かつての弟子・劉鉄嶺と決着をつけるために単身自ら敵のアジトへと赴いた張天喜老人。しかし彼を心配した寺瀬聖佳と恋中七香もこっそり後を追いかけていて……。
張天喜、饕餮の前に敗れる
「いったいどこに行っちゃったのかしら…?」
「確かにこの辺りまで来たはずなんだけど……」
今朝、誰にも行先を告げずにどこかへ出かけた張天喜を密かに尾行していた聖佳と七香。しかし横浜港の港湾倉庫区画の外れに来た辺りで、彼の姿を見失ってしまった。この近辺の区域は最近はほとんど使われていないらしく、倉庫というよりはほとんど廃墟に等しい不気味な雰囲気が漂っている。
「……仕方ないわ。何かイヤな気配がするし、ひとまず戻ってここから離れましょう」
――そう、聖佳が七香に話したその時のことだった。

恋中七香と寺瀬聖佳は、Dreaminaで生成しました。
後方の黒服男は、Leonardo.AiのモデルLeonardo Anime XL(Character sheet)で生成しました。
背景は、Stable Diffusion Onlineで生成しました。
「あなたたちは…!?」
「…な、何か用なのアンタたち!?💦」
すでに聖佳と七香の二人は、複数の黒服男たちによって完全に取り囲まれていた!
そして、その頃、竜門会のアジトの廃倉庫では、張天喜が「饕餮」の姿となった劉鉄嶺によって完膚なきまで打ちのめされていた。いくら張老人が武術を極めた達人といっても、相手がモンスターと化した戦闘用サイボーグでは、生身の人間が勝てるはずもない。
人間体の姿に戻った劉鉄嶺は、地面に倒れている張老人の頭を、これでもかと黒革の靴底でぐいぐい踏みつける。
「…くっ、こ、〇せ!!」
「クククッ…そう簡単に〇しはしませんよ。アンタのことはボスからも〇さずに生かしたままじわじわと地獄の苦しみを味あわせろって言われてるもんでねぇ。あの世に行ってもらうのは、それからでも遅くないっしょ! あれを見てみなッww」
劉鉄嶺が指し示した方向へと視線を向ける張老人。何とそこには縛られている聖佳と七香の姿があった!

恋中七香イラストは、KazuHanabi様。
黒服男は、Leonardo.AiのモデルLeonardo Anime XL(Character sheet)で生成しました。
背景は、Stable Diffusion Onlineで生成しました。
「んんーっ!!んぐぐーっ!!」
「んむぅー!! んむむぅーっっ!!」
「聖佳!? 七香ちゃん!? やめろ……その二人をどうするつもりだッ…!?」
「うっせぇんだよ!このクソジジィ!!」
劉鉄嶺は、張老人の腹部に容赦ない蹴りをお見舞いする。
「ぐはっ…!!」
「なんかこの辺をしつこくウロチョロしてて、目障りだったんで捕まえておきました。あんな小娘どもの尾行にも気づかなかったなんて、老師……あんたホントに焼きが回ったな?」
「………」
「あの女の子二人の身柄はこっちで頂いて行きますよ。さぞかし海外で高値で売れることでしょうよ。可哀そうになぁ…。こんなくたばりぞこないのジジイに関わったせいで、これからたくさん怖くて辛い目に遭うんだからよぉ~。」
「……よ、よせ……その二人には…手を、出すな…………」
高笑いを上げる劉鉄嶺とその配下たちによって、抵抗虚しく連れ去られてしまう聖佳と七香。体が動けずそれを見ることしかできない張老人は、やがてそのまま気を失ってしまった。
密会
※chatGPTで生成した文章に、一部編集を加えております。
そこは地球上のいずこ(おそらく日本国内ではない)か、名もなき都市の地下深くに存在する、冷たく無機質な空間だった。建物の構造は堅牢で、壁一面を這う無数の鋼鉄パイプと、点在する赤色の非常灯が、薄闇の中で不気味な存在感を放っている。天井は高く、音が反響するほど広い。外界から完全に遮断されたその空間には、ただ二人の人間だけがいた。
一人は、漆黒のタキシードに身を包んだ青年だった。彼の髪は青白い光を受けて鈍く輝くプラチナブロンドで、獣のような金の双眸が暗闇を貫く光を湛えていた。名も知らぬその男は、裏社会の「影の帝王」として恐れられる存在――Mr.unknounに仕える執事であり、秘書であり、同時に護衛でもあった。
そしてもう一人は、ヒールの音を床に響かせながら現れた女――ネオブラックマフィアの女幹部、ヴァネッサ=レイヴンズクロフト。
漆黒のレザーコートに身を包んだ彼女は、夜の鴉のように妖艶かつ冷酷な気配を漂わせていた。深紅の唇と切れ長の瞳には、常に余裕と自信が滲んでいる。まるでこの世界の誰もが、自らの掌の上で踊る駒であるかのように。
