このお話は、こちらの出来事より遡ること数日前の出来事である。
彩人、生死の境を彷徨う
埼玉県立琥珀高校に通う高校2年生の逢沢彩人は、ある日トラックに轢かれそうな子猫を庇って瀕死の重傷を負ってしまう。救急車で近くの病院へと運ばれた彩人は直ちに集中治療室で治療を受けることに。急報を聞き病院に駆けつけた級友の綾塚音祢、柏葉章介、そして寺瀬詩郎の3人は、治療室前の廊下で彩人の容態の続報を必死な思いで待ち続けている。
「どうしよう…! わたし、通学路で一緒に逢沢くんと一緒だったんです! もし逢沢くんに万一のことがあったら……わたし!……わたし!💦」( ノД`)シクシク…
「大丈夫だよ綾塚さん! こんな程度のことでアイツがくたばったりするもんか!」
彩人の無事な回復を祈る音祢は、悲痛な表情で泣き崩れている。それを懸命に傍に寄り添い慰める章介。その一方で、一見冷静に見える詩郎は通りかかったナースを呼び止める。
「看護師さん、ちょっと…」
「はい、何でしょう?」
ナースを二人きりで屋上へと呼び出した詩郎は、鋭い目つきでナースを問い詰める。
「お前たちの仕業だな? おかめ党四天王!」
「さすがは詩郎さま、とうに見破っておいででしたか」( ̄ー ̄)ニヤリ
ニヤリと不敵な笑みを浮かべたナースは変身してその正体を現した。世界征服を企む悪の組織おかめ党の四天王が一人、ヘオクス大僧正である。
「逢沢のことだ。どうせ綾塚にいいところを見せようと思って無茶したんだろう…。でもおかめ党はカタギの人間を攫うことはあっても傷つけたりすることは御法度の筈だ。一体どういうつもりだ!?」
「おやおや…我らおかめ党のプリンスともあろう御方が、もしや長期の潜入生活で、学校の生徒どもに情が移られましたかな?」
「…なんだとッ!?💢」
「そうカッかなされますなww 全ては我らが偉大なるボス、おかめの御前様のご命令です」
「義親父が…??」
全てはおかめの御前が立てた計画であるとヘオクス大僧正から説明され、詩郎は怪訝な顔をする。
「あの少年については決して悪いようには致しません。詩郎さまにおかれては、何卒事態をご静観くださいますよう」
「………」
罠にかかったミラージュX
そしてその日の寝静まった夜、次に自分と融合するのに適している適当な地球人を物色していたミラージュ星人のヒーロー、ミラージュXが彩人のいる病室へと侵入した。
「野良の子猫をトラックから庇ってこのザマかww まあマヌケな奴ではあるが、高潔な人格を持つ人物という点は条件をクリアしているな。学校の部活でスポーツをやって体を鍛えているのも悪くはない。どれ、では早速コイツの身体を頂くとするか…」( ̄ー ̄)ニヤリ
意識不明の彩人の肉体へと入り込むミラージュX。その時だった!
「今だ!」
「食らえミラージュX! 我らおかめ党四天王が秘技! 人格転換の術!!」
「…な、何だお前らは!?」
突然姿を現したおかめ党四天王にミラージュXが驚く間もなく、彩人が眠るベッドの周囲は光る魔法陣に包まれた。
「う、動けん!!…この身体から出れない!? 貴様ら、一体何をしたァァッッ!!」
「フハハハハハ!! ミラージュXよ、お前はこれからこの少年の身体を融合して乗っ取るのではなく、この少年に貴様の魂と人格が乗っ取られるのだ!!」
「何だとォォッッ!! そんな馬鹿なことがあってたまるかァァッッ!! や、やめろォォッッ!!」💦💦
さて、これからミラージュXと逢沢彩人はどうなってしまうのか?
今日中に一話完結で終わらせたかったのですが、眠くなっちゃったので前後編に分割して管理人は今日はあともう寝ます!
それでは皆様おやすみなさいませ。
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