中村家の友美さんと弘樹くんは、とても仲の良い姉弟。
ご近所の商店街でやっていた福引で、中村母が偶然引き当てた一等賞の海外旅行。
南太平洋にある常夏の島国サービニア島6泊7日の旅にペアご招待!
両親の計らいで、夏休みを利用して姉弟二人っきりでの人生初の海外旅行へと出発。
しかし友美さんには、ある秘密が…。実は彼女は繰り返し誘拐されやすい体質という問題抱えていた。
どうやらそれは、日本から遠く離れた海外でも変わらないようで……。
※文中に一部chatGPTを使用しております。
※亡八者様の作『姉とライブと妄想と』からも一部文章を引用・改変するような形で使用させていただいております。
サービニア国際空港にて
長いフライト時間を経て飛行機から降り立った友美と弘樹の姉弟は、サービニア国際空港の到着ロビーに足を踏み入れた。広々とした空港内には、旅行者たちの言葉が入り混じる雑踏が響いている。
友美は弘樹の手を握りしめ、ワクワクとした気持ちで彼女の周りを見回す。弘樹は、姉と一緒に海外旅行に来られることが嬉しくて、幸せそうな笑顔を浮かべていた。
「ヒロくん、ここってすごいね!こんなにたくさんの人たちで賑わってるんだよ。」
友美は、大きなスーツケースを引きながら言った。弘樹は、小さなリュックサックを背負って、友美の隣を歩いている。
「そうだね、姉ちゃん。でも、どこに行ったらいいんだろう?」
弘樹は、不安そうに友美に訊く。何しろ今回の旅行ツアーには添乗員がいない為、行程は全て自分たち二人だけで行動しなければならない。友美は、彼の肩をポンと叩いて、にっこりと笑った。
「大丈夫、ヒロくん。係りの人に聞けば、きっと案内してくれるよ。」
サービニア島は戦前は日本の占領下にあった地域であり、その影響で現在でも公用語に日本語が使われているのだ。「とりあえず言葉による意思疎通だけは心配はない」と友美は、弘樹を励ましながら、周りを見回した。すると、目に飛び込んできたのは、空港内に設置された案内板。友美は、案内板を見ながら、宿泊先のホテルへの行き方を調べました。
「すげー、本当に日本語で書いてあるんだ…」
「あ、ここに書いてある!私たちは、この方向に進めばいいみたいだよ。」
友美は、案内板を指差しながら、弘樹に教えました。弘樹は、彼女の指を見て、うなずきました。
「ありがとう、姉ちゃん!じゃあ、さっそく行こうか。」
弘樹は、友美に手を引かれて、ホテルへと向かうために、空港内を歩き始める。友美は、弘樹の手を握り締めながら、新しい旅の始まりを感じていた。
ホテルに到着
友美と弘樹は、リムジンバスに乗って、宿泊先のホテルに向かった。バスから降りると、美しい海と豪華なホテルが目の前に広がっていました。友美と弘樹は、素晴らしいロケーションに目を奪われながら、ホテルの玄関に向かって歩き出す。
ホテルの玄関には、スタッフが並んで出迎えてくれた。白い制服を着たスタッフたちは、笑顔で友美と弘樹を迎えました。友美と弘樹は、スタッフたちに挨拶をして、フロントでチェックイン手続きを始める。
「こんにちは、ご予約のお名前をお聞かせください。」
スタッフの一人が、丁寧に友美と弘樹に尋ねました。友美は、予約の詳細をスタッフに伝えました。
「中村友美と中村弘樹です。」
「ああ、ご予約を承りました中村様ですね? 本日は、当ホテルにようこそお越しくださいました。」
スタッフは、丁寧に友美と弘樹に挨拶した。そして、二人にホテル内の施設やサービスについて説明した。友美と弘樹は、スタッフから渡されたカードキーを受け取り、エレベーターに乗って、自分たちの部屋に向かう。
部屋の扉が開けば、二人は驚愕した。部屋は、超豪華なスイートルームだったのだ。巨大なベッド、リビングルーム、バスタブ、そしてベランダからは、青い海が一望できた。友美は、興奮を隠せず、弘樹に手を握り締めた。
「ヒロくん、この部屋、すごいよ!こんなに豪華なホテルに泊まれるなんて、夢みたいだよ。」
友美は、感動して言いました。弘樹も、彼女と同じように感動していた。
「本当に、姉ちゃん。まるで子供みたいだなぁ~」(^^)
弘樹は、ふかふかのベットの上で無邪気な子供みたいに浮かれている友美に笑顔でそう答えた。そして友美と弘樹は、ベランダから眺める青い海を見ながら、自分たちの贅沢なバカンスを一週間思う存分満喫することにしたのだった。
いざ、観光へ!
