動き出す吉野の老人 第6話

京都検非違使事件帖
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※この作品はフィクションであり、実在の人物・団体・事件とは一切関係ありません。
※掲載されている画像の無断転載を禁じます!
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朝廷のの側近くに仕える女房・桔梗局から、少年少女連続失踪事件の解決を命じられる検非違使・孝森祐宜椿姫絢那のコンビは、絢那の友人・松川敦士を助け出すため、事件の黒幕である吉野の老人の邸宅へと乗り込んだ!

※一部文章は、chatGPTで生成しております。

敦士救出

「松川くん、大丈夫ですか!? どこにも怪我はありませんか!?」
「椿姫…!? どうしてここに!?」

屋敷の物置部屋に閉じ込められていた敦士を発見した絢那。しかしすぐに警備の忍者たちが異変に気付いて押しかけて来る。

「待て!逃げられると思っているのかッ!?」

椿姫絢那イラストは、りばーさいど様。
松川敦士と背景は、Leonardo.AiのモデルLeonardo Anime XLで生成しました。

弓をつがえた絢那は、出口を塞ぐ忍者たちから敦士を守るように前へと立ちはだかる。

「松川くん、決して私の傍から離れないで!」
「…えっ!?💦 あ、う…うん、分かった!」
「松川くんには指一本触れさせません!」

狭い出入り口のため一度にたくさんの敵が入り込めないのを利用し、物置部屋に押し入ろうとする敵の忍者を一人ずつ確実に弓矢で仕留めて行く絢那であった。

対決、吉野の老人!

一方の祐宜は吉野の老人邸の奥深くまで進み、ついにその中心に佇む異様な雰囲気の大広間へとたどり着いた。そこには真っ白な顔にお歯黒の不気味な笑みを浮かべる吉野の老人が、鉄扇を手に悠然と待ち構えていた。

「ほほほ、若き検非違使よ、麻呂の館へようこそでおじゃる。まさかここまで来るとは、少しばかり侮っておったおじゃるのう。」

孝森祐宜イラストは、りばーさいど様。
吉野の老人の後ろ姿は、Leonardo.AiのモデルLeonardo Anime XL(Character sheet)で生成しました。
背景は、Stable Diffusion Onlineで生成しました。

祐宜は鋭い眼光で老人を睨みながら、腰の刀に手をかけ刀を抜いた。「お前の企みもここまでや。観念しておとなしく投降せぇ。」

老人は鉄扇をひらりと広げ、その姿はまるで能面のように冷たく無表情となった。「麻呂がただの老人とでも思うたか? お主らの命、ここで終わらせるおじゃる!」

言葉とともに、老人は鉄扇を振るい、周囲の空気が一変した。まるで暗雲が渦巻くような闇が広間に広がり、老人が唱えた呪文により妖術が発動。足元から絡みつく黒い霧が祐宜に迫る。

祐宜は冷静に霧を避け、一瞬の隙を突いて老人に切りかかった。「させるか!」

その鋭い刀の一閃により、霧は一瞬切り裂かれたが、老人は鉄扇でその刃を受け止めた。「さすがじゃの、検非違使! だが、麻呂には届かぬおじゃる!」

祐宜と老人の激しい攻防が繰り広げられる中、老人は次々と妖術を放った。巨大な火の玉、目を惑わす幻影、そして空中を駆け巡る風の刃。しかし祐宜はそのすべてを刀の一撃と冷静な判断で退け、徐々に老人を追い詰めていく。

「まだまだじゃの! 麻呂の力、これが本気おじゃる!」

老人は最後の手段として鉄扇を掲げ、天井から雷を呼び寄せた。その瞬間、祐宜は一気に間合いを詰め、渾身の斬撃を放つ。

「これで終いや!」

その一撃は老人の鉄扇を弾き飛ばし、老人を壁際へと追い詰めた。妖術が途切れ、広間に静寂が訪れた。

「負けを認めるんや、吉野の老人。」

老人は肩で息をしながらも、不敵に笑みを浮かべた。「ほほほ、さすがじゃの。しかし、麻呂を殺せば、お主も、そしてまたお主らの雇い主も無事では済まぬぞえ?」

祐宜は刀を鞘に収め、「殺しはせえへん。ただ、お前には罪を償ってもらうで。」

その時、捕まっていた敦士を助け出した絢那が、楓子が案内して後からパトカーで駆けつけて来た警官隊を伴って広間に駆け込んできた。「先輩、大丈夫ですか?」「待たせたコン!」

