僕の名前は勢川理人。この監禁屋敷に閉じ込められたテニサーに所属する大学生の一人だ。同じテニサー仲間で幼馴染の岸本愛実の危機を察知した僕は、何かに導かれるようにしてこの地下へと辿り着いた。そして機械室で見たのは、今にも囚われようとしている愛実の姿だった!
「大人しくしろ! これからお前を岩牢へと連れて行く!」
「んっ、ううっんっ…!!」
今なら愛実を縛っている最中の戦闘員が一人いるだけだ。何とか僕だけでもやれる! 俺は愛実を助けるべく、戦闘員に挑みかかろうとしたその時――!!
「なッッ――!!?」
突然僕は背後から何者かに羽交い絞めにされ、声を出せないように口を塞がれた。もしかして僕も敵に見つかったのか!? くそっ、ここまで来たのに!!
「うむぐうぅっ!!」
「シーッ!静かにしてくれ! 俺だ!理人!」
えっ!? その声は…もしかして倫生なのか?
僕はゆっくりと後ろに視線を向けると、確かに声の主は僕の親友の平瀬倫生だった。
「ぅんん…んんんぅっ!!(倫生、苦しいよぉ。早く放してくれ…!)」
「あ、す…すまん💦」
ようやく倫生は僕を解放してくれた。でもそうこうしているうちに愛実の姿はどこかへと消えてしまっていた。
「倫生、無事だったのか!? いったいどうやって逃げ出してきたんだ?」
「…え? あ、ああ…隙を見て奴らの傍から逃げ出してきたんだ。詳しいことは追々話すよ」
「お前が逃げ出せてよかった…。でもどうして邪魔したんだ! 愛実を助けるところだったんだぞ!」
「バカ言え。あのまま突撃してたら、お前まで捕まってたぜ」
「そ、そうかもしれないけど……」
「岸本さんの連れて行かれた先なら分かってる。俺について来な」
僕は倫生に案内されて、屋敷の庭の外れにある洞窟へと連れて来られた。その先で冷たい岩牢の中に縛られたまま押し込められている愛実の姿を発見した!
「待ってろ愛実! 今助けるからな!」
「むぅうっ!? んむむうぅっ!!」
僕が来たことに気づいた愛実は何かを必死に伝えようとしていたのだが、その時、僕は鉄格子の扉をこじ開けることに夢中で、愛実の様子に全く気付いていなかった。
「くそっ!この鉄格子どうやったら開くんだよ!?」
「理人、そのままそこを動くなよ」
「えっ!?」
倫生は壁にあったレバーを下に下げると、突然落とし穴が作動して僕は真っ逆さまに転落してしまった! そんな、どうして!? 倫生、お前は僕たちを裏切ったのか!? 嘘だと言ってくれぇ!!
コメント
まさかの仲間の裏切り…ガールフレンドを前にしてのボッシュート状態、悪役サイドだとNDKですねとサディスティックな事を言ってしまうやな野郎旅鴉です(笑
本当に倫生くんは裏切ってしまったのか…でもスパイ行動しているはずなのにいきなり裏切り行動に出たことが逆に気になりますね~、あとまるで倫生くんの裏切りを知っていたかのような愛実ちゃんの反応、まだまだ謎なことが多いですね~
> まさかの仲間の裏切り…ガールフレンドを前にしてのボッシュート状態、悪役サイドだとNDKですねとサディスティックな事を言ってしまうやな野郎旅鴉です(笑
次回、勢川理人君と岸本愛実ちゃんのテニスウェア連縛にご期待ください。
いよいよからくり監禁城編も物語のゴールが近づいていますね。
敵の襲撃→味方でほっ・・・→裏切った!?
先が読めませんな・・・いよいよ、仲良く白ボトムのアベック連縛が待っている!?
倫生くんがガチ裏切りなのか、洗脳なのかも気になりますね・・・
脱走してきた人質とも思いきや、怪人の変身だったり、いつの間にやら仲間のオヤ〇さんや某FBI(ICPOへの出向説もあり)捜査官やらが敵さんに洗脳され・・・なシチュエーションは旧き良き時代の仮面の自動二輪乗りヒーローたちの戦いでよく見られた構図ですが、果たして今回のパターンは・・・!?
> 仲良く白ボトムのアベック連縛が待っている!?
是非楽しみにお待ちいただければ幸いです。
日本のドラマや映画では、こういった主人公の若者たちが悪者に囚われる危機のシーンは冬場の季節が多い印象ですが、管理人は白色や淡色などの爽やかなカラーで薄手の服装コーデがメインである春から夏にかけての時季こそ、こういったシーンが増えてほしいと常に考えます。
> 倫生くんがガチ裏切りなのか、洗脳なのかも気になりますね・・・
ややネタバレになってしまいますが、「敵を欺くにはまず味方から」という諺もございます。