とりあえず海で泳ぐのは明日以降にし、ディナーまではまだ時間もあるので、友美と弘樹は今日は街に繰り出して観光を楽しむことにした。
「なあ姉ちゃん、くれぐれも気を付けてくれよ…」
「もうヒロくんったら、心配性なんだから! 大丈夫だって♪」
実は弘樹には一つだけ心配事があった。
姉の友美は、弟の弘樹から見ても不細工ではない…が、誰もが振り返るような美人、というわけでもない。
おしゃれな服はあまり着ないし、化粧っ気もない。
だけど、そんな野暮ったい雰囲気が逆に災いしているのか、姉はよく悪人に狙われるのだ。
道を歩いているところをいきなり拉致されたり、
友達を人質にとられて呼び出され、そのまま連れ去られたり…。
強盗事件に巻き込まれたことも一度や二度ではない。
そのたびに、友美は何度もグルグル巻きに縛り上げられている。
弘樹自身、姉の縛られた姿は何度も目撃している。
自宅に送りつけられた脅迫状に、縛られた友美の写真が添えられていたり、
実際に友美が監禁されている現場に殴り込んだことさえある。
幸いなことに、犯人に○○○されたり、命を奪われたりしてはおらず、その度に無事に帰ってきてはいるのだが、家族である弘樹としては、たった一人の大事な姉が災難に見舞われるたびに寿命が縮む思いなのだ。
でも友美の言うとおり、いつまでも心配していたらキリがないし仕方がない。
弘樹は念には念を入れて、事前に外務省の渡航情報をネットでチェックしていたが、さすが観光リゾート地だけあり、サービニア島の治安はかなり良い部類のレベルに入っていた。勿論油断は禁物だが、今は姉の言う通り、せっかくの海外旅行を素直に楽しもうと弘樹も心に決めるのだった。
「姉ちゃん、せっかくだから記念写真を撮ろうよ。そこに立って。はい、チーズ!」
王朝時代の街並みが残る人気の観光スポットで、満面の笑みでピースサインをする姉の姿をスマホで写真に収める弘樹。
「ありがとう! 今度はわたしが撮るね♪ ヒロくん、そこに立ってポーズを取って!」
今度は友美が自分のスマホで弘樹を写真に撮る。こうして楽しい一日を過ごしていた姉弟だったが、慣れない海外の観光地を夢中で歩き回っているうちに、つい2人は人の姿が少なく薄気味悪い裏路地へと迷い込んでしまう。
ついに事件発生!
「ねぇヒロくん、ここ何だか怖くない…?」
「マズイなぁ…。急いで元来た道へと戻ろう、姉ちゃん!」
「うん…」
ところが、元来た道を辿って歩いているつもりが、一向に表通りに出られない。
「もしかして、道に迷っちゃったのかなぁ…💦」
次第にイヤな予感と焦燥感を募らせ始める弘樹。そんな時、弘樹の後ろについて歩いていた友美が、何者かに背後から羽交い絞めにされて口を塞がれてしまった!
「んんんっ!! んんんっ!!」
強い力で引きずられ、どんどん弘樹から距離を引き離されて行く友美。
「んぐぅっ!! んんんむぅぐぐぅーッ!!(ヒロくん! 助けて!!)」
声にならない呻き声を必死に上げる友美だったが、虚しくも正反対の方向に顔を向けていた弘樹がそれに気がつくことはなかった。
「あれっ、姉ちゃん!?」
弘樹が後ろを振り返った時には既に遅し。友美の姿は彼の視界からは完全に消えていたのである。「まさか、またしても姉の身に何かが!?」と不安が不幸にして的中したことを確信した弘樹は、懸命に姉の姿を探し求めて走り回った。今回の海外旅行では「自分が姉ちゃんを守る!」とあれほど心に決めておいたのに、つい姉から目を離してしまったことで、弘樹は強い後悔の念に駆られる。
やがて港の方へと出ることが出来た弘樹だったが、その瞬間、一台の黒塗りの高級車が目の前を通り過ぎる。一瞬だけ窓から見えた車内の様子に弘樹は戦慄した。
眼前を猛スピードで通り過ぎて行った車の後部座席では、ロープで縛られて、口はガムテープで塞がれていた友美が座っていたのだ!