「無事や。後は任せたで。」

警察官たちは吉野の老人を拘束し、その場から連行した。老人は去り際に一言、「お主らが麻呂をここまで追い詰めるとはのう…見事おじゃる。だが、このままでは決して終わらぬぞ」と呟いた。

こうして、吉野の老人による悪事は終わりを告げた。祐宜と絢那は互いに無言で頷き合い、次の任務に向けて静かに歩き出した。

エピローグ

月明かりが照らす静かな夜道、祐宜、絢那、そして救出された松川敦士は、吉野の老人邸から少し離れた場所に立っていた。事件は解決し、敦士も無事に救出されたが、その表情には微妙な困惑が浮かんでいる。ようやく口を開いた敦士の声は少し震えていた。

「助けてくれてありがとう。でも…椿姫、お前、検非違使だったんだな…?」

その言葉に絢那は一瞬だけ目を伏せた。どうやって説明しようかと思案していると、横から祐宜が口を挟む。

「今まで黙っとったんは悪かったけど、あれやな。まさか検非違使であることをバラされたくなかったら俺と付き合え!とか言い出すんやないやろな?」

冗談めかした祐宜の言葉に、敦士の顔が一気に赤くなった。

「…み、見損なうな! そんなことなんかしないよ!」

彼の必死な様子に、絢那は思わずくすりと笑った。そして、少しだけ躊躇いながらも言葉を紡ぐ。

「松川くん、これからも普通に友達でいてくれますか? 私、これからも検非違使として頑張ります。だけど…松川くんのこと、これからもずっと応援してますからね。」

その言葉に敦士はポカンと口を開けたまま固まった。絢那はその反応を見て、小さく微笑むと祐宜に向き直る。

「先輩、そろそろ戻りましょうか?」

「ああ、ほな帰るで。」

祐宜と絢那が並んで歩き出すのを見送りながら、敦士はまだ状況を飲み込めない様子だった。やがて二人の背中が完全に闇に溶け込んだ頃、彼は唐突にハッと我に返った。

「…待てよ、これってもしかして…!」

絢那の最後の言葉が、心の奥でじわじわと染みていく。拳を握りしめ、思わず力強く叫んだ。普通なら「友達でいてください」はプロポーズ断りの常套文句だが、元々ポジティブ思考が強い敦士は「応援してます」の一言だけを切り取って勝手に”まだ脈あり”と希望的に解釈してしまったようだ。

「よっしゃー!」

その声は夜空に響き渡り、近くの木々の葉を揺らした。敦士は胸の高鳴りを抑えられず、その場で大きく伸びをするように両腕を広げると、満面の笑みを浮かべた。

「頑張るぞ…絶対に!」

そう言うと、彼は力強く自分の家へと歩き出した。彼の目には、未来への期待と希望が輝いていた。

真実の影

夜風が心地よい帰り道。松川敦士と別れた祐宜と絢那は、静かな街道を並んで歩いていた。祐宜の表情はどこか沈んでおり、絢那はその様子に気づいて首をかしげた。

「先輩、どうしたんですか?」

彼女の問いかけに、祐宜は腕を組んだまま立ち止まり、少し考えるような仕草を見せた。

「絢那、あの吉野の老人やけど…なんか引っかかるんや。あれほどの大物やったんに、あまりにもあっけなく捕まったやろ?」

「確かにそうですね。でも、逃げ場のない状況に追い込んだんですから、そういうこともあるんじゃないですか?」

「いや、せやけど…」
祐宜は眉間に皺を寄せながら言葉を続けた。「あの手練れの妖術使いが、最後まで何も策を講じへんかったのがどうにも腑に落ちへん。あれは…もしかしたら影武者やったんとちゃうか?」

絢那は少し驚いた顔で彼を見たが、すぐに真剣な表情に戻る。「影武者…ですか?」

「そうや。本物は、まだどこかで蠢いとるんやないかってな。」

二人はしばらく言葉を交わさず、足音だけが静かに夜の道に響いていた。

吉野の老人の真実

京都市内の高層ビルの一室。そこは豪奢な調度品で満たされた会議室で、重厚なカーテンが窓の向こうの街明かりを遮っている。
中央には、真っ白な顔にお歯黒を塗り、不気味なほど静かに佇む男の姿があった。吉野の老人だ。まるで時代を超えてきたかのようなその姿は、捕らえられたはずの彼とは思えないほど威厳を帯びている。

