異界に繋がる謎の無人駅『かんなづき駅』に電車から降りてしまった女子大生・星愛怜美花。彼女は同じく異界に迷い込んでいた少女・琴川玲奈に助けられるが、2人が帰り着いた隠れ家には、すでに邪悪なアヤカシたちが先回りしていた。どうやら玲奈の仲間たちは皆アヤカシに捕まってしまったようだ。怜美花と玲奈もたちまち捕らえられ、改めて山の主への生贄として捧げられることになってしまった。
「っ…ぐぅ…ううぅんっ…!!」
「ぅんん…むぅうぅ…んんんぅっ…!!」
2人ともテープで口を塞がれ、山の主を祀る祠の前に両手を吊るされている。そんな彼女たちの窮地を救ったのが、怜美花の同じ大学に通うボーイフレンドでもある千隼祐一郎であった。
「怜美花、無事かッ!? 今解いてやるからなッ! それと誰だか知らないがアンタも!」
「ふぅーっ、怜美花さんのお知り合いの方ですね? どうもありがとうございます」
「祐一郎、助けに来てくれたのね! 嬉しい…。でもどうやってここへ!?」
「実は俺はガキの頃、一度ここへ来たことがあるんだ」
祐一郎の話によると、小学生の頃にかんなづき駅に迷い込み、その後山の主から助けてもらって現世へと戻れたらしい。
「その時に山の主様からもらったのが、この守り石さ」
祐一郎は着ているジャケットの胸ポケットから手のひらサイズの光る石を取り出した。これがかんなづき駅の世界と現世へと繋ぐ道標となり、お互いの世界を行き来できるらしい。祐一郎は成長して大学生になった今でもその石を大事に持っていたのだ。
「ちょっと待って! 山の主って言ったらアタシたちを食べようとしてた悪の親玉でしょ?」
「きっとその山の主は偽物だ。本物の山の主様はきっとどこかに閉じ込められているんだ!」
その後、怜美花と玲奈と祐一郎の3人は偽の山の主を退治に向かい、案の定返り討ちに遭いそうになりピンチに陥るのだが、実は玲奈の正体こそが本物の山の主の化身であり、祐一郎の持ってきた守り石のおかげで本来の力を取り戻し、見事邪悪な偽者の山の主を撃退。祐一郎と怜美花は本当の山の主(玲奈)のおかげで無事に現世へと帰還出来てハッピーエンドとなるのだが、その部分は割愛します(;^_^A
END
コメント
かんなづき駅完結お疲れ様です!
ストーリー構成が素晴らしいですね、なぜ祐一郎がこの場所に来ることが出来たのか、
昔ここに迷い込んだ時、本物の主に導かれ元の世界に帰ることが出来たという設定が良いですね~
怜美花ちゃんを助けにきた祐一郎くん、玲奈ちゃんの姿をした本物の主(女神だと想像します)は、立派になった彼の姿をどんな気持ちで見ていたのでしょうか?
まあDIDメインですからね、ラスボス対決は割愛するのは致し方ないですが、ちょっと見てみたかった気がします、ピンチで倒れる祐一郎くんの目の前で本来の姿を現す光に包まれた美しい本物の主、最高のクライマックスだと思いませんか?
やっぱり怜美花ちゃんに最初に声をかけたのはこの本物の主なのでしょうね、さて…その頃本物の玲奈ちゃんは…?
> まあDIDメインですからね、ラスボス対決は割愛するのは致し方ないですが、ちょっと見てみたかった気がします、ピンチで倒れる祐一郎くんの目の前で本来の姿を現す光に包まれた美しい本物の主、最高のクライマックスだと思いませんか?
もし文章化を実現できていれば涙なしには語れない感動の名場面になったと思いますが、どうか文才のない管理人をお許しください。m(_ _)m
> さて…その頃本物の玲奈ちゃんは…?
えっ!…本物の玲奈ちゃんですって!?💦
ということは、あの善なる山の主とは別に本物の琴川玲奈が存在し、彼女がどこかにまだ囚われていると!?
今回のイラストにあったような手首縛り&吊るされ・・・は、次回作で登場予定です。まだイラスト化はしていただいてないですが・・・(;´・ω・)
山の主の正体が、まさかの・・・な超展開でしたね。
> 今回のイラストにあったような手首縛り&吊るされ・・・は、次回作で登場予定です。まだイラスト化はしていただいてないですが・・・(;´・ω・)
以前にTwitterでお見掛けしたアカウント名えのきさん(というお名前だったと記憶しておりますが…)をモデルにしたと思しき「手首縛り&吊るされたセーラー服の女の子」のイラストが超可愛かったです。今回記事での星愛怜美花と琴川玲奈のイラストも、そのイラストの女の子を構図のモデルにしてもらい作成してもらったものです。
祐一郎君がかんなづき駅について何か知っていると思っていたら一度来たことがあって本物の山の主様の導きで帰ることが出来ていたんですね。そしてそれ以上に意外性を持っていたのが玲奈ちゃんが山の主の化身だったというところでしたね。前回アヤカシの生態について知っていたのはその伏線といったところでしょうか。
さて、偽物の山の主の正体ですが以下のように考察してみました。
大学生、若しくは若手の研究者が異世界の存在を主張するも受け入れられずに鬱屈を抱えていたある日、かんなづき駅を経由して異世界に入り込んだ後征服欲に駆られて本物の山の主を幽閉、バイオテクノロジーの素養を生かして作り上げたモンスターを山の主に仕立て、自分は黒幕として振舞っていたという物ですが如何でしょうか。
> 大学生、若しくは若手の研究者が異世界の存在を主張するも受け入れられずに鬱屈を抱えていたある日、かんなづき駅を経由して異世界に入り込んだ後征服欲に駆られて本物の山の主を幽閉、バイオテクノロジーの素養を生かして作り上げたモンスターを山の主に仕立て、自分は黒幕として振舞っていたという物ですが如何でしょうか。
まさか偽山の主にそんな黒幕がいたとは!?
だとしたら今回黒幕は取り逃がしてしまったことになると思いますが、またどこぞで悪事を画策して、誰か別のキャラがそれに巻き込まれて捕まってしまう可能性が大ですね。
新キャラたちのイラストの発注が遅れているので(手の空いている絵師様が見つからず、まだ発注すら出来ていない段階)、再びTEAM FRIENDSの面々にしばらく頑張ってもらおうかな?と構想中です。