「姉ちゃんが、誘拐された…!」
つづく。
コメント
南国リゾート誘拐紀行お疲れ様です!
南国と言えば水着回、そんな邪な希望を持つ自分ではありますが、これは管理人様の趣味ではないようですから諦めるとしましょう…
仲良し姉弟での2人だけの海外旅行、お姉ちゃん大好きな弘樹くんにとっては最高な一週間になってたでしょうね…何ごともなければ…
治安が良い、言葉が通じる…とは言っても、やっぱり海外、添乗員なしでの2人だけの旅行…やっぱり危ないですね…
しかも…誘拐されやすい特異体質の友美さんですから、何も起こらない筈もなく…
どうも危険に自ら引き寄せられる体質でもあるらしく、気が付けば何故か人気のない路地裏に…これが日本であってもアウトです!
ほらやっぱり…3歳児並に目を離すと危ない友美さん、当たり前のように誘拐されてしまいましたね~、ハンドギャグされて驚いた朋藤チルヲ様の絵が良いですね~
そして車で誘拐されてしまう友美さん、勿論テープギャグに緊縛つき、やっぱりこちらでも魅力的なフトモモです、KazuHanabi様ナイスです!
>一瞬だけ窓から見えた車内の様子に弘樹は戦慄した。
眼前を猛スピードで通り過ぎて行った車の後部座席では、ロープで縛られて、口はガムテープで塞がれていた友美が座っていたのだ!
やっぱり姉のことになると弘樹くんはやばい…一瞬だけで姉が縛られ誘拐されているところまで確認する、とてつもない動体視力を発揮!
このシスコ…弘樹くんは、友美さんのピンチになるとスーパーヒーロー並みの力を発揮しますね。
このまま車にも追いつき…出来るかい!
さて、走り去る車を確認まで出来た弘樹くん、さてここからどうやって友美さんを連れ去る車に追いつくのか…続きが気になりますね!
この美しい南国まできて、ミラージュなんたらの顔は見たくないですね…
> 南国と言えば水着回、そんな邪な希望を持つ自分ではありますが、これは管理人様の趣味ではないようですから諦めるとしましょう…
確かに南国の海岸リゾート地に来て水着にならないのは不自然…。
文章化だけなら何とかなるのですが、そのシーンを挿絵イラスト化できなければ意味がありませんしねぇ……。
管理人も友美さんの水着姿が見たいです(悪人に捕まって縛られてる時は私服を着てもらいますが)。
> ハンドギャグされて驚いた朋藤チルヲ様の絵が良いですね~
友美さんハンドギャグのイラスト作成者は朋藤チルヲ様ではなく、takemaruhokuro様です。
> さて、走り去る車を確認まで出来た弘樹くん、さてここからどうやって友美さんを連れ去る車に追いつくのか…続きが気になりますね!
さぁて、果たしてどうなりますことか。
続きを楽しみにお待ちくださいませ( ̄ー ̄)ニヤリ
> この美しい南国まできて、ミラージュなんたらの顔は見たくないですね…
むむっ、早くもあのポンコツヒーローの動きが封じられてしまうとは!?
先手をお打ちになりましたね? 旅鴉様さすがです!
こうなったら弘樹くん一人で自力で最愛の姉を救出すべく頑張ってもらうしかありませんね(;^_^A アセアセ・・・
>友美さんハンドギャグのイラスト作成者は朋藤チルヲ様ではなく、takemaruhokuro様です。
確かにそうですね…
よく確認せずにコメントしてしまって申し訳ありません(>_< )
人気のない裏路地・・・がんがんフラグ立ってると思ったらやっぱり・・・でしたね( ̄▽ ̄)
弘樹くん、この後車に追いすがるのか、それとも地元警察に・・・?
はたまた自分の足で聞き込み調査を開始して、ついに車の行き先を突き止めるも・・・な感じでガンガンフラグ立てるのも良いですね(⌒∇⌒)
果たして弘樹くんは無事に姉を助け出せるのか!?
それ以前に友美さんが車でどこに連れて行かれたのか突き止めなければ話にもなりませんね。
ここは住み慣れた日本から遠く離れた異郷の地。いつもとは勝手が違うことでしょう。
この時点で弘樹くんは普段よりもかなりハンデを背負っているとも言えますが、まずは彼一人で頑張ってもらうしかなさそうです💦
新ブログ始動からはや1年、年を取るたびに時間の経過が速くなっていくことを実感します。遅まきながらお祝い申し上げます。
すっかり誘拐癖がついてしまった知美さん、異国で無事に済むわけがなく誘拐されてしまうわけですが、誘拐に使われたのは黒塗りの高級車。その正体が気になるところです。
>むむっ、早くもあのポンコツヒーローの動きが封じられてしまうとは!?
