夜空に輝く一等星 第31話

イラスト

サバゲ―サークル「DRYADES」の新規加入メンバーである上江洲紗樹は、夜に自宅近くで変質者に襲われたところを星彩のルミナに救われた。それ以来、紗樹はルミナの熱烈なファンとなる。
しかしその後、女子大生を狙った新たな拉致監禁事件が発生。アスカロン財団加藤段十郎喫茶店Lilyに姿を現し、またDRYADES代表を務める羽鳥瑠璃華の発案で学生たちによる自発的な夜間パトロールも始まり、事態は俄かに動き出す。

加藤段十郎も敵のアジトの一つの廃墟ホテルで鷹松優姫リネア=フリーデン=ヴァイサー、星彩のルミナと合流して、囚われていた別城寿莉愛を救出した。優姫と笹南侑衣梨の電話内容を聞いていた瑠璃華は、先走って単身で廃工場へと向かってしまう。侑衣梨とエターナルライバルエターナルフレンドの怪盗紳士コンビ、星彩のルミナ、段十郎とリネアも現場に到着し、いよいよクライマックスへ!

※chatGPTで生成した文章に、一部編集を加えております。

フロストリアの脅威

 地下最深部。

 冷たい空気が、さらに一段階、張り詰めた。

「くっ……!」

 エターナルライバルの腕に、ぬるりとした感触が絡みつく。

 半透明のクラゲ触手が、まるで意思を持つ蛇のように伸び、身体を縛り上げていた。

「離れろ……っ!」

 エターナルフレンドが引きはがそうとするが、次の瞬間――

「うわっ!?」

 背後から新たな触手が伸び、腰と脚をまとめて絡め取られる。

 ふたりの身体は、じわじわと宙へと持ち上げられていった。

 フロストリアは、静かに宙に浮かびながら、その様子を見下ろす。

「無駄よ。抵抗すればするほど……絡みつく」

「くそ……!」

 ライバルの腕に力が入るが、触手はまるで柔らかな鋼のように締めつけてくる。

 その時だった。

「待たせたな!」

 通路の奥から、駆け込んできた影。

 加藤段十郎だった。

 すぐ後ろに、リネア=フリーデン=ヴァイサー、そして鷹松優姫と笹南侑衣梨の姿も続く。

「瑠璃華さんが……!」

 侑衣梨が、柱に縛られた羽鳥瑠璃華を見つけて声を上げる。

「まずはあの化け物を引きはがすわ!」

 優姫が鋭く言う。

「下がってろ!」

 段十郎が素早く構え、拳銃を撃ち放った。

 乾いた発砲音。

 だが――

 弾丸は、フロストリアの周囲に広がる半透明の膜に弾かれ、床に転がった。

「……なに?」

 段十郎の眉がわずかに動く。

「ならば――!」

 リネアが手をかざす。

 空中に浮かぶルーンが、淡く輝いた。

「砕きなさい!」

 魔力の奔流が、フロストリアへと一直線に放たれる。

 しかし――

 フロストリアは、わずかに身体を傾けただけだった。

 光は、触手の壁に吸い込まれるように消えていく。

「そんな攻撃……」

 フロストリアは、くすりと笑った。

「効くと思って?」

 次の瞬間。

 床と天井、壁の隙間から、無数のクラゲ触手が一斉に伸びる。

「しまっ――!」

 段十郎の腕が絡め取られ、銃を持つ手が強引に引き上げられる。

「くっ……!」

 リネアの足元にも触手が巻き付き、バランスを崩した。

「きゃっ……!」

 優姫と侑衣梨も、逃げ場を塞がれ、同時に捕らえられる。

「せ、先輩……!」

「…くっ、またなの!?」

 あっという間に、エターナルライバル、エターナルフレンド、段十郎、リネア、優姫、侑衣梨――

 全員が、宙に吊り上げられていた。

 触手は、じわじわと締めつけてくる。

 逃げ場はない。

 瑠璃華は、必死に首を振りながら声にならない悲鳴をあげていた。

「んんーっ……!」

