ある日、寺瀬詩郎は、天岸アンジェリカ愛優美と千隼祐一郎と一緒に星愛怜美花のバドミントンの試合に応援に出かけるが、その怜美花が試合後の更衣室ロッカールームから悲鳴と共に姿を消した。
怜美花の行方を追った詩郎もまた、スパルトイ・S級部隊竜牙のブライアン=ノーランに狙撃されて海に転落し行方不明に！？
竜牙のアジトでは
背景は、Stable Diffusion Onlineで生成しました。
軍産複合体傘下の秘密傭兵部隊スパルトイのS級部隊竜牙(ドラゴントゥース)によって誘拐された星愛怜美花は、彼らの秘密アジトの倉庫に監禁されていた。バドミントンのユニフォームを着た姿のまま縛られた両手を天井から吊るされ、口は喋れないようにガムテープで塞がれている。
「んっ、んんーっ！！んんーっ！！（どうして私がこんな目に？ ここは一体何処なの？ あの人たちは誰？ 誰か、助けて……）」
一方別室では、竜牙の一員クリストファー=デーヴィスが部下たちを率いつつ待機していたが、そこへ同じく竜牙の一員であるブライアン=ノーランが戻って来た。
「思ったよりも早かったな？ 例のブレイバーズは片付けて来たのか？」
「抜かりはない。今頃奴は海の藻屑だ。あえて死体の確認作業は省いてきたがな。それでいいんだよな？…ミス天山」
ブライアンが視線をチラッと向けた先には、Mr.unknounに仕える忠実なるメイド・天山桜桃がいた。
「ええ、結構です。あえて不確定要素を残しておくことでゲーム性が高まることを、我が主も望んでおられます」
「まったく、年寄りが道楽で考えることは分からんな…」
「ブライアン！ 言葉が過ぎるぞッ！」
ブライアンがボソッと本音を呟いたのを、クリストファーが慌てて制止するが、桜桃はニコニコ笑いながら構わず続ける。
「…いえいえ、構いませんよ。我が主は寛大な御方ですから。今はそれよりも次のフェーズへと移行しましょう」
取引
翌日、星愛家に娘の怜美花と引き換えに身代金500万円を要求する脅迫メッセージが届けられ、犯人からは身代金の受け渡し人に怜美花の彼氏である千隼祐一郎が指名されて来た。
500万と言う身代金の額は星愛家のような一般中流家庭では大変な出費だろうが、それでも営利誘拐の相場として考えれば額が少なすぎる。しかも体育館の下に誰にも気づかれずにいつの間にか地下通路を掘り進めるような誘拐犯だ。単独犯とは考えづらいし、大規模な組織による犯行と考えるのが自然だ。事前の工作にかかった経費を考えると、とても500万では元は取れないだろう。
つまり犯人グループの目的は、金ではない。
「これはブレイバーズに対する挑戦ね」
ブレイバーズ副長官・仲里深雪はこう推理する。おそらく先日サッカー場から愛優美を誘拐した者たちと、怜美花を誘拐した一味は同一の犯行グループだ。
「もしかしてボクのせい…？ ボクのせいで怜美花さんが危険な目に…！」
「落ち着いて愛優美さん。決して貴女のせいなんかじゃないわ！」
怜美花が狙われたのは自分の知り合いだったからではないか？と自分を責める愛優美を、稲垣千秋は傍で懸命に慰める。
怜美花が人質に取られている現状では、敵の真の目的が明らかになるまでは迂闊には手を出せない。連絡が途絶えた詩郎の安否も心配だが、深雪の指示の下、今は人質救出を優先しつつ、ブレイバーズは地元の滋賀県警に協力しながら祐一郎の護衛に専念することになった。
身代金が詰め込まれたアタッシュケースを片手に持ち、犯人側から指定された公園の道路脇で一人で待つ祐一郎。そこへ一台の黒塗りの高級車が近づいてゆっくりと停車する。その助手席には縛られている怜美花が座っていた。
運転手の黒服男と車内背景は、Leonardo.AiのモデルLeonardo Anime XLで生成しました。
「んぐぐっ！！んむむーっ！！」
「…れ、怜美花！？」
全身に緊張が走る祐一郎は、事前の捜査当局との打ち合わせ通り、冷静に落ち着いてアタッシュケースを差し出そうとする。
「この通り金なら持ってきた！ 早く怜美花を自由にしてくれ！」
「ここではダメだ。そのアタッシュケースと一緒にお前も後部座席に乗り込め」
「えっ…？」
「早くしろ」
「わ、分かった…」
運転手の男に言われるがまま、車の後部座席に乗り込む祐一郎。
「おい、祐一郎さんも一緒に車に乗せられて出発したぞ？」
「一体どういうことかしら…？」
「ここで考えても仕方ない。後を追うぞ！」
公園利用客の一般市民に紛れて祐一郎を監視していたブレイバーズの獅場俊一と稲垣千秋、そして県警の誘拐事件対策班の刑事たちは、密かに尾行を開始した。
帰って来た石鼠
ここは海外にあるスパルトイの秘密拠点の一つ、日夜、戦闘用サイボーグ開発を行っている人体改造科学研究所である。今ここで、一人の女性戦闘用サイボーグの強化再生手術が完了しようとしていた。
「ご気分はいかが？ ミス石鼠」
スパルトイ・S級部隊竜牙の士官アレクシア=バーンズは、手術台から解放され目覚めたばかりの「石鼠」と呼ばれた女サイボーグに声をかける。
背景、石鼠、科学者の後ろ姿は、Leonardo.AiのモデルDreamshaper v7で生成しました。
「さいっ………こう～の気分ねッ！！ なんか長年の憑き物が取れたみたいでさ～♪ 早くクソリア充どもを潰してやりたくてウズウズしてんのさww」
