「目を逸らすな!」
※旅鴉様の試作イラスト 2022/11/11でのコメント欄投稿より引用。
赤毛の女達によって、それぞれ別々の部屋へと連れて行かれた愛優美と音祢。
愛優美の連れて来られたのは鉄格子がはめ込まれた牢屋だった、そこにはこの部屋には不釣り合いな大型のモニターがついていた。
「愛優美ちゃん、音祢ちゃんに会いたいでしょ?なら見せてあげるわ」
牢屋の外から中の愛優美に声をかけながら、赤毛の女がモニターにリモコンを向ける。
モニターには先ほど愛優美が監禁されていた拷問部屋が映しだされ、そこには…
「!?」
先ほどの愛優美と同じように天井から縄で手を吊るされた音祢の姿が映っていた、口はガムテープで塞がれ声も出せないようにされており、音祢はやや顔を俯かせ何かに怯えているようだった。
「ほら~、会いたかったんでしょ?モニター越しにその姿が見れて嬉しいでしょう?」
そう言いながら、悪戯っぽく笑う女。
「これから彼女はどうされちゃうんでしょ?ドキドキしない?」
女はさも楽し気に笑いながら、愛優美にそう訊ねる。
(音祢ちゃん…)
その痛ましい姿に、思わずモニターから目を逸らす愛優美。
「ちょっと~、なんで目を逸らしてるの~、愛しいお友達じゃなかったの?」
そう言いながら口を尖らせる女。
「そっか~、さっき初めて会ったばっかりの子だもんね、どうなってもいっか~、意外と冷たいのね愛優美ちゃん」
そう言いながら女は無線機のような物を取り出す。
「ね~、その女の子、アンタ達が好きに苛めちゃっていいわよ~」
「んんっ!?」
女の言葉に思わず驚き、声を上げる愛優美、そして慌ててモニターに目を向ける。
『そっかグヘヘ…それじゃ遠慮なく…』
『こんな可愛い娘を苛めていいってよ、役得だね~』
モニターのスピーカーから男達の下卑た声が聞えてくる、そしてモニターに新たに姿を現す影。
『んっ!?んんーっ!!むぅーっ!!』
自分に迫ってくる男達に怯えながら、逃れようと激しくもがく音祢、だが縛られた状態ではどうすることも出来ず男達にその体をしっかりと掴まれてしまう。
『んんーんっ!!んむぅーんっ!!』
激しく首を振りながら、泣きじゃくる音祢。
「このままどうなっちゃうのかしらね~音祢ちゃんは?」
そう言いながら呑気にモニターを眺める女。
「んんんっ!!んんむぅむっ!!(やめて!やめさせて!)」
女に向かって叫ぶように声を上げ訴える愛優美、そんな愛優美を見ながらため息をつき答える女。
「だったらしっかり目を逸らさずに見ておくことね、わかった?」
愛優美は目から涙を流しながらコクリと首を縦に振る、それを見て女は無線機に向かって声をかける。
「はいストーップ!そこまで~アナタたちもういいから、下がって」
『なんだよ~今から良いところなんじゃね~かよ!』
『てゆ~か、まだ何もしてねーよ!』
「うるさい、とっとと戻りなさい!ハウス!」
ぶつくさ文句を言う男達に、強い口調で命令をする女、未だ不満そうな男達だったが、よほどこの女が恐いのか、渋々画面の外へと消えていった。
「あんな可愛い子、あんな奴らに苛めさせるのってなんか腹立つわ、私が直々に可愛がってあげないとね」
そう言いながら再び愛優美に目を向ける女。
「いい愛優美ちゃん、今度はちゃんと見ておくのよ、悪い音祢ちゃんがオシオキされるところを、愛優美ちゃんのことはあっちからもちゃんと監視してるからね」
そう言いながら女が指を差す、牢屋の天井にはしっかりと監視カメラが設置され、こちらに向かってレンズを向けていた。
「今度目を逸らしたら、音祢ちゃんのオシオキがもっと激しいものになるからね、覚えておきなさい」
そう言いながら立ち去っていく女、向かった先は音祢が監禁されている拷問部屋だった。
「んん…んっぐっ…」
嗚咽を漏らし涙を流す愛優美、これから音祢が酷い目に遭う姿を無理矢理見せ続けられることとなる、それは愛優美とってとても辛い時間だった。
新たな侵入者
綾塚音祢がこれから惨い目に遭わせられるかもしれないという状況を牢屋の中の天岸アンジェリカ愛優美が強制的に鑑賞させられ、囚われの彼女たちを救出すべく地下室へと突き進む孝森祐宜と恋中七香の前に、あの赤毛の女が差し向けた猟犬【ヘルハウンド】メアリーが立ちはだかっている頃、別口からまた新たな侵入者が!?
