サバゲ―サークル「DRYADES」の新規加入メンバーである上江洲紗樹は、夜に自宅近くで変質者に襲われたところを星彩のルミナに救われた。それ以来、紗樹はルミナの熱烈なファンとなる。
しかしその後、女子大生を狙った新たな拉致監禁事件が発生。アスカロン財団の加藤段十郎も喫茶店Lilyに姿を現し、またDRYADES代表を務める羽鳥瑠璃華の発案で学生たちによる自発的な夜間パトロールも始まり、事態は俄かに動き出す…。
※chatGPTで生成した文章に、一部編集を加えております。
待ち合わせ集合
夜六時五十分。
夕暮れと夜の境目にある喫茶店Lilyの前は、街灯が灯り始め、ガラス越しの店内から柔らかな光とコーヒーの香りが漏れていた。

「お~い! こっちこっち!!」
テラス席から大きく手を振ったのは、羽鳥瑠璃華だった。
その声に導かれるように、鷺島国際大学報道部の副部長・白鳥玲音と、1年生の桜庭陽平、小寺洸介の三人が歩み寄ってくる。
テラス席にはすでに人影が揃っていた。
DRYADESのメンバー――瑠璃華、上江洲里恵、佐久良彩美、別城寿莉愛、そして逢沢彩人と柏葉章介。
その中に女性陣が複数いるのを目にした瞬間、玲音の眉が露骨にひそめられた。
「……おいおい」
低く呟いた後、玲音は振り返って後輩たちを睨む。
「女の子たちまで夜間パトロールに参加するなんて聞いてないぞ。桜庭、小寺、お前たちこの事は知ってたのか?」
「……い、いえ、全く知りませんでした!💦」
「てっきりDRYADESからは彩人くんと章介くんの二人だけ来るものだとばっかり……」
慌てて弁解する二人を尻目に、玲音はテラス席へ向き直る。
「正直に言う。若い女性が夜間パトロールに参加するのは危険だ。今日は帰ってもらいたい」
一瞬の静寂――そして、次の瞬間。
「はぁ!?」
「それって女性差別じゃない!?」
女の子たちから一斉に不満の声が上がった。
「アタシたちには、常日頃からサバゲーで培ったスキルがあるもん!」
寿莉愛が胸を張ると、玲音は即座に切り返す。
「サバゲーだなんて、そんなのはただの遊びだろ!」
その瞬間だった。
「白鳥先輩」
瑠璃華が立ち上がり、にやりと挑発的な笑みを浮かべる。
彼女は指を組み、わざとらしく――ポキ、ポキ、と鳴らした。
「そんなに私たちの腕が信用できないなら……ここで腕試し、してみます?」
その場の空気が、ぴりっと張り詰める。
瑠璃華が三道をはじめ、数々の武術で有段者であることは、この場にいる誰もが知っていた。
「……い、いや、その……💦」
一歩引いたのは、玲音の方だった。
額にうっすらと汗を浮かべ、咳払いをひとつ。
「……分かった。参加は認める」
「やった♪」と小さくガッツポーズを取る里恵。
「ただし、条件がある」
玲音は人差し指を立てた。
「女子は必ず男子の誰かとペアを組むこと! 真夜中に女の子だけで行動させるわけにはいかない!」
「それなら……組み合わせはどうしようか?」と陽平。
「くじ引きで決めるか?」と洸介。
「はいは~い♪」
寿莉愛がどこからともなく箱を取り出した。
「ここにくじ引き箱を用意してきました~!」
「……用意がいいなぁ……💦」
苦笑する洸介をよそに、くじ引きはさくさくと進んでいく。



結果――
白鳥玲音と羽鳥瑠璃華。
桜庭陽平と上江洲里恵。
小寺洸介と別城寿莉愛。
そして、佐久良彩美と逢沢彩人、柏葉章介の三人チームに分かれることになった。

組み合わせが決まると、瑠璃華はスマホを取り出し、全員を見回した。
「それじゃ各チームの巡回地区は、スマホのメールで地図データを送っておいたから、それを見て」
彼女の声は、いつもの明るさの中に、指揮官としての鋭さを帯びていた。
「もし何か見つけても、自分たちだけでどうにかしようとはしないこと。必ず警察か、近くにいる仲間に応援を呼んで。いいわね!?」
一同、背筋を伸ばし、声を揃える。
「「「了解ッ!!」」」
こうして、学生たちによる夜間パトロールは、静かに、しかし確かな緊張感と共に始まろうとしていた。
慌ただしい夜
喫茶店Lilyの店内は、昼間の賑わいが嘘のように静まり返っていた。
カウンター席では、加藤段十郎が残りわずかになったブラックコーヒーをゆっくりと口に運び、その視線はガラス越しのテラス席へと向けられていた。
外では、学生たちが地図を確認し、真剣な面持ちで言葉を交わしている。
「……おい」
段十郎は低い声で呼びかける。
「アイツらを止めなくていいのか?」
カウンターの向こうでは、店長の鷹松優姫が手際よくグラスを洗っていた。
水音に紛れそうになりながらも、彼女はちらりと視線を外に向ける。
「アイツらって……今テラス席にいるあの子たちのことですか?」
そう言ってから、小さく肩をすくめた。
「止めろと言われましても、私は警察官ではありませんから。学生さんたちの自主的な活動に、店主として口を出す立場でもありませんし」
その言葉には、建前以上の意味が含まれているようだった。
段十郎は鼻で小さく笑い、コーヒーカップをソーサーに戻す。
「……なるほどな」
その時、カウンターの端から柔らかな声がかかる。
「申し訳ございません、お客様」
アルバイト店員の笹南侑衣梨が、丁寧に一礼しながら段十郎の前に立っていた。
「当店は、そろそろ閉店のお時間でございまして……」
「ああ、そうか」
段十郎は立ち上がり、財布を取り出す。
「邪魔したな」
会計を済ませると、彼はそれ以上何も言わず、静かに店を後にした。
ドアベルの音が小さく鳴り、やがて夜の気配が店内に流れ込む。
「……ふう」
優姫は洗い物の手を止め、深く息を吐く。
「先輩……」
侑衣梨が、どこか不安そうに声を落とした。
「大丈夫でしょうか……あの子たち……」
「大丈夫かどうかは、分からないわ」
優姫はきっぱりと言い切り、侑衣梨の方を振り向く。
「だからこそ、こっちも準備を急ぐの。あの子たちのおかげで――今夜は忙しくなりそうよ」
「……はい!」
二人は視線を交わし、閉店準備のペースを上げた。
――そして。
喫茶店Lily前。
街灯の下から、それぞれの担当区域へと散っていく学生夜間パトロール隊。その背中を、少し離れた電柱の陰から、じっと見つめている影があった。

鳳凰院優だ。
息を潜めながら、洸介と寿莉愛が仲良く並んで歩き出す姿を目で追う。
「……なによ、小寺くんったら」
唇を噛み、悔しそうに呟く。
「私には自警団に参加するなって言っておきながら……自分はちゃっかり別城さんと二人きりで夜間デートってわけ?」
胸の奥で、怒りと焦りがぐちゃぐちゃに絡み合う。
「……いいご身分ね!」
拳をぎゅっと握りしめ、優は電柱の陰から一歩踏み出した。
「だったら、こっちはこっちで勝手にやらせてもらうから!💢」
そう吐き捨てると、彼女は誰にも気づかれないように、夜の街へと足を踏み出した。
その小さな背中が闇に溶け込んでいくのを、街灯だけが静かに照らしていた。
(つづく)

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