BRAVERS EDITION　episode.121

沢渡優香、錦織佳代、稲垣千秋、クリストフォロ=エヴァルド=コルティノーヴィス3世、安城アリアドネ明日香たち5人は、「地下迷宮ダンジョン」でバラバラになってしまったが、八雲睦美も加えて徐々に再合流を果たして行く。

※chatGPTで生成した文章に、一部編集を加えております。

再合流

　――佳代の手から、ついに力が抜け落ちた。
「…も、もうダメ！」
　握っていたクリスの右手に引っ張られるように、佳代諸共二人の身体は同時に奈落へと引きずり込まれる。

「キャアアッ！！」
「うわああッッ！！」

　暗い落とし穴の底へ、急速に迫る影。だが次の瞬間、銀の羽音が空気を裂いた。

「……ブレイブシフト！ スワローレギウス、パワードモード！」

　煌めく翼を広げ、蒼い光の残像を伴って現れたのは、スワローレギウスだった。飛行能力を最大限に生かし、落下途中の二人を両脇からしっかりと抱え込む。

「二人とも、もう大丈夫です！」

　その声を聞いた瞬間、佳代とクリスの胸に安堵が広がった。

　羽ばたきと共に舞い上がり、落とし穴から脱出したスワローレギウスは、軽やかに地面に着地。二人を安全に降ろすと、光が弾けるように装甲が解け、稲垣千秋の姿へと戻った。

「危ないところだったわ。ありがとう、千秋ちゃん！」
　佳代は汗を拭いながら、心からの感謝を口にする。そこへ少し遅れて安城アリアドネ明日香と八雲睦美が駆けつけてきた。

「間に合ってよかったです」
　千秋は小さく息を整え、微笑んだ。

「……でも、どうして睦美さんまでここに？」
　クリスが問いかける。

「詳しい話は追々……まずは全員、無事でよかったわね」
　睦美は周囲を見回しながら、表情を緩めた。

　こうして――錦織佳代、稲垣千秋、クリストフォロ=エヴァルド=コルティノーヴィス3世、安城アリアドネ明日香、八雲睦美。五人の仲間がついに合流を果たした。

　だが、まだ全員が揃ったわけではない。
　地下迷宮のどこかに、沢渡優香が囚われているはずだった。

　救出すべき最後の仲間の姿を思い描きながら、五人は互いに視線を交わした。
　その表情には疲労よりも、むしろ強い決意が浮かんでいた。

「行きましょう。優香さんを助けに」

　千秋の一言を合図に、彼らは再び迷宮の奥深くへと歩みを進めるのだった――。

潜入

　安土市の中心にそびえる、鋼鉄とガラスで造られた巨大な要塞――ブレイバーズ本部「セントリネル・ハブ」。その地下区画の無人回廊を、ひとりの女が音もなく駆け抜けていた。

　漆黒のボディスーツに身を包み、濃紫の長い髪を揺らす女――天山桜桃。
　普段は「ご主人様」たるMr.unknounに仕える上品なメイド。だが今の彼女は、もう一つの顔――害虫駆除人としての冷酷な戦闘工作員の姿をしていた。

　「……ふふ。やはり留守にしている間隙を突くのが一番ですわね」
　桜桃は端末に仕込んだ魔導的プログラムを走らせ、センサーの死角を的確に突きながら進んでいく。

　目的は二つ。
　一つは、海底移動要塞〈ブレイバーベース〉に関する機密情報の入手。
　もう一つは、宇宙戦艦〈ラ・クーロンヌ・セレスト〉の過去の航路データと武装仕様を盗み出すこと。

　全ては――ネオブラックマフィアとMr.unknounによる共同作戦のために。
　堰合幹事長の誘拐、縄抜け脱出訓練といった「茶番」も、この潜入のために張られた煙幕に過ぎなかった（決してデスクローン総統の趣味と実益のためだけではなかったのだ）。ブレイバーズの主だったメンバーが外に出払っている今こそチャンス！

　「ご主人様……桜桃は必ず、成果を持ち帰ります」
　そう呟く彼女の瞳は、かつて「山桜桃姫ゆすらひめ」と呼ばれた頃の鋭さを宿していた。だが本人にその記憶は無い。記憶の空白を埋めるのは、Mr.unknounへの盲目的な忠誠心だけ。

　不意に、背後の通路を警備用ドローンが通り過ぎた。桜桃は壁際に溶け込み、呼吸さえ殺す。次の瞬間、腰の鞘から短剣を抜き、ドローンのセンサー部へと閃光のごとく突き立てた。
　電子音を漏らして沈黙するドローン。桜桃は無言で刃を振り払い、再び前進を始める。

　暗闇と機械仕掛けの要塞の奥深く。
　桜桃の胸にはただ一つ――「ご主人様のために」という想いしか残っていなかった。

（つづく）

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