BRAVERS EDITION episode.63

BRAVE SUCCESSION
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※この作品はフィクションであり、実在の人物・団体・事件とは一切関係ありません。
※掲載されている画像の無断転載を禁じます!
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 コンビニからの買い出しの帰り、偶然にも重要指名手配犯である黒百合ダークリリィの手下、百合鴉の姿を目撃したリネア=フリーデン=ヴァイサーは、直ちに追跡を開始する。

※文章は、一部除いてchatGPTで生成しております。

山荘潜入

夜の山道を、二台の車がひた走っていた。

先行するのは、黒の外車。百合鴉が運転するそれは、街灯もほとんどない山道をまるで獣のように滑るように走っていた。

その後を、少し距離を置いてタクシーが追う。後部座席に身を潜めるようにして座るリネアの顔は、冷静な中にも緊張の色を宿していた。

彼女はすぐさまスマートフォンを取り出し、あらかじめ登録していた番号へと発信する。

「もしもし加藤さん。……ターゲットは百合鴉で間違いありません。今、温泉街を抜けて山道に入りました。場所はGPSで共有します」

《リネアか。よし、俺もすぐ向かう。だが――絶対に深追いするな。相手はあの“黒百合ダークリリィ”の右腕だ。お前ひとりでどうこうできる相手じゃない》

「わかっています。でも、今がチャンスです。せめて百合鴉が何をしようとしているのか、目的地だけでも突き止めないと」

《潜入は慎重に。何かあれば即座に撤退しろ。命令だ》

「……了解」

通話を切ると同時に、リネアはスマホを胸ポケットに仕舞った。

背景は、Stable Diffusion Onlineで生成しました。

ほどなくして、先行する黒い外車が森の奥、鬱蒼とした木々に囲まれた一軒の建物の前で停車した。木造の山荘。年季の入った瓦屋根に、今にも崩れ落ちそうな外壁。誰も使っていないはずのその場所には、不釣り合いなほど整然とした駐車スペースがあった。

「ここで停めてください」

リネアの声に、タクシー運転手は驚きつつも従う。

「お、お嬢さん……こんなとこで降りるのかい? 人気もねえし、街まで戻るのにだいぶかかるよ」

「大丈夫。少し見たいものがあるだけですから」

料金を支払い、タクシーを見送ったリネアは、山荘から少し離れた茂みに身を隠すように移動した。百合鴉の車から降りた本人の姿はすでになく、恐らく山荘の中に入ったのだろう。

(ここが……奴のアジト? それとも……)

周囲の音に耳を澄まし、気配を探る。虫の声すら控えめな深山の闇に、山荘だけが不気味に沈黙していた。

リネアは深く息を吸うと、慎重に山荘の裏手へと回り込んだ。

窓の一つがわずかに開いているのを見つけると、音を立てぬように忍び寄り、すばやく身を滑り込ませる。

古びた廊下には、誰もいない。だが、どこかから人の気配がした。誰かがいる。百合鴉だけではないかもしれない。

(ダン……早く来て)

そう心の中で念じながら、リネアはゆっくりと足を進めた。闇の中に潜む危機へと、無音の影のように。

木乃伊取りが木乃伊になる

慎重に山荘の内部へと侵入するリネア。やがて微かな人の気配を感じ取った彼女は、そっと目の前のドアを開けると、そこには驚くべき光景が。学生くらいの年頃の若い男女が4人、両手両足を縛られ、口には白い布で猿轡まで噛まさせて監禁されていたのだ!

漆崎亜沙美、鳳凰院優、桜庭陽平、小寺洸介イラストは、KazuHanabi様。
背景は、Stable Diffusion Onlineで生成しました。

「んぐぅっ!! んんむぅぐぅっ‼」
「んんーっ‼ んむぅぐぐぅぅっ‼」

「待っててください! 今助けます!」

捕まっている若者たちの傍に駆け寄ろうとした瞬間、リネアは背中に何かを強く押し付けられたかと思った瞬間、彼女の身体全身に激しい電気ショックが走った!

