旧知の仲であるシーディングリア連邦王国の王太子エリオス=ノエル=ハーヴィンから依頼を受けたシルカイ族の次期族長レイヴンは、妹セリーナ、近衛騎士のカイ=ルシアードと共に国境近くで失踪した隣国ウィングランドの王女フィオレンティーナの行方を追っていたが、王都ノストンの王宮に誘拐犯から脅迫状が届けられた報せを受け、急遽王都へ戻る。姫を救うため、今度はエリオス王子自らが単身で城を抜け出して犯人から指定された場所へと向かい、そこで謎の美人冒険者姉妹と出会う。
※chatGPTで生成した文章に、一部編集を加えております。
ドラゴンの群れ
湖畔に立つヴェルノート子爵の別荘は、夕闇の中で不気味なほど静まり返っていた。水面を渡る風が木立を揺らし、白壁の屋敷はまるで何事もない避暑地の館のように見える。しかし、その静けさこそが、かえって胸騒ぎを誘っていた。

エリオス王子は別荘を見据え、低く問いかける。
「黒装束たちは、ここに逃げ込んだ……間違いないんだな?」
「はい。それは間違いありません」
落ち着いた声で答えたのはナリアだった。彼女の隣で、ノエリアが眉をひそめる。
「妙だわ……。もし本当にフィオレンティーナ姫が囚われているなら、もっと兵や魔導結界で固めていてもおかしくないはずよ」
その言葉に、エリオスは一瞬だけ視線を伏せ、すぐに前を向いた。
「ここで考え込んでいても始まらない。“虎穴に入らずんば虎子を得ず”だ。行くぞ!」
「「はい!」」
三人は頷き合い、別荘の扉を静かに開けた。
――次の瞬間、その判断が甘かったことを思い知らされる。
屋内は暗く、しかし奥から低く湿った唸り声が響いてきた。燭台の炎が揺れ、その光に照らし出されたのは、黒く鈍い光を放つ鱗。
「……ドラゴン!?」
複数の影が動く。野良のドラゴンたちが、獲物を見つけたかのように床を踏み鳴らし、鋭い牙をむき出しにした。
「くっ、こういうことか!」
エリオスは即座に剣を抜いた。澄んだ金属音が空気を切り裂く。

「エリオス殿下!」
「ここは僕が引き受ける! 君たちは先へ行け!」
躊躇は一瞬だった。二人は頷き、王子に背を預けて走り出す。背後では、ドラゴンの咆哮と剣が鱗を打つ激しい音が響き始めた。

大廊下は長く、天井の高い空間に二人の声が反響する。
「フィオレンティーナ姫――!!」
「どこかにいたら返事をしてください――!!」
必死の叫びにも、返答はない。ただ、奥から重く不規則な足音が近づいてくる。
「……来る!」
闇の向こうから姿を現したのは、さらに一体のドラゴンだった。口から零れる熱い吐息が、床の石を白く曇らせる。

ナリアは舌打ちし、腰の短剣を抜いた。左右の手に構えた二本のダガーが、薄い光を反射する。
「やるしかないわね」
「援護するわ!」
ノエリアは一歩下がり、胸の前で両手を組む。澄んだ声で詠唱が始まり、空気が魔力に震えだす。
その瞬間――。
ドラゴンが大きく息を吸い込み、咆哮と共に跳躍した。黒い影が二人に覆いかぶさる。
ナリアは床を蹴り、刃を交差させて迎え撃つ。ノエリアの詠唱も、まさに最終節へ。
別荘の奥で、運命が大きく動き出そうとしていた。
マルグリッド救出
なんとか行く手を塞ぐドラゴンを打ち倒したヴェルシェル姉妹。
咆哮が消え、地下へ続く石段に静寂が戻った時、ナリアとノエリアは息を整える暇もなく走り出していた。焦げた鱗と血の匂いがまだ鼻を刺す。壁に掛けられた松明の炎が揺れ、二人の影を長く歪ませた。
やがて、重厚な鉄扉の前に辿り着く。
地下牢――。
扉の両脇には、黒装束の男が二人。剣に手をかけ、驚愕の表情を浮かべる。

