大比良山にドライブがてらピクニックにやって来た、織市奏陽、天帆美空、千隼祐一郎、星愛怜美花の仲良し大学生4人組であったが、同じく大比良山の地下深くに秘密裏に築かれた「地底迷宮」を根城に地上侵略を目論む地底人の陰謀に巻き込まれる。
皇帝の正体
地底人討伐のために突入を開始した地球防衛軍によって救出された奏陽たち。地底迷宮はたちまち防衛軍によって制圧され、地上侵略の陰謀の首謀者である地底帝国皇帝を捕虜にすることに成功した。身柄を拘束された皇帝の正体は、なんと姫と呼ばれても差し支えないほどの美少女であった!
司令部に連行され、地球防衛軍長官・神宮寺と会見する地底皇帝。
「神宮寺、大人しく降伏せよ! 地底帝国に勝てるつもりか!?」
「おやおや、ご自分の立場が分かっておいでかな?」
「例え妾を殺せても、地底人は最後の一兵まで戦いはやめぬぞ!」
「そちらが攻撃を続行する以上、我々地上の側としても反撃せざるを得ん! しかし…平和的な話し合いであればお受けしよう」
「ぶ、無礼なッッ!! 野蛮な地上人如きが、誇りある地底人と対等の交渉を持とうというのか!?」
「そういう態度ならば仕方がない。貴女が築かれた地底迷宮を粉々に粉砕して御覧に入れる!」
神宮寺長官は、例え捕虜となっても毅然とした態度を崩さない皇帝に感服しつつも、地上の防衛軍長官として最後のトドメの総攻撃を冷徹にも命じるのであった。
再び迫る危機
一方、奏陽たち学生はそれぞれ日常の生活へと戻っていたが、ある日、早朝ジョギング中の美空が行方不明になってしまう! 地上の人間社会に潜入していた地底人工作員の残党が、彼女を誘拐してアジトへと連れ去ったのだ!
「助けて! 誰か助けてください!!」
地底軍残党は美空を人質に、皇帝の解放と総攻撃の中止を地球防衛軍に要求して来た。しかし卑劣なテロリズムの要求に屈する訳にはいかない。これは国際常識である。苦渋の決断で攻撃の続行を命じる神宮寺長官。
「どうやら地上人どもはお前を見殺しにすることにしたらしいな?」
「覚悟を決めてもらおう」
「い、イヤァァァッ!! 誰か助けてェェッ!!」
だが間一髪、美空の危機を救ったのは、死んだと思われていた地上人レジスタンスたちであった。
「美空さん、大丈夫ですか?」
「あ、あなたたちは…!? よかった…生きてたんですね!」
「俺たちはそう簡単には死なないぜ!」
実は地底人レジスタンスは以前から地上の地球防衛軍とは連絡を取り合っており、今回も神宮寺長官から密かに美空の救出を依頼されていたのだ。
エピローグ
「もはや、これまでか…」
「待て! どこへ行くつもりだ!?」
「構わん、放っておけ」
全ての望みが絶たれたと知った皇帝は、見張りを振り払って火の海に包まれる地底迷宮へと一人戻っていく。それを武士の情けで見逃す神宮寺長官。
こうして地底皇帝は崩壊する地底迷宮と運命を共にし、ここに地底人の地上侵略の目論見はついえた。これからは地底世界の主導権を握った平和勢力と地上との間で友好関係が結ばれて行くのだろう。
完
コメント
ドリル付きの万能戦艦やら守護竜やらが出て来そうな展開になりましたね。そして最後に登場した地底人工作員の残党は自らを道連れに特殊薬品で水爆大怪獣を葬った科学者に似た方なんでしょうか。
壊滅したと思われていた地底人レジスタンス、実は以前から地球防衛軍と連絡を取っていたということで既に脱出ルートを確保していたんでしょうね。ご無事で何よりでした。
> ドリル付きの万能戦艦やら守護竜やらが出て来そうな展開になりましたね。
はい、白状します。あの映画のラストをパクりましたm(_ _)m
レジスタンスが無事だった経緯については、(もうご覧になっているとは思いますが)旅鴉様も書いてくださいましたのでこちらも参照してください(^^)
https://okamenogozen.com/underground-labyrinth-part5/#comment-1069
>「おやおや、ご自分の立場が分かっておいでかな?」
「例え妾を殺せても、地底人は最後の一兵まで戦いはやめぬぞ!」
「そちらが攻撃を続行する以上、我々地上の側としても反撃せざるを得ん! しかし…平和的な話し合いであればお受けしよう」
「ぶ、無礼なッッ!! 野蛮な地上人如きが、誇りある地底人と対等の交渉を持とうというのか!?」
「そういう態度ならば仕方がない。貴女が築かれた地底迷宮を粉々に粉砕して御覧に入れる!」
この文だけ抜いてみると…どちらが悪の皇帝なんやら…平和的話し合いって言ってるからまあ一応…
まさか皇帝陛下がこんな可愛いお姫様とは…まあ、最近組織のボスが少女だったってのもよくありますからありかもですね、
「よぉし、この女はおまえたちにくれてやる。好きにしろッ!」
…って展開にならないだけ、神宮寺長官は紳士的なお方のようで(仮にも軍組織の司令官たる人間がそれしちゃ駄目だろ…
…さて、地上侵略を目論む(身の程知らずにも程がありましたが)地底人の脅威から過ぎ去り、平和なひと時が訪れると思ったら…往生際の悪い地底帝国軍残党に三度攫われる美空ちゃん、せめて皇帝だけでも取り返そうとする心意気は買いますが…どんだけ美空ちゃん気に入ってんだよ(笑
テロに屈するわけにはいかず、仕方のない犠牲として切り捨てられようとしていた美空ちゃん…そこに颯爽と現れたのは地底人レジスタンスのお2人、いや~盛り上がりますね~映画でいうなら最終局面と言った感じですね、2人は地上との良い仲介役になれそうですね。
>全ての望みが絶たれたと知った皇帝は、見張りを振り払って火の海に包まれる地底迷宮へと一人戻っていく。
あ…これ生存フラグだ…、実は死んでなかったって展開になりそう「地底人の侵略part2」に続くみたいな(続かねーよ!
それか、なぜかおかめ党の幹部とかになってたら笑いますね…なんか無駄に偉そうな女が増えてるみたいな…
> どんだけ美空ちゃん気に入ってんだよ(笑
美空ちゃんのショートパンツからはみ出る太ももが最高なのです。
それは地底人諸君にも分かっているのでしょうww
> それか、なぜかおかめ党の幹部とかになってたら笑いますね…なんか無駄に偉そうな女が増えてるみたいな…
次は全く別の地底人一族が動き出すかもしれませんね。
おかめ党が関与しているかどうかまでは不明ですが。