「待たせたかしら?」
「いいえ、予定通りです」
執事は一礼しながら、胸元の内ポケットから黒い小箱を取り出した。そして、そのままの所作で、ヴァネッサの手の中に小さなリモコンスイッチを置いた。
「――これが、約束していた例の物です」
リモコンは掌に収まるサイズの漆黒の筐体で、中央に一つだけ赤いボタンがある。
ヴァネッサはそのスイッチをじっと見つめ、やがて口角を吊り上げた。
「フフフッ……このボタン一つで、寺瀬聖佳を“強制変身”させることが出来るのですね?」
「その通りです。彼女に内包された“因子”を刺激し、意思とは無関係に変身を引き起こします。副作用については、保証しかねますが」
「構わないわ。私の目的は、彼女の“変身後”を見ること。そして……彼女が制御不能になった時の“惨劇”も、ね」
執事のまなざしに、一瞬だけ冷たい光が宿った。しかし、感情の起伏は表には出さない。
「……ただし、ミス・ヴァネッサ。あらかじめ申し上げておきます。我々の側としては、現段階で『竜門会』と衝突する意志はございません」
「ふふ、もちろん分かっていますとも」
「ネオブラックマフィアがこれから行う一切の行動について、我が主――Mr.unknoun様は一切関知しない。その前提は、どうかお忘れなきよう」
「その件については、デスクローン総統閣下もよくよくご承知ですわ。そちら様の“中立”という立場には、傷一つつけませんとも。……安心なさいな」
妖しく笑みを浮かべながら、ヴァネッサはリモコンを胸元のホルスターに滑り込ませた。
「それでは……Mr.unknoun殿にはよろしくお伝えくださいませ。“舞台”が整い次第、ショーは始まるわ」
「仰せのままに」
再び礼を取る執事の姿に、ヴァネッサは翻るように背を向け、長い脚でその場を去っていった。ヒールの音が遠ざかるたび、地下空間の空気は再び静寂へと戻っていく。
残された執事は、誰もいなくなったその場にぽつりと立ち尽くし、金の双眸で天井を仰ぎ見た。
「……世界は、いつだって“誰か”の手の中にある。さて、次はどちらの番か」
そう呟くと、彼もまた闇に紛れるようにその場を後にした。
(つづく)
コメント
久しぶりのダブルヒロインの猿轡❤
美味しくいただきました(^▽^)/
竜門会との死闘もいよいよ佳境に・・・!?
張氏、死なないで・・・(´;ω;`)
> 久しぶりのダブルヒロインの猿轡❤
> 美味しくいただきました(^▽^)/
今回も長らくお待たせしてしまい、申し訳ございません。出来ればこれにもう一人、萌菜ちゃんも加えたかったところですが、画像生成AIであまりいい画像が出来なかったため、今回は泣く泣く見送らせていただきました。生成失敗した萌菜ちゃんのボツ画像の方については、いずれBlueskyの方にでも投稿しようかと…。
> 張氏、死なないで・・・(´;ω;`)
瀕死の重傷を負い生死の境を彷徨うこととなった張天喜老人ですが、そろそろ久我美輝くんのおじいちゃんにもご登場願おうかと。
張兄弟とは共通の友人と見られる久我グランパの口から、天喜老人の過去が語られるかもしれません。
タメにタメての連縛シーン、ここまでタメたのはおそらく初めてではないでしょうか。
張天喜氏vs劉鉄嶺=饕餮のバトルの裏で悪魔のアイテム=ノクターンレディの変身スイッチが一人の女の手に…。
> 「それでは……Mr.unknoun殿にはよろしくお伝えくださいませ。“舞台”が整い次第、ショーは始まるわ」
今回のノクターンレディの始動の有無についてかなりの含みを持たせているように感じられますね。聖佳ちゃんがノクターンレディに変身させられることでピンチを脱するという皮肉な展開があるんでしょうか?
> タメにタメての連縛シーン、ここまでタメたのはおそらく初めてではないでしょうか。
温泉旅行編の時も、拉致監禁までに至る前振りをストーリーできちんと描いたせいか、初緊縛シーンの挿絵までかなり時間がかかってしまいました🙇💦
アスカロン財団やグラビティ・ブレイカーズのメンバーたち、竜門会の面々のように、魅力的な新オリキャラたちも増えて来ましたので、彼ら(彼女ら)をただDIDシーンのためだけの踏み台にするのではなく、きちんと彼らの動くストーリーを書きたいという欲求の賜物ゆえの結果とご理解いただけますと幸いです。
> 聖佳ちゃんがノクターンレディに変身させられることでピンチを脱するという皮肉な展開があるんでしょうか?