「くっ、貴様ら……どうやってここまで来た!?」
「どいて!!」
ノエリアの声が鋭く響いた。次の瞬間、彼女の掌から放たれた光が弾ける。短い詠唱すら不要だった。衝撃波のような魔力が黒装束を吹き飛ばし、男たちは壁に叩きつけられて昏倒する。

ナリアは即座に屈み込み、腰の道具袋から細い器具を取り出した。錠前に差し込み、神経を研ぎ澄ませる。
「ナリア、急いで!」
「分かってるってば……そうせっつかないの!💦」
カチリ、と乾いた音が響いた。
「――開いた!」
二人は扉を押し開け、牢の中へ飛び込む。
しかし、そこにあった光景に、ノエリアの顔色が変わった。
「……フィオレンティーナ姫じゃない……?」
粗末なベッドの上。手足を縛られ、猿轡を噛まされたまま横たわる一人の娘。乱れた長い黒髪と、その身に纏う見慣れたメイド服。

「……マルグリッド様!?」
「んん~っ!! んん~っ!!」
ナリアとノエリアは駆け寄り、素早く猿轡を外し、縄を解いた。自由になったマルグリッドは荒い息を吐き、二人を見上げて微笑む。
「……ありがとう。助かったわ」
「マルグリッド様、姫様はいずこへ!?」
切迫した問いに、マルグリッドは唇を噛みしめた。
「それが……」
その時、背後から足音が響いた。
「無事だったみたいだな」
振り返ると、剣を肩に担いだエリオス王子が立っていた。衣服には戦いの痕が残り、しかし瞳は冷静だった。
「君は……?」
マルグリッドはすぐに姿勢を正し、深く頭を下げる。
「エリオス王太子殿下でいらっしゃいますね。わたくし、フィオレンティーナ姫のお側近くに仕える筆頭侍女、マルグリッド=セラドリアと申します」
そして、切羽詰まった声で続けた。
「詳しい説明をしている時間はございません! 至急、王都ノストンへお戻りください!」
「どういうことなんだ?」
エリオスの問いに、マルグリッドの表情が険しくなる。
「これはすべて、王太子殿下を廃嫡へ追い込むための陰謀です。すでにフィオレンティーナ姫の身柄は、別の手引きによってノストンへ移されました」
「……何だって!?」
エリオスの声が地下牢に反響する。
王都で何が起きているのか。誰が、何のために――。
答えのない疑問だけを残し、事態は一気に牙を剥いた。
運命の歯車は、もはや止めようもなく回り始めていた。
動き出す陰謀
シーディングリア連邦王国王都ノストン――。
夜の帳に包まれたヴェルノート子爵本邸の地下深く、人知れず造られた秘密の地下室には、冷たい湿気と石の匂いが満ちていた。

鉄の鎖が、かすかに鳴る。
石煉瓦の壁に鎖で繋がれ、両手両足を拘束されたフィオレンティーナ姫は、俯いたまま身じろぎ一つしなかった。口には自決を防ぐための猿轡。声にならぬ嗚咽だけが、胸の奥で震えている。
恐怖、絶望、精神の痛み――それらが折り重なり、姫の心を押し潰していた。
その静寂を破るように、階段を下る足音が響く。
カツ……カツ……。
松明の光の中に現れたのは、ヴェルノート子爵。そしてその半歩後ろに、顔を深い影に隠した黒いローブの男が続いていた。男の纏う気配は、冷え切った地下室の空気とは別質の、不快な闇を孕んでいる。
「姫君」
ヴェルノート子爵は、柔らかな笑みを浮かべて一礼した。
「随分とお待たせしてしまいましたな。今まで窮屈な思いをさせ、大変申し訳ない」
その言葉とは裏腹に、目は一切の慈悲を宿していない。
「今すぐ、自由の身にして差し上げますぞ」
フィオレンティーナは思わず身を強張らせ、怯えるように首を振った。
「んっ……んんっ……!」
子爵は軽く肩をすくめると、背後の男に視線だけを送った。
「……やれ」

