重機装士ヴァルダーこと海防大学工学部1年生の皆上遼馬は、ブレイバーズ長官の牧村光平から若手女優・琴川玲奈の護衛を命じられる。
※chatGPTで生成した文章に、一部編集を加えております。
撮影風景
大咲山キャンプ公園――。
澄み渡る青空の下、緑に囲まれたテニスコートでは撮影スタッフたちが慌ただしく動き回っていた。
照明機材が設置され、カメラマンたちがレンズを構える。

コートの中央には、テニスウェア姿の琴川玲奈が立っていた。
赤いポロシャツに白いスコート。手にはラケット。
爽やかな笑顔を浮かべながら、軽く身体をひねり、サーブのポーズを決める。
「いいですね玲奈さん! そのままもう一枚いきます!」
パシャッ、パシャッ、とシャッター音が連続して響く。
テニスコートの外、フェンス越しにその様子を見学している三人の姿があった。
「へぇ……」
遼馬は腕を組みながら感心したように呟いた。
「さすが人気アイドルだな。カメラ向けられても全然緊張してない」
早弥香も頷く。
「表情の作り方が自然よね。さすがプロって感じ」
基樹はカメラマンたちを見ながら小声で言った。
「しかし……あんなにカメラ向けられたら、俺だったら三秒で逃げ出すわ」
「お前はそもそも被写体になる機会がないだろ」
遼馬が呆れたように返したその時。
「はい、OKです! ここで休憩入りまーす!」
監督の声が響いた。
スタッフたちが一斉に緊張を解き、機材のチェックを始める。
しばらくして、私服に着替えた玲奈がこちらへ歩いて来た。
「30分休憩だそうです」
柔らかな笑顔で言う。
「一息入れましょう」
遼馬は軽く頷いた。
「俺が何か自販機で飲み物でも買ってくるよ」
だがその前に、基樹が手を挙げた。
「いや、俺が行くよ」
そして遼馬の肩を軽く叩く。
「遼馬はここに残れ。護衛が玲奈さんから離れたらマズいだろ」
「ああ……」
遼馬は少し考えてから頷いた。
「悪いな。じゃあ頼むぜ」
「了解」
基樹は手をひらひら振りながら、自販機のある林の方へ歩いていった。
――こうして、三人だけがその場に残った。
ふと玲奈が、少し楽しそうな表情で二人を見比べた。
「つかぬ事をお聞きしますけど」
遼馬と早弥香が同時に顔を向ける。
「遼馬さんと早弥香さんって……」
玲奈はくすっと微笑んだ。
「もしかして、付き合ってらっしゃるんですか?」
「えっ!?」
遼馬の声が裏返った。
隣を見ると、早弥香も同じように顔を真っ赤にしている。
「い、いや……その……」
「べ、別に……!」
二人はしどろもどろになる。
その様子を見て、玲奈は思わず笑ってしまった。
「やっぱり付き合ってらっしゃるんですね」
「いや、その……」
遼馬は耳まで真っ赤になっている。
玲奈は優しく言った。
「隠さなくてもいいですよ」
そして、にこっと微笑む。
「私から見ても、お似合いのカップルでしたから」
その言葉に、早弥香はさらに赤くなり、視線を逸らした。
妙に気まずい沈黙が流れる。
――その時だった。
「うわあァァッッ!!」
林の方から、突然悲鳴が響いた。
早弥香がハッと顔を上げる。
「今のは……西沢くん!?」
遼馬の表情が一瞬で引き締まった。
「俺は基樹を見て来る!」
振り向きざま叫ぶ。
「早弥香、玲奈さんを頼む!」
「分かったわ!」
遼馬は全速力で駆け出した。
テニスコート外の自販機に辿り着く。
そこには――
カラン、カラン……
地面に転がる缶ジュース。
四本。
しかし。
「……基樹?」
そこに彼の姿はなかった。
遼馬の背筋に冷たいものが走る。
その瞬間――
「キャアアッ!!」
今度は背後のテニスコートから、二人分の悲鳴が響いた。
「早弥香!?」
遼馬は踵を返し、全速力で戻る。
だが――
そこに広がっていたのは、惨状だった。
撮影スタッフたちが、地面に倒れている。
カメラが転がり、照明が傾いていた。
しかし。
「……早弥香!? 玲奈さん!?」
二人の姿がない。
遼馬は倒れているスタッフの一人に駆け寄った。
「おい、しっかりしろ! 大丈夫か!?」
スタッフは苦しそうに目を開く。
「……い、いきなり……化け物が現れて……」
息も絶え絶えに言う。
「玲奈と……もう一人の女の子を……連れて行った……」
「……何だって!?」
遼馬の目が鋭くなる。
その時だった。
駐車場の方から、エンジン音が響く。
遼馬が振り向く。
ちょうど一台の黒い乗用車が急発進し、砂煙を上げながら公園を飛び出していくところだった。
「……あれかッ!!」
遼馬は全力で駐車場へ走る。
自分のバイクに飛び乗った。
キーを回す。
エンジンが唸りを上げる。
「待ってろ……!」
ヘルメットを被り、アクセルを全開にした。
バイクは咆哮を上げ、
逃走する車を追って道路へ飛び出していった。
追跡
黒い乗用車が山道を唸り声のようなエンジン音とともに疾走していた。

