさいところがある。
仲介者 張 秀狼
クライアントからの誘拐依頼を狩人達に回す仲介者、誘拐組織の営業担当でもある。
落ち着いた雰囲気を持ち、常に冷静に行動する理知的で紳士的な大人の男。
少年期に「秀狼(シウラン)」の名で九龍城で●し屋をやらされていた時、現誘拐組織の自称魔女に拾われる、
その後、魔女の盟友だった裏社会の組織の首領の張氏の養子になり、「張 秀狼(チャン シウラン)と名乗るようになる。
張氏の下で数多くの事を学んだ後に魔女の元に戻り、色んな組織を渡り歩きながら数々の仕事をこなしてきた。
後に魔女が立ち上げた誘拐組織の狩人となり、魔女に命じられるまま組織を大きくするのに力を尽くしてきた。
今では現場を離れ、若手の育成と人材のスカウト、営業などもこなしているが、●しの腕は衰えてはいない。
魔女からの信頼は厚く、クライアントとの取引も狩人の扱いもほぼ一任されている。
待ちに待ったプロセルピナ嬢のプロフィール設定来ましたね~♪
「仲介者」の項目ですが、独立記事にしようかとも思ったのですが、とりあえず「狩人(ハンター)」と同じ記事にまとめておきました。今後、張 秀狼の他にも仲介者のキャラクターがもし増えてきたら、その時にまた独立記事に分けるなどの対応を考えたいと思います。
すいません…実は仲介者他に考えてます…魔女の秘書兼仲介者ですが…
了解しました!(`・ω・́)ゝ