前回(episode.03)、主人である松平宗瑞のお使いで赴いた京都で妙なレギウス3人組に捕まってしまう形となったくノ一女子大生・錦織佳代。縛った佳代を部屋の隅にとりあえず放置しておく一方で、3人組はカップラーメンを啜ったり漫画雑誌を読みふけったりと、とても美少女を悪漢が人質として監禁している状況とは思えないゆる~い展開が続いていた。
「ねぇ、アンタたちぃ…?」
さっきから縛られたままつまらなそうに暇を持て余していた佳代は、思い切って3人組にいろいろと尋ねてみた。
「あぁ? 何だ? 何か用か?」
ピッグレギウスが面倒くさそうに反応する。
ここで改めてこの小悪党レギウス3人組のことを紹介しよう!
●富田剛治/ピッグレギウス
豚のレギウスで三バカのリーダー格。40歳。普段は食堂を経営しているが、あまり儲かってはおらず、ギャンブル好きでレギウス詐欺等で金を稼いでいる。
●鳥沢タキ/グースレギウス
ガチョウのレギウスで女性。35歳。バーを経営しているが、レギウスの存在を利用したぼったくりバーで更には剛治と組んで美人局を仕掛けることもある。
●亀田雄平/タートルレギウス
ウミガメのレギウスで底辺校である滋賀県立安土天徳高校の二年生。17歳。三バカの最年少でヤンキーとしてうだつが上がらない存在である。アルバイトとしてレギウス詐欺やタキのバーでのぼったくり等を手伝っている。
この3人組は巨大な悪の組織に属したりなどはせず、純粋に自分たちの私利私欲(それもセコイ小遣い稼ぎ)のために時折集まって小悪事を働いているのだ。
「鹿鳴茶碗をどうするつもりなのよ? それにアタシの持ってたスマホは?」
「お嬢ちゃん、綺麗な体のままで無事に帰りたかったら、余計なことを聞くんじゃないよ! アタイの仲間の男たちがお嬢ちゃんを放っておかないから」
「ゲッ、冗談やめろや! レギウスとも互角に戦うようなゴリラ女と誰がよろしくやるかよ!!」
「右に同じく」
「あん…!?」(ꐦ°᷄д°᷅)
ピッグレギウスとタートルレギウスにゴリラ呼ばわりされ、一瞬ブチギレそうになった佳代だったが、ここは情報収集のためにぐっと堪えて平静を装う。
「あの茶碗ならな、高く買うてくださる奇特なお方がおるんや」
「ちょっと剛ちゃん、あんまりペラペラ喋らん方が…」
「おい、お前こそ今ここで本名で呼ぶなや!」
「……(な~るほどね。やっぱり黒幕がいた訳だ)」
得心がいった佳代は、そのまま夜が寝静まるのを待ち、三バカレギウスが鼾をかきながら熟睡するのを待って再び縄抜けの術で手足が自由の身となった。
「アイツら、無茶苦茶な縛り方して…。おかげで縄抜けに時間がかかっちゃったじゃない…!」
自分の持ってたスマホの行方は相変わらず不明のままだが、要は外部と連絡が取れればよい。佳代は三バカが持っていた携帯電話を勝手に失敬して、上司である月影一郎太に連絡した。
「今どきガラケーなんかまだ使ってたんだ、コイツら…。……あ、もしもし若?」
{{佳代か? 随分と連絡が遅かったな?}}
「申し訳ありません。実はかくかくしかじか…」
佳代は電話で一郎太に経緯を説明した。
{{なるほど、やはりな…}}
「やはりな、というと…?」
{{実は最近、高価な骨董品の盗品売買を一手に扱う犯罪シンジゲートが暗躍しているという情報があってな。文化財保護の観点から宗瑞先生も大変憂慮されておられたのだ}}
「私はそんな話初耳ですよ。…ねぇもしかして若、最初からそれが目的でアタシを囮にしたんじゃ?」
{{フッ、察しがいいな。その通りだ。お前が綾小路家で受け取って茶碗も最初から偽物だ。全ては鹿鳴茶碗発見の偽情報を流してシンジゲートを罠におびき寄せるのが狙いだった。そして、お前の言うその三バカとやらがまんまと罠に引っ掛かった訳だ}}
「ちょっとそれひどくないですか! 人をわざわざ京都くんだりまで出張させといて!!」
{{伊賀月影党の頭領として命じる。お前はそのまま三バカに捕まったフリをして、シンジゲートの尻尾を何としてでも掴め!}}
「えっ!? ちょ、ちょっと若—!! ……切れた」
一方的に指令だけ伝えられて電話を切られてしまい、呆然とする佳代。だが彼女はすぐに気を取り直す。
「ま、しゃーないか。さてと、これからどうしようかな?」
コメント
佳代をゴリラ女呼ばわりするとは…。お二方ご愁傷様です。(笑)さて、鹿鳴茶碗が偽物だと知らされて大人しくしている理由がなくなった佳代ですが、次回出現するであろうシンジケートのボスに接触する必要からもう少し様子見といったところでしょうか。
三バカのキャラクター紹介、故富山敬氏の「〇〇しよう!」の名調子で始まるタイムボカンシリーズのナレーション調で楽しいですね。
三バカは見せ金に釣られてシンジケートに加担したわけですが、シンジケートに用済みで始末されるか、ゴリラ女呼ばわりされた佳代にボコられるか、どちらにしましてもロクなことにならないのは確実で同情します…。(笑)
東京サイドのepisode.05はオチはギャグに持って行くか、最後に強敵が出て来てシリアスに完結させるかは、実はまだ考え中でございます。
どちらにしろ三バカは今後もしぶとく生き延びると思います。(^^♪