外宇宙から飛来した悪のハント星人による地球侵略が秘密裏の内に開始された。ハント星人の元から逃げて来た脱走科学者・西園博士から重要なCDーROMディスクを押し付けられたことで、TEAM FRIENDSの面々はまたもトラブルに巻き込まれることに……。
車中にて
宇宙からやって来たヒーロー、ミラージュマスクの活躍によって監獄の洋館を無事に脱出した西園博士、そして勢川理人と岸本愛実。彼らは西園の運転する車に乗り、一路、ハント星人の作戦基地を目指す!
「博士、そのデスレーザー砲というのはいったい何なんですか?」
「元々は私と乙津教授が平和目的のために共同開発したレーザー発射装置だが、つい先月にハント星人によって盗み出されて、恐るべき兵器として軍事転用されてしまったのだ。おそらく一発で東京23区一体は焼け野原になるだろう」
「大変! 何としてでも阻止しなきゃ!」
「それはそうと、ところでミラージュマスク、何でお前まで一緒に車に乗ってんだよ!?」
助手席に座る理人は後部座席の方へ振り返り、愛実の隣の席で寛いでいるミラージュマスクに疑問をぶつける。
「…何で?って。別に一緒に車に乗せてくれたっていいだろう。私は君らの命の恩人だぞ!」
「お前確か空飛べたよな? 事は一刻を争う事態なんだから、飛んで俺たちより先に現場へ行けよ!」
「簡単に言うけどな。空を飛ぶって、アレ、気持ちよさそうに見えて結構パワーも消費するし、かなり疲れてしんどいんだよ。少しくらい車の中で休ませてくれたっていいだろケチ」
「あのー、ミラージュマスクさん? さっきからわたしの体に密着してませんか? 視線もなんとなく太ももばかりに向いているような…。お願いですから少し離れてください」
「ハハハハハ、気のせいだよ愛実くん。正義のヒーローたる私が、そんなセクハラまがいのような真似をするはずがないじゃないかww」
「こ、コイツぅぅ~~ッッ!!」(#^ω^)
助手席で怒り心頭の理人を余所に、一行は車を走らせて行く。
試し撃ち
ハント星人が地球に持ち込んだ秘密兵器デスレーザー砲。
今まさに、地球人捕虜を的に用いた試し撃ちが行われようとしていた!
「んーッ!んんーッ!!💦」
「地球人の雌(メス)め、デスレーザー砲を食らって分子レベルにまで分解されるがいいww」
無人の採石場で設置された柱に括りつけられ、絶体絶命の藤永沙織。しかしここで一緒に捕まっていた平瀬倫生が身代わりを申し出る。
「やめろ! 沙織には手を出すなー!! やるなら俺から先にやれ!!」
「地球人の雄(オス)、お前が身代わりになるというのか?」
「地球人とはとことん分からん生き物だ。これも知能の低い下等生物の特性という奴かww」
「いいだろう。では望み通りにお前から始末してやる」
沙織が試し撃ち台の柱から解放され、代わりに倫生が括りつけられる。
「ロックオン完了です!」
「よしっ、デスレーザー砲発射ァァッッ!!」
「…沙織、みんな、どうか達者で暮らせよ……」
「イヤァァァッ!! やめてぇぇッッ!! ともく~~んッッ!!!!!!」
しかしここで我らが正義のヒーロー、ミラージュマスクが颯爽と駆けつける。
「待て~ぃ!! 我こそは大宇宙の大いなる正義の使者ミラージュマスク! 邪知暴虐なるハント星人の一味め! 今こそ私が成敗してくれよう!」
「き、貴様はミラージュマスク!?」
「おのれ…まさかこんな田舎の惑星にまで我らを追ってくるとは!」
「笑止ッ! 返り討ちにしてやるッ!」
こうしてミラージュマスクとハント星人が戦っている間に、理人たちは柱に括りつけられている倫生を救出した。
「平瀬くん、大丈夫!?」
「遅くなってわりぃ!」
「俺なら大丈夫だ。俺よりも沙織は!?」
逃走図る!?
どさくさに紛れて沙織を人質に連れ去り、部下を見捨てて一人だけ脱出を図るハント星人指揮官。
「こうなったら脱出だ! おい地球人の雌、月の裏側に停泊している我々の母船まで一緒に来てもらうぞ! 大人しくそこに座れ!」
「放して! 放してよ! 放してー!!」
果たして沙織はこのまま月の裏側まで連れ去られてしまうのか!?