洋館警備の黒服男たちによって分厚く硬いチェーンで捕縛されたかに思われたその侵入者の青年は、いとも簡単にその鎖を引き千切って見せた!
「…き、貴様ッ、化け物かッ!?💦」
「フッ、この程度で俺を捕まえたつもりかよ? 笑わせるぜッ!」( ̄ー ̄)ニヤリ
黒服男たちをまとめて倒した謎の青年は、天岸アンジェリカ愛優美がいる牢屋へと着実に近づいている。彼の名は「寺瀬 詩郎」。おかめ党によって肉体の中身を機械へと改造されたサイボーグソルジャーである。
コメント
>彼の名は「寺瀬 詩郎てらせ しろう」。おかめ党によって肉体の中身を機械へと改造されたサイボーグソルジャーである。
やっぱり寺瀬でしたか、しかも結構やばい人間(?)だった!!
てっきり、祐宜くんの相手ですから術師系かと思いましたが、意外なところからきましたね。
寺瀬姉弟と検非違使の関係も気になるところですね~、確か2人の親父はとんでもない奴だったような…
さて…祐宜くんと七香ちゃんの前に立ちはだかるメアリー、そしてメアリーVS祐宜くん、そしてその間に音祢ちゃんを助けに向かった七香ちゃん、そこに待ち受けていたのは…プロセルピナでしょうね、時間があったらもっと書きたかったのですが…明日早いのでスミマセン!
というわけで…メアリー相手でも手一杯なのにここでサイボーグソルジャーはきついでしょうから、Mr.Unkownより刺客を送りましょうかね、
ちなみに彼女の対応優先順位は おかめ党一派>祐宜くん>女の子達 となっております。
「害虫駆除をお願いします」
燭台の蝋燭だけの光で照らされたアンティークな部屋、古風な椅子に腰かけながら1人の老紳士がテーブルに置かれたベルを鳴らす。
「お呼びでしょうかご主人様」
老紳士のもとに濃い紫色の髪をした1人のメイドが姿を現す。
「お願い事がありましてね、少々危険な仕事になるかもしれませんが」
「ご主人様のご命令とあらばどんな事でもお受け致します」
そう言いながら老紳士に恭しく頭を下げるメイド。
「あの宝物を置いている屋敷にですね、数匹の虫が入って来てまして、それが危険な毒虫でして、一匹は外部の雇った人間達でなんとかなるやもしれませんが…もう一匹が少々厄介になりそうでしてね、頼んでいる業者だけでは手に余るやもしれません、そこで貴女にお願いしたいと思うのですが」
「お安い御用です、ところでそれはどのような虫でしょうか、ご主人様が気にされるほどの虫でしょうから」
「おかめ党と言う虫です、これが少々困った虫でして…」
そう言いながらメイドの表情を窺う老紳士。
「奇妙な名前の虫ですね、困ったものです…どうしてでしょうか、その名を聞くと…心なし私も腹が立ってきました」
「そうですか、貴女もそう思いますか」
そう言いながら、笑みを浮かべる老紳士。
「ではお願いしますね、どんな虫か見たいので生け捕りが理想ではありますが、難しいようでしたら●処分して頂いて結構ですので」
「畏まりました、では直ちに…」
そう言いながら動き出そうとするメイドに「少々お待ちを」と制止する老紳士。
「これを持っていってください」
そう言いながら、傍らに立つプラチナブロンド執事に手で合図を送る老紳士。
執事は手に持った物をメイドに渡す、それは赤い鞘に鞘に収まった一振りの刀だ。
「これは…?」
「五郎入道正宗です、貴女に貸与します」
「そ…そんな高価な刀を…私には…」
「いえ、今の貴女には使いこなせる筈です、あれから貴女も随分と腕を上げられましたから」
そう言いながら、未だ遠慮がちなメイドの手を老紳士は固く握りしめる。
「必ず仕留めてきてくださいね」
その老紳士の言葉に覚悟を決めたメイドは、目を輝かせ大きく頷き言った。
「はい、必ずや!」
そして今度こそ老紳士の前から姿を消すメイド。
「宜しいのですか本当に?」
プラチナブロンドの執事が、遠慮がちに老紳士にたずねる。
「大丈夫でしょう、彼女も随分と逞しく…」
「いえ、そうではなく…彼女がおかめ党の人間と対峙して…」
「確かに彼女の事を知っている人間が相手かもしれませんね」
「だとしたら、その人間の言葉で彼女の記憶が…」
「戻るかもしれませんし、戻らないにしても何かしら彼女の精神に影響があるやもしれません、それでも試してみたいのですよ、彼女が真に私の部下になったのかをね」
そう言いながら、悪戯っぽく笑う老紳士。
「そう言いながら、半分は嫌がらせですよね…あの男に対する」
呆れたとばかりに溜息をつく執事。
「現幹部VS旧幹部、好カードになると思いませんか?」
> やっぱり寺瀬でしたか、しかも結構やばい人間(?)だった!!