老人の前には、スーツ姿の男たちが並んでいた。その顔ぶれは、政財界や裏社会の大物たちであることが一目で分かる。

「あれで麻呂を捕らえたつもりか…愚か者どもよ。あれは影よ、ただの飾りでおじゃる。」

吉野の老人は柔らかい声で笑い、傍らに控えた秘書然とした男に命じた。

「計画を続行するぞ。麻呂が消えたと思わせておく方が、かえって都合が良いおじゃる。」

「はっ、承知しました。」

秘書が一礼して退室すると、老人は窓の外を見つめながら不敵な笑みを浮かべた。

「検非違使の小僧ども…お前たちが麻呂の本当の力を知る時が来る。覚悟しておくが良いおじゃるよ。」

老人の目は鋭く輝き、その場の空気を一層冷たくした。


吉野の老人が健在でいる――その真実を知らない祐宜と絢那に、さらなる試練が待ち受けていることを、この時知る由もなかった。

END


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京都検非違使事件帖
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コメント

  1. 旅鴉 より:

    吉野の老人邸に侵入することが出来た検非違使コンビ

    絢那ちゃんは”友人の”松川敦士くんを見つけ出し救出、迫りくる忍者どもを弓矢で仕留めていく…って確実〇しにいってますよね絢那ちゃん…

    そして祐宜くんは吉野の老人と対峙していた…ってAI生成の絵なのでしょうけど、妙に後ろ姿がイケメンなんですが吉野の老人…

    やっぱりキモいの集合体みたいなジジイだけあって妖術を使ってきましたか、そしてそれを躱しカウンターをかます祐宜くんも割と人間辞めてますね!
    そして勝負は祐宜くんの勝利で終わるが、なんだかすっきりしない終わり方ですね~

    そして助けられた松川敦士くん、「応援してます」って言葉を脈ありと判断するとかどんなめでたい頭をしているんだ、目の前の祐宜くんが目に入ってないのか?ひょっとしてただの仕事のパートナーとしかみてないのかな…まあ、ポジティブなことは良いことか…

    そして警察に連行された吉野の老人は…やはり偽物だった!
    こんな妖術も使う偽物を用意するとか、お前はダース・シディ〇スか!
    まだまだこのキモいの集合体との闘いは続きそうですね。

    • > 絢那ちゃんは”友人の”松川敦士くんを見つけ出し救出、迫りくる忍者どもを弓矢で仕留めていく…って確実〇しにいってますよね絢那ちゃん…

      悪人に人権はありません。近頃のヒーローアニメ(特にプ〇キュアとか)で悪党相手にも殺生を避ける傾向があるのは、管理人は正直「温い!」と感じております。
      昭和の頃の特撮ヒーローは、相手が悪人の場合は普通の生身の人間でも容赦なく抹殺しておりました。
      しかしながら「それでもやはり女子高生が(いくら相手が悪党でも)〇人を犯すのには抵抗がある…」という方は、絢那ちゃんがちゃんと急所を外して狙っていて戦闘不能に追い込むだけに留めていると解釈して頂ければ幸いです。

      > そして祐宜くんは吉野の老人と対峙していた…ってAI生成の絵なのでしょうけど、妙に後ろ姿がイケメンなんですが吉野の老人…

      後ろ姿はイケメンでも、顔を振り向けば某バカ殿様みたいな白塗りです(;^_^A アセアセ・・・

      > 目の前の祐宜くんが目に入ってないのか?ひょっとしてただの仕事のパートナーとしかみてないのかな…まあ、ポジティブなことは良いことか…

      もし今後敦士くんが再登場するとすれば、祐宜くんを恋のライバル視することはありそうですね。

  2. JUDO より:

    美少年守って戦うヒロインという構図も新鮮ですね。
    おねショタパターンなら、ときおり見かけますが(⌒∇⌒)

    吉野の老人・・・某帝愛金融の独裁会長並に政財界を牛耳ってそう・・・

    • > 美少年守って戦うヒロインという構図も新鮮ですね。

      セーラームーンやウェディングピーチみたいなアニメ変身ヒロイン物では、こういうパターンが多いですよね。

      > 吉野の老人・・・某帝愛金融の独裁会長並に政財界を牛耳ってそう・・・

      管理人は『賭博黙示録カイジ』にはあまり詳しくないのですが、大体似たようなイメージだと思います(;^_^A アセアセ・・・
      ただ吉野の老人の影響力はまだ西日本に限定されていますので、いずれ東日本に進出を図る際にいろいろと軋轢や揉め事が引き起こされそうです。

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