先手をお打ちになりましたね? 旅鴉様さすがです!
こうなったら弘樹くん一人で自力で最愛の姉を救出すべく頑張ってもらうしかありませんね(;^_^A アセアセ・・・
その頃、日本国内では誘拐事件が頻発、「ル〇ィ」のごとく海外から犯行を指示する存在とその拠点がサービニア島であることを突き止めた鷹松優姫と笹浪侑衣梨婦警のコンビがGメン75の香港カラテシリーズのごとくサービニア島へと飛んでいたというのもよさそうです。
> その頃、日本国内では誘拐事件が頻発、「ル〇ィ」のごとく海外から犯行を指示する存在とその拠点がサービニア島であることを突き止めた鷹松優姫と笹浪侑衣梨婦警のコンビがGメン75の香港カラテシリーズのごとくサービニア島へと飛んでいたというのもよさそうです。
これはまだ続きのストーリーを決めているわけではないので、あくまで仮定の話ですが、もしも「サービニア島」などという島が最初から実在しなかったとしたらどうでしょう?
そもそものきっかけである福引の一等賞からして仕込みであり、成田からサービニアまでの航空便も、宿泊先のホテルも、周りの観光客や島民も全てサクラだったとしたら?
海外にいると思い込んでいる中村姉弟も、実はまだ日本国内から出ていない(海外の島に擬装された日本国内の離島にいる)という可能性も…。
まだそういう設定に決めているわけではないので、あくまで仮定の話ですよ(;^_^A アセアセ・・・
いよいよ始まりましたね。
ええい、弘樹!
何をやっておるか!!
右も左も分からぬ異国の地で、最愛の姉から完全に目を離して背を向けるなど、なんという失態!
もっとも基本的な警戒を怠るとは!!
……とまあ、後方父親ヅラしてしまう今日この頃であります。
しかし、イラストが美麗ですねえ。
まるで、うちの子じゃないみたいで(笑)。
しかも、1話目から捕縛されるシーン有りとか、サービス満点ですね。
この後は、友美さんの行方を捜しているうちに弘樹君も捕縛されて、「姉ちゃんのところへ連れてってやるよグヘヘ」……ていう展開でしょうかね。
で、お互い緊縛猿轡姿でご対面……みたいな。
2話以降が楽しみです。
……え、ミラージュマスク駄目なんですか?
あのB級感、嫌いではないのですが。
まあ、彼がいなくても、いざとなったら巨大なおかめの面が浮き出てきて、きれいさっぱり片付けてくれることでしょう……多分(笑)。
> しかし、イラストが美麗ですねえ。
> まるで、うちの子じゃないみたいで(笑)。
『南国リゾート誘拐紀行』編の服装をした友美さんと弘樹くんが、いつか亡八者様の描かれるイラストで落人村に逆輸入されたりしないかなぁ……と、勝手ながら密かに期待したりしております。
> ……え、ミラージュマスク駄目なんですか?
> あのB級感、嫌いではないのですが。
不評であれば出さないつもりでおりましたが、亡八者様は『南国リゾート誘拐紀行』編の云わばスポンサー様です。そのスポンサー様のご希望とあれば、ミラージュマスクの出演も前向きに検討させていただきたいと存じます。一方でもしかしたら「雰囲気が壊れるから出さないで!」という意見もありそうですので、慎重に情勢を見極めるつもりです。
亡八者様のブログと合わせて拝読しました。
友美さんはオリジナルよりもスレンダーな印象ですがどちらも魅力的でかわいいですね。早速誘拐されてしまった友美さん、後を追う弘樹君も捕まってしまい姉弟連縛、という流れになりそうですが、ここで弘樹君が火事場のクソ力を発揮してお姉ちゃんを救うために大奮闘?あるいは誰か助っ人が現れるのか?いずれにせよ先の展開を楽しみにしています。
最初に捕まるのは友美さんだけにして、弘樹くんと一緒に捕まるのは一度友美さんが助かってから二度目にしようかと考えていたのですが、姉弟連縛を期待する声が多いので、これは早々に弘樹くんにも捕まってもらうこととしますか(* ̄▽ ̄)フフフッ♪