「キャアアッ!!」

悲鳴を上げて、その場で気絶して床に倒れ込んでしまうリネア。その背後には、スタンガンを握って立っている百合鴉の姿があった。

「フフフッ…可愛い鼠ちゃんがもう一匹増えたわねww」( ̄ー ̄)ニヤリ

罠に落ちた段十郎

深夜の山奥に佇む古びた山荘。その前に、静かに一台の黒いセダンが停車した。

車から降りた男――加藤段十郎は、険しい表情のまま辺りを見渡す。森を吹き抜ける風が、落ち葉をざわめかせる音以外、何一つ音はしなかった。

「……いない、か」

そこにリネアの姿はなかった。

「チッ……リネアのやつ、あれほど先走るなと言ったのに……!」

舌打ちと共に、段十郎は車のトランクから簡易装備を手に取り、すぐさま山荘の中へと足を踏み入れた。照明のない室内は暗く、床板がわずかに軋む音が空気を裂く。

(くそっ、リネア、無事でいろよ)

焦りを隠しながら、慎重に廊下を進む段十郎。その時――

ガタンッ!

「――しまっ――」

次の瞬間、彼の足元が崩れた。

「うわあッッ!!」

彼の叫び声が夜の静寂を破ったかと思うと、その巨体は床の下に突如開いた落とし穴へと吸い込まれ、奈落の闇の中へ消えていった。

その直後、足音もなく現れた二つの影。黒いドレスを身にまとい、黒サングラスを掛けた女が、落とし穴の縁に立ち、その底を無表情で見下ろしていた。その隣には、茶髪のセミショートを揺らす妖艶な若い女――百合鴉の姿。

「……落ちたわね」

「この落とし穴の下は奈落の底。おそらく生きてはいないでしょう」
百合鴉が唇を歪めて言う。

「これで霧深温泉郷に来ているライトシーカーは、二人とも片付けました」
「ふふっ、これで仕事がやり易くなったわ」

女は黒いサングラスをゆっくりと外し、静かにドレスを脱ぎ捨てる。

その下から現れたのは、艶やかな漆黒のレディースライダースーツ。タイトなシルエットに包まれたその姿は、まさに“闇の女王”。

百合鴉がひざまずくように片膝をつく。

「我が主、黒百合(ダークリリィ)」

黒百合は口元に冷たい笑みを浮かべる。

「闇の静けさこそ、私たちの舞台。さあ、次の計画に――」

しかし、彼女たちは知らなかった。

その奈落の底、崩れた木材と古い梁が複雑に折り重なった空間に、段十郎はかろうじて身を挟まれながらも、血をにじませた顔で生きていたのだ。

「……っ……クソ……痛ってぇ……だが……命拾いしたか」

ほこりまみれの中、声を殺して息を潜める段十郎。冷静な目だけは、上方の隙間から見える光を睨んでいた。

(奴ら……あれが“黒百合ダークリリィ”か……そして百合鴉。まとめて現れるとはな)

呼吸を整えながら、段十郎は拳を強く握った。

(逃がすかよ……この借り、たっぷり返してやる)

暗闇の底で、反撃の狼煙が静かに、しかし確かに立ち上がりつつあった。

つづく。


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コメント

  1. 旅鴉 より:

    リネアちゃんが百合鴉嬢を追いかけて着いた先は、明らかに廃墟のボロ山荘、確かにリゾート地ってこうゆうバブル崩壊ハウスってよく見かけるんですよね~
    ちゃんと加藤にほうれんそう出来たリネアちゃんでしたが、ここで加藤を待たずに百合鴉を追いかける廃墟に侵入…ここでリネアちゃんを乗せたタクシーの運ちゃんが実は元傭兵で、心配になってリネアちゃんの後を追い心強い味方にって展開になったら笑います。

    さて、リネアちゃんが侵入した先で見たのは、まとめて縛られ猿轡をされ汚い部屋に放り込まれている報道部の皆様、もうこれは見慣れた光景(笑
    ここで皆を助けようとするリネアちゃんだが、油断と慢心があったのか白き魔女まさかの失態、百合鴉にスタンガンをくらってあえなくダウン…

    リネアちゃんからの連絡がなくなり、心配になってやってきた加藤、同じくボロ屋敷に潜入するも、そこにはどこぞのホラーゲームの如く落とし穴ギミックが。
    おい、忍び、油断し過ぎだろ、なんっつう単純罠に引っ掛かっとるねん、まあこんなところに罠があるとは思わなかったのでこれまた油断と慢心があったんでしょうけど…
    一応勝手にこいつの先祖にしてる加藤段蔵は屏を飛び越えた先に槍があり、空中で二段ジャンプして元に戻って回避したそうです、お前もやれ段十郎…ああ、無理だった…

