夜空に輝く一等星 第28話

イラスト

サバゲ―サークル「DRYADES」の新規加入メンバーである上江洲紗樹は、夜に自宅近くで変質者に襲われたところを星彩のルミナに救われた。それ以来、紗樹はルミナの熱烈なファンとなる。
しかしその後、女子大生を狙った新たな拉致監禁事件が発生。アスカロン財団加藤段十郎喫茶店Lilyに姿を現し、またDRYADES代表を務める羽鳥瑠璃華の発案で学生たちによる自発的な夜間パトロールも始まり、事態は俄かに動き出す。

加藤段十郎も敵のアジトの一つの廃墟ホテルで鷹松優姫リネア=フリーデン=ヴァイサー、星彩のルミナと合流して、囚われていた別城寿莉愛を救出した。優姫と笹南侑衣梨の電話内容を聞いていた瑠璃華は、先走って単身で廃工場へと向かってしまう。侑衣梨とエターナルライバルエターナルフレンドの怪盗紳士コンビ、星彩のルミナ、段十郎とリネアも現場に到着し、いよいよクライマックスへ!

※chatGPTで生成した文章に、一部編集を加えております。

音祢と紗樹の救出

薄暗い廃工場の一室。

埃をかぶった暗い空間に監禁されていた二人の少女――
綾塚音祢と、上江州紗樹は、ようやく自由の身となっていた。

ロープはすでに解かれ、口のガムテープも外されている。

その目の前に立っているのは、黒いタキシード姿の怪盗紳士コンビ――
エターナルライバルとエターナルフレンド。

そしてもう一人。

星の光をまとった、小さな魔法少女の姿があった。

「……本当に……」

紗樹の瞳が、ぱっと輝く。

「ルミナ様だぁぁっ!!」

次の瞬間だった。

「嬉しい!助けに来てくださったんですね!
私、きっと来てくれるって信じてました~♪」

勢いよく飛びつくように、紗樹は星彩のルミナの身体に抱きつき、そのまま頬ずりまで始めてしまう。

星彩のルミナに抱き着いている上江州里恵は、Dreamina: Create realistic talking avatars with AI avatar generatorで生成しました。

「ルミナ様~っ、あぁ……尊い……」

「ちょ、ちょっと……!やめて……っ!」

ルミナは明らかに引きつった笑顔を浮かべ、必死に距離を取ろうともがいていた。

(や、やめて……!本気でやめて……!)

――なぜなら。

ルミナの正体は、紗樹と同じサバゲーチーム《DRYADES》のメンバーであり、
しかも普段は口を開けばケンカになる、あの柏葉美佳なのだから。

犬猿の仲。

その相手に、今こうして全力で頬ずりされている現実は、精神的にかなりきつい。

しかし――

当の紗樹は、まったく気づいていなかった。

ただひたすら、憧れの魔法少女に抱きついて感激しているだけだった。

一方で。

少し離れた場所では、綾塚音祢が、静かにエターナルライバルの方を見つめていた。

「……彩人くん……」

小さく、けれどはっきりとした声。

「助けに来てくれたんですね。ありがとうございます……」

その言葉に、ライバル――逢沢彩人は、ほんの一瞬だけ言葉に詰まり、そして照れたように視線を逸らす。

「……綾塚さん……」

二人の視線が重なる。

騒がしい廃工場の中とは思えないほど、そこだけ空気が柔らかくなった。

――が。

その空気を、わざとらしい咳払いが切り裂いた。

「……コホン」

エターナルフレンドが、腕を組んだまま口を開く。

「あー、その……
お互いいい雰囲気のところ悪いんだけどさ」

ちらりと音祢と彩人を見てから、真面目な声で続ける。

「綾塚。
里恵さんとか、優さんたちを、この辺で見かけなかったか?」

その瞬間。

ルミナに抱きついたままだった紗樹が、はっとして顔を上げた。

「……え?」

「……うそ……?」

そして、少し遅れて。

「今の話どういうこと!? お姉ちゃんまで、ここに捕まってるの?」

紗樹の声に、ライバルが静かにうなずく。

「ああ。君のお姉さんの里恵さんのほかに、優さんと亜沙美さん、
それから……おそらく瑠璃華さんも捕まっている」

「そんな……」

不安そうに唇を噛む紗樹の前に、ルミナが一歩進み出た。

「……私が探して来る」

はっきりとした声だった。

「音祢さんと紗樹さんは、ここでエターナルライバルとフレンドと一緒に待ってて!」

だが――

即座に、紗樹から元気な反論が飛ぶ。

「え~っ!? イヤです~!
こんなタキシード着た変態2人なんかと、狭い部屋で一緒にいるより、
私もルミナ様と一緒に行きたいです~っ!」

――その瞬間。

エターナルフレンドの顔面に、
ピシッ! と分かりやすいほど青筋が浮かび上がった。

「………………」

にっこり。

だが、その笑顔はどう見ても営業用スマイルである。

プルプル……。

右の拳が、小刻みに震えながらぎゅううっと握り締められる。

「……へぇ……変態……ね……?💢」

声は優しい。
だが目が、まったく笑っていない。

今にも、

(殴っていい?殴っていいよね?むしろ正当防衛だよね?)