彼は先に姿を消した姉を追ううちにおかめ党に魂を売り人間を捨て去ったことで、永遠の若さと美しいままの肉体を手に入れたのです( ̄ー ̄)ニヤリ
その辺の詳しい経緯については、いずれまた後日に。
詩郎「御前、本当は俺の過去設定、まだ何も考えてないんだろう~?」(¬ω¬)
> 寺瀬姉弟と検非違使の関係も気になるところですね~、確か2人の親父はとんでもない奴だったような…
確か寺瀬父の設定は「事業に失敗した父は飲んだくれの生活を送り、それに愛想をつかした母は夫と娘(と息子)を捨てて蒸発」でしたね。子供を捨てて家を出て行く母親の方も大概ですが、寺瀬父没落の原因には検非違使が何らかの形で関与していた(あるいは詩郎に「検非違使が絡んでいた」と誤解されるような出来事があった)のかもしれませんね。
> というわけで…メアリー相手でも手一杯なのにここでサイボーグソルジャーはきついでしょうから、Mr.Unkownより刺客を送りましょうかね、
ついに山桜桃姫キタ━━━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━━━!!
おっと……今は天山桃桜でしたね(すみません。ところで「天山桃桜」って、何て読むんでしたっけ…?💦)。
いいでしょう。よい機会です。ここで裏切者を始末してご覧に入れましょう!
さあ、いつどこからでもかかってらっしゃい!!
詩郎「あのー、実際に戦うのは俺なんだけどなぁ……💦」
>今は天山桃桜でしたね(すみません。ところで「天山桃桜」って、何て読むんでしたっけ…?💦)
天山 桜桃(あまやま おと)という名前にしました、ちなみにガッツリ記憶喪失です。
当時の傲岸不遜な態度や古風な喋り方がなくなり礼儀正しい女性になってますが、敵対する相手には慇懃無礼な感じですね、別人のような性格になってますが眼光の鋭さはむしろ昔以上、尚且つ剣術の腕も上がってます、昔の仕置きや切り捨てられた記憶が片隅に残っているのかおかめ党への敵対心がやや強いですね…ってな感じにまで変えちゃって良かったでしょうか?
スタイルはどうしようか思案しましたが、昔の巫女服っぽいのを意味も解らず着るのも良いかなって思ったのですが(そのまま挿絵で使ってくださりそうですし)、ここはメイドが刀を振り回すのもありかな~って思ったのですが(画像は脳内で変換ということで)…良かったでしょうか…?
> 当時の傲岸不遜な態度や古風な喋り方がなくなり礼儀正しい女性になってますが、敵対する相手には慇懃無礼な感じですね、別人のような性格になってますが眼光の鋭さはむしろ昔以上、尚且つ剣術の腕も上がってます、昔の仕置きや切り捨てられた記憶が片隅に残っているのかおかめ党への敵対心がやや強いですね…ってな感じにまで変えちゃって良かったでしょうか?
もうお譲りしたキャラクターですので、存分に変えちゃってください(^^)