黒いローブの男が、音もなく前へ進み出る。姫の眼前まで来ると、ゆっくりとフードを持ち上げた。覗いたのは、白髪交じりの初老の顔と、人のものとは思えぬほど深く濁った瞳。
この男はヴェルノート子爵が金で雇った闇の魔法使いであり、エルダリス村近くで人攫いを働いていた山賊たちを裏で動かし、子爵の指示で王女失踪現場の証拠(馬車の残骸や護衛の騎士の亡骸)を隠滅させたのも全てこの男だ。
「姫君」
低く、粘つくような声。
「私の目を……よぉ~く、ご覧ください」
逃れようにも、鎖がそれを許さない。フィオレンティーナの瞳は、否応なく男の視線と絡め取られた。
次の瞬間、闇が流れ込む。
――ずぶり、と。
意識の奥に、冷たい何かが沈み込む感覚。抵抗しようとする思考が、霧の中へ溶けていく。姫の瞳から光が失われ、虚ろな表情へと変わっていった。
「……」
もはや声も、意思もない。
「よし」
満足げに呟いたヴェルノート子爵の合図で、控えていた黒装束の男たちが動き出す。カチャリ、カチャリと重い音を立てて、鉄枷が外されていく。
力なく崩れ落ちそうになる姫の身体を、男たちが支えた。
まるで操り人形のように、ぐったりとしたフィオレンティーナは抱え上げられ、階段の方へと運ばれていく。
その後ろ姿を見送りながら、ヴェルノート子爵は口元を歪めた。
「さあ……そろそろ仕上げと行こうか」
低く忍び笑いが、地下室にこだまする。
「フフフッ……」
その笑い声は、王都ノストンの静かな夜に溶け込みながら、取り返しのつかない陰謀が最終段階へ入ったことを告げていた。
(つづく)