つづく。
コメント
いよいよ物語もクライマックスに近づいてきましたね~
デスレーザー砲
>元々は私と乙津教授が平和目的のために共同開発したレーザー発射装置だが、つい先月にハント星人によって盗み出されて、恐るべき兵器として軍事転用されてしまったのだ。
最初は良かれと思って作ったものだ、それが悪い奴に盗まれテロ兵器にされる展開…
…たまに疑問に思うのですが、初期の開発段階で割と物騒なんじゃないこれってやつ多いですよね…その平和利用ってどんな形で利用するつもりだったんだろ…って時に考えてしまいますが…そこはツッコんじゃ駄目なところでしょうね…💦
>簡単に言うけどな。空を飛ぶって、アレ、気持ちよさそうに見えて結構パワーも消費するし、かなり疲れてしんどいんだよ
有難う御座います、やっと以前の謎が解けました、飛行能力って割と燃費食うのですね、ヒーローも大変なのですね~
…って感心してたらこのエロヒーローが、そりゃあ目の前に愛実ちゃんのおいしそうなフトモモがチラついてたら見たくもなるでしょうが…こいつヒーローとしてどうなんですか?
>「地球人の雄(オス)、お前が身代わりになるというのか?」
「地球人とはとことん分からん生き物だ。これも知能の低い下等生物の特性という奴かww」
「いいだろう。では望み通りにお前から始末してやる」
なるほど、この異星人と地球人の価値観の違いが分かるところは面白いですね、ハント星人にはレディーファーストってものはないようですね、
てゆーか、東京を壊滅させるような代物を人間1人に気軽にぶっ放すんじゃねーよ!
そしてデスレーザー砲発射が倫生くんに発射されようとしたその時…颯爽と現れたのは我等がヒーローミラージュマスクッ!
>「き、貴様はミラージュマスク!?」
「おのれ…まさかこんな田舎の惑星にまで我らを追ってくるとは!」
割と有名人だったんですね…さて、色モノ…我らがヒーローが囮…勇敢に戦ってくださっている間に…って沙織ちゃんの姿がない!
悪役らしく往生際の悪いハント星人の指揮官の人質として連れ去られた沙織ちゃん、このまま月の基地まで連れ去られてしまうと今の地球の技術では助け出すのが難しくなります…はたして宇宙船が飛び立つ前に無事救出することができるのか…燃える展開ですね!
> …たまに疑問に思うのですが、初期の開発段階で割と物騒なんじゃないこれってやつ多いですよね…その平和利用ってどんな形で利用するつもりだったんだろ…って時に考えてしまいますが…そこはツッコんじゃ駄目なところでしょうね…💦
そもそも平和利用目的で開発したシステムメカの名称の頭に「デス」なんて単語を付ける時点でかなり怪しいですよね…(;^_^A アセアセ・・・
> …って感心してたらこのエロヒーローが、そりゃあ目の前に愛実ちゃんのおいしそうなフトモモがチラついてたら見たくもなるでしょうが…こいつヒーローとしてどうなんですか?
ミラージュマスク「たまたま視界に入って来ただけだ! ガン見などしてはいない!」
理人「ガン見してたのかよ……」
> てゆーか、東京を壊滅させるような代物を人間1人に気軽にぶっ放すんじゃねーよ!
真面目に考察するなら「出力を最低レベルまで下げて発射しようとしていた」とも解釈できますが、昭和における設定考証が割とガバガバな低予算特撮ヒーロー番組ではよくありそうなシーンに思えます(;^_^A アセアセ・・・
> はたして宇宙船が飛び立つ前に無事救出することができるのか…燃える展開ですね!
順調に行けば次回で最終回になりそうですね。この間に中村友美さん&弘樹くん姉弟のイラストストックもおかげさまにて大分溜まってきましたが、まだ揃っていない絵もいくつかある為、ハント星人編が終わった次の章では南国リゾート紀行編開始までの時間稼ぎも兼ねて、また学生報道部のお話をやろうかなぁ~と考えております。漆崎亜沙美ちゃんと石鼠姐さん一味との直接対決も、きちんとした形でもっとやりたいですし、今度は亜沙美ちゃんと洸介くんにコンビを組ませてみようかなと只今構想を働かせております。