「それは何よりだわ。早速だけど仕事よ」
アレクシアは女サイボーグに仕事内容を記したファイルを手渡す。
「ふ～ん、ふむふむ…ところでギャラは用意してくれてんのよね？」
「ええ勿論よ。そのファイルにも提示してある通り、貴女の満足の行く額をこちらでご用意させていただくわ」
「フフフッ…決まったね。そんじゃあちょっくら行ってくるわ！」
この女サイボーグこそ、かつてベラドンナやおかめ党など幾多の悪の組織を渡り歩き、おかめ党壊滅以降は行方不明となっていたベラドンナの元狩人（ハンター）、石鼠その人であった。
つづく。
コメント
怜美花ちゃんの吊るされた姿がまた、色っぽくて素敵です…って言うか、怜美花ちゃんってスタイル他の女の子より良さげに見えるのは気のせいでしょうか…？
なるほど…詩郎くんを確実にぶ〇さなかったのはMr.unknounの指示でしたか、とことん遊んでやがりますねあのジジイ…
＞「まったく、年寄りが道楽で考えることは分からんな…」
ごもっとも…
桜桃さんも武装メイドから女幹部へとクラスチェンジしてんじゃないかってぐらいの雰囲気出してきてますね～、重鎮オーラがでてますね！
怜美花ちゃんの身代金500万…桁が１つ間違ってますよね…舐めてんのか…
確かにこれはブレイバーズと遊びたいだけって感じですよね～
＞「もしかしてボクのせい…？ ボクのせいで怜美花さんが危険な目に…！」
愛優美ちゃんを誘拐した犯人と同じと推理した深雪さんの話を聞いて、責任を感じてしまう愛優美ちゃん、元気な美少女を曇らすの…悪くない…(変態か！
そして500万を運んだ祐一郎くん、お金を渡して怜美花ちゃん解放してもらってはい終わりではなく…一緒に連れていかれることに…なんとか後を追うブレイバーズと警察だが…これ撒かれるフラグですね…
それにしても、金を受け取りに来た車の運転手…強者オーラが凄いんですけど(笑
そして所変わってどこぞの研究所…
スパルトイ・S級部隊竜牙の士官アレクシア=バーンズの前に立つサイボーグの女は…
元ベラドンナハンターの石鼠！？生きとったんかワレ
まあ、そろそろどこかで出さないといけないかなとか考えてはいたのですが、良いタイミングで帰ってきてくれましたね
再就職先決まっておめでとう！ピッタシのところに就職しましたね～、まあ口ぶりからしてパートタイムっぽいですけどね！
とにかく元気そうで何より、いつも以上にテンション高いようで、
石鼠姐さんがどんな活躍してくれるのか楽しみですね！
> 怜美花ちゃんの吊るされた姿がまた、色っぽくて素敵です…って言うか、怜美花ちゃんってスタイル他の女の子より良さげに見えるのは気のせいでしょうか…？
やはり女子大生キャラには、女子高生キャラにはない色気があるのでしょうか…。天帆美空ちゃんも女子大生ですが、髪型がツインテールな分、怜美花ちゃんよりも幼く見える点はあるのかもしれませんね。
> 愛優美ちゃんを誘拐した犯人と同じと推理した深雪さんの話を聞いて、責任を感じてしまう愛優美ちゃん、元気な美少女を曇らすの…悪くない…(変態か！
さて、シナリオ冒頭では愛優美ちゃんがせっかくサカユニを着た状態で誘拐されたのに、次の回であっさり救出されてしまって肩透かしを食らった方も多いかとは存じますが、せっかく美少女がいい感じで罪悪感に苛まれて曇ってきましたので、彼女には再び狙われてもらいますか(￣ー￣)ﾆﾔﾘ
> まあ、そろそろどこかで出さないといけないかなとか考えてはいたのですが、良いタイミングで帰ってきてくれましたね
いよいよ石鼠姐さんの逆襲の始まりです。ご期待ください。
＞「ええ、結構です。あえて不確定要素を残しておくことでゲーム性が高まることを、我が主も望んでおられます」
あえて死体確認をせず不確定要素として楽しむMr.unknoun殿、足元をすくわれますよ、と言われても釈迦に説法といったところでしょうね。そして、遂に石鼠さんが帰って来たアアアアーーッ‼スパルトイに拾われていたとは…。しかもサイボーグに強化までされて…。今回彼女がどんな役割を演じるのか楽しみになってきました。
> 遂に石鼠さんが帰って来たアアアアーーッ‼スパルトイに拾われていたとは…。しかもサイボーグに強化までされて…。今回彼女がどんな役割を演じるのか楽しみになってきました。
石鼠姐さん、意外に人気があるみたいでよかったです(^^♪
当ブログのオリキャラたちは、管理人の青春ラブコメ好きな傾向もあり、リア充カップルが多いですからね。きっと彼（彼女）らを恐怖のどん底に落とし込んでくれることでしょう。フフフッ…。
別組織で蘇生手術を得て復活・・・某へドリアン女王を髣髴とさせますね。あちらは、結局本来の宿敵と相まみえることなく人工心臓の限界が来てしまいましたが、石鼠様の場合は・・・！？
石鼠姐さんが穏便且つスムーズにスパルトイに転籍できたのは、偏にMr.unknounの力によるものと考えてよいでしょう。そんな石鼠姐さんが学生報道部と再び相まみえるかどうかは、まだ分かりません（…というか、もう一介の報道サークルの学生にどうにかできる存在じゃありませんよ。石鼠姐さんは…💦）(;^_^A アセアセ・・・