 フロストリアは、ゆっくりと腕を広げる。

「ふふ……これで終わりね」

 勝利を確信したように、低く、愉快そうな笑い声が地下に響いた。

「あなたたちが束になっても……私には届かない」

 その時だった。

 ――キィン。

 高く、澄んだ起動音が、空気を切り裂いた。

「……え?」

 フロストリアの視線が、天井の闇へと向く。

 次の瞬間。

 星屑のような光が、無数に降り注いだ。

 空中に展開する、小型の自立飛行ユニット。

 鋭い光の照準が、一斉にフロストリアへと向けられる。

「――自立飛行型魔導兵器群」

 静かで、しかし凛とした声が響いた。

「《エトワール・ブレイザー》」

 光の嵐が、炸裂した。

「なっ……!?」

 フロストリアの周囲で、触手が次々と切り裂かれていく。

 光線が正確に絡みついた部分だけを撃ち抜き、拘束を断ち切っていった。

「うわっ!」

「助かった……!」

 エターナルコンビと段十郎たちは、床へと次々に落下し、すぐに体勢を立て直す。

 触手は、完全に引きはがされていた。

 光が収束した先。

 瓦礫の向こうに、ひとりの少女が立っていた。

 夜空と星を思わせる輝きをまとった、魔法少女。

「……もう、ここまでにして」

 星彩のルミナだった。

 フロストリアが、ゆっくりと振り向く。

「……あなたが、最後の切り札?」

「うん」

 ルミナは、まっすぐにフロストリアを見据える。

「みんなを傷つけるのは……私が止める」

 背後で、エトワール・ブレイザーのユニットが、再び静かに展開した。

 フロストリアは、不敵に微笑む。

「いいわ……面白い。我が名はフロストリア。星彩のルミナ、相手をしてあげる」

 触手が、再びうごめき始める。

「その星の力……どこまで通じるかしら?」

 ルミナは、小さく一歩踏み出した。

 光と冷気が、真正面からぶつかり合う距離。

 ――いよいよ。

 最終決戦。

 星彩のルミナVSフロストリア。

 廃工場の最深部で、最後の戦いの幕が、切って落とされた。

フロストリアの正体

 地下最深部。

 砕け散った氷片と、淡く瞬く星屑の光が、入り混じって宙を舞っていた。

「――まだ、動ける……!」

 星彩のルミナは小さく息を吸い、膝にかかる重さを振り払うように立ち上がる。

 正面では、フロストリアがゆっくりと触手を広げていた。

「しぶといわね……魔法少女」

 次の瞬間。

 フロストリアの身体から、青白い閃光が走った。

「――っ!」

 電気ショックが、床を這うように奔る。

 ルミナはとっさに跳び退き、壁を蹴って空中へと舞い上がった。

 だが、間髪入れずに、半透明の触手が無数に伸びてくる。

「くっ……!」

 回避しきれない。

 腕をかすめるように触手が絡みつき、びり、と痺れが走った。

「う……っ!」

 身体が一瞬、言うことをきかなくなる。

「ルミナ!」

 背後から段十郎の声が聞こえた。

「大丈夫……!」

 歯を食いしばり、ルミナは無理やり腕を振り払う。

 エトワール・ブレイザーが自動で展開し、迫る触手を撃ち落とすが――

 フロストリアの攻撃は止まらない。

「甘いわ!」

 今度は、上空から叩きつけるように触手が降り注ぐ。

 ルミナは防御結界を張るが、衝撃に押し潰され、床へと叩きつけられた。

「……っ!」

 視界が一瞬、白くなる。

 胸が苦しい。

 身体中が、じん、と痺れていた。

(……でも)

 ルミナは、震える手で床を押した。

 視線の先には、柱に縛られたままの瑠璃華。

 そして、必死に見守る仲間たちの姿。

(……私が、やらなきゃ)