その後部座席には、三人の若者が無理やり押し込まれている。基樹、早弥香、そして玲奈。三人とも両手を背中で縄に縛られ、口にはきつく猿轡を噛まされていた。
揺れる車内で、基樹が必死に体をよじる。
「ん…んうぅッ! んぐッ……!」
隣の早弥香も、縄を引きちぎろうとするかのように身をよじらせる。
「んぅッ…んぐぅぅッ………」
玲奈もまた、悔しげに眉をひそめながら声にならない声を漏らした。
「く…んうくっ…」
だが、三人の抵抗など嘲笑うかのように、助手席に座る怪人レッドペンディクターが豪快に笑い声を上げた。
「グハハハッ!! 上手く行ったな!!」
ハンドルを握る戦闘員が、ふとバッグミラーを覗き込む。次の瞬間、その目が見開かれた。
「……!? レッドペンディクター様、何者かが追って来ます!」
「何ぃッッ!?」
レッドペンディクターが振り向く。つられて、後部座席の三人も必死に体をひねって後方を見た。
山道の彼方――。
一台のバイクが、一直線にこちらへ迫ってくる。

ハンドルを握るのは、遼馬。
必死の形相でアクセルを吹かし、この車を追い詰めようとしている。
早弥香の瞳が大きく見開かれた。
(遼馬……!)
声には出せない。だがその瞳には、確かな希望が宿っていた。
だが、その瞬間――。
「小癪な! これでも食らえ!!」
レッドペンディクターが助手席の窓を開け放ち、体を外へ乗り出した。手にしているのは、巨大なペンのような杖。
その先端が、不気味な光を帯びる。
次の瞬間――
ドシュウッ!!
杖の先端部分がロケット弾のように発射された。
一直線に、遼馬へ向かって。
「――ッ!?」
回避する間もなかった。
ドォォン!!
爆発が起こり、遼馬のバイクを直撃する。
「うわあァァッッ!!」
激しい爆炎の中、バイクは大きく弾き飛ばされた。制御を失った車体はガードレールを越え――そのまま崖下へと転落していく。
その光景を、後部座席の三人は目の前で見てしまった。
「んん――ッ!!」
「んぐぅぅ!!」
「んんッ……!!」
猿轡越しの悲鳴が、車内にこもる。
だが、レッドペンディクターは気にも留めない。
むしろ愉快そうに笑い声を上げた。
「グハハハッ!! 他愛もない!」
そして運転席へ怒鳴る。
「急ぐぞ!」
「キキ―ッ!!」
戦闘員がアクセルを踏み込み、車はさらに速度を上げた。夜の闇を切り裂きながら、そのまま山道の奥へと走り去っていく。
――だが。
遼馬は、死んではいなかった。
崖の中腹。

岩肌から突き出たわずかな出っ張りに、遼馬の手が必死にしがみついていた。
体中は傷だらけ。呼吸も荒い。
下を見れば、谷の底だ。
少しでも力を抜けば、そのまま転落してしまう。
「くっ……!」
歯を食いしばりながら、遼馬は必死に腕に力を込める。
そして、ゆっくりと顔を上げた。
「このまま……やられてたまるか!」
遠く、走り去っていく車のエンジン音がまだかすかに聞こえる。
遼馬の瞳に、強い決意が燃え上がった。
「待ってろ……早弥香、基樹、玲奈さん!」
岩を掴む指先が白くなるほど力がこもる。
「必ず助けてやるからな!!」
遼馬は必死に岩肌へ足をかけ、少しずつ崖をよじ登り始めた。
絶望的状況の中で、孤独な戦いが始まろうとしていた。
(つづく)

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