安城重工の常務・谷茂岡たちに捕らえられ、センターの地下倉庫の監禁されていた稲垣千秋だったが、安城アリアドネ明日香と八雲睦美に助けられる。
※chatGPTで生成した文章に、一部編集を加えております。
囮の疾走、静かなる侵入
朝の光が天舟島を優しく照らし出す頃、装備実用化試験センター内には重苦しい空気が流れていた。
「センター内に不審者が侵入したらしい」
そんな噂が、まるで悪寒のように職員たちの間を走った。
もちろんその「不審者」とは、昨夜地下倉庫から脱出した稲垣千秋を指している。谷茂岡の指示で、所内の警備員たちは一室ずつ、徹底的な捜索を開始していた。
やがて、その手がVIPルームにも伸びる。
重厚なドアをノックし、数人の警備員が姿を現す。
部屋には、白いネグリジェ姿の安城アリアドネ明日香と、端然と立つ八雲睦美の姿があった。
「この部屋に不審者なんて来ませんでしたよ?」
睦美が静かに言う。警備員の一人が言葉を選びながら頭を下げる。
「ですが、念のために調べさせていただけますか?」
明日香は椅子に腰を下ろし、紅茶を一口すする。そして、その茶色の瞳をすっと細めた。
「この絶海の孤島に“外部から”不審者が来るとでも?……ふ~ん」
警備員たちは少し慌てた様子で口ごもる。
「そ、それは……念のための措置でして💦」
「まあいいですわ。どうぞ、お好きなだけお調べください」
警備員たちは礼を言い、部屋の中を隈なく捜索し始めた。ベッドの下、カーテンの裏、クローゼットの中、浴室、天井角の換気口……。
しかし、何も見つからなかった。
「……異常ありません」
「大変失礼いたしました」
「お手数をおかけしました、どうぞごゆっくりお休みください」
警備員たちは深々と頭を下げて部屋を後にする。扉が閉まり、完全な静寂が戻った瞬間――
「千秋さん、もう大丈夫ですわよ」
明日香が、まるでそこに誰かが“いる”かのように天井を見上げて呼びかけた。
すると、天井板が軽く持ち上がり、天井裏から一人の少女が身を乗り出した。
降りてきたのは、昨夜救出されたばかりの稲垣千秋だった。
「ふう……狭かったけど、おかげで助かりました。ほんとにありがとう」
「どうやら、バレてはいなかったようですね」
睦美が窓際でスキャン装置を手に、警備の動向を確認しながら言った。
「――さて、これからどう動きましょうか?」
明日香の問いに、千秋が表情を引き締めた。
「……私が昨日、資料室で見つけた帳簿書類さえあれば、谷茂岡たちの不正は証明できるんです。政府補助金の中抜きと偽装記録、その全てが載ってた……でも、捕まったときに全部奪われちゃって……」
「今、その書類があるとすれば……おそらく、センター所長室」
「ええ、私もそう思います。でもあそこはセキュリティが厳しい。監視カメラに加えて、夜間は施錠されていますし、暗証コードも必要です」
千秋は一瞬だけ考え、ふっと笑って立ち上がった。
「じゃあ、私が囮になります。わざと見つかって、派手に走り回ってみせる。奴らの目がこっちに向いてる間に、睦美さん、あなたが潜入してください」
「……自ら囮になるなんて、本気なんですね?」
「このままじゃ引けないの。あの人たちが何をやってきたか、全部暴かなきゃ」
二人の目が真っ直ぐに交差した。睦美が頷く。
「了解。あなたが命を張るなら、こちらも全力で成功させてみせます」
数分後、廊下を巡回していた警備員たちが、突如として背後から軽快な足音を聞いた。

背景は、Leonardo.aiのモデルDreamShaper v7で生成しました。
「や~い! 鬼さんこちらっ! あっかんべ~!!」
廊下の先を、稲垣千秋が駆け抜けていく。
「いたぞっ!!」
「追え~~~ッ!!」
警備員たちは一斉に走り出した。囮としての作戦は、見事に始動したのだった――。
そして、同じその時刻。誰にも気づかれることなく、センターの暗がりを疾走するもう一人の影があった。
――八雲睦美。
その沈着冷静な眼差しの先には、封じられた真実が待ち受けていた。
(つづく)
樹東一様からの頂き物イラスト

今回も樹東一様からの頂き物イラストになります。恋中七香ちゃんがあちら側の世界に転移して、展星学園という学校の高等部2年生に編入したようです(^^♪
黄色のチアコスのさることながら、臙脂色の長袖ブレザー&ネクタイの制服七香ちゃんも可愛いですね💓 まさしく美輝くんホイホイとはこのこと。
コメント
この度もありがとうございます。
展星学園は名門学校ですので、ひかるちゃんの世界の学校の中ではトップクラスに学力は高いです^o^