朝廷の院の側近くに仕える女房・桔梗局から、少年少女連続失踪事件の解決を命じられる検非違使・孝森祐宜と椿姫絢那のコンビ。しかし事件の実行犯である忍軍楠木党・弥御影一族の魔の手は、絢那の友人・松川敦士にも伸びようとしていた。
※文章は、chatGPTで生成しております。
警察署での聴取
数日間行方不明になっていた女子大生が近所の公園で発見され、警察に保護されたという知らせを受け、孝森祐宜と椿姫絢那は所轄の警察署へ向かった。女子大生が保護されたというニュースは一縷の希望だったが、二人は緊張感を隠せなかった。
警察署に到着し、署内の捜査本部の入り口へと向かう二人。だが、そこに立ちはだかったのは腕を組んだ厳格そうな警察官だった。
「コラコラ君たち、勝手にこんなところに入って来ちゃダメだよ!」警察官は威圧的に声をかけた。
祐宜はため息をつきながら懐から小さな鑑札を取り出し、無言で相手に見せた。「こういうもんや。」
これは彼が、検非違使庁 従六位下 左衛門大尉であることを証明する身分証明書だ。
警察官はその瞬間、目を丸くした。「…!? こ、これは失礼しましたッ!!💦」慌てて姿勢を正し、一歩下がる。
絢那が冷静に尋ねた。「保護されたという女子大生の事情聴取に立ち会いたいのですが?」
そこに現れたのは、捜査幹部らしき一人の中年の男性刑事だった。「捜査主任の児島です。ご案内します。」
祐宜と絢那は児島刑事の案内で保護された女子大生がいる部屋に向かった。室内は殺風景で、テーブルと椅子が置かれているだけだった。窓の外には曇天が広がり、薄暗い光が差し込んでいる。
椅子に座った女子大生は怯えた表情で震えていた。祐宜は柔らかい声で話しかける。「無理せんでええから、落ち着いて話してくれるだけでええよ。」
だが、女子大生は両手で頭を抱えながら震えた声で繰り返すばかりだった。「分からない…何も思い出せないんです!」
絢那は彼女の肩に手を置き、優しく微笑んだ。「大丈夫です。思い出せることがあれば、少しずつ話してくれるだけで十分ですよ。」
しかし、彼女の様子は明らかに不安定で、無理に話を引き出すのは危険だと判断した祐宜と絢那は、それ以上問い詰めることをやめた。
署を後にした二人は、曇り空の下、重苦しい空気をまといながら歩いた。
「記憶を失っとるんか…。楠木党が使う記憶封じの術やな。これは思った以上に根が深いで。」祐宜が呟く。
「ええ…。でも、手がかりが全くないわけではありません。何か見逃していることがあるはずです。」絢那は決意を込めて言った。
二人の胸に広がるのは、事件の闇の深さとそれを突き止める使命感だった。そこへ絢那の持つスマートフォンの着信音が鳴る。
「美紀からだわ。どうしたんだろう?……もしもし美紀? 絢那です。どうしたんですか?」
敦士の失踪
石上美紀から急遽呼び出されて聞いた話に、絢那は驚愕していた。
「松川くんが家に帰ってないって、本当なんですか?」
「うん。お母さんから学校に連絡があったらしいの。警察にも届け出たみたいだけど、まだ手がかりがないって。」
美紀の言葉に、絢那の胸が締め付けられるような痛みが走った。先日、彼を振ったことが頭をよぎる。まさか、そのことが原因で敦士が、例えば家出など、何か無茶をしたのではないかという不安が彼女の心を掻き立てた。
「そんな……もしかして私のせいで…」
「絢那、大丈夫?なんか顔色悪いよ。」
「ごめんなさい、ちょっと用事を思い出したから先に帰りますね。」
絢那はそう言い残し、美紀の元を後にした。
その後、絢那はすぐに祐宜と連絡を取り合い、京都市内のある喫茶店で再び合流した。祐宜は彼女に耳寄りな情報を持ってきていた。
「絢那、例の失踪事件の件やけどな、被害者はみんな、先祖が南北朝時代の南朝に仕えとった公家や武士の末裔らしい。」
「えっ、それ本当ですか?」
「確かな筋からの情報や。しかも、松川敦士の家系もその条件に当てはまるらしいで。」
「松川くんの祖先が、南朝側に……?」
絢那は思わず息を呑んだ。
「状況証拠は揃った。今回の件、楠木党の仕業で決まりやな。」
祐宜の言葉に、絢那の決意が固まった。
「先輩、私たちで敦士くんを探し出しましょう。このままじゃ放っておけません。」
「わかっとる。でも探す当てはあるんか?」
「敦士くんがいなくなったっていう運動公園の周辺をもう一度洗ってみます! 先輩は保護された女子大生の周辺を調べるのをお願いします」
「おい待たんか絢那!」
祐宜が止めるのも聞かず、絢那は矢も楯もたまらず一人で運動公園へと向かうのであった。
つづく。
コメント
更新ペースがいつもよりお早いですね~
兵庫介殿は手段を選ばない野心家って感じでしたが、無駄な〇しはしない方のようですね、そして伽羅殿、記憶消しの催眠術も使えるようで、どこぞの犯罪組織のハンターの上位互換のようですね!
そしてその伽羅殿拉致られたっぽいのは…
松川敦士くん…スイマセンご無礼しました、この人恋愛アニメとかの序盤で振られる噛ませイケメンかと思ってました…なんか重要な役回りのようで、南朝の末裔だとか…これは振られたショックで闇落ちして絢那ちゃんの敵に…っていうかその横にいる緑髪の京都弁話す胡散臭い野郎に敵意を向けてくるってパターンでしょうかね?
そしてまた単独行動に走る絢那ちゃん、これはもう捕まるフラグが立ちまくってますね、それには闇落ち敦士くんが関わるような気がしますね。
> 更新ペースがいつもよりお早いですね~
私事で恐縮ながら、本日正月休み最後の日に初詣のついでにおみくじを引いたら末吉で凹んでいたところを会社から電話がかかって来まして、正月休みが月曜日まで2日間延長されました~♪(管理人が現在就いている職種では、こういうことが珍しくありません。)先月(昨年)29日や元旦も仕事に駆り出されてガッカリしてたところ、思わぬ休みが増えたことで精神的に余裕が出て来たたため、ブログの更新ペースを少し早めることが出来た次第です。今現在ストックも5話くらいまで出来上がっています。
> そしてまた単独行動に走る絢那ちゃん、これはもう捕まるフラグが立ちまくってますね、それには闇落ち敦士くんが関わるような気がしますね。
将来的には分かりませんが、少なくとも今回は闇堕ちはしないと思います。むしろ(例え振られても)好きな女の子のために漢を見せてくれるのではないでしょうか。
そしてお待たせしました! 次回からいよいよ(敦士くんを助けるために)絢那ちゃんが捕まり縛られます。ご期待ください。