    見事に穴に落ちていく段十郎、そして新たに現れた黒百合姐様と百合鴉嬢、揃って余裕の笑み、だが…大体落下は生存フラグですからねお2人さん。
    一応忍者の端くれですからね、ちょっと高い所から落ちたぐらいじゃ〇にやしないですぜ、さあどう反撃に出るか楽しみですね!

    • > ここでリネアちゃんを乗せたタクシーの運ちゃんが実は元傭兵で、心配になってリネアちゃんの後を追い心強い味方にって展開になったら笑います。

      https://bookmeter.com/books/11250956
      管理人は直接読んだことはないですけれども、そういう設定の小説があるみたいですね。
      救出役キャラの設定とかで使えそうですね。

      > さて、リネアちゃんが侵入した先で見たのは、まとめて縛られ猿轡をされ汚い部屋に放り込まれている報道部の皆様、もうこれは見慣れた光景(笑

      わ~い! 久しぶりに亜沙美ちゃんを縛れたぞ♪
      しかし連縛も悪くないとはいえ、4人まとめて狭い一部屋に押し込んであるせいで、亜沙美ちゃん一人に大きくズームアップできないのはちと残念なような…。

      > 見事に穴に落ちていく段十郎、そして新たに現れた黒百合姐様と百合鴉嬢、揃って余裕の笑み、だが…大体落下は生存フラグですからねお2人さん。
      > 一応忍者の端くれですからね、ちょっと高い所から落ちたぐらいじゃ〇にやしないですぜ、さあどう反撃に出るか楽しみですね!

      段十郎が落とし穴から自力で脱出するには、おそらく半日くらいはかかるかと…。
      これでライトシーカー二人の動きは封じました。段十郎が落とし穴から地上に這い出てくる前に、次の作戦段階へと進まねばなりません。
      いよいよ黒百合一味の魔の手が、本丸のブレイバーズ&シブルリックオーダーへと伸びて行きます( ̄ー ̄)ニヤリ

  2. S-A より:

    思った以上に更新スピードが早くてついていくのが大変でしたがようやく一気読みできました。何と黒百合姐さん&百合烏コンビが生きていたとは…かなり大掛かりなことを企んでいそうで、こいつら二人だけの計画ではなく新しいパトロンを見つけてその意向で動いているような気もします。学生報道部とナイトシーカーは邪魔だからとりあえず隔離したという感じで、本命はやはりブレイバーズかシブルリックオーダーでしょうし。
    さて次回はリネアのDIDシーンが確実に見られるしょうが、他にも誰が捕まって縛られるのかいろいろ想像するのも楽しいです。穴倉に落とされた加藤の方はまあ少年ならともかく大人の野郎に用は無いので当然の処置ですが、彼も面子があるので当然このままでは終わらないでしょうし、むしろ彼が今エピソードのキーパーソンになりそうですね。

    • > 思った以上に更新スピードが早くてついていくのが大変でしたがようやく一気読みできました。

      申し訳ありません。更新スピードを少し落とした方がいいでしょうか?

      > こいつら二人だけの計画ではなく新しいパトロンを見つけてその意向で動いているような気もします。

      さすがS-A様、なかなか勘が鋭くていらっしゃる…( ̄ー ̄)ニヤリ
      これから黒百合と百合鴉の二人だけで、あれだけ大勢の人間(ブレイバーズ&シブルリックオーダー)を一度に拉致監禁する作戦を決行するのはさすがに無理がありますからね。
      おそらく背後に大掛かりなバックアップを行う組織と手を組んでいるのは確実かと……。

      > 彼も面子があるので当然このままでは終わらないでしょうし、むしろ彼が今エピソードのキーパーソンになりそうですね。

      相棒のリネアちゃんも捕まってしまい、段十郎も無事に落とし穴から脱出できたとしてもさすがに自分一人だけではキツイでしょうから、いよいよブレイバーズとライトシーカーの共闘という展開が視野に入って来ると思います。

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