コメント
ヴェルノート子爵の別荘に踏み込んでマルグリッドちゃんは救出したもののフィオレンティーナ姫は既に王都ノストンへ…。そして、その狙いはエリオス王子の廃嫡。
その頃本邸の地下室ではフィオレンティーナ姫が闇の魔法使いのマインドコントロールを…。フィオレンティーナ姫をどのように利用して目的に持っていくんでしょうかねえ…。
前回の管理人様のコメントでは異母兄弟の登場に含みを持たせておられましたが、管理人様の構想ですと陰謀をかぎつけてそれに乗ったふりをして陰謀を粉砕…、といった形が一番近そうな気がします。
タシェニュヴルア編用のキャラクターとして初めてファンタジー系のキャラクターを以下のように作成してみました。
https://bsky.app/profile/did:plc:573ijt7cmsudehhgt2g4qtu5/post/3mbllol34ic2g
ヴィラン系を想定しておりますが側近はともかく女皇のほうは善人ぽいですかねえ…。
> 前回の管理人様のコメントでは異母兄弟の登場に含みを持たせておられましたが、管理人様の構想ですと陰謀をかぎつけてそれに乗ったふりをして陰謀を粉砕…、といった形が一番近そうな気がします。
今回はまだ異母兄殿下は出て来ません。出て来るとすれば王女失踪事件編が終わった後の今後のシナリオとなりますね。
> ヴィラン系を想定しておりますが側近はともかく女皇のほうは善人ぽいですかねえ…。
大変恐縮ながら……最初どちらが女皇でどちらが悪役令嬢かパッと見ではよく分かりませんでした💦
背の低いピンクのドレスの方が女皇で、背の高い長身で赤いドレスの方が悪役令嬢ということでよろしいんですよね?
「懐刀の側近」というよりも「母親」に見えます。
女皇も全然悪人には見えません(世間知らずなのを利用されて、本人も自覚のないまま悪事に加担させられてしまう――というパターンならありそうですが…)。
https://okamenogozen.com/princess-disappearance-part1/
↑に乗っている地図だと、シーディングリアの周辺は「王国」「自治州」はあっても、女皇が治める「帝国」「皇国」(Empire)はないですから、すぐに物語に絡んでくることはなさそうです。
>背の低いピンクのドレスの方が女皇で、背の高い長身で赤いドレスの方が悪役令嬢ということでよろしいんですよね?
ハイ、その通りでございます。
pixaiのtsubaki で作成したのですが、20代と年齢設定を幅広く取ったのが失敗だったような…。女皇様も悪役らしくきつめの顔立ちにしたかったのですが…。
管理人様のご指摘を踏まえまして下記のようにリメイクしました。
https://bsky.app/profile/bakubond.bsky.social/post/3mblr6r7rgc2x
率直に申し上げますれば、一枚目は立派な悪人面になりましたね。二枚目以降は、まだちょっと微妙な感じも…(あくまでも個人的感想です🙇💦)。
とりあえず、これならば申し分ないかと。
ヴェルノート子爵の別荘に辿り着いた、エリオス殿下とヴェルシェル姉妹、罠があることを想定して、それでも突撃一択…やっぱり軍師いるはこの人…
>――次の瞬間、その判断が甘かったことを思い知らされる。
アホか!!だから言わんこっちゃない、待っていたのはまさかのドラゴン、まあ大きさからして子供ドラゴンなんでしょうけど(ガチドラゴンだったら歴戦の勇者出ないと討伐不可能)、それでもドラゴン、厄介な相手には変わりがない…のだが…倒しやがったよ…
良かったね、ドラゴンスレイヤーの称号を得たよ!殿下はともかく、この双子…かなり強いですね…💦
そして王女が捕えられていると思われる部屋へと向かう双子、待ち受ける黒装束たちだが、プチドラゴンスレイヤーのノエリアちゃんに敵うはずがなく、あっさり無双されてしまう、そしてナリアちゃんのピッキングによって牢の扉が開かれ、王女は救出…ってあれ…?
中にいたのは王女付きの侍女、マルグリッドちゃんでした、良かったまだ綺麗な体のようですね、やっぱりこの世界の神は異世界であってもメインキャラの美女の貞操は絶対に守るんですね!
そしてドラゴン2匹を倒し合流したエリオス殿下、そこで侍女マルグリッドちゃんから聞かされた衝撃の事実、今回の誘拐事件はエリオス殿下を廃嫡へ追い込むための陰謀だった…ってマルグリッドちゃんがそれを知ってるってことは、あの子爵、冥土の土産とばかりにベラベラ話しやがったな…そうゆう所が三流なんだよ…
そしてフィオレンティーナ王女はヴェルノート卿の本邸につれてこられていた、そして身動きできない王女に怪しく迫る黒いローブの男、金で雇われた闇の魔術師って話ですが本当でしょうか?
案外雇って扱ってるつもりが、実は利用されているのはヴェルノート卿ってことはないでしょうか?
とにかく…怪しい術により意識を失うフィオレンティーナ王女、これは洗脳され操られる展開ですね、はたして王女はどのように扱われるのか、無事助けられたかと思ったら王子をブスリってのは安直すぎますからね、最終的にはマルグリッドちゃんの呼びかけで正気に戻るのか、それとも王子のキスで正気に戻るのか、最終展開に期待です!
ちなみにこの方のプロフィールも近いうちに考えられればと思っています、
https://bsky.app/profile/did:plc:54f5z4vfq6z47dx6anbdx7ix/post/3mblkvhngjk25
正装も拝見しました、素晴らしいですね、
ただ、髪の色はこのままで良いでしょうか?後日エリオス殿下と同じ青にしようかとも考えましたが。
> それでも突撃一択…やっぱり軍師いるはこの人…
早くお兄ちゃんに帰って来てもらわないと!💦
> …ってマルグリッドちゃんがそれを知ってるってことは、あの子爵、冥土の土産とばかりにベラベラ話しやがったな…そうゆう所が三流なんだよ…
あとはマルグリット嬢が王都ノストンでヴェルノート子爵の悪事について洗いざらい証言すれば、これでもう子爵は終わりです。
> 案外雇って扱ってるつもりが、実は利用されているのはヴェルノート卿ってことはないでしょうか?
さすが旅鴉様、察しがよろしいですね( ̄ー ̄)ニヤリ
> ただ、髪の色はこのままで良いでしょうか?後日エリオス殿下と同じ青にしようかとも考えましたが。
異母兄弟ですから、髪の色は違っていても問題ないと思います。
エリオス王子とドラゴンの画像、よくできてますね。まさに王道ファンタジー。
前回のコメントで気づきましたが、レイドックの王子も短パンタイプでしたね。そういえば、あの作品だけ女性陣の露出少なかったような・・・(;^_^A
黒いローブの魔導士・・・やはり、黒幕の1人・・・?
> そういえば、あの作品だけ女性陣の露出少なかったような・・・(;^_^A
バーバラちゃんはミニスカでしたから、必ずしも露出が少ないという訳でもないような(むしろ7や8の方が少ない印象…)。
しかし本命ヒロイン・ターニアたんのミニスカかショーパン姿は確かに見たかった…。