 静かに立ち上がる。

 その瞳に、迷いはなかった。

「……終わりにしましょう、フロストリア」

 ルミナの背後で、エトワール・ブレイザーの全ユニットが円を描くように展開する。

 星のような光が、一斉に輝き始めた。

「その程度の光で……!」

 フロストリアが嘲るように腕を振り上げる。

 無数の触手と、帯電した衝撃波が、同時に襲いかかる。

 だが――

 ルミナは、一歩も退かなかった。

「みんなの想い……」

 胸元のブローチが、強く輝く。

「――私が、受け取った!」

 両手を前に突き出し、叫ぶ。

「必殺――!」

 光が一点に収束していく。

 まるで、夜空の星がひとつに重なるように。

フロストリアに必殺技を放つ星彩のルミナの画像生成AIイラスト@cryravens.bsky.socialによる投稿 — Blueskyは、旅鴉様提供。

「スター・エトワール・ブレイク!!」

 放たれた光の奔流は、一直線にフロストリアを貫いた。

「――っ!? きゃあああっ!!」

 触手も、電撃も、すべてを飲み込みながら、星の光がフロストリアの身体を包み込む。

 まばゆい閃光。

 衝撃波が地下空間を揺らし、瓦礫が転がる。

 やがて――

 光が、静かに消えた。

 そこには、床に倒れ伏すフロストリアの姿があった。

「……やったの……?」

 誰かが、呟く。

 ルミナは荒い息を整えながら、一歩、近づいた。

「……フロストリア?」

 返事はない。

 だが――

 しばらくして。

 カツン、と小さな音が響いた。

 フロストリアの顔を覆っていた仮面に、一本の亀裂が走る。

「……え?」

 ルミナの目が見開かれる。

 次の瞬間。

 パキッ、と仮面が割れ、床に落ちた。

 現れたのは――

 怪人の顔ではなかった。

仮面が割れて素顔が露になったフロストリアの画像生成AIイラスト@cryravens.bsky.socialによる投稿 — Blueskyは、旅鴉様提供。

 そこにあったのは、まだ若い、人間の女性の素顔だった。

「……っ!?」

 その場にいた全員が、言葉を失う。

「フロストリアが……人間……?」

 ゆっくりと、その女性は上体を起こした。

 自分の顔に触れ、割れた仮面に気づいた瞬間――

 はっと息を呑む。

「……見られた……」

 その声は、もう怪人のものではなかった。

 明らかに、人の声だった。

 ルミナは、思わず一歩踏み出す。

「あなた……いったい……」

 だが、女性は怯えたように視線を伏せ、後ずさる。

「……だめ……」

 その表情に、先ほどまでの冷酷さはなかった。

 あるのは、動揺と、恐怖。

「……これ以上は……」

 床に広がる影が、再び揺らめいた。

 霧のような冷気とともに、わずかな光が彼女の足元を包み込む。

「今日は……引くわ。覚えていろ!」

 か細い声で、そう言い残し――

 女性の姿は、冷たい靄の中へと溶けるように消えていった。

 静寂が戻る。

 地下最深部には、砕けた仮面の破片だけが、虚しく転がっていた。

 ルミナは、しばらくその場に立ち尽くしていた。

「……フロストリアは……人間だった……?」

 胸の奥に、言いようのないざわめきが残る。

 けれど――

 今は確かに、戦いは終わった。

 星彩のルミナは、静かに拳を握りしめ、仲間たちの方へと振り返った。

戦いが終わって

 赤色灯の残光が、濡れたアスファルトに揺れていた。

 廃工場の敷地内では、救急隊と警官たちが忙しなく動き回り、張り詰めていた空気は、ようやく「終わった後」の静けさへと変わりつつあった。

「音祢ちゃん……!」

「里恵さん! 紗樹ちゃん!」

 パトカーから降りてきた小寺洸介桜庭陽平佐久良彩美の三人は、保護された人たちの姿を見つけるなり、ほとんど駆け寄るように近づいた。

「彩美さん……!」

 綾塚音祢は、思わず胸の前で手を重ねる。

 その隣には、上江州里恵と紗樹、鳳凰院優と漆崎亜沙美、そして羽鳥瑠璃華の姿もあった。