と全身が叫んでいる。

そこへ――

「ちょっ、ちょちょちょちょ!!💦」

すぐ横にいたエターナルライバルが、慌ててフレンドの腕にしがみつく。

「落ち着け!落ち着け章介!!
ほら!深呼吸!すーっ!はーっ!!」

「彩人、手ぇ離せ……今すぐ……」

「ダメだって!相手は女の子だぞ!今殴ったら全部台無しになるから!!💦」

「……変態って言われたんだぞ……?」

「分かる!気持ちは分かるけど今は耐えるターンだから!!💦」

「放せェェェッッッ!!!!!!!!」

フレンドの拳が、今にもロケットのように発射されそうになるのを、
ライバルが体重をかけて必死に押さえ込むのだった。

優と亜沙美の救出

リネア=フリーデン=ヴァイサーの画像生成AIイラスト@cryravens.bsky.socialによる投稿 — Blueskyは、旅鴉様提供。

廃工場の奥へと続く薄暗い通路を、リネア=フリーデン=ヴァイサーは一人、迷いなく進んでいた。

壁際の配管の影から飛び出してきた武装した男(ブラック・アークのテロリスト)たちが、銃を構える間もなく距離を詰めてくる。

「そこを、どきなさい!」

リネアの足元に淡い光の紋様が浮かび上がり、床に刻まれたルーンが一斉に輝いた。

「うっ、うわああァァッッ!!」

衝撃とともに、傭兵たちはまとめて吹き飛ばされ、床に転がる。

リネアは一瞬も立ち止まらず、そのまま奥の扉へと駆け寄った。

――ガチャリ。

重たい鉄扉を押し開けると、そこは倉庫のような広い空間だった。

薄暗い室内の中央付近で、二人の人影が並んで転がされている。

漆崎亜沙美と鳳凰院優イラストは、KazuHanabi様。
背景は、Stable Diffusion オンラインで生成しました。

口にはガムテープ。
手足は縄で縛られ、身動きが取れない状態だった。

「……!」

リネアの視線が、すぐに二人を捉える。

「優さん……! 亜沙美さん……!」

「んんーっ!! んんーっ!!」

「んむむっ!! んむむーっ!!」

必死に声を上げる二人のもとへ駆け寄り、リネアはすぐさま縄に手を掛けた。

刃のように鋭く展開した魔力でロープを断ち切り、手首、足首、次々と拘束を解いていく。

「二人とも、大丈夫ですか!?」

ようやく自由になった優は、大きく息をついた。

「……助かりました、リネアさん」

亜沙美も、少しふらつきながら立ち上がる。

「ありがとうございます。また……助けられちゃいましたね」

「本当によかった……お二人とも、無事で……」

胸をなで下ろすリネアの言葉に、優は小さくうなずいたあと、ふと表情を曇らせた。

「……あの、リネアさん」

静かな声で、問いかける。

「菜花は……無事ですか?」

「ええ。彼女なら大丈夫です。
今、私たちの仲間がしっかりと保護しています」

その言葉を聞いた瞬間、優の肩から力が抜けた。

「……ふぅ……よかった……」

安堵の息を吐きながら、優は隣に立つ亜沙美の方を向く。

「亜沙美……ごめんね……。
私が先走ったせいで……亜沙美にまで、危ない目に遭わせて……」

亜沙美は、少し困ったように笑って肩をすくめた。

「何言ってるの。いつものことでしょ」

そして、いつもの軽い調子で言う。

「困った時はお互い様。……らしくないよ、優♪」

その言葉に、優は思わず唇を噛みしめた。

「……亜沙美……本当に……本当に、ごめんね……!」

一瞬、目を伏せたあと、亜沙美は優の背中をぽん、と軽く叩いた。

「はいはい。無事だったんだから、それでいいの」

そのやり取りを見届けてから、リネアは改めて二人に向き直る。

「ところで……他にも捕まっている人たちの居場所に、心当たりはありませんか?」

優は首を横に振った。

「すみません……。
私がここに連れて来られた時、里恵さんも一緒だったんですけど……途中で引き離されてしまって……」

「……あたしもです」

亜沙美も続く。

「誘拐された時、音祢ちゃんも一緒だったんですけど……
どこに連れて行かれたのか、まったく分からなくて……」

「そう……ですか……」

リネアの声が、わずかに沈む。

その時だった。

彼女のポケットの中で、スマートフォンが小さく振動した。

リネアはすぐに取り出し、画面を見て通話に出る。

「……はい……はい……分かりました」

短い受け答えを終え、通話を切ると、彼女の表情がぱっと明るくなる。

「朗報です」

優と亜沙美が、同時に顔を上げた。

「私たちの仲間が、綾塚音祢さんと上江州紗樹さんを、無事に発見して保護したそうです」

「……えっ!? 本当ですか!?……っていうか紗樹ちゃんも捕まってんだ💦」

亜沙美は思わず声を上げる。

優も、胸に手を当てて目を閉じた。

「……よかった……」

二人の顔に、はっきりと安堵の色が広がる。

大切な仲間が、また一人、無事に戻ってきた。

だが――。

リネアの脳裏には、まだ救い出せていない名前が、重く残っていた。

残る人質は、

上江州里恵。
笹南侑衣梨。
羽鳥瑠璃華。

そして――。

リネアたちはまだ知らないが、つい先ほど、新たに囚われてしまった、鷹松優姫。

戦いは、まだ終わっていなかった。

(つづく)


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