今回は単純明快なハッピーエンドにはならないかもしれません。あぁ、不幸な聖佳ちゃん…。
中国武術の達人の張天喜氏も、仙人でもなければ改造されたわけでも、特殊能力を持っているわけでもなく、普通の人間だったわけで、変身サイボーグの「饕餮」になった劉鉄嶺には勝てなかった…
「…くっ、こ、〇せ!!」っと、戦いに敗れた女騎士みたいなことを言うかつての師匠を更に虐待する劉、これがかつての師匠に対する仕打ちか、本当に堕ちるとこまで堕ちてますね~
>「アンタのことはボスからも〇さずに生かしたままじわじわと地獄の苦しみを味あわせろって言われてるもんでねぇ。」
裏切った者は実の弟であっても容赦なしですか、とことん非情な首領ですねレイモンド=チャンは…恐ろしい男だ。
そして勝ち誇った劉が連れて来たのは…縛られ猿轡をされ呻き声を上げながらもがく聖佳ちゃんと七香ちゃんだった!
ここにきてようやく2人の連縛姿が見れましたね~、まあ予告されてましたからね!
>「あの女の子二人の身柄はこっちで頂いて行きますよ。さぞかし海外で高値で売れることでしょうよ。可哀そうになぁ…。こんなくたばりぞこないのジジイに関わったせいで、これからたくさん怖くて辛い目に遭うんだからよぉ~。」
とことん極悪な犯罪組織の幹部な劉、張天喜氏の叫びも虚しく連れていかれる2人、このままエロい金持ち野郎どもに裏オークションにかけられドナドナされてしまうのだろうか…って、そんなことをすんなり許すこの世界の神様じゃないですよね?
その頃…なんかネオブラックマフィアとMr.unknounチームが密会していた、
>「フフフッ……このボタン一つで、寺瀬聖佳を“強制変身”させることが出来るのですね?」
Mr.unknounの執事からとあるリモコンスイッチを受け取りほくそ笑むヴァネッサ氏、聖佳ちゃんを改造したのはMr.unknoun!?
聖佳ちゃんノクターンレディ変身フラグが立ちましたね、ただし制御不能状態になること前提のようですが…
使うも使わないも自己責任、当社は一切責任を負いませんと、これ以降のことはノータッチを決め込むMr.unknounサイド、どんだけヤバい代物なのでしょうかノクターンレディは?
とりあえずMr.unknounサイドは竜門会とはやり合いたくないとの意図は伝わりましたが、ネオブラックマフィアとしては何を考えているのやら?
とにかく、手土産のつもりの聖佳ちゃんがとんでもない爆弾と知った時の、あのイキリ金髪グラサン虎羊野郎がどんな顔するか今から見ものですね~
> ネオブラックマフィアとしては何を考えているのやら?
とにかく事態を引っ掻き回して愉快犯的に楽しもうとしか考えていないのでは…?、と。
ある意味、竜門会よりヤバイ奴らです💦
> とにかく、手土産のつもりの聖佳ちゃんがとんでもない爆弾と知った時の、あのイキリ金髪グラサン虎羊野郎がどんな顔するか今から見ものですね~
喜さんの仇(〇んでないけど…)を討ち、尚且つ囚われの七香ちゃんを救い出すべく奮起し、祖父・明徳に特訓をつけてもらう美輝くん。戦闘力をパワーアップした上で劉鉄嶺に勝負を挑み、見事勝利! しかし追い詰められた劉鉄嶺は案の定「饕餮」に変身。一転してフルボッコにされ大ピンチに陥る美輝くんたちグラビティ・ブレイカーズ。そこへ物陰から様子を見ていたミス・ヴァネッサが、いよいよリモコンのスイッチを押し……。
七香ちゃん聖佳ちゃんの連縛ご馳走さまでした😄
さてその裏でMr.unknounとネオブラックマフィアが物騒極まりない取引を…歩く核弾頭みたいなノクターンレディですが設定によれば長時間の活動はできないようなので、両者とも自分達もノクターンレディをコントロールできなくなる危険性は考慮しているようですね。Mr.unknounのことなので、保険として張秀狼を通して竜門会にもそれとなく「寺瀬聖佳には気をつけろ」くらいは伝えているかも知れませんね。竜生九子総出ならノクターンレディを制圧できそうですが、状況次第では劉鉄嶺は責任取らされそうでもあります。
そして次回美輝君のおじいちゃん登場、ですが七香ちゃん達を救出するには時間的にも戦力的にも厳しそうです。香港まで追いかけて行くことになるのでしょうか?
> そして次回美輝君のおじいちゃん登場、ですが七香ちゃん達を救出するには時間的にも戦力的にも厳しそうです。香港まで追いかけて行くことになるのでしょうか?
今回はブレイバーズやアスカロン財団の支援も見込めない状況で、変身能力もなければ巨大ロボットも持っていない一般庶民に過ぎないグラビティ・ブレイカーズのメンバーが竜門会のようなマフィア組織に立ち向かうためには、張天喜老人と同じく武術の達人である久我明徳に稽古してもらってパワーアップするしかありません。そうすれば変身前の劉鉄嶺になら何とかいい勝負に持ち込めるのではないでしょうか。
聖佳ちゃんと七香ちゃんが密航船に乗せられて海外に連れて行かれるタイムリミットは、およそ一週間です。それまでには決着をつけなければいけないでしょう。