「みんな……無事でよかった……」

 陽平が心から安堵したように息をつく。

「ほんとよ……もう、心配で心配で……」

 彩美の声は、少し震えていた。

「ごめんなさい、心配かけて」

 里恵はそう言って、静かに頭を下げる。

「でも……助けに来てくれた人たちがいて……」

 言葉を続けようとして、ふと紗樹を見る。

 紗樹はというと――

「ねぇねぇ音祢さん、さっきのルミナ様、超カッコよくなかったですか!? あの登場の仕方とか、もう完全に神で――」

「……え、あ、うん……💦」

 まだ興奮冷めやらぬ様子で、相変わらずルミナ一色だった。

 瑠璃華も、毛布を肩に掛けられながら、ゆっくりと息を整えている。

「……ほんとに……助かったわ……みんな、ありがとう…」

 その一言に、洸介と陽平は顔を見合わせ、静かにうなずいた。

 再会の輪の中心には、確かに“無事”という実感があった。

 ――そして。

 同じ頃。

 廃工場の屋上では、夜風にさらされながら、二つの人影が並んで立っていた。

 加藤段十郎と、リネア=フリーデン=ヴァイサー。

 遠くで鳴る無線の音や、下の階から聞こえてくる慌ただしい足音とは対照的に、ここだけが妙に静かだった。

 ……いや。

 静かすぎる。

リネア=フリーデン=ヴァイサーと加藤段十郎の画像生成AIイラスト@cryravens.bsky.socialによる投稿 — Blueskyは、旅鴉様提供。

「…………」

 リネアは腕を組み、手すりの外を見たまま、まったくこちらを見ない。

 しかも、明らかに機嫌が悪い。

 段十郎は、しばらくその横顔を盗み見たあと、とうとう我慢できなくなった。

「……なあ」

 間を置いて、

「何怒ってんだよ?」

 すると、間髪入れず、

「いえ……別に……💢」

 語尾に、どう聞いても怒りマークがついている声で返ってきた。

「いや、絶対“別に”じゃねえだろ」

 段十郎は苦笑しながら頭をかく。

「さっきから一言もしゃべってねえし」

 リネアは、ほんの一瞬だけ段十郎を横目で見た。

 すぐに視線を逸らす。

「……気のせいです」

「いや、無理があるって」

 沈黙。

 夜風が、リネアの長い髪をわずかに揺らした。

(……なんでよ)

 リネアの胸の奥には、どうしても消えない光景が焼き付いていた。

 戦闘の最中。

 段十郎と、鷹松優姫。

 息の合った動き。

 声を掛け合いながら、自然にカバーし合う二人。

 ――それに。

 ほんの一瞬だけ見えた、あの距離の近さ。

(……何だか、いい雰囲気に見えたじゃないですか……)

 胸の奥が、ちくりと痛む。

 それが嫉妬に近い感情だと、リネア自身が一番よく分かっていた。

 だが――

 そんなことを、本人に言えるはずもなく。

「…………」

 結局、リネアは小さく息を吐くだけだった。

 段十郎は、しばらく彼女の横顔を見つめたあと、

「……ま、いいけどさ」

 そう言って、手すりにもたれた。

「無事に終わったんだ。それでいいだろ」

「……そうですね」

 ようやく返ってきた、少しだけ柔らいだ声。

 けれど、その表情はまだどこか拗ねたままだ。

 段十郎は気づかない。

 リネアの胸に渦巻く、その小さな感情の正体を。

 夜の屋上に、二人の影だけが並んで伸びていた。

(次回はエピローグです)


コメント

  1. JUDO より:

    ルミナ主役編というだけあって、弱冠引き立て役感があったエターナルコンビでしたね(;^ω^)

    フロストリアが一旦捕縛されて留置されるという特殊な”DID”(この言葉も最近聞かなくなった気が・・・この名を冠する掲示板ブログなんかもかつてに比べると・・・(;^_^A)を期待しておりました(* ̄▽ ̄)フフフッ♪

    果たして、段十郎(一体お前は何歳なんだ!?byレ〇ドファルコン)の心を射止めるのがどちらなのか・・・・!?

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